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マーケット市況情報
2008年08月07日 20時10分
2008年7月の貴金属市況2008年08月07日 20時10分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
929ドル近辺でスタートした7月の金相場は、6月の米雇用統計が市場予想ほどに悪化していなかったことや、3日にユーロが0.25%利上げした際、トリシェECB総裁が記者会見にて追加利上げを示唆しなかったことによるユーロ安ドル高、加えて一時的に値を下げた原油相場を背景に、7日には916ドル近辺まで下落しました。しかし、米住宅金融公社の経営悪化の報によるドルの下落、イランのミサイル発射実験による中東の地政学的リスクの高まりをきっかけに金相場は反発。史上最高値を更新した原油相場の上昇も追い風となり、15日には月間最高値となる986ドルをつけました。
その後、原油が世界的な景気の減速に伴う需要後退懸念や米在庫の増加から大幅に反落、また、米政府による住宅金融公社の救済策が示されたことを受けて米株式が反発するとドルが上昇し、金相場は959ドル近辺まで下落しました。一時970ドル台を回復する場面も見られましたが、米財務長官が強いドルを支持したことや、フィラデルフィア連銀総裁が早期利上げを示唆したことによるドルの反発を背景に、25日には920ドル近辺まで急激に値を落としました。
月末にかけて、新規材料の乏しい中、金融市場への不信感や、下げ止まりを見せた原油相場の動向をにらみながら、930ドル近辺で推移しましたが、米株式が反発するとドルが上昇、加えて商品市場全般が軟調となっていることも投機筋の売りを誘い、金相場は月間最安値となる897ドル近辺まで下落しました。900ドルを割り込む水準では値ごろ感から実需筋からの買いが入り、918ドルでの越月となりました。
■為替相場
106円台前半でスタートしたドル円為替相場は、トリシェECB総裁の記者会見でユーロの追加利上げの示唆がなかったことによるユーロ売からドルが上昇、つられて円は107.75円まで下落しました。
その後、米住宅金融公社の国有化が検討されているという報道により金融不安が台頭し、ドルは急落。バーナンキFRB議長が議会証言で悲観的な見方を示したこともあり、円は103.70円台まで上昇しました。しかし、米大手金融機関の業績内容が予想ほど悪化していなかったことや、米財務長官の「強いドルは米国の国益にとって重要」などの発言、フィラデルフィア連銀総裁のドル早期利上げを示唆する発言などからドルは上昇。また、米国にて住宅金融公社2社に対する支援策を盛り込んだ住宅関連法案が可決される見通しとの報道からドルが買われ、円は107.99円まで下落しました。
下旬になり、発表された6月の米住宅販売件数や米自動車会社の赤字決算などから米株価が下げ幅を拡大すると、ドルは売られましたが、6月の米耐久財受注や消費者信頼感指数などが市場予想を上回ったことなどで、31日に108.40円の安値をつけ越月しました。
■国内金相場
月間最安値となる3,181円でスタートした国内円建て相場は、月中にかけて、3,200円台近辺での推移となりました。中旬に入り、ドル円為替相場が104円台をつける円高となりましたが、月間最高値となるドル建て相場にあわせ、国内相場もまた月間最高値の3,339円をつけました。その後はドル建て相場同様値を崩し、108円台の円安にもかかわらず、3,200円を割り込む3,190円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
プラチナ相場は月間最高値の2,075ドル近辺でスタートし、初旬は前月末に南アの鉱山会社ロンミン社が操業を一時停止したことなどから小高い値動きとなりました。その後ECB総裁が追加利上げを示唆しなかったことでドル高ユーロ安となり金相場が急落したことや、原油相場が一時的に下落したことから反落すると、7日には2,000ドルを下回る水準まで下落しました。
10日にイランがミサイル発射実験を行ったことから原油相場・金相場が反発すると、プラチナ相場も投機筋の買いが入り反発。また米住宅金融公社の経営危機などを背景に米経済に対する不安感からドルが下落したことも買いを誘い、再び2,000ドルを超える水準まで上昇しました。
しかし、南ア国有電力会社エスコムが、懸念されてきた冬季(日本の夏季)の電力供給に関して強気の姿勢を見せたことから、この懸念を思惑としていた投機筋の売りを誘発。さらに中旬に米を中心とした自動車市場の販売台数減少に関する報道が相次ぎ、触媒需要の減退観測から、下旬にかけて下落が続く展開となりました。この間、値ごろ感から自動車関連以外の実需の買いが入ったものの、投機筋の売りに押され、25日には月間最安値となる1,726ドルをつけました。
月末にかけては原油相場が下げ止まりを見せたことから実需に支えられ、1,750ドル近辺での小動きとなり越月しました。
■国内プラチナ相場
国内円建て相場は7,140円でスタートした後、ドル建て相場と同様、2日に月間最高値となる7,165円をつけました。その後、ドル建て相場が2,000ドルを割り込むと、国内相場もそれに合わせて7,000円を割り込み、月中に再び7,000円台を回復する場面もありましたが、月末にかけては値を崩していきました。25日に月間最安値の6,080円をつけた後は6,200円から6,100円の間での小安い値動きとなり、越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
929ドル近辺でスタートした7月の金相場は、6月の米雇用統計が市場予想ほどに悪化していなかったことや、3日にユーロが0.25%利上げした際、トリシェECB総裁が記者会見にて追加利上げを示唆しなかったことによるユーロ安ドル高、加えて一時的に値を下げた原油相場を背景に、7日には916ドル近辺まで下落しました。しかし、米住宅金融公社の経営悪化の報によるドルの下落、イランのミサイル発射実験による中東の地政学的リスクの高まりをきっかけに金相場は反発。史上最高値を更新した原油相場の上昇も追い風となり、15日には月間最高値となる986ドルをつけました。
その後、原油が世界的な景気の減速に伴う需要後退懸念や米在庫の増加から大幅に反落、また、米政府による住宅金融公社の救済策が示されたことを受けて米株式が反発するとドルが上昇し、金相場は959ドル近辺まで下落しました。一時970ドル台を回復する場面も見られましたが、米財務長官が強いドルを支持したことや、フィラデルフィア連銀総裁が早期利上げを示唆したことによるドルの反発を背景に、25日には920ドル近辺まで急激に値を落としました。
月末にかけて、新規材料の乏しい中、金融市場への不信感や、下げ止まりを見せた原油相場の動向をにらみながら、930ドル近辺で推移しましたが、米株式が反発するとドルが上昇、加えて商品市場全般が軟調となっていることも投機筋の売りを誘い、金相場は月間最安値となる897ドル近辺まで下落しました。900ドルを割り込む水準では値ごろ感から実需筋からの買いが入り、918ドルでの越月となりました。
■為替相場
106円台前半でスタートしたドル円為替相場は、トリシェECB総裁の記者会見でユーロの追加利上げの示唆がなかったことによるユーロ売からドルが上昇、つられて円は107.75円まで下落しました。
その後、米住宅金融公社の国有化が検討されているという報道により金融不安が台頭し、ドルは急落。バーナンキFRB議長が議会証言で悲観的な見方を示したこともあり、円は103.70円台まで上昇しました。しかし、米大手金融機関の業績内容が予想ほど悪化していなかったことや、米財務長官の「強いドルは米国の国益にとって重要」などの発言、フィラデルフィア連銀総裁のドル早期利上げを示唆する発言などからドルは上昇。また、米国にて住宅金融公社2社に対する支援策を盛り込んだ住宅関連法案が可決される見通しとの報道からドルが買われ、円は107.99円まで下落しました。
下旬になり、発表された6月の米住宅販売件数や米自動車会社の赤字決算などから米株価が下げ幅を拡大すると、ドルは売られましたが、6月の米耐久財受注や消費者信頼感指数などが市場予想を上回ったことなどで、31日に108.40円の安値をつけ越月しました。
■国内金相場
月間最安値となる3,181円でスタートした国内円建て相場は、月中にかけて、3,200円台近辺での推移となりました。中旬に入り、ドル円為替相場が104円台をつける円高となりましたが、月間最高値となるドル建て相場にあわせ、国内相場もまた月間最高値の3,339円をつけました。その後はドル建て相場同様値を崩し、108円台の円安にもかかわらず、3,200円を割り込む3,190円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
プラチナ相場は月間最高値の2,075ドル近辺でスタートし、初旬は前月末に南アの鉱山会社ロンミン社が操業を一時停止したことなどから小高い値動きとなりました。その後ECB総裁が追加利上げを示唆しなかったことでドル高ユーロ安となり金相場が急落したことや、原油相場が一時的に下落したことから反落すると、7日には2,000ドルを下回る水準まで下落しました。
10日にイランがミサイル発射実験を行ったことから原油相場・金相場が反発すると、プラチナ相場も投機筋の買いが入り反発。また米住宅金融公社の経営危機などを背景に米経済に対する不安感からドルが下落したことも買いを誘い、再び2,000ドルを超える水準まで上昇しました。
しかし、南ア国有電力会社エスコムが、懸念されてきた冬季(日本の夏季)の電力供給に関して強気の姿勢を見せたことから、この懸念を思惑としていた投機筋の売りを誘発。さらに中旬に米を中心とした自動車市場の販売台数減少に関する報道が相次ぎ、触媒需要の減退観測から、下旬にかけて下落が続く展開となりました。この間、値ごろ感から自動車関連以外の実需の買いが入ったものの、投機筋の売りに押され、25日には月間最安値となる1,726ドルをつけました。
月末にかけては原油相場が下げ止まりを見せたことから実需に支えられ、1,750ドル近辺での小動きとなり越月しました。
■国内プラチナ相場
国内円建て相場は7,140円でスタートした後、ドル建て相場と同様、2日に月間最高値となる7,165円をつけました。その後、ドル建て相場が2,000ドルを割り込むと、国内相場もそれに合わせて7,000円を割り込み、月中に再び7,000円台を回復する場面もありましたが、月末にかけては値を崩していきました。25日に月間最安値の6,080円をつけた後は6,200円から6,100円の間での小安い値動きとなり、越月しました。
以上