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マーケット市況情報
2011年02月07日 15時13分
2011年1月の貴金属市況2011年02月07日 15時13分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,405.50ドルでスタートした1月の金相場は、2010年末から続いていた急騰に対する高値警戒感が台頭したことに加え、年始に発表された米経済指標で改善が見られたことから米景気に対する改善期待感が高まると、資金逃避的に買われていた金相場は投機筋の利益確定売りが活発化し7日には1,358ドルに急落しました。しかし同日に発表された2010年12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加幅が市場予想を下回ったことをきっかけに金相場は下値をサポートされると、その後欧州財政懸念に対する警戒感を背景としたユーロの下落に安全資産としての買いが優勢となり、徐々に下値を切り上げる展開となると12日には1,383.50ドルに回復しました。14日には中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率引き上げを発表。同国の金融引き締めが金市場への余剰資金の流入を鈍らせるとの見方が台頭したことに加え、欧州中央銀行(ECB)総裁が物価上昇見通しの上振れの可能性などに言及したことで欧州の利上げが意識されたことなどから金相場は反落し17日には1,357.50ドルに下落しました。
1,350ドル近辺では値頃感から中国を中心としたアジア圏からの実需の買いが旺盛となり反転し、19日には一時1,375ドル近辺まで値を戻しましたが、20日に発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予測を大幅に下回ったことから米経済の先行き懸念の後退。対ユーロでドルが上昇したことを受けて、金相場は再び下落基調に転換。加えて中国の2010年第4四半期の実質国内総生産(GDP)伸び率が市場予想を上回ったことで、同国が金融引き締めを加速するとの見方から投機筋の売りが加速し、21日には1,343.50ドルに下落しました。その後は相場下落を受けた実需の買いや、ユーロ圏の景況感改善や利上げの思惑などを手掛かりにユーロが対ドルで上昇したことを受けて一旦は下値をサポートされたものの、その後発表された米経済指標で米景気回復期待感が増加したことやインド中銀の利上げを材料に投機筋の利益確定の売りが優勢となり28日には月間最安値となる1,316ドルに下落しました。しかし月末にかけてはエジプトの反政府デモが伝えられる中、中東広域に政情不安が広がるとの懸念から金相場への逃避資金流入の動きが加速し反発すると、月末31日には1,327ドルに上昇して越月しました。
■為替相場
81.80円でスタートした1月のドル円相場は、月初米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業景況感指数が改善したことなどを背景に円売り・ドル買いが優勢となる中、2010年末に円高・ドル安が進んだ反動も重なり、6日には月間最安値となる83.38円に下落しました。しかし7日に発表された12月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比10万3000人増と市場予想を下回ったことや、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の米労働市場に対する警戒感を示す発言を受けて円安基調に歯止めが掛かると、その後は83円を挟んでの往来相場を形成しました。しかし13日に発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加すると、米雇用情勢の改善は緩やかとの見方から、再び円買い・ドル売りが優勢となり円相場は上昇基調に転換。加えてポルトガルなど南欧諸国が国債入札を無難にこなしたことで欧州財政に対する過度の不安が和らぎドルが対ユーロなどで売られる展開となると、その流れは円相場にも波及し20日には82.17円に上昇しました。
その後は2010年12月の米中古住宅販売件数が市場予想以上に増加するなど米経済指標に回復が見られたことでドルが買い戻され、一時83円台へ下落する場面も見受けられましたが、欧州圏の景況感改善や利上げ観測などを手掛かりにユーロが対ドルで上昇すると、円買い・ドル売りが優勢となる中27日には82.00円に値を戻しました。その後発表された欧州圏の1月の消費者物価上昇率が2ヶ月連続で欧州中央銀行(ECB)の政策目標を上回ったことで、欧州の利上げ観測が台頭しユーロ買い・ドル売りが加速。その流れが円相場にも波及すると月末にかけても円高基調を維持し31日には82.13円にて越月しました。
■国内金相場
3,678円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてはドル建て金価格がやや軟調な推移を示したものの、円安の進行に相殺され3,690円近辺での推移となりました。その後ドル建て金価格が回復すると、円安基調が継続する中、国内円建て相場も徐々に下値を切り上げ12日には月間最高値となる3,733円に上昇しました。月中旬にかけてはドル建て金価格が再び下落基調となったことに加え、円安にもやや一服感が見られたことから、国内円建て価格は軟調な展開となり再び3,500円台に下落すると、月末にかけてもドル建て金価格の下落と円高の進行に下落幅を拡大し28日には月間最安値となる3,544円に下落しました。月末にはエジプト情勢不安をきっかけとしたドル建て金価格の上昇に歩調を合わせるかたちで31日には3,584円に値を戻して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,768ドルでスタートした1月のプラチナ相場は、2010年末にかけての上昇に対する投機筋の利益確定の売りが優勢となる中上値の重い展開となると、米雇用環境の改善を示す指数が発表されたことを材料に米雇用情勢の先行き懸念が和らぎ、ユーロなど主要通貨に対するドル高が進んだことで、初旬にかけては軟調な展開となり、7日には月間最安値となる1,716ドルに下落しました。しかし新興国・先進国ともに自動車販売が好調であることから1700ドル目前では値頃感からの買いに下値をサポートされると、7日に発表された米雇用統計は市場予想を大幅に下回る結果であったことから米金融緩和策が長期化するとの見通しが台頭。ドル安が進行しプラチナ相場は1,700ドル台中盤に反発しました。その後は南半球で続く豪雨の影響が南アフリカでも見られ、電力供給不安から鉱山供給に対する懸念が市場に台頭すると、投機筋の買いが旺盛となり中旬にかけてプラチナ相場は急速に上げ足を強め13日には1,800ドル台に上昇しました。この間ETFや先物市場でも投機筋の買いは継続し、米先物市場のロングポジションも1月に入り10トン近くの増加を見せることとなり、19日には月間最高値となる1,846ドルに上昇しました。しかし20日に中国が発表した2010年第4四半期の実質国内総生産(GDP)の伸び率が市場予想を上回ったことで、同国が金融引き締め策を加速するとの観測が広がり、投機筋の手仕舞い売りが加速すると21日には1,812ドルに下落しました。
月末にかけては金市場で投機筋の手仕舞い売りが優勢となる中で、プラチナ市場にもその動きが波及し一時1,770ドル近辺に下落する場面も見受けられましたが、米大統領による一般教書演説や米連邦公開市場委員会(FOMC)による金融緩和策の継続が好感されると米株式市場が堅調な相場展開を継続。米景気回復期待からプラチナの工業用需要の増加が意識されると、下値を拾う動きも散見され下げ幅は限定的となり31日には1,781ドルにて越月しました。
■国内プラチナ相場
1月の国内円建て相場は、年始にドル建て価格が軟調に推移する中で5日に月間最安値の4,672円近辺でスタートすると、その後は南アフリカの電力不安などから上昇基調となるドル建て相場に追随する形で上昇基調を形成し、19日には4,900円台に達しました。その後24日に月間最高値を付けるとその後はドル建て相場が値を崩す展開となったことから、円建て相場もじり安の展開となり4,850円にて越月しました。総じて為替市場が方向感に欠けて値動きが薄かっただけにドル建て相場の値動きに左右される月となりました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,405.50ドルでスタートした1月の金相場は、2010年末から続いていた急騰に対する高値警戒感が台頭したことに加え、年始に発表された米経済指標で改善が見られたことから米景気に対する改善期待感が高まると、資金逃避的に買われていた金相場は投機筋の利益確定売りが活発化し7日には1,358ドルに急落しました。しかし同日に発表された2010年12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加幅が市場予想を下回ったことをきっかけに金相場は下値をサポートされると、その後欧州財政懸念に対する警戒感を背景としたユーロの下落に安全資産としての買いが優勢となり、徐々に下値を切り上げる展開となると12日には1,383.50ドルに回復しました。14日には中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率引き上げを発表。同国の金融引き締めが金市場への余剰資金の流入を鈍らせるとの見方が台頭したことに加え、欧州中央銀行(ECB)総裁が物価上昇見通しの上振れの可能性などに言及したことで欧州の利上げが意識されたことなどから金相場は反落し17日には1,357.50ドルに下落しました。
1,350ドル近辺では値頃感から中国を中心としたアジア圏からの実需の買いが旺盛となり反転し、19日には一時1,375ドル近辺まで値を戻しましたが、20日に発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予測を大幅に下回ったことから米経済の先行き懸念の後退。対ユーロでドルが上昇したことを受けて、金相場は再び下落基調に転換。加えて中国の2010年第4四半期の実質国内総生産(GDP)伸び率が市場予想を上回ったことで、同国が金融引き締めを加速するとの見方から投機筋の売りが加速し、21日には1,343.50ドルに下落しました。その後は相場下落を受けた実需の買いや、ユーロ圏の景況感改善や利上げの思惑などを手掛かりにユーロが対ドルで上昇したことを受けて一旦は下値をサポートされたものの、その後発表された米経済指標で米景気回復期待感が増加したことやインド中銀の利上げを材料に投機筋の利益確定の売りが優勢となり28日には月間最安値となる1,316ドルに下落しました。しかし月末にかけてはエジプトの反政府デモが伝えられる中、中東広域に政情不安が広がるとの懸念から金相場への逃避資金流入の動きが加速し反発すると、月末31日には1,327ドルに上昇して越月しました。
■為替相場
81.80円でスタートした1月のドル円相場は、月初米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業景況感指数が改善したことなどを背景に円売り・ドル買いが優勢となる中、2010年末に円高・ドル安が進んだ反動も重なり、6日には月間最安値となる83.38円に下落しました。しかし7日に発表された12月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比10万3000人増と市場予想を下回ったことや、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の米労働市場に対する警戒感を示す発言を受けて円安基調に歯止めが掛かると、その後は83円を挟んでの往来相場を形成しました。しかし13日に発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加すると、米雇用情勢の改善は緩やかとの見方から、再び円買い・ドル売りが優勢となり円相場は上昇基調に転換。加えてポルトガルなど南欧諸国が国債入札を無難にこなしたことで欧州財政に対する過度の不安が和らぎドルが対ユーロなどで売られる展開となると、その流れは円相場にも波及し20日には82.17円に上昇しました。
その後は2010年12月の米中古住宅販売件数が市場予想以上に増加するなど米経済指標に回復が見られたことでドルが買い戻され、一時83円台へ下落する場面も見受けられましたが、欧州圏の景況感改善や利上げ観測などを手掛かりにユーロが対ドルで上昇すると、円買い・ドル売りが優勢となる中27日には82.00円に値を戻しました。その後発表された欧州圏の1月の消費者物価上昇率が2ヶ月連続で欧州中央銀行(ECB)の政策目標を上回ったことで、欧州の利上げ観測が台頭しユーロ買い・ドル売りが加速。その流れが円相場にも波及すると月末にかけても円高基調を維持し31日には82.13円にて越月しました。
■国内金相場
3,678円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてはドル建て金価格がやや軟調な推移を示したものの、円安の進行に相殺され3,690円近辺での推移となりました。その後ドル建て金価格が回復すると、円安基調が継続する中、国内円建て相場も徐々に下値を切り上げ12日には月間最高値となる3,733円に上昇しました。月中旬にかけてはドル建て金価格が再び下落基調となったことに加え、円安にもやや一服感が見られたことから、国内円建て価格は軟調な展開となり再び3,500円台に下落すると、月末にかけてもドル建て金価格の下落と円高の進行に下落幅を拡大し28日には月間最安値となる3,544円に下落しました。月末にはエジプト情勢不安をきっかけとしたドル建て金価格の上昇に歩調を合わせるかたちで31日には3,584円に値を戻して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,768ドルでスタートした1月のプラチナ相場は、2010年末にかけての上昇に対する投機筋の利益確定の売りが優勢となる中上値の重い展開となると、米雇用環境の改善を示す指数が発表されたことを材料に米雇用情勢の先行き懸念が和らぎ、ユーロなど主要通貨に対するドル高が進んだことで、初旬にかけては軟調な展開となり、7日には月間最安値となる1,716ドルに下落しました。しかし新興国・先進国ともに自動車販売が好調であることから1700ドル目前では値頃感からの買いに下値をサポートされると、7日に発表された米雇用統計は市場予想を大幅に下回る結果であったことから米金融緩和策が長期化するとの見通しが台頭。ドル安が進行しプラチナ相場は1,700ドル台中盤に反発しました。その後は南半球で続く豪雨の影響が南アフリカでも見られ、電力供給不安から鉱山供給に対する懸念が市場に台頭すると、投機筋の買いが旺盛となり中旬にかけてプラチナ相場は急速に上げ足を強め13日には1,800ドル台に上昇しました。この間ETFや先物市場でも投機筋の買いは継続し、米先物市場のロングポジションも1月に入り10トン近くの増加を見せることとなり、19日には月間最高値となる1,846ドルに上昇しました。しかし20日に中国が発表した2010年第4四半期の実質国内総生産(GDP)の伸び率が市場予想を上回ったことで、同国が金融引き締め策を加速するとの観測が広がり、投機筋の手仕舞い売りが加速すると21日には1,812ドルに下落しました。
月末にかけては金市場で投機筋の手仕舞い売りが優勢となる中で、プラチナ市場にもその動きが波及し一時1,770ドル近辺に下落する場面も見受けられましたが、米大統領による一般教書演説や米連邦公開市場委員会(FOMC)による金融緩和策の継続が好感されると米株式市場が堅調な相場展開を継続。米景気回復期待からプラチナの工業用需要の増加が意識されると、下値を拾う動きも散見され下げ幅は限定的となり31日には1,781ドルにて越月しました。
■国内プラチナ相場
1月の国内円建て相場は、年始にドル建て価格が軟調に推移する中で5日に月間最安値の4,672円近辺でスタートすると、その後は南アフリカの電力不安などから上昇基調となるドル建て相場に追随する形で上昇基調を形成し、19日には4,900円台に達しました。その後24日に月間最高値を付けるとその後はドル建て相場が値を崩す展開となったことから、円建て相場もじり安の展開となり4,850円にて越月しました。総じて為替市場が方向感に欠けて値動きが薄かっただけにドル建て相場の値動きに左右される月となりました。
以上