マーケット市況情報

2011年04月08日 10時37分

2011年3月の貴金属市況2011年04月08日 10時37分

価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
1,414.50ドルでスタートした3月の金相場は、中東・北アフリカにおける政情不安の高まりや原油価格の高騰を背景に2日には1,435.50ドルに上昇しました。その後も情勢の悪化からリビアが内戦状態に陥るとの不安やサウジアラビアなど近隣産油国への混乱の拡大が懸念され米株式相場が下落すると、金相場は安全資産の買いに堅調な相場推移を示しました。しかし3日にトリシェ欧州中央銀行総裁がインフレ圧力の高まりから金融引き締めの可能性に言及。早期利上げ観測が高まると、最近の上昇に対する投機筋の利益確定の売りも旺盛となり4日には一時1,418ドルに下落しました。しかし下落局面ではアジア圏での現物需要が旺盛となったことや、不安定な中東情勢や原油価格上昇に伴うインフレ懸念が意識され反発すると、7日には1,437.50ドルに上昇しました。4日に発表された2月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数の増加幅が一部の市場予想に届かなかったものの、失業率は8.9%に低下し全体では市場の期待にほぼ沿った内容であったことから金相場への影響は限定的となりました。
 その後1,440ドル近辺では高値警戒感が意識されたことやこれまでの上昇に対する反動から、投機筋の利益確定の売りが優勢となり上値の重い展開となると、10日に発表された中国の2月貿易統計で、貿易収支が輸出の鈍化により11カ月ぶりに赤字に転換したことが示され同国の現物需要の減退観測が台頭。また石油輸出国機構(OPEC)が原油高騰抑制に向け原油増産を検討しているとの報から原油価格が下落。金相場もこの動きにつられて軟調な展開となると投機筋の手仕舞い売りが加速し、11日には1,409.75ドルに下落しました。1,410ドル近辺では値頃感から実需の押し目買いに値を戻すと、緊張が続くリビア情勢や東日本大震災が世界経済に与える影響の不透明感にから安全資産の買いが旺盛となり14日には1,424.50ドルに上昇しました。しかしその後震災に伴う日本の原子力発電所事故を受け株式相場が大幅に下落すると、株安の損失を埋める目的や手元資金の確保を目的に投機筋の換金売りが加速し16日には1,400ドルを割り込み月間最安値となる1,398.50ドルに急落しました。
 しかし1,400ドル割れの水準では値頃感からアジア圏を中心に現物需要が旺盛となり下値をサポートされると、19日に米英仏がリビアへの空爆を開始したことで情勢の緊迫が一段と高まり21日には1,430ドルを突破しました。その後欧州ではポルトガルの財政緊縮案が同国議会で否決されたことで財政問題が深刻化するとの懸念が拡大。またリビアでの戦闘激化から世界的な景気の先行き不透明感が高まったことで再び安全資産の買いが旺盛となり24日には史上最高値を更新し、月間最高値となる1,447ドルに上昇しました。その後は高値警戒感から投機筋の利益確定の売りに上値を抑えられる展開となると、25日に発表された米国の2010年第4四半期の実質GDPの確定値が上方修正されとことや、米国の一部当局筋が金融緩和策からの出口戦略について言及したことなどから米景気に対する楽観的な見方が浮上。加えてポルトガルの長期信用格付けの引下げやスペイン金融機関の格下げから欧州財政不安が再燃したことでドルがユーロに対して上昇すると、ドルの代替資産の側面から金は売られる展開となり28日には1,417ドルに下落しました。月末にはユーロに対するドルの下落に金相場は下値をサポートされ、31日には1,439ドルに値を戻して越月しました。

 
■為替相場
81.95円でスタートした3月のドル円相場は、3日に発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予想に反して減少したことや、米サプライマネジメント協会(ISM)が同日発表した非製造業景況感指数も前月を上回ったことなど米経済指標の改善を受けて米長期金利が上昇すると、日米金利差拡大を意識した円売りドル買いが優勢となり4日には82.34円に下落しました。その後発表された2月の米雇用統計では失業率が8.9%に低下したものの、非農業部門の雇用者数の増加幅が一部の市場予想に届かなかったことから、円買いドル売りがやや優勢となりました。また原油相場の高止まりが米景気回復を鈍化させるとの不安から米株式相場が下落したことを受けてリスク回避の動きから低金利の円が買われる展開となり月前半にかけては82円台前半で下値をサポートされました。
月半ばにはペインの信用格付けが引き下げられたことで欧州の財政悪化が改めて意識され、ドルが対ユーロで買い戻されると、この流れが円相場にも波及し11日には月間最安値となる82.94円に下落しました。その後は東日本大地震を受けて投資家が外貨建て資産を国内に戻すとの思惑などから円買いドル売りが優勢となる中、東日本巨大地震後の原発問題が深刻化するとの懸念から投資家のリスク回避の動きが進行。低金利の円を調達して高金利の通貨などのリスク資産に投資する円キャリートレードの解消に伴う円買いも重なり79円台へ上昇すると、投機筋の円買いも巻き込み16日ニューヨーク時間には一時79.25円まで急進し、1995年4月につけた最高値の79.75円を約16年ぶりに更新しました。
 18日には7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が行き過ぎた円高阻止に向けた協調介入で合意したことを受け、主要中央銀行が2000年以来に円売り介入を実施。16日ニューヨーク時間につけた過去最安値の76.25円から、一時82円近辺まで円安が進行しました。その後は一時81円を下回る水準まで買い戻されたものの、「円が80円を上回る水準では当局が再び円売り介入に動く」との見方から円相場の上昇は限定的となると、主要な米経済指標の発表がなかったこともあり月後半にかけては動意に欠ける中81円を挟んでの相場推移となりました。月末にかけては米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和政策の正常化に近く動くとの思惑や2月の米個人消費支出が前月比で市場予想以上に増加したことを受けて円売りドル買いが優勢となり、31日には月間最安値となる83.15円に下落して越月しました。

 
■国内金相場
3,742円でスタートした国内円建て相場は、月初ドル建て価格が堅調な推移を示す中、円安の進行から上昇基調となり月間最高値となる9日には3,832円に上昇しました。その後はドル建て金相場が軟調な展開になったことに加え、急速に円高が進行したことから国内円建て相場は下値を切り下げる展開となり17日には月間最安値となる3,590円に下落しました。18日実施された協調介入により円高に歯止めが掛かると、ドル建て金相場の回復にも支えられ月後半に再び3,700円台を回復。月末には円安の進行に加えドル建て価格が回復したことから月31日には3,826円に上昇して越月しました。

プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,809ドルでスタートした3月のプラチナ相場は、堅調な推移を示す金相場や原油価格の上昇を眺めた投機筋の買いに上昇し、2日には月間最高値となる1,846ドルに上昇しました。その後3日にトリシェ欧州中央銀行総裁がインフレ圧力の高まりから金融引き締めの可能性に言及したことで早期利上げ観測が台頭。1,850ドル近辺の高値水準で推移していたこともあり投機筋の利益確定の売りが旺盛となると下落基調に転換し10日には1,778ドルに下落しました。その後10日に発表された中国の2月貿易統計では貿易収支が輸出の鈍化により11カ月ぶりに赤字に転換。加えてスペインの信用格付け引下げの報や、不安定な北アフリカ・中東情勢に対する不安などから米株式相場が軟調な展開となり15日には1,711ドルに下落しました。また震災による被害や電力供給の低下で日本の経済活動が停滞し、世界景気を押し下げる可能性があるとの警戒感から株式相場が下げ幅を拡大すると、工業用材料としての側面が強いプラチナは需要減退観測から投機筋の手仕舞い売りが加速し16日には1,696ドルに下落しました。
 その後米株式相場が最近の大幅下落の反動や米経済指標の改善から反発し12,000ドルを回復したことに加え、1,700ドル割れの水準では値頃感も台頭し上昇基調となると、21日には1,741ドルに値を戻しました。その後も堅調な推移を示す米株式相場を好感した買いに堅調地合いを維持し24日には1,762ドルに上昇しました。
1,750ドル近辺では実需筋の追随も乏しく、また産油国であるリビアの政情が不安定な状態が続いていたことから、株式市場では原油相場を通じた悪影響を懸念する雰囲気が根強く、月後半にかけてはプラチナ相場はやや上値の重い展開となりました。しかし月末には米雇用情勢の改善を示唆する経済指標の発表を受け米株式相場が上昇したことから、米株式相場の動きを好感した投機筋の買いに上昇し31日には1,773ドルにて越月しました。
 

■国内プラチナ相場
4,841円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て価格が堅調な推移を示す中で円安の進行が重なり7日には月間最高値となる4,965円に上昇しました。その後月前半にかけては円安基調が継続したものの、ドル建て価格が下落基調に転換したことで、国内円建て価格は4,800円台後半で上値の重い展開となりました。しかし月中旬にかけては急速に円高が進行。加えてドル建て価格も一時1,700ドルを割る水準まで下落するなど軟調な展開となったことから、国内円建て価格は軟調な展開となり17日には月間最安値となる4,408円に下落しました。
 月後半にかけてドル建て価格が徐々に下値を切り上げる転換となると、円高進行に歯止めが掛かったことも重なり4,600円台に値を戻しました。月末にはドル建て価格の上昇と円安の進行から4,700円台に回復すると31日には4,795円に上昇して越月しました。


以上
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