マーケット市況情報

2011年05月10日 18時07分

2011年4月の貴金属市況2011年05月10日 18時07分

価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
4月の金相場は1,434.50ドルでスタートした後、発表された3月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想以上に増えたことや失業率が前月に比べて低下したことを受けて、米労働市場の改善から景気回復が意識され1日に月間最安値となる1,418ドルに下落しました。しかしその後は欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測をきっかけにドルがユーロに対して下落したことでドルの代替資産の買いに下値をサポートされると、ポルトガルの債務格付け引下げによる欧州財政不安の高まりや、中東・北アフリカの政情不安から投機筋の買いが旺盛となり、6日には1,461.50ドルに上昇しました。その後7日には欧州中央銀行(ECB)がおおよそ3年ぶりに政策金利を引き上げましたが、今回の利上げは織り込み済みであったことから市場への影響は限定的でした。一方でリビア情勢の混迷などを背景に原油価格が約2年半ぶりに110ドル台に上昇。インフレ懸念が高まったことから金市場への資金流入が加速し8日には1,470.50ドルに上昇しました。しかし連日の高値更新を受けて短期的な過熱感が意識され上値を抑えられる展開となると、その後の原油価格の下落をきっかけに投機筋の売りが加速し、12日には1,450.50ドルに下落しました。
1,450ドル近辺では実需筋の押し目買いに下値を支えられる展開の中、14日に発表された週間の米新規失業保険申請者数が事前の市場予測を上回ったことで米景気回復への期待感がやや後退。ドル売りが優勢となる中、ドルの代替資産としての買いが見られたことに加え、中国の3月の消費者物価指数が高い伸びを示したことで世界的なインフレ懸念が意識され金相場への資金流入が加速し、15日には1,476.75ドルに上昇しました。18日には米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の長期格付けの見通しを「安定的」から「弱含み」に変更したと発表。ドルが幅広い通貨に対して売られる展開となったことや米株式相場の下落を受けて、金相場は上昇基調に転換すると逃避資金の流入が加速し19日には1,500ドルの大台を突破しました。またその後スペインとポルトガルの国債入札が底堅い結果であったことでユーロに対してドル安が加速。金相場への資金流入が継続し、21日には1,507ドルに上昇しました。その後もシリアやイエメンなど中東・北アフリカ情勢の深刻化を受けて安全資産の買いが高まると、イースター休暇で市場参加者が減少する中、上昇基調が継続し25日には一時1,520ドル目前まで上昇しました。しかし休暇明けの26日には連日の高値更新に対する警戒感が台頭していたことや、おおよそ31年ぶりの高値を更新していた銀相場の下落を材料に投機筋の利益確定売りが優勢となり1,497.50ドルに下落しました。
月末28日には米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表した声明で、追加量的緩和策を期限通り6月末で終了するとした一方で超低金利政策の当面の継続を表明。米欧の金利差拡大観測などからドル売りが優勢となる中、金融緩和政策が続けばインフレ圧力が増すとの懸念も意識され、ドルの代替資産としての買いが旺盛となり、28日にはロンドン・フィキシングベースで月間最高値となる1,535.50ドルに上昇しました。尚、月末29日にはロンドン市場が休場で市場流動性が減少する中、スポット市場では一時1,555ドル近辺に上昇し史上最高値を更新しての越月となりました。

 
■為替相場
83.48円でスタートした4月のドル円相場は、3月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比21万6000人増と市場予想以上に増加したことに加え、失業率が前月より改善したことを受けて、米労働市場が順調に回復しているとの見方から円売り・ドル買いが優勢となり、4日には84円台に下落しました。5日に米連邦準備理事会(FRB)が公表した3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では景気への楽観度を増した一方、物価上昇への警戒をやや強める内容であったことで米金利の上昇が意識されると、一方で日銀は緩和的な金融政策を長期間にわたって維持するとの見方が根強く、円売りドル買いが加速すると7日には月間最安値となる85.47円に下落しました。しかしその後2011会計年度の予算を巡りオバマ大統領と議会の協議が難航したことで行政の停滞が米経済活動に悪影響を及ぼすとの見方が台頭しドルが売られる展開となると、これまで急ピッチで円安・ドル高が進んだこともあり円の買い戻しの動きが優勢となり12日には84.31円に上昇しました。その後月半ばにかけては、発表された週間の米新規失業保険の申請件数が増加したことなどから米景気回復期待がやや後退し円買いドル売りの流れが継続する中、18日には米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の長期格付けの見通しを「安定的」から「弱含み」への変更を発表。ドルが幅広い通貨に対して売られる展開となると、対円でも円買い・ドル売りが優勢となり22日には81.83に上昇しました。
月末にかけては米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本国債の格付け見通しを引き下げたことを材料に円売りが優勢となり、一時82.70円近辺まで下落しましたが、その後FRBが米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した経済見通しでは11年の成長率見通しを引き下げたことなどから再び円買いドル売りが優勢となり27日には81.52円に上昇しました。また28日に発表された1〜3月期の米実質国内総生産(速報値)の伸びが2010年の第4四半期から鈍化したことや、月末に発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加したことなどから景気回復のペースが想定以上に緩やかとの認識が広がり、円買い・ドル売りが継続し81.25円近辺に上昇して越月しました。

 
■国内金相場
3,872円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてドル建て金価格が堅調な推移を示したことに加え、円安の進行からほぼ右肩上がりの相場展開を形成し、11日には月間最高値となる4,065円に上昇しました。その後はドル建て金価格が下落に転じたことで国内円建て相場も上値の重い展開となると、円安に歯止めが掛かったことから徐々に下値を切り下げる展開となり、14日には3,959円に下落しました。月半ばにかけてはドル建て金価格が再び上昇基調となったことで、国内円建て価格も堅調な推移を示し4,000円台に値を戻しました。月後半にかけては円高が進行したことで国内円建て価格はやや上値の重い展開となりましたが、堅調なドル建て金価格を背景に28日には4,053円に上昇して越月しました。4月は月を通じてほぼ右肩上がりの相場を形成したことから、結果的に1日につけた3,872円が月間の最安値となりました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,779ドルでスタートした4月のプラチナ相場は、3月の雇用統計で非農業部門の雇用者数の改善や失業率の低下を背景に、雇用情勢の持ち直し傾向が続いているとの見方が広がり米株式相場が底堅く推移したことから、月初にかけては1,800ドル近辺での底堅い相場推移を形成しました。その後金相場の上昇に追随するかたちで徐々に下値を切り上げ8日には1,810ドルに上昇しました。しかし1,800ドル以上の水準では投機筋の売りが旺盛となり上値を抑えられると、東日本で余震が続いていることが自動車関連の復興に悪影響を及ぼすとの懸念が再燃。1,800ドルを割り込む水準に下落すると、日本の福島第1原発事故の深刻度を示す国際評価尺度が最悪の「レベル7」に引き上げられたことで日本や欧米の株式相場が軟調な展開となり、産業用材料としての側面が強いプラチナ相場においても投機筋の売りが加速し14日には1,772ドルに下落しました。
その後月中旬にかけては、米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の長期格付けの見通しを「安定的」から「弱含み」に変更したことで米株式相場が軟調な展開となる中、18日には一時1,770ドルを割り込む水準に下落しました。しかし1,770ドル近辺では値頃感も台頭し下値をサポートされると、その後の米株式相場が約2年10ヶ月振りの高値に上昇したことや金相場の上昇を好感した買いに上昇基調に転換し20日に1,800ドルを回復すると、投機筋の買いが旺盛となり21日には1,814ドルに上昇しました。
 その後月後半にかけては欧米市場が連休で市場参加者が減少し流動性が低下する中、投機筋の動向に先導されるかたちでやや値動きの荒い展開となる中、25日には一時1,830ドルを越える水準に上昇しました。欧米市場の連休明けとなる26日には連休中の大幅な上昇に対する警戒感から投機筋の利益確定売りが優勢となり1,809ドルに下落しましたが、月末にかけては米連邦準備理事会(FRB)による米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を受けて、米国の緩和的な金融政策が当面続くとの見方から米株式相場が堅調な推移を示すと、株式相場の動きを好感した買いに再び上昇し28日にはロンドン・フィキシングベースで月間最高値となる1,835ドルに上昇しました。尚、月末29日はロンドン市場が休場で流動性が低下する中、投機筋の動きに先導されるかたちで値動きの荒い展開となり、スポット市場では一時1,875ドル近辺に上昇する場面がありました。 

■国内プラチナ相場
4,836円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてドル建て価格が底堅い推移を示す中、円安が進行したことで徐々に下値を切り上げる展開となり、11日には月間の最高値となる5,054円に上昇しました。その後ドル建て価格が反落したことや円高基調の継続から、国内円建て価格は月中旬にかけて軟調な展開となると、19日には月間最安値となる4,799円に下落しました。月後半にかけても円高基調は継続しましたが、一方でドル建て価格が上昇したことで、国内円建て価格は徐々に下値を切り上げ、4,800円台を回復すると、欧米市場が休日で流動性が低下する中、25日には4,908円に上昇しました。月末にかけては円高の進行にやや上値の重い展開となりましたが、堅調なドル建て相場に支えられながら4,800円台を維持し、28日は4,899円をつけて越月しました。


以上
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