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マーケット市況情報
2009年09月08日 09時00分
2009年8月の貴金属市況2009年09月08日 09時00分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
954.25ドルでスタートした8月の金相場は、緩んでいた原油相場が反発したことを好感して上昇し、5日に月間最高値となる964.50ドルをつけました。しかし、米国雇用統計が市場予想を大幅に上回って良好だったことからドルが急速に買い戻されると、これを嫌気して反落。世界的な景気回復への期待感が盛り上がる中、先月から続くETF残高の減少傾向や、インド、中東での需要減退も心理的な重石となり、11日には942ドル台まで下落しました。
12日に米国FOMCが開催され、政策金利据え置き(0.00~0.25%)とともに、声明文で景気底打ちの兆しが鮮明になりつつあることが示されると、市場にリスク選好の動きがみられ株式等が上昇。金相場も投機筋に買われることとなり、957ドル台を回復しましたが、中国や米国の株式が急落すると、原油など商品相場全般で投機筋の利食い売りを誘い、金相場も下落。17日に月間最安値となる932.75ドルをつけました。
しかし、この水準では実需筋の買いなども見られたことからサポートされると反発。段階的に下値を切り上げる展開となり、原油価格の急騰を受けて更に上げ足を強めると、950ドル台を回復しました。月末にかけてドル相場が一時的に上昇したことから940.00ドル近辺に下落する場面も見られましたが、74ドル近辺から69ドル近辺までに及ぶ原油相場の乱高下、米国の住宅や消費動向に関する良好な指標の発表などから景気動向に対する市場の思惑が交錯する中方向感に乏しく、943-955ドルでのレンジ相場を形成。955.50ドルでの越月となりました。
■為替相場
95.00円近辺でスタートした8月のドル円為替相場は、米国の7月ISM景況感指数が市場予想を上回って良好だったことや、英国中央銀行が国債の買取など量的緩和策の拡大を発表し対ドルでポンドが急落したことからドル買いが進行し、95.60ドル近辺をつけました。その後発表された米国の雇用統計が市場予想を上回った改善を見せるとドル買いが一気に加速。7日に円は月間最安値圏となる97.50ドルまで売り込まれました。
しかし、今まで世界景気の回復期待を担ってきた中国経済において、不動産や株式の盛り上がりにバブル懸念が広がったことから中国株式が下落に転じると、比較的安全な投資先として円が買われ反発。米国のFOMCによる「経済は持ち直しつつある」との声明から96.30近辺までドルが買われる場面もありましたが、本邦4-6月期GDPがプラスになったことや、米国の小売売上高や新規失業保険申請件数、卸売物価指数など、相次いだ経済指標の発表が予想を下回る結果であったことから円の上昇基調は変わりませんでした。中国をはじめとするアジアや欧州の株式下落につられて米国株式が200ドルを超える下落を見せたことも加わって投資資金が円に流れ、21日には93.50近辺まで上昇しました。
その後、米国の住宅に関する経済指標が予想を上回る好結果であったことから、ドルは95円台まで買われましたが、月末にかけて、米国消費者信頼感指数や新築住宅販売件数など、良好な経済指標が発表される中、景気の底入れ、回復をめぐる市場の予測や思惑が交錯し、米国株式が頭打ちとなるとドルは利益確定の売りから再び下落。月末には中国株式が急落したことに加え、本邦衆院選で政権交代が確定し、景気回復への期待感から円買いが加速し、92円台半ばまで急騰。調整から93.15近辺での越月となりました。
■国内金相場
2,939円でスタートした国内円建て相場は、ドル円為替相場が円安に展開する動きから堅調に推移し、10日には月間最高値となる3,004円をつけました。しかし大台の3,000円に達したところで高値警戒感から反落。夏季休暇明けの18日には2,900円台を割り込み、21日には月間最安値となる2,869円をつけました。その後、回復するドル建て価格同様値を戻し、一時2,900円台半ば付近まで回復しましたが、為替相場が円高に進行したことからこの水準を維持することはできず、2,904円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
8月のプラチナ相場は、月間最安値となる1,210ドルでスタートすると、初旬に南アフリカ電力会社でのストライキの可能性が報じられたことを受けて、電力の供給不安が昨年初頭の上昇局面を連想させたことから投機筋の買いが入り急騰。5日には月間最高値となる1,286ドルまで上昇しました。しかし、このストライキは回避されるとの公算が広まるにつれて価格の上値は抑えられ、その後回避に至ったことが報じられると、大きくロングポジションを積み上げていた投機筋が手じまい売りを入れたことから、それまでの上昇分を削ることとなりました。17日には中国株式の急落をきっかけに商品市場全般で売りが優勢となると、プラチナ相場も同様に売られることとなり一時1,220ドル近辺まで下落しました。
このレベルでは実需筋の買いも見られ反発することとなりましたが、1,250ドル近辺では買いも続かず、月末にかけては株式市場の動向を眺めての投機筋の売買が中心となり1,225-1,250ドルでのレンジ相場を形成しました。
月末に南アフリカ鉱山会社のインパラプラチナ社やアクエリアスプラチナ社で不正規のストライキが発生するなど、供給不安を連想させるニュースも流れましたが、依然として高水準で推移する投機筋のロングポジションが嫌気されて相場への影響は見られず、1,244ドルにて越月しました。
■国内プラチナ相場
ドル建て相場が月間最安値をつけた初日に8月のプラチナ円建て相場も最安値となる3,800円にてスタートし、為替市場で円が急落する中、ドル建て相場が上昇する動きに振られる展開となり、14日に月間最高値となる4,012円をつけました。その後は夏季休暇シーズンを挟んで軟調な推移となり3,900円台を割り込むと、月末にかけてはドル建て相場がレンジを形成する中で動意に乏しい展開となり、3,830円にて越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
954.25ドルでスタートした8月の金相場は、緩んでいた原油相場が反発したことを好感して上昇し、5日に月間最高値となる964.50ドルをつけました。しかし、米国雇用統計が市場予想を大幅に上回って良好だったことからドルが急速に買い戻されると、これを嫌気して反落。世界的な景気回復への期待感が盛り上がる中、先月から続くETF残高の減少傾向や、インド、中東での需要減退も心理的な重石となり、11日には942ドル台まで下落しました。
12日に米国FOMCが開催され、政策金利据え置き(0.00~0.25%)とともに、声明文で景気底打ちの兆しが鮮明になりつつあることが示されると、市場にリスク選好の動きがみられ株式等が上昇。金相場も投機筋に買われることとなり、957ドル台を回復しましたが、中国や米国の株式が急落すると、原油など商品相場全般で投機筋の利食い売りを誘い、金相場も下落。17日に月間最安値となる932.75ドルをつけました。
しかし、この水準では実需筋の買いなども見られたことからサポートされると反発。段階的に下値を切り上げる展開となり、原油価格の急騰を受けて更に上げ足を強めると、950ドル台を回復しました。月末にかけてドル相場が一時的に上昇したことから940.00ドル近辺に下落する場面も見られましたが、74ドル近辺から69ドル近辺までに及ぶ原油相場の乱高下、米国の住宅や消費動向に関する良好な指標の発表などから景気動向に対する市場の思惑が交錯する中方向感に乏しく、943-955ドルでのレンジ相場を形成。955.50ドルでの越月となりました。
■為替相場
95.00円近辺でスタートした8月のドル円為替相場は、米国の7月ISM景況感指数が市場予想を上回って良好だったことや、英国中央銀行が国債の買取など量的緩和策の拡大を発表し対ドルでポンドが急落したことからドル買いが進行し、95.60ドル近辺をつけました。その後発表された米国の雇用統計が市場予想を上回った改善を見せるとドル買いが一気に加速。7日に円は月間最安値圏となる97.50ドルまで売り込まれました。
しかし、今まで世界景気の回復期待を担ってきた中国経済において、不動産や株式の盛り上がりにバブル懸念が広がったことから中国株式が下落に転じると、比較的安全な投資先として円が買われ反発。米国のFOMCによる「経済は持ち直しつつある」との声明から96.30近辺までドルが買われる場面もありましたが、本邦4-6月期GDPがプラスになったことや、米国の小売売上高や新規失業保険申請件数、卸売物価指数など、相次いだ経済指標の発表が予想を下回る結果であったことから円の上昇基調は変わりませんでした。中国をはじめとするアジアや欧州の株式下落につられて米国株式が200ドルを超える下落を見せたことも加わって投資資金が円に流れ、21日には93.50近辺まで上昇しました。
その後、米国の住宅に関する経済指標が予想を上回る好結果であったことから、ドルは95円台まで買われましたが、月末にかけて、米国消費者信頼感指数や新築住宅販売件数など、良好な経済指標が発表される中、景気の底入れ、回復をめぐる市場の予測や思惑が交錯し、米国株式が頭打ちとなるとドルは利益確定の売りから再び下落。月末には中国株式が急落したことに加え、本邦衆院選で政権交代が確定し、景気回復への期待感から円買いが加速し、92円台半ばまで急騰。調整から93.15近辺での越月となりました。
■国内金相場
2,939円でスタートした国内円建て相場は、ドル円為替相場が円安に展開する動きから堅調に推移し、10日には月間最高値となる3,004円をつけました。しかし大台の3,000円に達したところで高値警戒感から反落。夏季休暇明けの18日には2,900円台を割り込み、21日には月間最安値となる2,869円をつけました。その後、回復するドル建て価格同様値を戻し、一時2,900円台半ば付近まで回復しましたが、為替相場が円高に進行したことからこの水準を維持することはできず、2,904円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
8月のプラチナ相場は、月間最安値となる1,210ドルでスタートすると、初旬に南アフリカ電力会社でのストライキの可能性が報じられたことを受けて、電力の供給不安が昨年初頭の上昇局面を連想させたことから投機筋の買いが入り急騰。5日には月間最高値となる1,286ドルまで上昇しました。しかし、このストライキは回避されるとの公算が広まるにつれて価格の上値は抑えられ、その後回避に至ったことが報じられると、大きくロングポジションを積み上げていた投機筋が手じまい売りを入れたことから、それまでの上昇分を削ることとなりました。17日には中国株式の急落をきっかけに商品市場全般で売りが優勢となると、プラチナ相場も同様に売られることとなり一時1,220ドル近辺まで下落しました。
このレベルでは実需筋の買いも見られ反発することとなりましたが、1,250ドル近辺では買いも続かず、月末にかけては株式市場の動向を眺めての投機筋の売買が中心となり1,225-1,250ドルでのレンジ相場を形成しました。
月末に南アフリカ鉱山会社のインパラプラチナ社やアクエリアスプラチナ社で不正規のストライキが発生するなど、供給不安を連想させるニュースも流れましたが、依然として高水準で推移する投機筋のロングポジションが嫌気されて相場への影響は見られず、1,244ドルにて越月しました。
■国内プラチナ相場
ドル建て相場が月間最安値をつけた初日に8月のプラチナ円建て相場も最安値となる3,800円にてスタートし、為替市場で円が急落する中、ドル建て相場が上昇する動きに振られる展開となり、14日に月間最高値となる4,012円をつけました。その後は夏季休暇シーズンを挟んで軟調な推移となり3,900円台を割り込むと、月末にかけてはドル建て相場がレンジを形成する中で動意に乏しい展開となり、3,830円にて越月しました。
以上