マーケット市況情報

2005年01月11日 09時13分

2004年12月の貴金属市況2005年01月11日 09時13分

価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ 〃 円建   〃


金(Gold)

■海外金相場

12月の金相場は、前月からの堅調地合を受け継ぎ450ドル超で始まると、その後も米ドル安への不安が残る中、ドル建て資産の価値の目減りを嫌って安全な資産として金市場に資金が流入。加えて3日に発表された米国11月の雇用統計では景気浮沈の鍵となる非農業部門での雇用者数の伸びが市場予測を下回った事や、サウジアラビアの米領事館が襲撃され新たなテロの懸念が広がる等、金相場に対する支援材料が重なり6日には月間最高値で1988年6月以来の高値となる455.75ドルまで上昇しました。しかし、一方ではNYの先物市場であるCOMEXにおける投機家の買い持ち玉数は400トンを超え、2004年の最高レベルとほぼ同等に達した事から一部に高値警戒感が台頭。 金相場とは逆相関関係にある米ドル相場がそれまでの一方的な軟調から反発した8日には、前述のCOMEXにおける買い持ち筋が一気に利食いの売りを仕掛けたため、435ドル近辺まで急落しました。その後米ドル相場の反発も一服した事から、金は買い支えられ目先の底を打ちましたが、14日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利(FFレート)誘導値引き上げ(0.25%引き上げ2.25%)等が足かせとなり上値の重い展開となりました。下旬にかけては再び安値感と安全な資金の逃避先と言う観点から買いが入り440ドルを回復しましたが、クリスマス・年末休暇を控え手持ち玉を整理する動きも活発で、月初旬までの高値追いの相場に水を注された感は否めない状況となりました。 結果12月初旬の高値を越える事無く440ドル近辺での越月となりました。 一方COMEXにおける投機家の買い持ち玉は、月後半に利食い売りが進んだことから300トン程度まで縮小して越月したものと見られます。


■為替相場

ドル・円為替相場は、ユーロがドルに対して史上最高値を更新(1ドル=0.74ユーロ)するのに連動して円高が進み、102円台と04年の最高値圏でのスタートとなりました。その後も3日に発表された米国11月の雇用統計では景気浮沈の鍵となる非農業部門での雇用者数の伸びが市場予測を下回った事や、サウジアラビアの米領事館が襲撃された事等から102円~103円台での円高圏での取引が続きましたが、ユーロ高に比して円高が極端に進行しなかった背景には、本邦金融当局によるドル買い/円売り介入の噂もさることながら、本邦経済そのものの停滞観測があったものと見られます。その後8日にドルがユーロに対して、それまでの一方的な軟調から反発した事から、円も10日には105円台を回復しました。その後14日にかけて104円台後半~105円台での取引が続きましたが、14日発表されたFOMCのFFレート誘導値引き上げ(0.25%引き上げ2.25%)を市場はドル買い材料出尽くしと判断。再び強含み基調となったユーロを後追いする形で円高が進行し月末にかけて再び102円台に突入しての越月となりました。


■国内金相場

国内金円建て相場は、ドル建て金相場の値動きが為替相場に比して激しかった為に比較的ドル建て相場の値動きを踏襲する形となりました。結果、ドル建て相場が450ドルを超える高値圏にあった2日に月間の最高値となる1,547円を付けた後、ドル建て相場の急落に伴い9日には月間の最安値となる1,516円まで下落しました。その後はドル建て相場・為替相場とも比較的穏やかな展開となった事から1,520円台後半から1,530円台での小動きに終始し1,525円にて越月しました。 11月の安値が1,507円/高値が1,548円であり、結果的に極めて近いレンジでの取引となりました。


プラチナ(Platinum)

■海外プラチナ相場

12月のプラチナ相場は、相変わらず独自の材料が乏しい中、金相場に追随する値動きとなりました。月初めTOCOMを中心とした投機家の旺盛な買いに860ドル台後半から880ドル台での取引となっていましたが、金相場が軟調に転じた8日には急落。1日で40ドルを超える下落となり前日の860ドル台後半から一気に820ドル台前半まで下落しました。金相場の下落(約20ドル)に比して下落幅が倍以上に達した事は、プラチナ相場が如何に現物需給とかけ離れた価格帯での投機家の思惑売買によって先導されているかを物語る結果となりました。その後は年末に向けて徐々に市場参加者が減少して行く中、830ドル台から840ドル台とプラチナ相場としては限定的なレンジでの往来相場を形成しました。 27日のNY時間には瞬間的に870ドル近辺まで上昇する場面も見受けられましたが、市場の技術的要因(NY先物市場NYMEXにおける取引ルールの変更)によるところが大きく、極一時的影響に留まり860ドル近辺まで下落して越月しました。

■国内プラチナ相場

 一方国内円建て価格は、金相場同様ドル建て価格の動きが比較的激しい展開となった為、
ドル建て価格を踏襲する形となりました。ドル建て価格月間高値となった翌3日に、月間の高値となる2,966円を付けた後、8日から9日のドル建て価格急落を受けて、10日には月間の安値となる2,842円まで下落しました。その後は年末に向けて徐々に取引量が減少する中、2,900円前後での持ち合い相場に終始して越月しました。基本的にはドル建て相場の値動きを踏襲している為、月上旬に高く、中旬から下旬にかけてレンジを一段切り下げる結果となりました。
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