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マーケット市況情報
2008年11月07日 16時59分
2008年10月の貴金属市況2008年11月07日 16時59分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
876ドルでスタートした10月の金相場は、先月より難航していた米金融安定化法案が下院で可決されたことから金融不安を背景にした安全資産としての買いが減退し、830ドル近辺に下落する流れでの推移となりました。しかし、中旬にかけては歯止めが掛からない世界的な株式相場の下落を受け、実態経済の景気後退観測が台頭。また、8日には米FRBや欧州ECBなど欧米主要6中銀による協調利下げ(6中銀それぞれ0.5%利下げ)が実施されましたが株式市場の反応は薄く、逆に金融不安の根深さを露呈する形となったことから買いが集まり、900ドル台を超える水準まで上昇、10日には月中最高値となる918ドルをつけました。
しかし、株式市場が急落する中で投機筋の換金売りと見られる売りも強く、また米政府による金融機関への公的資金を使った救済策などから質への逃避買いが後退したことや、原油相場が下落を続けたことなどにより、下旬にかけては軟調な推移となり、24日には700ドルを割り込み月間最安値となる692.50ドルをつけました。
その後、投機筋の売りが一巡するにつれ、アジア諸国を中心として、現物需要家による下値拾いの動きが活発となったことから反発。月末にかけては、ユーロに対するドルの下落や原油相場の反発から徐々に値を戻し、730.75ドルで越月しました。
■為替相場
106円近辺でスタートした10月のドル円為替相場は、9月の米ISM 製造業景気指数が市場予想を大きく下回ったことなどから、円は上昇基調で推移しました。4日には米国で1万ドル割れとなるなど、株式市場の下落により円高が加速し、9日には99円台まで円は買い進まれました。この間、バーナンキFRB 議長の利下げを示唆する発言や、欧米主要国中銀の協調利下げ(6中銀0.5%利下げ)が発表される等、欧米の金融不安の深刻化を背景とする金融緩和政策からドルが売られる展開となり、円は中旬にかけて98円を超える強地合で推移しました。
しかし、10日に行われたG7財務相・中央銀行総裁会議で金融危機への行動方針が発表され、12日にユーロ圏首脳会合で金融危機対応への具体策が出されるとドルは他の主要通貨に対して一時的に買い戻され、円もざら場では一時103円台まで下落しました。続いて15日に発表された9月の米小売売上高が約3年ぶりの大幅減となったことや、バーナンキFRB議長の景気の早期回復は見込めないという内容の発言などから米国株が再度下落。これに伴い、円も一時的に100円を割れる水準まで買われましたが、行き過ぎ感から、下旬にかけては102円近辺での推移となりました。
その後は、 「円を積極的に買う要素は無いが、ドルよりはまだ救われる。」とする所謂、不美人投票的な意味合いでの円買いが増加。 技術的には、円キャリートレードの巻き戻しと見られる円資金需要が高まった事や、実経済では米国の7-9月期決算発表が本格化し製造業でも業績低迷が明らかになるなど、流れは完全にドル安・円高となりました。結果、24日にかけて90円近辺まで円は急騰。しかし、27日に急速な円高に懸念を表明するG7 声明が出されたことや、株価が反発したことで円は下落基調に転じ、さらに、日銀金融政策決定会合での利下げ観測(31日に0.2%下げ0.3%)が拡がったことなどから円は売られ、98円台半ばでの越月となりました。
■国内金相場
月間最高値となる3,040円近辺でスタートした国内円建て相場は、一時ドル建て相場を反映して戻す場面も見られましたが、円高で推移するドル円為替相場により月末にかけてほぼ下落基調での推移となりました。28日に月間最安値となる2,268円をつけた後、急反落したドル円為替相場に合わせて反発し、2,357円近辺にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
月間最高値の1,040ドル近辺でスタートしたプラチナ相場は、前月より続く欧米自動車会社の販売不振などから売られ、月初に1,000ドルを割り込みました。1,000ドルを下回る水準では安値を拾う動きが出たことから、中旬にかけては1,000ドルを挟んでもみ合う展開となりましたが、欧米だけでなく中国、インドなど新興国でも自動車販売が不振だったことや、市場の注目が金融不安から景気後退観測に移るにつれ需要減退への不安感が拡大。流動性が低下する中で売りが売りを呼ぶ展開となり、27日に月間最安値となる756ドルを付けるまで下落を続ける推移となりました。しかし、約4年ぶりとなる安値を受けて、金融市場の混乱が比較的穏やかな本邦を中心にアジア圏で投資需要が盛り上がりを見せたことや、株式市場が底入れの気配を見せたことを好感して売りが一巡すると反発し、814ドルでの越月となりました。
■国内プラチナ相場
10月の初日を月間最高値の3,647円近辺でスタートした国内円建て相場は、軟調に推移するドル建て相場と、堅調に推移するドル円為替相場に順じて下落基調で推移しました。20日には3,000円台を割り込み、28日には月間最安値の2,476円をつけた後、円安によりやや戻し、2,617円近辺で越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
876ドルでスタートした10月の金相場は、先月より難航していた米金融安定化法案が下院で可決されたことから金融不安を背景にした安全資産としての買いが減退し、830ドル近辺に下落する流れでの推移となりました。しかし、中旬にかけては歯止めが掛からない世界的な株式相場の下落を受け、実態経済の景気後退観測が台頭。また、8日には米FRBや欧州ECBなど欧米主要6中銀による協調利下げ(6中銀それぞれ0.5%利下げ)が実施されましたが株式市場の反応は薄く、逆に金融不安の根深さを露呈する形となったことから買いが集まり、900ドル台を超える水準まで上昇、10日には月中最高値となる918ドルをつけました。
しかし、株式市場が急落する中で投機筋の換金売りと見られる売りも強く、また米政府による金融機関への公的資金を使った救済策などから質への逃避買いが後退したことや、原油相場が下落を続けたことなどにより、下旬にかけては軟調な推移となり、24日には700ドルを割り込み月間最安値となる692.50ドルをつけました。
その後、投機筋の売りが一巡するにつれ、アジア諸国を中心として、現物需要家による下値拾いの動きが活発となったことから反発。月末にかけては、ユーロに対するドルの下落や原油相場の反発から徐々に値を戻し、730.75ドルで越月しました。
■為替相場
106円近辺でスタートした10月のドル円為替相場は、9月の米ISM 製造業景気指数が市場予想を大きく下回ったことなどから、円は上昇基調で推移しました。4日には米国で1万ドル割れとなるなど、株式市場の下落により円高が加速し、9日には99円台まで円は買い進まれました。この間、バーナンキFRB 議長の利下げを示唆する発言や、欧米主要国中銀の協調利下げ(6中銀0.5%利下げ)が発表される等、欧米の金融不安の深刻化を背景とする金融緩和政策からドルが売られる展開となり、円は中旬にかけて98円を超える強地合で推移しました。
しかし、10日に行われたG7財務相・中央銀行総裁会議で金融危機への行動方針が発表され、12日にユーロ圏首脳会合で金融危機対応への具体策が出されるとドルは他の主要通貨に対して一時的に買い戻され、円もざら場では一時103円台まで下落しました。続いて15日に発表された9月の米小売売上高が約3年ぶりの大幅減となったことや、バーナンキFRB議長の景気の早期回復は見込めないという内容の発言などから米国株が再度下落。これに伴い、円も一時的に100円を割れる水準まで買われましたが、行き過ぎ感から、下旬にかけては102円近辺での推移となりました。
その後は、 「円を積極的に買う要素は無いが、ドルよりはまだ救われる。」とする所謂、不美人投票的な意味合いでの円買いが増加。 技術的には、円キャリートレードの巻き戻しと見られる円資金需要が高まった事や、実経済では米国の7-9月期決算発表が本格化し製造業でも業績低迷が明らかになるなど、流れは完全にドル安・円高となりました。結果、24日にかけて90円近辺まで円は急騰。しかし、27日に急速な円高に懸念を表明するG7 声明が出されたことや、株価が反発したことで円は下落基調に転じ、さらに、日銀金融政策決定会合での利下げ観測(31日に0.2%下げ0.3%)が拡がったことなどから円は売られ、98円台半ばでの越月となりました。
■国内金相場
月間最高値となる3,040円近辺でスタートした国内円建て相場は、一時ドル建て相場を反映して戻す場面も見られましたが、円高で推移するドル円為替相場により月末にかけてほぼ下落基調での推移となりました。28日に月間最安値となる2,268円をつけた後、急反落したドル円為替相場に合わせて反発し、2,357円近辺にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
月間最高値の1,040ドル近辺でスタートしたプラチナ相場は、前月より続く欧米自動車会社の販売不振などから売られ、月初に1,000ドルを割り込みました。1,000ドルを下回る水準では安値を拾う動きが出たことから、中旬にかけては1,000ドルを挟んでもみ合う展開となりましたが、欧米だけでなく中国、インドなど新興国でも自動車販売が不振だったことや、市場の注目が金融不安から景気後退観測に移るにつれ需要減退への不安感が拡大。流動性が低下する中で売りが売りを呼ぶ展開となり、27日に月間最安値となる756ドルを付けるまで下落を続ける推移となりました。しかし、約4年ぶりとなる安値を受けて、金融市場の混乱が比較的穏やかな本邦を中心にアジア圏で投資需要が盛り上がりを見せたことや、株式市場が底入れの気配を見せたことを好感して売りが一巡すると反発し、814ドルでの越月となりました。
■国内プラチナ相場
10月の初日を月間最高値の3,647円近辺でスタートした国内円建て相場は、軟調に推移するドル建て相場と、堅調に推移するドル円為替相場に順じて下落基調で推移しました。20日には3,000円台を割り込み、28日には月間最安値の2,476円をつけた後、円安によりやや戻し、2,617円近辺で越月しました。
以上