家族で考えたい資産の話

親子で考える資産セミナー(仙台)

家族の間でも、なかなか話題にしにくいのが「資産」や「相続」の話。
夫婦でどんな老後を過ごしたいのか、子どもに資産をどのように引き継ぎたいのか、親の財産を兄弟でどう分けるのかなど、親の思いをきちんと子どもに伝え、家族全員が納得できる引き継ぎ方をあらかじめ話し合っておくことが大切です。
そこで経済アナリストの豊島逸夫さんとフリーキャスターの佐久間あすかさんが資産形成や金の魅力についてナビゲート。
11月29日、ホテルメトロポリタン仙台にて約100名の方々に参加いただいたセミナーの要旨を紹介します。

主催:河北新報社 
協賛:田中貴金属工業
日時:2015年11月29日(日) 
会場:ホテルメトロポリタン仙台

親子で考える資産セミナー〜賢い貯“金”で資産を守る〜

第1部 親子で話し合っておきたい資産のこと

将来を見据えて今から始めたいこと
佐久間
家族の間でも、資産や相続について話し合うことは難しいですよね。
豊島
親が亡くなった場合を前提にして話をするのは切り出しにくいですよね。ましてや経済や資産のことって情報も少ないし知識を得る機会もそう多くないですし。今回のセミナーが家族で気軽に経済や資産について話すきっかけになればと思っています。
佐久間
今日も多くの女性の方が参加してくださっていますが、経済や資産セミナーの関心が若い世代にも広まってきていますね。
豊島
以前はシニア層の男性が圧倒的でしたが、最近では若い世代の女性が増えています。女性だけのセミナーを開催した際は平均年齢28歳の若い世代が集まりました。その時ある女性から言われた言葉が忘れられません。「国も会社も当てにならないし、男はもっと当てにならない。将来結婚するか分からないけれど、お金は必要不可欠なものだから将来のことを考えて今のうちから勉強したい」と。自分のことは自分で守るという意識が強くなっているようです。
佐久間
セミナーに参加することも自分への投資になりますね。皆さん何かしら漠然とした将来の不安を抱えていると思います。
豊島
ある新聞社のウェブサイト記事で先週一番読まれたのが「老後に1億円必要か」という記事でした。65歳の夫婦が90歳までに月35万円で生活した場合の試算です。一方で公的年金はどのくらい貰えるかというと、平均的なサラリーマンの場合月22万円、25年で6600万円となり、1億円には届かない。そう聞くと不安になる方も多いし、もっと資産を増やしたいと思いますよね。私は12年間、プロとして外国為替や金のディーラーをしてきました。全部で約3000回の相場を張って1600勝1400敗。勝ち越すということが大事でプロの私でも非常に大変なことです。つまり資産を一気に増やすということはそんなに甘くはないのです。
佐久間
経済スペシャリストの皆さんも、短期ではなく長期で見通すことが大事と口をそろえておっしゃいます。それだけ難しいのですね。
豊島
私の経験から言える鉄則は、絶対まとめ買いしないということ。金でも株でも目標の金額があれば、2年、3年と長期でコツコツ貯めることが大切です。もう一つお話ししておきたいのは、今1万円で買えるものが20年後、30年後も同じ値段で買えるか、ということです。
佐久間
インフレを経験している方はピンとくるかもしれませんが、デフレしか経験のない方は想像がしにくいかもしれませんね。
豊島
私は団塊の世代ですが初任給は2万5千円でした。現在の初任給と比べると約10分の1。この30年〜40年で物価は上昇しています。そう考えると、この先物価がこのままということは考えにくいです。老後は1億円ではなくもっと必要になるかもしれません。そのために今からできることをコツコツ始めることが大切です。また、ライフスタイルがグローバル化している中で資産を全部「円」で持つことのリスクについても考えるべきでしょう。
世界共通の価値 愛を伝える「金」

豊島
私がスイス銀行に勤めていたときに感動したエピソードがあります。チューリヒで同僚の夕食に招待され、食後のコーヒータイムの時に奥さんが分厚いアルバムを見せてくれました。1ページ目には娘さんの1歳の写真とメッセージ、そして1枚の金貨が貼ってある。2ページ目には2歳の写真とメッセージ、そして1枚の金貨というように、毎年続けてアルバムにしている。30歳で結婚となれば、嫁ぐ日の晩に30枚の成長の記録と金貨を娘さんにプレゼントするそうです。もし何かあった時には、この金貨を売ってしのぎなさいという親の思いが込められているのです。
佐久間
子どもを思う親の愛情が伝わりますね。
豊島
金には愛情を伝えるセンチメンタルバリュー(感情価値)があることを実感しました。財産を蓄えるという原点はこういうことなのだと思います。
佐久間
豊島さんとインドのデリーへ取材した際、結婚式シーズンだったこともあり、金のニーズがすごかったですね。
豊島
インドでは嫁ぐ娘にどれだけ多くの金を持たせられるかが親のかい性。できるだけ多くの金を持たせるため、金の価格変動にとても敏感です。北京を訪れた時は、親への仕送りとして金の指輪を買っている男性など家族で金を購入する姿を見掛けました。このように金には世界共通の普遍的な価値があるのです。

次ページ 「第2部 豊島逸夫さんに聞くわが家の資産と金」に続く

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※講演者は、セミナー内容につき、その正確性や完全性について意見を表明しますが、その内容を保証するものではありません。また、過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではありません。

プロフィール

豊島逸夫事務所代表
豊島逸夫氏 としま・いつお

1948年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行で国際金融業務に配属され、外国為替貴金属ディーラーとなり、チューリヒ、ニューヨークで豊富な相場体験を蓄積。ワールドゴールドカウンシル(WGC)日本代表を務めた後、2011年に豊島逸夫事務所を設立。金市場をはじめ、国際金融、マクロ経済の動向などを意欲的に発信。
フリーキャスター
佐久間あすかさん さくま・あすか

千葉県出身。四国放送(徳島市)のアナウンサーとして3年間勤務。その後、テレビ大阪の経済・報道ニュースキャスターを3年間務め、2011年10月から日経CNBCキャスターとして活躍中。
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