親子で考える資産セミナー(仙台)

親子で考える資産セミナー~賢い貯“金”で資産を守る~

第2部 豊島逸夫さんに聞くわが家の資産と金

佐久間
会場の皆さんから金のメリットとデメリットについて、また資産の何割持つのがいいのかという質問を多くいただいています。
豊島
貯めて残すといった視点からみると、金は相続に向いています。メリットは固定資産税がかからない、小分けにできる、いつでも売れるという点でしょう。私も経験ありますが、不動産を売却しようと思ってもなかなか売れませんが金はいつでも売ることができます。デメリットは利息がつかないという点でしょうか。そして金の保有割合は資産の10%が理想です。資産運用の主役ではなく、脇役として考えてください。
佐久間
金とプラチナ、どちらがいいですか、という質問がきています。
豊島
今プラチナの価格は下がっています。原因はフォルクスワーゲンの排気ガス不正問題。プラチナは自動車の排気ガスを浄化するための触媒として使用されているのですが、今回の不正問題で消費者のディーゼル車離れが広がり、ディーゼル車の排気ガス用触媒としてのプラチナ需要が減退するという懸念から価格が下がり、今は金より安くなっています。
佐久間
安定という点からみるとやはり金がいいのでしょうか。
豊島
金は長い歴史の中で変わることのない価値を保ち続けてきましたし、価値が一時的に下がっても決して「ゼロになる」ことはないので、長期的にみれば金が安定しています。プラチナの年間供給量は金の20分の1程度なので希少性はありますが、先ほどのように過去にも金より安くなったことがあり、資産としてみた場合金に比べるとハイリスク・ハイリターンといえるでしょう。また株式や債券は発行する企業が破綻すれば価値が失われる信用リスクがありますが、金は発行体がないので10年後も20年後も一定の価値を保ち、「紙くず」になることはありません。欧米では金は「嵐の晩に輝く」と言われており、株式や債券など他の資産と一緒に保有することで、いざという時に力を発揮してくれるのです。
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※講演者は、セミナー内容につき、その正確性や完全性について意見を表明しますが、その内容を保証するものではありません。また、過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではありません。

プロフィール

豊島逸夫事務所代表
豊島逸夫氏 としま・いつお

1948年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行で国際金融業務に配属され、外国為替貴金属ディーラーとなり、チューリヒ、ニューヨークで豊富な相場体験を蓄積。ワールドゴールドカウンシル(WGC)日本代表を務めた後、2011年に豊島逸夫事務所を設立。金市場をはじめ、国際金融、マクロ経済の動向などを意欲的に発信。
フリーキャスター
佐久間あすかさん さくま・あすか

千葉県出身。四国放送(徳島市)のアナウンサーとして3年間勤務。その後、テレビ大阪の経済・報道ニュースキャスターを3年間務め、2011年10月から日経CNBCキャスターとして活躍中。
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