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マーケット市況情報
2010年10月07日 08時48分
2010年9月の貴金属市況2010年10月07日 08時48分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,250ドルでスタートした9月の金相場は、8月の中国製造業景況感指数が改善したことや第2四半期のオーストラリアのGDPが高い成長率を記録するなど、各国の堅調な経済指標の発表を受けて月初にかけては1,250ドル近辺で上値を押えられる展開となりました。また3日に発表された8月の米雇用統計が市場予想よりも好結果であったことで米景気回復に対する懸念が一先ず後退すると、3日には月間最安値となる1,240.50ドルに下落しました。しかし8月の米非製造業景況指数が悪化したことをきっかけにドル売りが加速すると金相場は反転。加えて7月に公表された欧州金融機関ストレステストの結果に対する信頼性への疑問が再燃したことをきっかけに欧州財政不安が再び取り沙汰されると、安全資産の買いが高まり8日には約2ヶ月半ぶりとなる1,260ドル台に上昇しました。1,260ドル近辺では投機筋の売りが優勢となり13日には1,243ドルに下落しましたが、その後米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切る可能性があるとの観測が台頭すると、幅広い通貨に対してドル売りが進行。ドルの代替資産としての買いが旺盛となり15日には1,270ドル台に上昇しました。その後も米国の追加金融緩和観測や世界経済の先行き不透明感が相場を下支え要因となり徐々に下値を切り上げると、17日には1,281.50ドルに上昇しました。
21日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明では注目されていた追加緩和策は見送られたものの、今後の追加金融緩和の可能性が示唆されました。同声明がFOMCによる米景気回復減速の認識と受け止められドル売りが加速すると、ドルの代替資産としての買いが高まり27日には1,298.25ドルに上昇しました。1,300ドルの大台を目前にこれまでの上伸の流れを受けた投機筋の利食い売りに28日には一時1,280ドル台後半に下落しました。しかし発表された9月の米消費者信頼感指数が市場予想以上に低下。米個人消費が低迷し、米景気の回復ペースが鈍化するとの見方から米連邦準備理事会(FRB)が追加金融緩和に踏み切るとの思惑につながり、対ユーロなどでドル売り圧力が強まると金相場への資金流入が旺盛となり、再び上昇基調に転換。ついには1,300ドルを突破し30日には月間最高値となる1,311.00ドルに上昇して越月しました。
■為替相場
84.31円でスタートした9月のドル円相場は、8月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想以上に増加したことなどを受け、米景気の先行きに対する過度の警戒感が後退したことから円売り・ドル買いが優勢となり、3日には一時85円台に下落しました。しかしISMの非製造業景況感指数が2ヶ月ぶりに悪化したことなどをきっかけに円は下げ幅を縮小すると、円が85円台に下落したことによる日本の輸出企業など実需に絡んだ円買い・ドル売りも入ったことから円は84円台に値を戻しました。その後、EUの金融監督当局が7月に結果を発表した欧州金融機関のストレステストに絡んでその審査の信頼性や欧州銀の財務内容への疑念が意識される報道がなされたことをきっかけに、欧州諸国の財政状況や金融機関の財務を巡る先行き不透明感が台頭。円買い・ユーロ売りが旺盛となると、円はドルに対しても上昇し7日には一時おおよそ15年ぶりとなる83.50円近辺に上昇しました。その後はポルトガル政府が実施した国債入札が無難な結果となったなどから、強まっていた欧州諸国の財政状況や金融機関の財務を巡る先行き不透明感がひとまず後退。対ユーロでの円売り圧力が強まり、対ドルでも円は売られる展開となると10日には84.13円に下落しました。しかしその後米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切る可能性があるとの観測が台頭すると円相場は再び上昇基調に転換し、15日には月間最高値となる83.05円に上昇しました。
15日の東京市場午前中に日本の政府・日銀が約6年半ぶりに円売り介入を実施。円は83円近辺から85円台に下落しました。その後ニューヨーク市場でも介入が続き、日欧米市場での介入規模は推定で2兆円超と1日間としては過去最高水準となり、17日には月間最安値となる85.85円に下落しました。しかし日本の輸出企業からの円買いも見られ85円台後半で下げ止まると、米連邦準備理事会(FRB)が21日に開いたFOMC後の声明で、必要であれば追加緩和の用意があると言及したことをきっかけに再びドルが売られる流れとなり22日には84円台に上昇しました。
月末には発表された9月の米消費者信頼感指数が市場予想以上に低下。米個人消費が低迷し米景気の回復ペースが鈍化するとの見方から米国の追加金融緩和の観測が強まると、円買い・ドル売りが優勢となり30日には83.82円に上昇して越月しました。
■国内金相場
3,410円でスタートした国内円建て相場は、月初にかけてはドル建て金価格が1,250ドル近辺でやや上値の重い展開となる中、3,500円を挟んで値動きに乏しい展開となりました。その後は円高の進行に上値を押えられる展開となり、14日には月間最安値となる3,390円に下落しました。月中旬から月末にかけてはドル建て金価格が上昇基調となったことに加え、日本の金融当局による円売り介入により円安が進んだことから国内円建て相場も堅調な推移を示し、29日には月間最高値となる3,566円に上昇しました。月末31日には円相場が再び83円台に上昇したことからやや上値を押えられ、3,549円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,528ドルでスタートした9月のプラチナ相場は、米製造業景況感の改善や米雇用統計が市場予想ほど悪化しなかったことなどから米景気失速への警戒感が和らぎ米株式相場が上昇すると、株式相場の動きを好感した買いに堅調に推移し、6日には1,565ドルに上昇しました。しかし欧州金融機関ストレステストの結果に対する不信感の再燃から株式相場が下落したことをきっかけに上値の重い展開となると、投機筋の売りが優勢となり10日には1,545ドルに下落しました。しかし月半ばに米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切るとの見方が台頭し、金融緩和が景気を支えるとの思惑から米株式相場が再び上昇基調となると、プラチナ相場は8月初旬以来おおよそ1ヶ月半ぶりに1,600ドルの大台を突破。その後も堅調な推移を示した米株式相場も支援材料となり20日には1,623ドルに上昇しました。
1,620ドル近辺では投機筋の利益確定の売りに一旦は1,610ドル近辺に下落したものの、21日のFOMC後の声明を受けて将来の追加金融緩和への期待が高まり、米株式相場が10,700ドルを突破し約4ヶ月ぶりの高値に上昇すると、再び投機資金の流入が加速し24日には1,645ドルに上昇しました。
1,650ドル近辺では高値警戒感が台頭したことに加え、金相場の下落を材料に28日には一時1,615ドル近辺に下落する場面が見受けられたものの、月末にかけては堅調に推移する米株式相場の動向を眺めて再び上昇基調に転換し、30日に月間最高値となる1,662ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,203円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてはドル建てプラチナ価格の上昇に歩調を合わせるかたちで堅調な推移となり6日には4,337円に上昇しました。その後もドル建て価格が堅調に推移する中、金融当局による円売り介入で円安が進行したことで4,500円を突破。21日には月間最高値となる4,580円に上昇しました。月後半にかけてもドル建て価格は上昇基調を維持したものの、円相場が再び円高基調となったことで国内円建て価格はやや上値を押えられる展開となり、月末30日には4,527円にて越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,250ドルでスタートした9月の金相場は、8月の中国製造業景況感指数が改善したことや第2四半期のオーストラリアのGDPが高い成長率を記録するなど、各国の堅調な経済指標の発表を受けて月初にかけては1,250ドル近辺で上値を押えられる展開となりました。また3日に発表された8月の米雇用統計が市場予想よりも好結果であったことで米景気回復に対する懸念が一先ず後退すると、3日には月間最安値となる1,240.50ドルに下落しました。しかし8月の米非製造業景況指数が悪化したことをきっかけにドル売りが加速すると金相場は反転。加えて7月に公表された欧州金融機関ストレステストの結果に対する信頼性への疑問が再燃したことをきっかけに欧州財政不安が再び取り沙汰されると、安全資産の買いが高まり8日には約2ヶ月半ぶりとなる1,260ドル台に上昇しました。1,260ドル近辺では投機筋の売りが優勢となり13日には1,243ドルに下落しましたが、その後米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切る可能性があるとの観測が台頭すると、幅広い通貨に対してドル売りが進行。ドルの代替資産としての買いが旺盛となり15日には1,270ドル台に上昇しました。その後も米国の追加金融緩和観測や世界経済の先行き不透明感が相場を下支え要因となり徐々に下値を切り上げると、17日には1,281.50ドルに上昇しました。
21日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明では注目されていた追加緩和策は見送られたものの、今後の追加金融緩和の可能性が示唆されました。同声明がFOMCによる米景気回復減速の認識と受け止められドル売りが加速すると、ドルの代替資産としての買いが高まり27日には1,298.25ドルに上昇しました。1,300ドルの大台を目前にこれまでの上伸の流れを受けた投機筋の利食い売りに28日には一時1,280ドル台後半に下落しました。しかし発表された9月の米消費者信頼感指数が市場予想以上に低下。米個人消費が低迷し、米景気の回復ペースが鈍化するとの見方から米連邦準備理事会(FRB)が追加金融緩和に踏み切るとの思惑につながり、対ユーロなどでドル売り圧力が強まると金相場への資金流入が旺盛となり、再び上昇基調に転換。ついには1,300ドルを突破し30日には月間最高値となる1,311.00ドルに上昇して越月しました。
■為替相場
84.31円でスタートした9月のドル円相場は、8月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想以上に増加したことなどを受け、米景気の先行きに対する過度の警戒感が後退したことから円売り・ドル買いが優勢となり、3日には一時85円台に下落しました。しかしISMの非製造業景況感指数が2ヶ月ぶりに悪化したことなどをきっかけに円は下げ幅を縮小すると、円が85円台に下落したことによる日本の輸出企業など実需に絡んだ円買い・ドル売りも入ったことから円は84円台に値を戻しました。その後、EUの金融監督当局が7月に結果を発表した欧州金融機関のストレステストに絡んでその審査の信頼性や欧州銀の財務内容への疑念が意識される報道がなされたことをきっかけに、欧州諸国の財政状況や金融機関の財務を巡る先行き不透明感が台頭。円買い・ユーロ売りが旺盛となると、円はドルに対しても上昇し7日には一時おおよそ15年ぶりとなる83.50円近辺に上昇しました。その後はポルトガル政府が実施した国債入札が無難な結果となったなどから、強まっていた欧州諸国の財政状況や金融機関の財務を巡る先行き不透明感がひとまず後退。対ユーロでの円売り圧力が強まり、対ドルでも円は売られる展開となると10日には84.13円に下落しました。しかしその後米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切る可能性があるとの観測が台頭すると円相場は再び上昇基調に転換し、15日には月間最高値となる83.05円に上昇しました。
15日の東京市場午前中に日本の政府・日銀が約6年半ぶりに円売り介入を実施。円は83円近辺から85円台に下落しました。その後ニューヨーク市場でも介入が続き、日欧米市場での介入規模は推定で2兆円超と1日間としては過去最高水準となり、17日には月間最安値となる85.85円に下落しました。しかし日本の輸出企業からの円買いも見られ85円台後半で下げ止まると、米連邦準備理事会(FRB)が21日に開いたFOMC後の声明で、必要であれば追加緩和の用意があると言及したことをきっかけに再びドルが売られる流れとなり22日には84円台に上昇しました。
月末には発表された9月の米消費者信頼感指数が市場予想以上に低下。米個人消費が低迷し米景気の回復ペースが鈍化するとの見方から米国の追加金融緩和の観測が強まると、円買い・ドル売りが優勢となり30日には83.82円に上昇して越月しました。
■国内金相場
3,410円でスタートした国内円建て相場は、月初にかけてはドル建て金価格が1,250ドル近辺でやや上値の重い展開となる中、3,500円を挟んで値動きに乏しい展開となりました。その後は円高の進行に上値を押えられる展開となり、14日には月間最安値となる3,390円に下落しました。月中旬から月末にかけてはドル建て金価格が上昇基調となったことに加え、日本の金融当局による円売り介入により円安が進んだことから国内円建て相場も堅調な推移を示し、29日には月間最高値となる3,566円に上昇しました。月末31日には円相場が再び83円台に上昇したことからやや上値を押えられ、3,549円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,528ドルでスタートした9月のプラチナ相場は、米製造業景況感の改善や米雇用統計が市場予想ほど悪化しなかったことなどから米景気失速への警戒感が和らぎ米株式相場が上昇すると、株式相場の動きを好感した買いに堅調に推移し、6日には1,565ドルに上昇しました。しかし欧州金融機関ストレステストの結果に対する不信感の再燃から株式相場が下落したことをきっかけに上値の重い展開となると、投機筋の売りが優勢となり10日には1,545ドルに下落しました。しかし月半ばに米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切るとの見方が台頭し、金融緩和が景気を支えるとの思惑から米株式相場が再び上昇基調となると、プラチナ相場は8月初旬以来おおよそ1ヶ月半ぶりに1,600ドルの大台を突破。その後も堅調な推移を示した米株式相場も支援材料となり20日には1,623ドルに上昇しました。
1,620ドル近辺では投機筋の利益確定の売りに一旦は1,610ドル近辺に下落したものの、21日のFOMC後の声明を受けて将来の追加金融緩和への期待が高まり、米株式相場が10,700ドルを突破し約4ヶ月ぶりの高値に上昇すると、再び投機資金の流入が加速し24日には1,645ドルに上昇しました。
1,650ドル近辺では高値警戒感が台頭したことに加え、金相場の下落を材料に28日には一時1,615ドル近辺に下落する場面が見受けられたものの、月末にかけては堅調に推移する米株式相場の動向を眺めて再び上昇基調に転換し、30日に月間最高値となる1,662ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,203円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけてはドル建てプラチナ価格の上昇に歩調を合わせるかたちで堅調な推移となり6日には4,337円に上昇しました。その後もドル建て価格が堅調に推移する中、金融当局による円売り介入で円安が進行したことで4,500円を突破。21日には月間最高値となる4,580円に上昇しました。月後半にかけてもドル建て価格は上昇基調を維持したものの、円相場が再び円高基調となったことで国内円建て価格はやや上値を押えられる展開となり、月末30日には4,527円にて越月しました。
以上