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マーケット市況情報
2008年03月10日 09時25分
2008年2月の貴金属市況2008年03月10日 09時25分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
2008年1月を923ドル近辺で終えた金相場は、1月下旬に発生した南アフリカでの電力不足による操業停止と米雇用統計が市場予想を下回ったことから933ドル近辺まで上昇して始まりました。しかし初旬は欧州の小売指標が低調であった事からユーロが対米ドルで軟調となると利食い売りが優勢となって900ドル台を割り込み、5日には月間最安値の887.50ドルまで下落しました。
中旬にかけては値頃感からの買戻しが入り900ドル台を回復し、8日に石油輸出国機構(OPEC)がユーロ決済の可能性を示唆したことや、原油価格が再び100ドルを目指す展開となると金価格は続伸し、11日には925.50ドルまで上昇しました。しかし13日には発表された米経済指標が市場予想を上回ったことや、サブプライムローン問題に対して著名な投資家が債務保証するとのニュースなどからドルが反発し、金は売られて再び900ドルを割り込みました。
但し900ドルを割り込むレベルでは値頃感からの買い意欲は強く再び900ドルを回復するとその後は上昇基調となり、21日にドルが対主要通貨に対して一斉安となり、原油価格も再び100ドルの大台に乗せると、943ドルまで大きく上昇しました。月末に掛けてはIMFの金売却に米議会が承認するとの思惑から下落する場面はあったものの、その後相次いで発表された米経済指標が低調で、更にバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長の追加利下げの示唆や米大手金融機関がサブプライムローン問題に絡む巨額損失の計上を発表すると、安全資産としての買いが集まり、29日には月間最高値となる971.50ドルまで上昇して越月しました。
■為替相場
ドル円為替相場は106.50円近辺でスタートしましたが、1日に発表された米雇用統計が4年5ヶ月ぶりのマイナスとなると米経済の先行き懸念からドルが売られ、一時105.80円まで上昇しました。しかし5日に発表された欧州経済指標が軟調となると、7日には欧州中央銀行(ECB)で金利を据え置いたものの、経済見通しの下振れリスクが示唆されるとユーロは対ドルで大幅下落し、対円でも一時107.80円まで上昇しました。9日に東京で開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)ではサブプライムローン問題に端を発する世界経済の下振れリスクに関して言及されたものの、特に新鮮味は無かったことから反応は限定的でした。後半にかけては米株価が比較的堅調に推移したことや、またこの間発表された米経済指標も比較的堅調であった事から、107~108円でのレンジ相場で推移しましたが、26日にコーンFRB副議長が追加利下げについて示唆する発言をすると、ユーロが対ドルで1ユーロ1.5ドルのユーロ導入以来の最高値を更新し、円もつられて105.90円まで急伸しました。更に28日には相次いで発表された米経済指標が低調であったことや、バーナンキFRB議長が一部中小銀行の破綻の可能性と共に、追加利下げを強調したことからドル安に拍車がかかり、104円を割り込んで2005年4月以来の103.90円まで上昇して越月しました。
■国内金相場
国内円建て相場は、3,189円で始まると前半は軟調なドル建て価格を受けて下落し、6日に月間最安値となる3,063円を付けました。しかしその後中盤に掛けては、900ドル台で推移するドル建て相場になびいて3,100円台後半でのレンジ相場となり、20日にドル建て価格が920ドルを突破すると3243円まで上昇しました。その後、ドル建て価格が続伸すると円高を打ち消す形で円建て価格も上昇し、28日に月間最高値となる3,303円をつけ、月末は円高が更に加速したことから3,295円に若干下げて終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,741ドルで始まった2月のプラチナは、1月下旬に発生した南アフリカでの電力不足問題による需給逼迫感が強く、上昇基調を維持して始まりました。買いが買いを呼ぶ展開で連日高値を更新し、6日には1,800ドル、11日には1,900ドルを突破し、12日に1,951ドルを付けるまでほぼ一辺倒に上昇しました。その後は一時1,900ドル台を割り込んだものの、14日に南アの電力会社が2012年まで90%ベースでの電力供給が続くとの見通しを発表すると、プラチナの供給不足が長期化するとの観測から急反発し、ついに2,000ドルの大台を突破しました。
2,000ドルの達成感から再び利食い売りも見られたものの、15日に世界最大のプラチナ鉱山会社のAnglo Platinum社が精錬所の1つを数週間操業停止するとのニュースが出ると再び需給逼迫感から反発し、原油価格の上昇も重なって21日に月間最高値となる2,180ドルまで上昇しました。その後は材料出尽くし感からやや利食い売りが優勢となったものの、堅調な工業需要に支えられたファンダメンタルを背景に底堅く推移し、2,153ドルにて越月しました。この間NY及び東京の先物市場では買い持ちポジションが漸減したにもかかわらず、昨春欧州で上場されたプラチナETF(上場投信信託)が2月中に残高を7トンから11トンまで4トンも一気に増加したことも注目されました。
■国内プラチナ相場
国内円建て相場は、月末に掛けてドル建て価格の上昇になびいて一貫として上昇基調を辿りました。月間最安値となる5,991円で始まると、4日には6,000円台を突破、18日には7,000円台を突破、20日に7,493円を付けるまで6日を除くとほぼ一貫として上昇基調を辿りました。またドル円為替相場も107~108円近辺で推移したことから、26日に月間最高値となる7,514円を付けましたが、その後は円高が進行したことから反落し、7,260円で終了しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
2008年1月を923ドル近辺で終えた金相場は、1月下旬に発生した南アフリカでの電力不足による操業停止と米雇用統計が市場予想を下回ったことから933ドル近辺まで上昇して始まりました。しかし初旬は欧州の小売指標が低調であった事からユーロが対米ドルで軟調となると利食い売りが優勢となって900ドル台を割り込み、5日には月間最安値の887.50ドルまで下落しました。
中旬にかけては値頃感からの買戻しが入り900ドル台を回復し、8日に石油輸出国機構(OPEC)がユーロ決済の可能性を示唆したことや、原油価格が再び100ドルを目指す展開となると金価格は続伸し、11日には925.50ドルまで上昇しました。しかし13日には発表された米経済指標が市場予想を上回ったことや、サブプライムローン問題に対して著名な投資家が債務保証するとのニュースなどからドルが反発し、金は売られて再び900ドルを割り込みました。
但し900ドルを割り込むレベルでは値頃感からの買い意欲は強く再び900ドルを回復するとその後は上昇基調となり、21日にドルが対主要通貨に対して一斉安となり、原油価格も再び100ドルの大台に乗せると、943ドルまで大きく上昇しました。月末に掛けてはIMFの金売却に米議会が承認するとの思惑から下落する場面はあったものの、その後相次いで発表された米経済指標が低調で、更にバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長の追加利下げの示唆や米大手金融機関がサブプライムローン問題に絡む巨額損失の計上を発表すると、安全資産としての買いが集まり、29日には月間最高値となる971.50ドルまで上昇して越月しました。
■為替相場
ドル円為替相場は106.50円近辺でスタートしましたが、1日に発表された米雇用統計が4年5ヶ月ぶりのマイナスとなると米経済の先行き懸念からドルが売られ、一時105.80円まで上昇しました。しかし5日に発表された欧州経済指標が軟調となると、7日には欧州中央銀行(ECB)で金利を据え置いたものの、経済見通しの下振れリスクが示唆されるとユーロは対ドルで大幅下落し、対円でも一時107.80円まで上昇しました。9日に東京で開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)ではサブプライムローン問題に端を発する世界経済の下振れリスクに関して言及されたものの、特に新鮮味は無かったことから反応は限定的でした。後半にかけては米株価が比較的堅調に推移したことや、またこの間発表された米経済指標も比較的堅調であった事から、107~108円でのレンジ相場で推移しましたが、26日にコーンFRB副議長が追加利下げについて示唆する発言をすると、ユーロが対ドルで1ユーロ1.5ドルのユーロ導入以来の最高値を更新し、円もつられて105.90円まで急伸しました。更に28日には相次いで発表された米経済指標が低調であったことや、バーナンキFRB議長が一部中小銀行の破綻の可能性と共に、追加利下げを強調したことからドル安に拍車がかかり、104円を割り込んで2005年4月以来の103.90円まで上昇して越月しました。
■国内金相場
国内円建て相場は、3,189円で始まると前半は軟調なドル建て価格を受けて下落し、6日に月間最安値となる3,063円を付けました。しかしその後中盤に掛けては、900ドル台で推移するドル建て相場になびいて3,100円台後半でのレンジ相場となり、20日にドル建て価格が920ドルを突破すると3243円まで上昇しました。その後、ドル建て価格が続伸すると円高を打ち消す形で円建て価格も上昇し、28日に月間最高値となる3,303円をつけ、月末は円高が更に加速したことから3,295円に若干下げて終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,741ドルで始まった2月のプラチナは、1月下旬に発生した南アフリカでの電力不足問題による需給逼迫感が強く、上昇基調を維持して始まりました。買いが買いを呼ぶ展開で連日高値を更新し、6日には1,800ドル、11日には1,900ドルを突破し、12日に1,951ドルを付けるまでほぼ一辺倒に上昇しました。その後は一時1,900ドル台を割り込んだものの、14日に南アの電力会社が2012年まで90%ベースでの電力供給が続くとの見通しを発表すると、プラチナの供給不足が長期化するとの観測から急反発し、ついに2,000ドルの大台を突破しました。
2,000ドルの達成感から再び利食い売りも見られたものの、15日に世界最大のプラチナ鉱山会社のAnglo Platinum社が精錬所の1つを数週間操業停止するとのニュースが出ると再び需給逼迫感から反発し、原油価格の上昇も重なって21日に月間最高値となる2,180ドルまで上昇しました。その後は材料出尽くし感からやや利食い売りが優勢となったものの、堅調な工業需要に支えられたファンダメンタルを背景に底堅く推移し、2,153ドルにて越月しました。この間NY及び東京の先物市場では買い持ちポジションが漸減したにもかかわらず、昨春欧州で上場されたプラチナETF(上場投信信託)が2月中に残高を7トンから11トンまで4トンも一気に増加したことも注目されました。
■国内プラチナ相場
国内円建て相場は、月末に掛けてドル建て価格の上昇になびいて一貫として上昇基調を辿りました。月間最安値となる5,991円で始まると、4日には6,000円台を突破、18日には7,000円台を突破、20日に7,493円を付けるまで6日を除くとほぼ一貫として上昇基調を辿りました。またドル円為替相場も107~108円近辺で推移したことから、26日に月間最高値となる7,514円を付けましたが、その後は円高が進行したことから反落し、7,260円で終了しました。
以上