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マーケット市況情報
2008年02月07日 20時58分
2008年1月の貴金属市況2008年02月07日 20時58分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M. 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
2007年末を835ドル近辺で終えた金は、サブプライム問題を要因とする米株価やドルの下落、更にはNY先物市場で原油価格が史上初めて一時100ドルの大台を付けたことを材料に860ドル台後半まで急伸して始まりました。その後は原油価格が軟調に転じたことで、金も頭の重い展開となり860ドル台で売り買いが交錯しましたが、9日に取引開始された上海金先物取引が大幅高となったことや、10日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が大幅利下げを示唆したことで、890ドル台まで大きく上昇しました。その後東京市場が3連休となった14日に米経済の先行き懸念から対米ドルでユーロが1.49台まで上昇すると、金は900ドルの大台を一気に突破、一時915ドル近辺まで急騰しました。また年初からわずか半月の間に金ETF最大手のNY StreetTracksが残高を628トンから653トンへと25トンも増加したことも注目されました。その後は原油価格が90ドル台を割り込み、金も利益確定の売りに押されて22日に掛けて850ドル台後半まで徐々に値を下げる展開となりました。しかし22日に世界同時株安を受けて、臨時開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の0.75%緊急利下げが決定されると、891ドルまで急反発しました。その後も月末に開かれるFOMCでの追加利下げ観測が台頭したことで24日には900ドル台を回復し、加えて25日に主要産出国の南アフリカで電力不足による鉱山会社の一斉操業停止のニュースにより、供給懸念から一時924ドルまで急上昇しました。更に29・30日で開かれるFOMCでの追加利下げの期待感から一時934ドルの史上最高値を更新し、その後は月末に掛けてはやや利食い売りが優勢となり923.50ドルに下落して越月しました。
■為替相場
ドル円為替相場は112円近辺でスタートしましたが、2日に発表された米主要経済指標が市場予想を下回り、米株式が急落したことを材料に2006年5月以来の109円台に上昇すると、3日には一時108.25円近辺まで上昇しました。9日に米政府が大幅減税を検討していると報じられ米株式が反発すると、110.10円近辺まで下落しました。しかし10日にバーナンキFRB議長が大幅利下げを示唆すると対主要通貨に対してドルが再び下落し、更に15日に発表された経済指標が丁重であったことからドル売りが加速し、2005年5月以来となる一時105.95円まで上昇しました。その後は米大統領による景気刺激策を思惑に106~108円レンジで推移したものの、22日に世界株式が全面安となると一時105.70円近辺まで上昇しました。同日夜にFRBが0.75%の緊急利下げを発表するとドルが買い戻され107円近辺まで下落しました。更に欧米金融機関の追加損失計上や29~30日に開催されたFOMCで0.50%の追加利下げが実施されたことを受け、106.45円まで上昇して越月しました。
■国内金相場
国内円建て相場は、前半はドル建て価格の上昇を受けて3,000円台から3,100円台後半まで上昇基調を辿りましたが、後半に入るとドル建て価格が軟調に転じたことに加えて円高基調となったことから22日には月間最安値となる2,946円まで下落しました。しかしながらその後はドル建て価格が900ドル台まで急反発したことから、29日には月間最高値となる3,210円まで上昇しました。月末に掛けては円高が加速したことを受けて若干値を下げ、3,178円で終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,530ドル近辺で越年したプラチナは、引き続き主要生産国の南アフリカでの生産伸び悩みによる供給懸念と、上昇著しい金価格になびいて1,541ドルへ上昇して始まりました。その後は新規材料に欠くことから利食い売りに押され,7日には1,529ドルまで下落しました。しかしこのレベルでは工業筋による現物買いも見られて底堅い展開となると、更に金価格の急反発になびいて投機筋の買いが集まり、14日には1,589ドルまで上昇しました。その後サブプライム問題関連で欧米銀行の評価損拡大等から米株式市場が軟調となると利益確定売りが優勢となり、更に金価格も軟調に転じたことで22日に掛けて1,522ドル台まで続落しました。しかしながら22日夜に世界最大のプラチナ鉱山であるアングロ・プラチナム社で洪水による一部操業停止のニュースと、FOMCの緊急利下げによって金価格も急反発すると1,560ドルまで大きく値を戻しました。24日には世界3位のロンミン社が2008年の生産見通しを下方修正し、史上初めて1,600ドルの大台を突破すると、25日には南アフリカで電力不足による鉱山会社の一斉操業停止のニュースに買いが殺到して1,700ドル台へ暴騰し、リースレートも4%台から一時10%強まで急上昇しました。その後も南アフリカの生産再開を睨みながら、堅調な金価格になびく展開が続き、29日には東京時間に一時1,745ドルを付ける場面もありました。その後利益確定の売りから1,700ドルを割り込む場面もありましたが、慢性的な供給懸念は払拭できないことから、月間最高値となる1,731ドルに買い戻され、1ヶ月間で200ドルもの上昇となって終了しました。
■国内プラチナ相場
円建て国内相場は金と同様に前半はドル建て価格の上昇を受けて、5,400円台から5,500円へ上昇基調を辿りました。その後は金相場同様にドル建て価格が軟調に展じ、22日には月間最安値となる5,257円を付けました。しかしその後は相次ぐ南アの生産トラブルによる供給懸念からドル建て価格が急騰し、最安値から僅か1週間後の29日に月間最高値となる6,043円を付けました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M. 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
2007年末を835ドル近辺で終えた金は、サブプライム問題を要因とする米株価やドルの下落、更にはNY先物市場で原油価格が史上初めて一時100ドルの大台を付けたことを材料に860ドル台後半まで急伸して始まりました。その後は原油価格が軟調に転じたことで、金も頭の重い展開となり860ドル台で売り買いが交錯しましたが、9日に取引開始された上海金先物取引が大幅高となったことや、10日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が大幅利下げを示唆したことで、890ドル台まで大きく上昇しました。その後東京市場が3連休となった14日に米経済の先行き懸念から対米ドルでユーロが1.49台まで上昇すると、金は900ドルの大台を一気に突破、一時915ドル近辺まで急騰しました。また年初からわずか半月の間に金ETF最大手のNY StreetTracksが残高を628トンから653トンへと25トンも増加したことも注目されました。その後は原油価格が90ドル台を割り込み、金も利益確定の売りに押されて22日に掛けて850ドル台後半まで徐々に値を下げる展開となりました。しかし22日に世界同時株安を受けて、臨時開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の0.75%緊急利下げが決定されると、891ドルまで急反発しました。その後も月末に開かれるFOMCでの追加利下げ観測が台頭したことで24日には900ドル台を回復し、加えて25日に主要産出国の南アフリカで電力不足による鉱山会社の一斉操業停止のニュースにより、供給懸念から一時924ドルまで急上昇しました。更に29・30日で開かれるFOMCでの追加利下げの期待感から一時934ドルの史上最高値を更新し、その後は月末に掛けてはやや利食い売りが優勢となり923.50ドルに下落して越月しました。
■為替相場
ドル円為替相場は112円近辺でスタートしましたが、2日に発表された米主要経済指標が市場予想を下回り、米株式が急落したことを材料に2006年5月以来の109円台に上昇すると、3日には一時108.25円近辺まで上昇しました。9日に米政府が大幅減税を検討していると報じられ米株式が反発すると、110.10円近辺まで下落しました。しかし10日にバーナンキFRB議長が大幅利下げを示唆すると対主要通貨に対してドルが再び下落し、更に15日に発表された経済指標が丁重であったことからドル売りが加速し、2005年5月以来となる一時105.95円まで上昇しました。その後は米大統領による景気刺激策を思惑に106~108円レンジで推移したものの、22日に世界株式が全面安となると一時105.70円近辺まで上昇しました。同日夜にFRBが0.75%の緊急利下げを発表するとドルが買い戻され107円近辺まで下落しました。更に欧米金融機関の追加損失計上や29~30日に開催されたFOMCで0.50%の追加利下げが実施されたことを受け、106.45円まで上昇して越月しました。
■国内金相場
国内円建て相場は、前半はドル建て価格の上昇を受けて3,000円台から3,100円台後半まで上昇基調を辿りましたが、後半に入るとドル建て価格が軟調に転じたことに加えて円高基調となったことから22日には月間最安値となる2,946円まで下落しました。しかしながらその後はドル建て価格が900ドル台まで急反発したことから、29日には月間最高値となる3,210円まで上昇しました。月末に掛けては円高が加速したことを受けて若干値を下げ、3,178円で終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,530ドル近辺で越年したプラチナは、引き続き主要生産国の南アフリカでの生産伸び悩みによる供給懸念と、上昇著しい金価格になびいて1,541ドルへ上昇して始まりました。その後は新規材料に欠くことから利食い売りに押され,7日には1,529ドルまで下落しました。しかしこのレベルでは工業筋による現物買いも見られて底堅い展開となると、更に金価格の急反発になびいて投機筋の買いが集まり、14日には1,589ドルまで上昇しました。その後サブプライム問題関連で欧米銀行の評価損拡大等から米株式市場が軟調となると利益確定売りが優勢となり、更に金価格も軟調に転じたことで22日に掛けて1,522ドル台まで続落しました。しかしながら22日夜に世界最大のプラチナ鉱山であるアングロ・プラチナム社で洪水による一部操業停止のニュースと、FOMCの緊急利下げによって金価格も急反発すると1,560ドルまで大きく値を戻しました。24日には世界3位のロンミン社が2008年の生産見通しを下方修正し、史上初めて1,600ドルの大台を突破すると、25日には南アフリカで電力不足による鉱山会社の一斉操業停止のニュースに買いが殺到して1,700ドル台へ暴騰し、リースレートも4%台から一時10%強まで急上昇しました。その後も南アフリカの生産再開を睨みながら、堅調な金価格になびく展開が続き、29日には東京時間に一時1,745ドルを付ける場面もありました。その後利益確定の売りから1,700ドルを割り込む場面もありましたが、慢性的な供給懸念は払拭できないことから、月間最高値となる1,731ドルに買い戻され、1ヶ月間で200ドルもの上昇となって終了しました。
■国内プラチナ相場
円建て国内相場は金と同様に前半はドル建て価格の上昇を受けて、5,400円台から5,500円へ上昇基調を辿りました。その後は金相場同様にドル建て価格が軟調に展じ、22日には月間最安値となる5,257円を付けました。しかしその後は相次ぐ南アの生産トラブルによる供給懸念からドル建て価格が急騰し、最安値から僅か1週間後の29日に月間最高値となる6,043円を付けました。
以上