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マーケット市況情報
2005年09月15日 14時57分
2005年8月の貴金属市況2005年09月15日 14時57分
価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ N.Y.F.M 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
8月の金相場は430ドル近辺でスタートしましたが、ユーロが対米ドルで回復した事や、世界最大級の産金国である南アフリカで産金各社と鉱山労働者との賃金交渉不調によりストライキ突入の懸念が広まり上昇基調の展開となりました。COMEXにおける投機家の買持ち玉数も200トンを割り込むレベルまで減少していた事から、買に安心感を与える事となり4日には440ドル目前まで上昇しました。しかし5日に発表された7月の米国雇用統計では景気浮沈の指標となる非農業部門での就業者数が20.7万人増と前月の16.6万人増から更に増加したことから米国経済の底堅さが再確認された結果となり、金相場は上値を抑えられる形で10日にかけて430ドル台中盤での値動きに終始しました。その後は60ドルを越えるレベルまで上昇した原油価格を材料とし、一部投機家が価格相関性の高い金相場の割安感を指摘。更には12日に発表された6月の米国貿易収支では588.2億ドルの赤字と前月の赤字幅を34億ドル上回った事が、金相場に対する支援材料となり、同日月間の最高値となる447.25ドルまで買い進まれました。その後は急な価格上昇を背景に、COMEXにおける投機家の買持ち玉数が本年最高となる500トン程度まで膨れた事を背景に一部手仕舞いの売りを誘発し、上値が抑えられる展開となりました。加えて夏期休暇時期に当たり、夏枯れの様相を呈するなか、金相場は下旬にかけてやや軟調のうちに430ドル台後半から440ドル前半の圏内で持合いました。月末にかけては、原油相場が70ドルを超える等、金相場に対する強気材料があったものの、米国連邦公開市場委員会(FOMC)が今後もドル金利引上げ政策を維持するとの観測から、米ドル相場がユーロに対して強含み基調となった事がより大きな材料として認識され430ドル台前半まで値を下げて越月しました。月末にかけての下げ局面では、COMEXにおける投機家の買持ち玉も整理が進んだものと見られ月末時点で300トン台まで減少したものと見られます。
■ 為替相場
ドル・円相場は112円台後半でスタートしましたが、政府の「本邦経済踊り場脱却宣言」に代表される様に、特に個人消費や企業の設備投資に回復基調が見られる中、円高傾向での取引となりました。 3日に111円台まで円高が進むと一時ポジション調整から112円台に逆戻りする場面も見受けられましたが概ね111円台を堅持。その後も本邦株式市場における外国人投資家の物色意欲が旺盛になるにつれて11日には110円台、12日には109円台と、結果16日には一時109円台中盤をつけるまで円高が進みました。この間 9日に行われた米国連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げが実施(引上げ後3.5%)されたものの、予測通りの引上げ率であった事から円高の流れを食い止めるほどの影響はありませんでした。その後は、本邦のお盆休暇で取引量が減少する中109円台~110円台での往来相場が下旬にかけて続きました。月末にかけては、やや本邦の株式相場にも頭打ち間が台頭した事、米国の金利引き上げ政策が今後も継続するとの予測、更には歴史的高値を更新する原油相場が立直り基調の本邦経済に負の影響を及ぼすとの観測などから、月末にかけてやや円安方向に推移し111円台での越月となりました。
■国内金相場
ドル建て金相場が月初安→月中高→月末にかけて反落という経緯を辿ったのに対し、為替相場が、月初円安圏→月中円高圏→月末にかけて若干円安という展開となった為、昨今の傾向を踏襲し、円建て価格への影響は限定的となりました。しかし、月初から中旬にかけてのドル建て金相場の上昇(430ドル近辺→447ドル: 約4%)は、その間の円高(112円後半→109.5円近辺 約3%)を上回った事から、基調として円建て価格では、「やや中旬にかけて高く、月初と月末に安い」と言う傾向を辿りました。結果、月初に1,592円でスタートし、8日に月間の最高値となる1,615円に達した後、中旬から下旬にかけて概ね1,590円台~1,600円台での往来に終始。
プラチナ(Platinum)
■ 海外プラチナ相場
8月のプラチナ相場は900ドルの大台を超えてのスタートとなりましたが、その後もTOCOMを中心に、南ア鉱山会社のストライキの懸念を背景として、米系ファンドと見られる投機家の思惑買いが旺盛で8日にかけて一時910ドルを超える価格も見受けられました。 9日には手仕舞いの売りから一時900ドルを割り込むレベルまで下落しましたが、今度は一般大衆と見られる空売り筋の買戻しが顕著となり12日にかけて再度上昇。同日には月間の最高値となる924ドルまで買い進まれました。しかし、その後夏期休暇の為市場参加者が減少し、取引量が減少する中、ファンド系と見られる買持ち筋の手仕舞い入りに急反落。16日に900ドルを割り込むと一気に890ドル割れまで売り込まれました。この時点で一応の底打ち感が台頭したことと、やや材料枯れの感も手伝って、以降月末にかけて890ドル台の往来相場に終始しました。総じて8月も投機筋の思惑売買に価格が先導される傾向が続いた一方で、高値感及び夏期休暇という季節的要因から現物の需要は限定的でした。一部ガラス装置用の需要は、フラットスクリーンテレビの人気を背景に、堅調な推移となりましたが、それ以外の分野での需要は極めて低調となりました。
■国内プラチナ相場
月初3,299円でスタートした後ドル建て価格の急上昇を受け、為替相場が円高傾向であったにも関わらず、8日に月間の最高値となる3,343円に達しました。その後、手仕舞いの売りによりドル建て価格が下落した事に加え、為替相場も110円前後と当月としては比較的円高圏での取引が定着した事から、軟調地合に転換。10日に3,310円台を割り込むと18日に月間の最安値となる3,188円に下落するまでほぼ間断なく売られました。その後はドル建て価格の値動きが鈍くなった事から概ね3,200円台~3,240円台と3,220円を挟んでの往来相場に終始して越月しました。
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ N.Y.F.M 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
8月の金相場は430ドル近辺でスタートしましたが、ユーロが対米ドルで回復した事や、世界最大級の産金国である南アフリカで産金各社と鉱山労働者との賃金交渉不調によりストライキ突入の懸念が広まり上昇基調の展開となりました。COMEXにおける投機家の買持ち玉数も200トンを割り込むレベルまで減少していた事から、買に安心感を与える事となり4日には440ドル目前まで上昇しました。しかし5日に発表された7月の米国雇用統計では景気浮沈の指標となる非農業部門での就業者数が20.7万人増と前月の16.6万人増から更に増加したことから米国経済の底堅さが再確認された結果となり、金相場は上値を抑えられる形で10日にかけて430ドル台中盤での値動きに終始しました。その後は60ドルを越えるレベルまで上昇した原油価格を材料とし、一部投機家が価格相関性の高い金相場の割安感を指摘。更には12日に発表された6月の米国貿易収支では588.2億ドルの赤字と前月の赤字幅を34億ドル上回った事が、金相場に対する支援材料となり、同日月間の最高値となる447.25ドルまで買い進まれました。その後は急な価格上昇を背景に、COMEXにおける投機家の買持ち玉数が本年最高となる500トン程度まで膨れた事を背景に一部手仕舞いの売りを誘発し、上値が抑えられる展開となりました。加えて夏期休暇時期に当たり、夏枯れの様相を呈するなか、金相場は下旬にかけてやや軟調のうちに430ドル台後半から440ドル前半の圏内で持合いました。月末にかけては、原油相場が70ドルを超える等、金相場に対する強気材料があったものの、米国連邦公開市場委員会(FOMC)が今後もドル金利引上げ政策を維持するとの観測から、米ドル相場がユーロに対して強含み基調となった事がより大きな材料として認識され430ドル台前半まで値を下げて越月しました。月末にかけての下げ局面では、COMEXにおける投機家の買持ち玉も整理が進んだものと見られ月末時点で300トン台まで減少したものと見られます。
■ 為替相場
ドル・円相場は112円台後半でスタートしましたが、政府の「本邦経済踊り場脱却宣言」に代表される様に、特に個人消費や企業の設備投資に回復基調が見られる中、円高傾向での取引となりました。 3日に111円台まで円高が進むと一時ポジション調整から112円台に逆戻りする場面も見受けられましたが概ね111円台を堅持。その後も本邦株式市場における外国人投資家の物色意欲が旺盛になるにつれて11日には110円台、12日には109円台と、結果16日には一時109円台中盤をつけるまで円高が進みました。この間 9日に行われた米国連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げが実施(引上げ後3.5%)されたものの、予測通りの引上げ率であった事から円高の流れを食い止めるほどの影響はありませんでした。その後は、本邦のお盆休暇で取引量が減少する中109円台~110円台での往来相場が下旬にかけて続きました。月末にかけては、やや本邦の株式相場にも頭打ち間が台頭した事、米国の金利引き上げ政策が今後も継続するとの予測、更には歴史的高値を更新する原油相場が立直り基調の本邦経済に負の影響を及ぼすとの観測などから、月末にかけてやや円安方向に推移し111円台での越月となりました。
■国内金相場
ドル建て金相場が月初安→月中高→月末にかけて反落という経緯を辿ったのに対し、為替相場が、月初円安圏→月中円高圏→月末にかけて若干円安という展開となった為、昨今の傾向を踏襲し、円建て価格への影響は限定的となりました。しかし、月初から中旬にかけてのドル建て金相場の上昇(430ドル近辺→447ドル: 約4%)は、その間の円高(112円後半→109.5円近辺 約3%)を上回った事から、基調として円建て価格では、「やや中旬にかけて高く、月初と月末に安い」と言う傾向を辿りました。結果、月初に1,592円でスタートし、8日に月間の最高値となる1,615円に達した後、中旬から下旬にかけて概ね1,590円台~1,600円台での往来に終始。
プラチナ(Platinum)
■ 海外プラチナ相場
8月のプラチナ相場は900ドルの大台を超えてのスタートとなりましたが、その後もTOCOMを中心に、南ア鉱山会社のストライキの懸念を背景として、米系ファンドと見られる投機家の思惑買いが旺盛で8日にかけて一時910ドルを超える価格も見受けられました。 9日には手仕舞いの売りから一時900ドルを割り込むレベルまで下落しましたが、今度は一般大衆と見られる空売り筋の買戻しが顕著となり12日にかけて再度上昇。同日には月間の最高値となる924ドルまで買い進まれました。しかし、その後夏期休暇の為市場参加者が減少し、取引量が減少する中、ファンド系と見られる買持ち筋の手仕舞い入りに急反落。16日に900ドルを割り込むと一気に890ドル割れまで売り込まれました。この時点で一応の底打ち感が台頭したことと、やや材料枯れの感も手伝って、以降月末にかけて890ドル台の往来相場に終始しました。総じて8月も投機筋の思惑売買に価格が先導される傾向が続いた一方で、高値感及び夏期休暇という季節的要因から現物の需要は限定的でした。一部ガラス装置用の需要は、フラットスクリーンテレビの人気を背景に、堅調な推移となりましたが、それ以外の分野での需要は極めて低調となりました。
■国内プラチナ相場
月初3,299円でスタートした後ドル建て価格の急上昇を受け、為替相場が円高傾向であったにも関わらず、8日に月間の最高値となる3,343円に達しました。その後、手仕舞いの売りによりドル建て価格が下落した事に加え、為替相場も110円前後と当月としては比較的円高圏での取引が定着した事から、軟調地合に転換。10日に3,310円台を割り込むと18日に月間の最安値となる3,188円に下落するまでほぼ間断なく売られました。その後はドル建て価格の値動きが鈍くなった事から概ね3,200円台~3,240円台と3,220円を挟んでの往来相場に終始して越月しました。