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マーケット市況情報
2011年08月09日 18時24分
2011年7月の貴金属市況2011年08月09日 18時24分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
7月の金相場は1,492.75ドルでスタートした後、前月末の流れを引き継ぎギリシャの財政問題に対する市場の過度の懸念が後退したことから売られる展開となり同日には月間最安値となる1,483ドルに下落しました。しかしその後ギリシャ債務問題に対するフランスの債務返済案について米格付け会社スタンダード&プアーズが債務不履行につながるとの見解を示したことで、同国の財政問題が再燃。安全資産としての買いが高まり金相場は上昇基調に転換し、5日には1,500ドルの大台を突破しました。また7日には欧州中央銀行(ECB)が政策金利を1.5%に引き上げたことでユーロに対してドルが下落。ドルの代替資産としての側面から買われる展開となり1,527.50ドルに上昇しました。また8日に発表された6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比18,000人増と市場予想の10万人増と比べて大幅に下回ったことや、失業率も9.2%と3ヶ月連続で上昇したことから、米雇用の回復に対する不透明感が再燃すると、金相場に資金の流入が加速し8日には1,541.50ドルに上昇しました。その後欧州の財政問題がイタリアやスペインにも波及するとの懸念が広がったことや米格付け会社によるアイルランド国債の格下げをきっかけに欧州財政に対する先行き不透明感が拡大。安全資産としての買いが旺盛となり11日には1,555.50ドルに上昇しました。12日にはこれまでの上昇に対する利益確定の売りに一時1,545ドル近辺に下落しましたが、13日にバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で経済動向次第では一段の金融緩和に踏み切る用意があると発言したことで、米国の追加金融緩和観測が台頭。また米格付け会社ムーディーズが、オバマ政権の債務上限引き上げをめぐる財政運営の先行き不透明感から米国債の格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことで、欧州のみならず米債務問題の不透明感も意識され、金相場は安全資産としての買いが旺盛となり上昇ペースを速めると、19日には1,602ドルに上昇しました。
その後米連邦政府の債務上限引き上げに関して、オバマ米大統領が超党派上院議員の財政赤字案を支持する意向を表明したことが政府・議会の調整の進展と受け止められると、米債務問題の先行き懸念がやや後退。金相場は上値の重い展開となると、これまでの上昇に対する投機筋の利益確定の売りが優勢となり、20日には1,584.25ドルに下落しました。しかし月末にかけて米政府の債務上限引き上げをめぐる協議が8月2日の期限を控えて再び難航したことで債務不履行と米国債格下げへの警戒感が高まると、金相場への資金流入が加速し27日には1,625ドルに上昇しました。その後は投機筋の利益確定の売りに一時1,615ドル近辺に下落しましたが、4~6月期の米実質国内総生産(GDP)など低調な経済指標を受けて逃避資金の流入が旺盛となり、29日には月間最高値となる1,628.50ドルに上昇して越月しました。
■為替相場
80.82円でスタートした7月のドル円相場は、欧州債務懸念でユーロが下落基調となる中、ドル買いが進行すると、この動きが円相場にも波及し8日には81.31円に下落しました。しかし6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数の増加幅が事前の市場予想に対して大幅に下回ったことを受けて、円買いドル売りが優勢となり2日には80.24円に上昇しました。また欧州の財政問題がイタリアやスペインにも波及するとの懸念が台頭したことや、米格付け会社ムーディーズがアイルランドの国債格付けを引き下げたことなどを受けて対ユーロでの円買いが進行、その流れはドル円相場にも波及し13日には79円台に上昇しました。その後バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が追加の金融緩和策の可能性を示唆したことを受けて米金融緩和の長期化観測が意識されドルは円やユーロなど主要通貨に対して売られる展開となると米連邦政府の債務上限引き上げをめぐる協議の難航から米国債の格下げ懸念も台頭しドル売りの動きが加速、14日には一時、おおよそ4ヶ月ぶりの高値となる78.45円に上昇しました。
15日には発表された米新規失業保険申請者数が予想を下回ったことや米株式相場の反発を材料に円売りドル買いが優勢となり79.15円に下落しました。その後は欧州財政不安を背景とした円買いユーロ売りの動きが続く中、対ドルでも円買いの動きが優勢となり、19日には79.06円まで値を戻しました。その後は米連邦政府の債務上限引き上げを巡る政府・議会の調整が進むとの見方から円売り・ドル買いが優勢となり20日には79.27円に下落しました。しかしユーロ圏でのギリシャの追加金融支援で合意したことや欧州金融安定基金の機能拡充の報を材料に欧州の財政問題に対する懸念がやや和らぐとの期待感から、対ユーロでドルが売られる展開となると、対円でもドル売りが優勢となり22日には78.67円に上昇しました。月末にかけては米連邦債務の上限引き上げをめぐる与野党の交渉が難航しているとの報をきっかけに米財政問題に対する先行き不透明感が台頭しドルが主要通貨に対して売られる展開となると、4~6月期の米実質国内総生産(GDP)が下方修正されたことなどから対円でもドル売りが加速し29日には月間最高値となる77.86円に上昇して越月しました。
■国内金相場
3,929円でスタートした国内円建て相場は、月初ドル建て金価格が1,500ドルを下回る水準で推移する中、4日には月間最安値となる3,916円に下落しました。その後はドル建て金価格が上昇基調となったことで、国内円建て相場も堅調な推移を示し8日には4,004円に上昇しました。月中旬にかけても堅調なドル建て金価格に歩調を合わせるかたちで上昇すると、ドル建て価格が1,600ドルの大台を突破した19日には月間最高値となる4,103円に上昇しました。月後半にかけてはドル建て金価格に一服感が台頭したことや円高の進行にやや軟調な展開となり22日には4,046円に下落しました。その後は急速な円高の進行に上昇ペースはやや緩やかとなったものの、ドル建て金価格が月間最高値に上昇する中、25日には4,097円に上昇しました。月末にかけては円高の進行とドル建て金価格が一時的に下落したことを受けて29日には4,071円に下落して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,703ドルでスタートした7月のプラチナ相場は、月初ギリシャの財政問題に対する市場の過度の懸念が後退したことなどから米株式市場が堅調な推移を示すと、株式相場の動きを好感した買いに8日には1,745ドルに上昇しました。しかし8日に発表された6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比18,000人増と市場予想の10万人増と比べて大幅に下回ったことや、失業率も9.2%と3ヶ月連続で上昇したことから米雇用情勢の先行き不透明感が高まり、米株式相場が反落。景気先行き不透明感が意識され、投機筋の売りが優勢となると12日には1,715ドルに下落しました。
1,700ドル近辺では値頃感も台頭し実需の買いに下値をサポートされると、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で、経済動向次第では一段の金融緩和に踏み切る可能性について示唆したことでドルが下落、投機資金の流入が加速し14日には1,777ドルに上昇しました。1,780ドル近辺では投機筋の利益確定の売りの上値を抑えられ、一時1,750ドル近辺まで下落する場面が見受けられましたが、その後は南ア鉱山会社の賃金交渉に伴うストライキの懸念などに下値をサポートされると、米株式相場の反発にも後押しされ投機資金の流入が旺盛となり19日には1,784ドルに上昇しました。1,780ドル近辺では再び投機筋の利益確定売りに押され、一旦は1,765ドル近辺に下落しましたが、米企業の良好な四半期決算結果を受けて米株式相場が大幅に上昇すると、プラチナ相場はその動きを好感した買いに下値をサポートされ上昇基調に転換。史上最高値を更新し1,600ドルの大台を突破した金相場の動きにも追随するかたちで堅調に推移し22日には1,793ドルに上昇しました。その後も南ア鉱山の労使問題へ対する懸念や、米財政問題に伴うドルの下落を材料に投機資金の流入が継続すると、プラチナ相場は堅調地合いを維持し、27日には1,800ドルの大台を突破し月間最高値となる1,814ドルに上昇しました。1,800ドルを越える水準では投機筋の利益確定の売りが旺盛となり、月末29日には1,779ドルに下落して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,555円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてドル建てプラチナ相場が緩やかな上昇傾向を示す中、徐々に下値を切り上げる展開となり8日には月間最高値となる4,630円に上昇しました。しかしその後ドル建てプラチナ相場が下落すると、円高の進行に下げ幅を拡大し13日には月間最安値となる4,534円に下落しました。月中旬にはドル建てプラチナ相場が上昇基調に転換したことで国内円建て相場も堅調に推移し20日には4,602円に値を戻しました。月後半にかけては円高の進行に上昇ペースはやや緩やかとなったものの、堅調な推移を示すドル建てプラチナ相場に歩調を合わせるかたちで27日には4,623円に上昇しました。月末には円高の進行とドル建てプラチナ価格の下落にやや軟調な展開となり29日には4,562円に下落して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
7月の金相場は1,492.75ドルでスタートした後、前月末の流れを引き継ぎギリシャの財政問題に対する市場の過度の懸念が後退したことから売られる展開となり同日には月間最安値となる1,483ドルに下落しました。しかしその後ギリシャ債務問題に対するフランスの債務返済案について米格付け会社スタンダード&プアーズが債務不履行につながるとの見解を示したことで、同国の財政問題が再燃。安全資産としての買いが高まり金相場は上昇基調に転換し、5日には1,500ドルの大台を突破しました。また7日には欧州中央銀行(ECB)が政策金利を1.5%に引き上げたことでユーロに対してドルが下落。ドルの代替資産としての側面から買われる展開となり1,527.50ドルに上昇しました。また8日に発表された6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比18,000人増と市場予想の10万人増と比べて大幅に下回ったことや、失業率も9.2%と3ヶ月連続で上昇したことから、米雇用の回復に対する不透明感が再燃すると、金相場に資金の流入が加速し8日には1,541.50ドルに上昇しました。その後欧州の財政問題がイタリアやスペインにも波及するとの懸念が広がったことや米格付け会社によるアイルランド国債の格下げをきっかけに欧州財政に対する先行き不透明感が拡大。安全資産としての買いが旺盛となり11日には1,555.50ドルに上昇しました。12日にはこれまでの上昇に対する利益確定の売りに一時1,545ドル近辺に下落しましたが、13日にバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で経済動向次第では一段の金融緩和に踏み切る用意があると発言したことで、米国の追加金融緩和観測が台頭。また米格付け会社ムーディーズが、オバマ政権の債務上限引き上げをめぐる財政運営の先行き不透明感から米国債の格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことで、欧州のみならず米債務問題の不透明感も意識され、金相場は安全資産としての買いが旺盛となり上昇ペースを速めると、19日には1,602ドルに上昇しました。
その後米連邦政府の債務上限引き上げに関して、オバマ米大統領が超党派上院議員の財政赤字案を支持する意向を表明したことが政府・議会の調整の進展と受け止められると、米債務問題の先行き懸念がやや後退。金相場は上値の重い展開となると、これまでの上昇に対する投機筋の利益確定の売りが優勢となり、20日には1,584.25ドルに下落しました。しかし月末にかけて米政府の債務上限引き上げをめぐる協議が8月2日の期限を控えて再び難航したことで債務不履行と米国債格下げへの警戒感が高まると、金相場への資金流入が加速し27日には1,625ドルに上昇しました。その後は投機筋の利益確定の売りに一時1,615ドル近辺に下落しましたが、4~6月期の米実質国内総生産(GDP)など低調な経済指標を受けて逃避資金の流入が旺盛となり、29日には月間最高値となる1,628.50ドルに上昇して越月しました。
■為替相場
80.82円でスタートした7月のドル円相場は、欧州債務懸念でユーロが下落基調となる中、ドル買いが進行すると、この動きが円相場にも波及し8日には81.31円に下落しました。しかし6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数の増加幅が事前の市場予想に対して大幅に下回ったことを受けて、円買いドル売りが優勢となり2日には80.24円に上昇しました。また欧州の財政問題がイタリアやスペインにも波及するとの懸念が台頭したことや、米格付け会社ムーディーズがアイルランドの国債格付けを引き下げたことなどを受けて対ユーロでの円買いが進行、その流れはドル円相場にも波及し13日には79円台に上昇しました。その後バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が追加の金融緩和策の可能性を示唆したことを受けて米金融緩和の長期化観測が意識されドルは円やユーロなど主要通貨に対して売られる展開となると米連邦政府の債務上限引き上げをめぐる協議の難航から米国債の格下げ懸念も台頭しドル売りの動きが加速、14日には一時、おおよそ4ヶ月ぶりの高値となる78.45円に上昇しました。
15日には発表された米新規失業保険申請者数が予想を下回ったことや米株式相場の反発を材料に円売りドル買いが優勢となり79.15円に下落しました。その後は欧州財政不安を背景とした円買いユーロ売りの動きが続く中、対ドルでも円買いの動きが優勢となり、19日には79.06円まで値を戻しました。その後は米連邦政府の債務上限引き上げを巡る政府・議会の調整が進むとの見方から円売り・ドル買いが優勢となり20日には79.27円に下落しました。しかしユーロ圏でのギリシャの追加金融支援で合意したことや欧州金融安定基金の機能拡充の報を材料に欧州の財政問題に対する懸念がやや和らぐとの期待感から、対ユーロでドルが売られる展開となると、対円でもドル売りが優勢となり22日には78.67円に上昇しました。月末にかけては米連邦債務の上限引き上げをめぐる与野党の交渉が難航しているとの報をきっかけに米財政問題に対する先行き不透明感が台頭しドルが主要通貨に対して売られる展開となると、4~6月期の米実質国内総生産(GDP)が下方修正されたことなどから対円でもドル売りが加速し29日には月間最高値となる77.86円に上昇して越月しました。
■国内金相場
3,929円でスタートした国内円建て相場は、月初ドル建て金価格が1,500ドルを下回る水準で推移する中、4日には月間最安値となる3,916円に下落しました。その後はドル建て金価格が上昇基調となったことで、国内円建て相場も堅調な推移を示し8日には4,004円に上昇しました。月中旬にかけても堅調なドル建て金価格に歩調を合わせるかたちで上昇すると、ドル建て価格が1,600ドルの大台を突破した19日には月間最高値となる4,103円に上昇しました。月後半にかけてはドル建て金価格に一服感が台頭したことや円高の進行にやや軟調な展開となり22日には4,046円に下落しました。その後は急速な円高の進行に上昇ペースはやや緩やかとなったものの、ドル建て金価格が月間最高値に上昇する中、25日には4,097円に上昇しました。月末にかけては円高の進行とドル建て金価格が一時的に下落したことを受けて29日には4,071円に下落して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,703ドルでスタートした7月のプラチナ相場は、月初ギリシャの財政問題に対する市場の過度の懸念が後退したことなどから米株式市場が堅調な推移を示すと、株式相場の動きを好感した買いに8日には1,745ドルに上昇しました。しかし8日に発表された6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比18,000人増と市場予想の10万人増と比べて大幅に下回ったことや、失業率も9.2%と3ヶ月連続で上昇したことから米雇用情勢の先行き不透明感が高まり、米株式相場が反落。景気先行き不透明感が意識され、投機筋の売りが優勢となると12日には1,715ドルに下落しました。
1,700ドル近辺では値頃感も台頭し実需の買いに下値をサポートされると、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で、経済動向次第では一段の金融緩和に踏み切る可能性について示唆したことでドルが下落、投機資金の流入が加速し14日には1,777ドルに上昇しました。1,780ドル近辺では投機筋の利益確定の売りの上値を抑えられ、一時1,750ドル近辺まで下落する場面が見受けられましたが、その後は南ア鉱山会社の賃金交渉に伴うストライキの懸念などに下値をサポートされると、米株式相場の反発にも後押しされ投機資金の流入が旺盛となり19日には1,784ドルに上昇しました。1,780ドル近辺では再び投機筋の利益確定売りに押され、一旦は1,765ドル近辺に下落しましたが、米企業の良好な四半期決算結果を受けて米株式相場が大幅に上昇すると、プラチナ相場はその動きを好感した買いに下値をサポートされ上昇基調に転換。史上最高値を更新し1,600ドルの大台を突破した金相場の動きにも追随するかたちで堅調に推移し22日には1,793ドルに上昇しました。その後も南ア鉱山の労使問題へ対する懸念や、米財政問題に伴うドルの下落を材料に投機資金の流入が継続すると、プラチナ相場は堅調地合いを維持し、27日には1,800ドルの大台を突破し月間最高値となる1,814ドルに上昇しました。1,800ドルを越える水準では投機筋の利益確定の売りが旺盛となり、月末29日には1,779ドルに下落して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,555円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてドル建てプラチナ相場が緩やかな上昇傾向を示す中、徐々に下値を切り上げる展開となり8日には月間最高値となる4,630円に上昇しました。しかしその後ドル建てプラチナ相場が下落すると、円高の進行に下げ幅を拡大し13日には月間最安値となる4,534円に下落しました。月中旬にはドル建てプラチナ相場が上昇基調に転換したことで国内円建て相場も堅調に推移し20日には4,602円に値を戻しました。月後半にかけては円高の進行に上昇ペースはやや緩やかとなったものの、堅調な推移を示すドル建てプラチナ相場に歩調を合わせるかたちで27日には4,623円に上昇しました。月末には円高の進行とドル建てプラチナ価格の下落にやや軟調な展開となり29日には4,562円に下落して越月しました。
以上