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マーケット市況情報
2008年09月08日 09時37分
2008年8月の貴金属市況2008年09月08日 09時37分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
909ドル近辺でスタートした金相場は、原油相場の下落や、ドル高に伴い、中旬まで下値を切り下げ続ける展開となりました。
5日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利が据え置かれ(2%)、声明文でインフレリスクと景気減速懸念について言及されたことや、7日のECB(欧州中央銀行)も政策金利を現状維持(4.25%)としましたが、記者会見でトリシェ総裁が欧州経済の景気下振れリスクの強まりに言及したことを受け、ユーロの下落につられてドルが上昇したこと、原油相場の下落による米株式の上昇で投機資金が株式市場に流れたことなどで、金相場は8日に852.50ドルをつけました。また、欧州・アジアの景気減速懸念の高まりでドル高基調が加速したこと受けて金相場はさらに軟調となり、12日には808ドル近辺まで下落しました。夏季休暇シーズンで実需の買いも鈍く、原油安を材料に投機筋の売りが加速、15日にはついに800ドルを割り込み、月間最安値となる784.75ドルをつけました。この間、2週間ほどで130ドル近い下げ幅となりました。
しかし、住宅市場の悪化から米経済への不安感が強まったことや、米消費者物価指数が市場予想を上回り、インフレ懸念が台頭したことなどから金相場は上昇基調に転じ、800ドル台を回復。また、米国とポーランドのミサイル防衛協定調印による米ロの緊張感からの原油相場の上昇なども追い風となり、21日には833.50ドルをつけました。
月末にかけては、英国の連休を挟んで弱含む場面もあったものの、強い勢力のハリケーンが米製油所の集中するメキシコ湾岸へ上陸する予測による原油相場の上昇を好感して底堅く推移し、833ドル近辺にて越月しました。
■為替相場
108.00円近辺でスタートした8月のドル円為替相場は、1 日に発表された7月の米雇用統計で失業率が予想を上回る高水準となったことや、FOMC で政策金利が据え置かれ、景気の下振れリスクが強調されたことなどで、107円台半ばから108円台前半でもみあう展開となりました。その後、米株式市場の上昇によるドル買いや、金利据え置きを決定したECB理事会後の記者会見で、トリシェ総裁が欧州経済の景気下振れリスクの強まりに言及したことを受けたユーロの下落につられるなどして、ドル円は109円台後半まで下落。さらに、ロシアがグルジアに侵攻したとの報道に欧州通貨が弱含んだことからドル買いが優勢となり、110.40円まで下落しました。その後、米住宅市場の悪化や、欧州の景気減速予測、アジア株式市場の下落をにらみ、110円を挟んでの推移となりましたが、原油相場の反発や、米株式市場の下落を受けて円は買い戻され、13日には108円台半ばまで上昇しました。
しかし、14 日に発表された米消費者物価指数が市場予想より強かったことを受け、インフレ懸念から米金利先高感が強まったことから対主要通貨でのドル買いが再び強まると、ドル円は110.60円まで下落。その後、米住宅金融公社への公的資金投入が囃される中円は上昇、また、米国とポーランドのミサイル防衛協定調印に対する緊張の高まりから、ロシアが送油を止めるという見方が浮上して原油価格が急騰、ドル円は108.円台前半まで上昇しました。
その後、原油価格の反落や米株式市場の上昇などによりドル買いが優勢となり、再び110円台を割り込みましたが、依然として米国で金融不安がくすぶっていることや、強い勢力のハリケーンが米製油所の集中するメキシコ湾岸に向けて進行し、原油が堅調に推移したことなどがドルの上値を押さえ、月末にかけて乱高下を繰り返しながら108.50ドル近辺で越月しました。
■国内金相場
月間最高値となる3,185円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て相場にあわせて軟調に推移し、15日には月間最安値の2,838円をつけました。その後、回復するドル建て価格同様値を上げ、2,900円台に値を戻しましたが、3,000円台を回復することはなく、2,960円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,717ドル近辺でスタートした8月のプラチナ相場は、世界的な景気減速感を背景に需要減退観測が台頭、また、原油相場をはじめ商品市場全般が下落基調となり、投機資金が撤退する動きに出て月初から急落する展開となりました。1,500ドル近辺が今年1月に南ア電力問題で高騰する前の水準であったこともあり、底値と見た実需筋の動きから1,500ドル近辺で値を戻す場面もありましたが、米自動車業界の資金繰り悪化の報道や、予想以上に悪い決算内容から投機筋の売りが強まり、また夏季休暇シーズンで実需の買いが細っていることもあり、15日には1,500ドルを大きく割り込みました。さらに売りが売りを呼ぶ展開から一気に1,300ドル台中盤まで下落し、19日には月間最安値となる1,347ドルをつけました。
しかし、夏季休暇明けの実需筋の買いから反発に転じると、21日には1,400ドル台を回復。28日には1,500ドル台目前まで上昇する場面もありましたが、実需減退観測を背景として投機資金がプラチナ市場から撤退する動きも引き続き強く、1,479ドル近辺で越月しました。
■国内プラチナ相場
月間最高値の6,140円近辺でスタートした国内円建て相場は、ドル建相場が急落する展開となった動きに順じて軟調となり、19日には5,000円台を割り込みました。20日には月間最安値となる4,855円まで下落しましたが、5,000円を割り込む水準では実需筋の買いも入り反発。ドル建て相場の上昇から月末にかけては値を戻す展開となり、5,223円で越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
909ドル近辺でスタートした金相場は、原油相場の下落や、ドル高に伴い、中旬まで下値を切り下げ続ける展開となりました。
5日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利が据え置かれ(2%)、声明文でインフレリスクと景気減速懸念について言及されたことや、7日のECB(欧州中央銀行)も政策金利を現状維持(4.25%)としましたが、記者会見でトリシェ総裁が欧州経済の景気下振れリスクの強まりに言及したことを受け、ユーロの下落につられてドルが上昇したこと、原油相場の下落による米株式の上昇で投機資金が株式市場に流れたことなどで、金相場は8日に852.50ドルをつけました。また、欧州・アジアの景気減速懸念の高まりでドル高基調が加速したこと受けて金相場はさらに軟調となり、12日には808ドル近辺まで下落しました。夏季休暇シーズンで実需の買いも鈍く、原油安を材料に投機筋の売りが加速、15日にはついに800ドルを割り込み、月間最安値となる784.75ドルをつけました。この間、2週間ほどで130ドル近い下げ幅となりました。
しかし、住宅市場の悪化から米経済への不安感が強まったことや、米消費者物価指数が市場予想を上回り、インフレ懸念が台頭したことなどから金相場は上昇基調に転じ、800ドル台を回復。また、米国とポーランドのミサイル防衛協定調印による米ロの緊張感からの原油相場の上昇なども追い風となり、21日には833.50ドルをつけました。
月末にかけては、英国の連休を挟んで弱含む場面もあったものの、強い勢力のハリケーンが米製油所の集中するメキシコ湾岸へ上陸する予測による原油相場の上昇を好感して底堅く推移し、833ドル近辺にて越月しました。
■為替相場
108.00円近辺でスタートした8月のドル円為替相場は、1 日に発表された7月の米雇用統計で失業率が予想を上回る高水準となったことや、FOMC で政策金利が据え置かれ、景気の下振れリスクが強調されたことなどで、107円台半ばから108円台前半でもみあう展開となりました。その後、米株式市場の上昇によるドル買いや、金利据え置きを決定したECB理事会後の記者会見で、トリシェ総裁が欧州経済の景気下振れリスクの強まりに言及したことを受けたユーロの下落につられるなどして、ドル円は109円台後半まで下落。さらに、ロシアがグルジアに侵攻したとの報道に欧州通貨が弱含んだことからドル買いが優勢となり、110.40円まで下落しました。その後、米住宅市場の悪化や、欧州の景気減速予測、アジア株式市場の下落をにらみ、110円を挟んでの推移となりましたが、原油相場の反発や、米株式市場の下落を受けて円は買い戻され、13日には108円台半ばまで上昇しました。
しかし、14 日に発表された米消費者物価指数が市場予想より強かったことを受け、インフレ懸念から米金利先高感が強まったことから対主要通貨でのドル買いが再び強まると、ドル円は110.60円まで下落。その後、米住宅金融公社への公的資金投入が囃される中円は上昇、また、米国とポーランドのミサイル防衛協定調印に対する緊張の高まりから、ロシアが送油を止めるという見方が浮上して原油価格が急騰、ドル円は108.円台前半まで上昇しました。
その後、原油価格の反落や米株式市場の上昇などによりドル買いが優勢となり、再び110円台を割り込みましたが、依然として米国で金融不安がくすぶっていることや、強い勢力のハリケーンが米製油所の集中するメキシコ湾岸に向けて進行し、原油が堅調に推移したことなどがドルの上値を押さえ、月末にかけて乱高下を繰り返しながら108.50ドル近辺で越月しました。
■国内金相場
月間最高値となる3,185円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て相場にあわせて軟調に推移し、15日には月間最安値の2,838円をつけました。その後、回復するドル建て価格同様値を上げ、2,900円台に値を戻しましたが、3,000円台を回復することはなく、2,960円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,717ドル近辺でスタートした8月のプラチナ相場は、世界的な景気減速感を背景に需要減退観測が台頭、また、原油相場をはじめ商品市場全般が下落基調となり、投機資金が撤退する動きに出て月初から急落する展開となりました。1,500ドル近辺が今年1月に南ア電力問題で高騰する前の水準であったこともあり、底値と見た実需筋の動きから1,500ドル近辺で値を戻す場面もありましたが、米自動車業界の資金繰り悪化の報道や、予想以上に悪い決算内容から投機筋の売りが強まり、また夏季休暇シーズンで実需の買いが細っていることもあり、15日には1,500ドルを大きく割り込みました。さらに売りが売りを呼ぶ展開から一気に1,300ドル台中盤まで下落し、19日には月間最安値となる1,347ドルをつけました。
しかし、夏季休暇明けの実需筋の買いから反発に転じると、21日には1,400ドル台を回復。28日には1,500ドル台目前まで上昇する場面もありましたが、実需減退観測を背景として投機資金がプラチナ市場から撤退する動きも引き続き強く、1,479ドル近辺で越月しました。
■国内プラチナ相場
月間最高値の6,140円近辺でスタートした国内円建て相場は、ドル建相場が急落する展開となった動きに順じて軟調となり、19日には5,000円台を割り込みました。20日には月間最安値となる4,855円まで下落しましたが、5,000円を割り込む水準では実需筋の買いも入り反発。ドル建て相場の上昇から月末にかけては値を戻す展開となり、5,223円で越月しました。
以上