- ホーム
- 貴金属価格情報
- マーケット市況情報一覧
- 2005年5月の貴金属市況
マーケット市況情報
2005年06月10日 09時25分
2005年5月の貴金属市況2005年06月10日 09時25分
価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ N.Y.F.M 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
5月の金相場は430ドルを割れる価格レベルでのスタートとなりましたが、3日に米国連邦公開市場(FOMC)が予測どおり0.25%の利上げを決定(利上げ後3.00%)、声明文中に「金融緩和政策を慎重なペースで解除できる。」との表現も残した事から利上げペース加速の観測がやや後退。これを受けて金は一時的に430ドル台を回復しました。しかし続く6日に発表された米国4月の雇用統計では、景気浮沈の指標となる非農業部門での雇用者数が27.4万人増と市場予測の17.5万人増を大幅に上回る結果となり米国経済の底堅さを示す形となった事から、為替市場においてドル高が進行し、つれて金価格は425ドル台まで下落しました。その後425ドル近辺でのもみ合いを続けましたが、11日に発表された米国3月の貿易収支では550億ドルの赤字と前月の610億ドルの赤字から大幅に縮小された事から、再度米国経済の先行きに対する楽観論が台頭し、金価格はつれて420ドル近辺まで下落しました。その後も、卸売物価指数、住宅着工件数といった米国主要経済指数が堅調に推移した事に加え、中長期的に見た場合の米ドル金利先高感は相変わらず根強い事から、米ドル相場堅調→金相場軟調の図式が継続。23日には月間最安値となる418ドル割れまで下落しました。しかしそれ以降は活発な買こそ見られなかったものの、結婚式シーズンを控えたインドからの現物需要が比較的堅調であったことに加え、150トン程度まで縮小したCOMEXにおける投機家の買持ち玉数(5月初旬は300トン超)が、一部投機家の買い意欲を刺激したものと見られ、大きく値を崩すことなく415ドル~420ドルのレンジで越月しました。
■ 為替相場
ドル・円為替相場は105円台前半でのスタートとなりましたが、3日に米国連邦公開市場(FOMC)で予測どおり0.25%の利上げで決定された為、市場は材料出尽くし判断。6日にかけて一時的に104円台中盤まで円高が進行しました。しかし、金相場の項でも述べた通り、その後は米国主要経済指標の堅調地合を受けドルが買われやすい市場環境に転換。中長期的視野に立ったドル金利の先高感も手伝い9日に105円台を回復すると円はほぼ間断なく売られ続け中旬にかけて108円近辺まで達しました。しかしその後中国人民元切上げ説が台頭すると潜在的ドル需要が減少するとして、円高基調に転じ17日には一時106円台中盤まで円が買われる事となりました。 その後人民元切上げの噂が目先否定されると、再度ドル高基調となり、折からの米ドル金利先高感も手伝い、概ね円安基調での相場展開にて越月しました。
■国内金相場
国内相場は、弱含み基調の金ドル建て相場と、堅調地合のドル為替相場が互いに相殺される形に作用。昨今の金円建て相場の傾向を踏襲し極めて狭いレンジでの取引となりました。結果、月間の最高値が1,515円、最安値が1,491円と値幅は24円に限られる事となりました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
5月のプラチナ相場は860ドル台中盤でスタートした後、総じて動意に欠ける展開となりました。860ドル台では心理的にやや安値感がある事から、当初一部投機家の買い意欲を刺激する形となり10日にかけて一時880ドルを超えるレベルまで上昇しましたが、その後手仕舞いの売りに17日には月間の最安値となる850ドル台中盤まで下落しました。16日に発表された英国ジョンソン・マッセイ社の白金族市場に関する2005年の年次報告書「プラチナ2005」では、「プラチナ需要は欧州におけるディーゼルエンジン車触媒用及びアジア圏での液晶ガラス装置用の需要増が見込まれる一方で中国宝飾品用は高値を受けて後退。又供給面では南ア鉱山会社の継続的増産体勢による増加を見込んでおり、結果需給は前年までの需要超過から05年は均衡との予測」が示されました。この報告書の内容も17日にかけてのプラチナ価格の下落に拍車をかけることになったと見られます。しかしさすがに過去の罫線が示すとおり860ドルを割れる価格帯では底値感が台頭。投機筋の買に加え、一部自動車触媒用と見られる現物の買いも巻き込み18日には860ドル台を回復しました。その後は買い意欲も衰え860ドル台での方向感に乏しい相場展開に終始して越月しました。月と通じての高値が881ドル・安値が853ドルと4月の高値880ドル・安値855ドルと酷似しており動意に乏しい月であったと言えます。
■国内プラチナ相場
一方国内円建て相場は、プラチナ・ドル建て価格がレンジ内($860ドル~$880ドル)であったのに対し、為替相場が概ね月を通して円安基調の取引となった事から、月初から中旬にかけて安く、下旬以降月末にかけて値を切上げる展開となりました。結果、月間最安値3,000円でスタートした後、再び17日に3,000円まで下落。その後は円安の影響からじり高基調となり、3,055円と月間の最高値にて越月しました。
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ N.Y.F.M 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
5月の金相場は430ドルを割れる価格レベルでのスタートとなりましたが、3日に米国連邦公開市場(FOMC)が予測どおり0.25%の利上げを決定(利上げ後3.00%)、声明文中に「金融緩和政策を慎重なペースで解除できる。」との表現も残した事から利上げペース加速の観測がやや後退。これを受けて金は一時的に430ドル台を回復しました。しかし続く6日に発表された米国4月の雇用統計では、景気浮沈の指標となる非農業部門での雇用者数が27.4万人増と市場予測の17.5万人増を大幅に上回る結果となり米国経済の底堅さを示す形となった事から、為替市場においてドル高が進行し、つれて金価格は425ドル台まで下落しました。その後425ドル近辺でのもみ合いを続けましたが、11日に発表された米国3月の貿易収支では550億ドルの赤字と前月の610億ドルの赤字から大幅に縮小された事から、再度米国経済の先行きに対する楽観論が台頭し、金価格はつれて420ドル近辺まで下落しました。その後も、卸売物価指数、住宅着工件数といった米国主要経済指数が堅調に推移した事に加え、中長期的に見た場合の米ドル金利先高感は相変わらず根強い事から、米ドル相場堅調→金相場軟調の図式が継続。23日には月間最安値となる418ドル割れまで下落しました。しかしそれ以降は活発な買こそ見られなかったものの、結婚式シーズンを控えたインドからの現物需要が比較的堅調であったことに加え、150トン程度まで縮小したCOMEXにおける投機家の買持ち玉数(5月初旬は300トン超)が、一部投機家の買い意欲を刺激したものと見られ、大きく値を崩すことなく415ドル~420ドルのレンジで越月しました。
■ 為替相場
ドル・円為替相場は105円台前半でのスタートとなりましたが、3日に米国連邦公開市場(FOMC)で予測どおり0.25%の利上げで決定された為、市場は材料出尽くし判断。6日にかけて一時的に104円台中盤まで円高が進行しました。しかし、金相場の項でも述べた通り、その後は米国主要経済指標の堅調地合を受けドルが買われやすい市場環境に転換。中長期的視野に立ったドル金利の先高感も手伝い9日に105円台を回復すると円はほぼ間断なく売られ続け中旬にかけて108円近辺まで達しました。しかしその後中国人民元切上げ説が台頭すると潜在的ドル需要が減少するとして、円高基調に転じ17日には一時106円台中盤まで円が買われる事となりました。 その後人民元切上げの噂が目先否定されると、再度ドル高基調となり、折からの米ドル金利先高感も手伝い、概ね円安基調での相場展開にて越月しました。
■国内金相場
国内相場は、弱含み基調の金ドル建て相場と、堅調地合のドル為替相場が互いに相殺される形に作用。昨今の金円建て相場の傾向を踏襲し極めて狭いレンジでの取引となりました。結果、月間の最高値が1,515円、最安値が1,491円と値幅は24円に限られる事となりました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
5月のプラチナ相場は860ドル台中盤でスタートした後、総じて動意に欠ける展開となりました。860ドル台では心理的にやや安値感がある事から、当初一部投機家の買い意欲を刺激する形となり10日にかけて一時880ドルを超えるレベルまで上昇しましたが、その後手仕舞いの売りに17日には月間の最安値となる850ドル台中盤まで下落しました。16日に発表された英国ジョンソン・マッセイ社の白金族市場に関する2005年の年次報告書「プラチナ2005」では、「プラチナ需要は欧州におけるディーゼルエンジン車触媒用及びアジア圏での液晶ガラス装置用の需要増が見込まれる一方で中国宝飾品用は高値を受けて後退。又供給面では南ア鉱山会社の継続的増産体勢による増加を見込んでおり、結果需給は前年までの需要超過から05年は均衡との予測」が示されました。この報告書の内容も17日にかけてのプラチナ価格の下落に拍車をかけることになったと見られます。しかしさすがに過去の罫線が示すとおり860ドルを割れる価格帯では底値感が台頭。投機筋の買に加え、一部自動車触媒用と見られる現物の買いも巻き込み18日には860ドル台を回復しました。その後は買い意欲も衰え860ドル台での方向感に乏しい相場展開に終始して越月しました。月と通じての高値が881ドル・安値が853ドルと4月の高値880ドル・安値855ドルと酷似しており動意に乏しい月であったと言えます。
■国内プラチナ相場
一方国内円建て相場は、プラチナ・ドル建て価格がレンジ内($860ドル~$880ドル)であったのに対し、為替相場が概ね月を通して円安基調の取引となった事から、月初から中旬にかけて安く、下旬以降月末にかけて値を切上げる展開となりました。結果、月間最安値3,000円でスタートした後、再び17日に3,000円まで下落。その後は円安の影響からじり高基調となり、3,055円と月間の最高値にて越月しました。