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マーケット市況情報
2009年07月06日 18時59分
2009年6月の貴金属市況2009年07月06日 18時59分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
月間最高値となる987ドルでスタートした6月の金相場は、ユーロに対するドル安や堅調な原油相場に支えられて下値をサポートしながらも、景気回復期待から上昇する米株式に上値を抑えられ、970ドル近辺から980ドル近辺のレンジでもみ合う展開となりました。しかし、5日に発表された米雇用統計が市場予想より良好な結果であったことからドルが買われ、これを嫌気して金相場は下落。週明け8日には940ドル台をつけました。ドル反落や原油相場の堅調な推移などから一時960ドル台まで値を戻しましたが、景気回復に対する期待感から安全資産としての金に上昇の勢いはなく、また米長期金利の上昇に伴う政策金利の引き上げ観測なども嫌気されて下落に転じ、15日には932.00ドルをつけました。
その後、ドルが急落し割安感から実需の買いも見られたものの、根強い景気回復期待から金相場は方向感を失い、935ドルを中心に小幅な値動きで推移。22日には原油相場を中心とした商品市場全般の急落を受けて、金も月間最安値となる919ドル近辺まで下落しました。しかし、この水準では値ごろ感もあり、アジア圏で現物投資需要が旺盛となったことから反発し、920ドル台を回復。米FOMCは注目すべき材料も無く終えたものの、米長期金利の上昇を背景として、資産保全に有効とされる金相場は堅調に推移。また人民元の国際的役割を拡大するため中国は金の購入を一層進めるべきとの同国政府筋の発言が報道されると上げ足を速め、さらに中国人民銀行のレポート内容を受けたドル安などもあり934.50ドルで越月しました。
■為替相場
95円近辺でスタートした6月のドル円為替相場は、長い間動向が注目されてきた米自動車大手GM社が破産法を申請したことで一段落すると、市場に安心感が広がりドルは上昇。さらに、比較的良好だった米製造業景気指数や、5日に発表された米雇用統計が市場予想を上回って良好だったことなどから急速にドル買いが進み、週末をはさんで月間最高値圏となる98円後半まで上昇しました。
その後、対欧州通貨でのドル安や、本邦景気動向指数が11ヶ月ぶりに改善されたことなどから円高に振れると、97円半ばから98円半ばのレンジでもみ合いながら推移。米景況感指数が市場予想を下回ったことをきっかけにドル売り基調となると、BRICsの首脳会議にてドル基軸通貨の否定ともとれる発言や、米格付け会社が米金融機関22行を格下げしたこと、また、本邦経財相の「景気は底を打ったと強く想定できる」との発言から円買いが強まったことなどにより円高ドル安が加速。18日には95円近辺をつけました。
月末にかけて、米景気に関する経済指標が良好な数字を示したことをきっかけにドルは一時97円近辺まで上昇しましたが、月初に見せた勢いはなく、景気回復を裏付ける材料を模索しながらの方向感のない値動きとなりました。23日の米FOMCでは政策金利の据え置きが決定したものの、長期金利の上昇や、米住宅市場の底入れを示唆する経済指標、対して中国が保有するドル資産の減少を示唆したことや、米失業保険申請件数が増加したことなど、好悪材料が入り混じる中、95円近辺から97円近辺でのレンジ内で推移し96円近辺で越月しました。
■国内金相場
3,025円で寄り付いた国内円建て相場は、月中にかけて為替相場がドル高で推移する中、5日には月間の最高値となる3,071円をつけましたが、軟調に推移するにドル建相場に相殺され、3,020円から3,040円のレンジで推移しました。ドルの急落をきっかけに軟調に転じると15日には3,000円を割り込み、23日には月間最安値となる2,863円まで下落しました。月末にかけては戻りを見せたドル建て相場に併せて上昇に転じると2,900円台を回復し2,939円で越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,218ドルでスタートした6月のプラチナ相場は、月初にこれまで上値を抑えられる要因となっていたGM社の破産法申請が行われたことで心理的な重石が取り除かれると、先に上昇していた金相場に対する出遅れ感が意識され投機筋の買いが入り、1,300ドルを目指す展開となりました。5日には月間最高値となる1,295ドルを越える水準まで上昇しましたが、発表された米雇用統計が市場予想を上回って良好だったことでドルが急騰したことを背景に金相場が下落。その動きを見てプラチナ相場にも利食い売りが入り下落に転じました。
中旬にかけてはドルが堅調に推移したことでプラチナ相場は軟調地合いが継続する展開となりました。1,200ドル近辺では中国圏での現物投資需要などが押し目買いを入れたことからサポートされましたが、22日に原油相場が急落したことから商品市場全般において手じまい売りが加速すると1,200ドルを割り込み、23日には月間最安値となる1,165ドルまで下落しました。しかし、各国自動車販売の下落幅の減少や中国を中心としたその他の工業用需要でも受注回復の動きが報じられたことから、実需回復への期待感もあり反発すると、月末にかけては下値での実需を確認した安心感から投機筋の買い戻しも入り、一時は1,200ドル台を回復。1,186ドルにて越月しました。
■国内プラチナ相場
3,748円近辺でスタートした国内円建て相場は、米雇用統計の結果などから為替相場がドル高基調で推移し、加えて海外ドル建て相場も投機筋の買いが中心となって堅調に推移したことから小高く推移し、8日には月間最高値となる4,078円をつけました。しかし、その後はドルが下落したことや、ドル建て相場の失速などから軟調となると、23日には月間最安値となる3,683円をつけました。しかし、この水準は長続きせず、ドル建て相場の回復にあわせて3,700円を回復するとその後はもみ合う展開となり3,794円での越月となりました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
月間最高値となる987ドルでスタートした6月の金相場は、ユーロに対するドル安や堅調な原油相場に支えられて下値をサポートしながらも、景気回復期待から上昇する米株式に上値を抑えられ、970ドル近辺から980ドル近辺のレンジでもみ合う展開となりました。しかし、5日に発表された米雇用統計が市場予想より良好な結果であったことからドルが買われ、これを嫌気して金相場は下落。週明け8日には940ドル台をつけました。ドル反落や原油相場の堅調な推移などから一時960ドル台まで値を戻しましたが、景気回復に対する期待感から安全資産としての金に上昇の勢いはなく、また米長期金利の上昇に伴う政策金利の引き上げ観測なども嫌気されて下落に転じ、15日には932.00ドルをつけました。
その後、ドルが急落し割安感から実需の買いも見られたものの、根強い景気回復期待から金相場は方向感を失い、935ドルを中心に小幅な値動きで推移。22日には原油相場を中心とした商品市場全般の急落を受けて、金も月間最安値となる919ドル近辺まで下落しました。しかし、この水準では値ごろ感もあり、アジア圏で現物投資需要が旺盛となったことから反発し、920ドル台を回復。米FOMCは注目すべき材料も無く終えたものの、米長期金利の上昇を背景として、資産保全に有効とされる金相場は堅調に推移。また人民元の国際的役割を拡大するため中国は金の購入を一層進めるべきとの同国政府筋の発言が報道されると上げ足を速め、さらに中国人民銀行のレポート内容を受けたドル安などもあり934.50ドルで越月しました。
■為替相場
95円近辺でスタートした6月のドル円為替相場は、長い間動向が注目されてきた米自動車大手GM社が破産法を申請したことで一段落すると、市場に安心感が広がりドルは上昇。さらに、比較的良好だった米製造業景気指数や、5日に発表された米雇用統計が市場予想を上回って良好だったことなどから急速にドル買いが進み、週末をはさんで月間最高値圏となる98円後半まで上昇しました。
その後、対欧州通貨でのドル安や、本邦景気動向指数が11ヶ月ぶりに改善されたことなどから円高に振れると、97円半ばから98円半ばのレンジでもみ合いながら推移。米景況感指数が市場予想を下回ったことをきっかけにドル売り基調となると、BRICsの首脳会議にてドル基軸通貨の否定ともとれる発言や、米格付け会社が米金融機関22行を格下げしたこと、また、本邦経財相の「景気は底を打ったと強く想定できる」との発言から円買いが強まったことなどにより円高ドル安が加速。18日には95円近辺をつけました。
月末にかけて、米景気に関する経済指標が良好な数字を示したことをきっかけにドルは一時97円近辺まで上昇しましたが、月初に見せた勢いはなく、景気回復を裏付ける材料を模索しながらの方向感のない値動きとなりました。23日の米FOMCでは政策金利の据え置きが決定したものの、長期金利の上昇や、米住宅市場の底入れを示唆する経済指標、対して中国が保有するドル資産の減少を示唆したことや、米失業保険申請件数が増加したことなど、好悪材料が入り混じる中、95円近辺から97円近辺でのレンジ内で推移し96円近辺で越月しました。
■国内金相場
3,025円で寄り付いた国内円建て相場は、月中にかけて為替相場がドル高で推移する中、5日には月間の最高値となる3,071円をつけましたが、軟調に推移するにドル建相場に相殺され、3,020円から3,040円のレンジで推移しました。ドルの急落をきっかけに軟調に転じると15日には3,000円を割り込み、23日には月間最安値となる2,863円まで下落しました。月末にかけては戻りを見せたドル建て相場に併せて上昇に転じると2,900円台を回復し2,939円で越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,218ドルでスタートした6月のプラチナ相場は、月初にこれまで上値を抑えられる要因となっていたGM社の破産法申請が行われたことで心理的な重石が取り除かれると、先に上昇していた金相場に対する出遅れ感が意識され投機筋の買いが入り、1,300ドルを目指す展開となりました。5日には月間最高値となる1,295ドルを越える水準まで上昇しましたが、発表された米雇用統計が市場予想を上回って良好だったことでドルが急騰したことを背景に金相場が下落。その動きを見てプラチナ相場にも利食い売りが入り下落に転じました。
中旬にかけてはドルが堅調に推移したことでプラチナ相場は軟調地合いが継続する展開となりました。1,200ドル近辺では中国圏での現物投資需要などが押し目買いを入れたことからサポートされましたが、22日に原油相場が急落したことから商品市場全般において手じまい売りが加速すると1,200ドルを割り込み、23日には月間最安値となる1,165ドルまで下落しました。しかし、各国自動車販売の下落幅の減少や中国を中心としたその他の工業用需要でも受注回復の動きが報じられたことから、実需回復への期待感もあり反発すると、月末にかけては下値での実需を確認した安心感から投機筋の買い戻しも入り、一時は1,200ドル台を回復。1,186ドルにて越月しました。
■国内プラチナ相場
3,748円近辺でスタートした国内円建て相場は、米雇用統計の結果などから為替相場がドル高基調で推移し、加えて海外ドル建て相場も投機筋の買いが中心となって堅調に推移したことから小高く推移し、8日には月間最高値となる4,078円をつけました。しかし、その後はドルが下落したことや、ドル建て相場の失速などから軟調となると、23日には月間最安値となる3,683円をつけました。しかし、この水準は長続きせず、ドル建て相場の回復にあわせて3,700円を回復するとその後はもみ合う展開となり3,794円での越月となりました。
以上