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マーケット市況情報
2026年06月08日 15時00分
2026年5月の貴金属市況2026年06月08日 15時00分
価格ベース 金 プラチナ 銀 US$建:市価 円建:参考小売価格(税抜・月内の営業日における全価格) 為替:TTM
金(Gold)
■ドル建て金相場
4,620ドル近辺でスタートした5月のドル建て金相場は、本邦連休の中で神経質な値動きとなり、一時4,500ドル近辺まで下落した。その後中東情勢をめぐる楽観論が優勢となると、ドルが売られ6日から7日にかけ一時4,760ドル台まで上昇し月間最高値を付けた。ただ、この楽観論も長続きせず、楽観論と悲観論の間で売り買いが交錯する展開が続いた。12日に発表された米4月のCPIは中東情勢の影響が織り込まれる形で小幅にインフレの進行を示す内容であり、13日に発表された米4月のPPIも市場予想を上回ると、堅調な雇用環境の中で物価上昇に対する引き締め的な金融政策を意識させるようなFRB高官や理事などの発言が見られ、利上げや長期金利の上昇を意識して15日には4,500ドル近辺まで下落した。このレベルでは相応の買いも見えたものの、旺盛な金需要国であるインドで通貨安対策から金地金の買い控えを訴える報道などは投機家心理を冷やす材料となり軟調に推移した。月末にかけても、地政学的リスクの緩急が読みにくく、ニュースが出るたびに相場が振り回される展開となった。インフレや利上げが示される状況の中で金相場は下降し、28日には月間最安値となる4,400ドルを割れる水準まで下落。その後も方向感がはっきりとしないまま4,600ドル目前まで値を戻して月を終えた。
■円建て金相場
23,553円でスタートした5月の円建て金相場は、米国・イランの間で戦闘終結への合意に近づいているとの報道を受け、12日には月間最高値となる24,243円まで上昇した。その後は交渉が合意に至らなかったことや、米FRBから将来的な利上げの可能性が示唆されたことでドル高が続く展開となり、金市場は売り優勢の展開が続いた。28日には月間最安値となる22,582円を付け、月末は23,397円で月を終えた。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
1,950ドル近辺でスタートした5月のドル建てプラチナ相場は、銅相場上昇の波及を期待した投機家からの買いが貴金属市場全体に見られたことで堅調な相場展開となり、14日には一時2,190ドル近辺まで上昇した。しかし、その後は銅市場の上昇一巡や、短期間での急伸に対する警戒、米国の経済とインフレ環境を考慮した利上げ観測などが売り材料となり、15日には急速に下落し2,000ドルを割り込むと、月末にかけて1,900ドル近辺へとじりじり値を下げた。そもそも欧州などで内燃エンジン離れの方針転換などが昨年後半以降のプラチナ相場を後押ししていたが、楽観と悲観を繰り返す中東情勢の不透明感の中で投機家の買いも入りにくかった。月末の金相場の急落した場面で1,850ドル近辺まで急落すると、その後も戻りは弱く1,900ドル台前半で越月した。
■円建てプラチナ相場
10,280円でスタートした5月の円建てプラチナ相場は、本邦連休明けに金相場の上昇に追随する形で11,000円の水準まで急騰し、14日には月間最高値となる11,121円を付けた。月後半は一転してドル高に下押しされる軟調な推移が続き、28日には月間最安値となる9,791円を付け、月末は10,073円で月を終えた。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
73.00ドル近辺でスタートした5月のドル建て銀相場は、銅市場が騰勢を強める中で、銅の副生産物である銀相場にも波及するのではという投機家の思惑買いが相場を押し上げることとなり、中旬にかけて大きく上昇した。14日には一時90.00ドル目前まで値を上げる場面が見られた。しかし、銅市場の上昇が一服すると、投機家の売りが強まることとなり、一転して下落へと転じてくこととなった。折しも、米長期金利の上昇や、インドでのルピー安の抑制に伴う貴金属の買い控えの動きに意識されて売りが急拡大することとなり、15日には75.00ドル近辺まで下落した。その後は中東情勢に解決が見られない中で、総じてドルが強含む展開が続いたことや、米利上げに対する思いも織り込まれていく中で上値が重い展開が月末まで続き、75.00ドル~80.00ドル後半を上値にして中東情勢を意識したもみ合い相場を形成することとなった。金相場が急落した月末28日近辺では後追いする形で73.00ドル近辺まで下落したものの、この水準では産業系実需の値ごろ感の買いなどにも支えられて、月末には75.00ドルを回復して越月した。
■円建て銀相場
386.70円でスタートした5月の円建て銀相場は、金相場の上昇に連れ高となり、14日に月間最高値となる458.80円を付けた。他貴金属と同様、月後半は米国・イラン間の協議状況を受けたドル高を嫌気して軟調な展開となったが、押し目買いが入る場面も見られ、28日には月間最安値となる378.00円を付け、月末は401.00円で月を終えた。
■為替
156.80円近辺でスタートした5月の円相場は、本邦当局による為替介入への警戒感が上値を抑えている一方で円買いが一服したことにより157.20円近辺まで上昇したが、一時155.50円まで急落する荒い値動きとなった。その後は米金利上昇を背景に157.00円台を回復し、ゴールデンウィーク中は取引が少なくなったことも影響して、価格の上下が激しい状態が続いた。6日には一時157.90円近辺まで上昇した後、155.00円近辺まで急落する場面も見られたが、米金利の上昇や原油価格の反発を背景に再び156.80円近辺まで持ち直した。中旬に入ると、中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が高止まりする中、インフレ再燃への警戒感から米金利が上昇し、ドル買いが優勢となった。米国とイランを巡る不透明感が意識される中で157.70円近辺まで上昇したほか、13日に発表された米4月のPPIが市場予想を上回る結果となったことや、中東情勢への懸念が続いたことを受けてドル買いが継続した。また、インフレ圧力の根強さが意識される中、FRBによる金融引き締め長期化観測もドル買いを後押しした。さらに、米中首脳会談で中東情勢改善への材料が示されなかったことに加え、米国の利上げ観測の高まりが意識されたことも支援材料となり、ドル円は158.80円近辺まで上昇した。下旬にかけては、原油価格の上昇を背景に159.00円台に上昇した一方、米大統領の発言を受けてイラン情勢の早期和平期待が高まった局面では、一時158.50円近辺まで下落する場面も見られた。その後は日本株の堅調推移や米金融引き締め長期化観測を背景に再び159.00円台へ上昇。さらに、米経済指標が底堅い結果となったことに加え、ウォラーFRB理事による追加利上げの可能性を示唆する発言も材料視され、ドル買いを支援した。月末にかけては、米国とイランの和平合意期待から一時158.00円台後半まで下落したものの、その後は新たな進展が見られなかったことで底堅く推移。26日には米軍によるイラン攻撃報道、27日には中東情勢の不透明感の高まりを背景に159.50円近辺まで上昇した。さらに28日には米国とイラン双方による軍事攻撃が報じられ、一時159.70円近辺まで上昇したものの、その後は停戦延長合意が伝わると上げ幅を縮小。29日には米国とイランが停戦延長およびホルムズ海峡を通過する船舶への制限解除で合意したとの報道を受け、「有事のドル買い」が巻き戻される場面も見られたが、ドル円は159円台を維持して推移し、最終的には159.30円近辺で月をまたぐ展開となった。
略語注釈
CPI:消費者物価指数
PPI:生産者物価指数
FRB:米連邦準備制度理事会
金(Gold)
■ドル建て金相場
4,620ドル近辺でスタートした5月のドル建て金相場は、本邦連休の中で神経質な値動きとなり、一時4,500ドル近辺まで下落した。その後中東情勢をめぐる楽観論が優勢となると、ドルが売られ6日から7日にかけ一時4,760ドル台まで上昇し月間最高値を付けた。ただ、この楽観論も長続きせず、楽観論と悲観論の間で売り買いが交錯する展開が続いた。12日に発表された米4月のCPIは中東情勢の影響が織り込まれる形で小幅にインフレの進行を示す内容であり、13日に発表された米4月のPPIも市場予想を上回ると、堅調な雇用環境の中で物価上昇に対する引き締め的な金融政策を意識させるようなFRB高官や理事などの発言が見られ、利上げや長期金利の上昇を意識して15日には4,500ドル近辺まで下落した。このレベルでは相応の買いも見えたものの、旺盛な金需要国であるインドで通貨安対策から金地金の買い控えを訴える報道などは投機家心理を冷やす材料となり軟調に推移した。月末にかけても、地政学的リスクの緩急が読みにくく、ニュースが出るたびに相場が振り回される展開となった。インフレや利上げが示される状況の中で金相場は下降し、28日には月間最安値となる4,400ドルを割れる水準まで下落。その後も方向感がはっきりとしないまま4,600ドル目前まで値を戻して月を終えた。
■円建て金相場
23,553円でスタートした5月の円建て金相場は、米国・イランの間で戦闘終結への合意に近づいているとの報道を受け、12日には月間最高値となる24,243円まで上昇した。その後は交渉が合意に至らなかったことや、米FRBから将来的な利上げの可能性が示唆されたことでドル高が続く展開となり、金市場は売り優勢の展開が続いた。28日には月間最安値となる22,582円を付け、月末は23,397円で月を終えた。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
1,950ドル近辺でスタートした5月のドル建てプラチナ相場は、銅相場上昇の波及を期待した投機家からの買いが貴金属市場全体に見られたことで堅調な相場展開となり、14日には一時2,190ドル近辺まで上昇した。しかし、その後は銅市場の上昇一巡や、短期間での急伸に対する警戒、米国の経済とインフレ環境を考慮した利上げ観測などが売り材料となり、15日には急速に下落し2,000ドルを割り込むと、月末にかけて1,900ドル近辺へとじりじり値を下げた。そもそも欧州などで内燃エンジン離れの方針転換などが昨年後半以降のプラチナ相場を後押ししていたが、楽観と悲観を繰り返す中東情勢の不透明感の中で投機家の買いも入りにくかった。月末の金相場の急落した場面で1,850ドル近辺まで急落すると、その後も戻りは弱く1,900ドル台前半で越月した。
■円建てプラチナ相場
10,280円でスタートした5月の円建てプラチナ相場は、本邦連休明けに金相場の上昇に追随する形で11,000円の水準まで急騰し、14日には月間最高値となる11,121円を付けた。月後半は一転してドル高に下押しされる軟調な推移が続き、28日には月間最安値となる9,791円を付け、月末は10,073円で月を終えた。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
73.00ドル近辺でスタートした5月のドル建て銀相場は、銅市場が騰勢を強める中で、銅の副生産物である銀相場にも波及するのではという投機家の思惑買いが相場を押し上げることとなり、中旬にかけて大きく上昇した。14日には一時90.00ドル目前まで値を上げる場面が見られた。しかし、銅市場の上昇が一服すると、投機家の売りが強まることとなり、一転して下落へと転じてくこととなった。折しも、米長期金利の上昇や、インドでのルピー安の抑制に伴う貴金属の買い控えの動きに意識されて売りが急拡大することとなり、15日には75.00ドル近辺まで下落した。その後は中東情勢に解決が見られない中で、総じてドルが強含む展開が続いたことや、米利上げに対する思いも織り込まれていく中で上値が重い展開が月末まで続き、75.00ドル~80.00ドル後半を上値にして中東情勢を意識したもみ合い相場を形成することとなった。金相場が急落した月末28日近辺では後追いする形で73.00ドル近辺まで下落したものの、この水準では産業系実需の値ごろ感の買いなどにも支えられて、月末には75.00ドルを回復して越月した。
■円建て銀相場
386.70円でスタートした5月の円建て銀相場は、金相場の上昇に連れ高となり、14日に月間最高値となる458.80円を付けた。他貴金属と同様、月後半は米国・イラン間の協議状況を受けたドル高を嫌気して軟調な展開となったが、押し目買いが入る場面も見られ、28日には月間最安値となる378.00円を付け、月末は401.00円で月を終えた。
■為替
156.80円近辺でスタートした5月の円相場は、本邦当局による為替介入への警戒感が上値を抑えている一方で円買いが一服したことにより157.20円近辺まで上昇したが、一時155.50円まで急落する荒い値動きとなった。その後は米金利上昇を背景に157.00円台を回復し、ゴールデンウィーク中は取引が少なくなったことも影響して、価格の上下が激しい状態が続いた。6日には一時157.90円近辺まで上昇した後、155.00円近辺まで急落する場面も見られたが、米金利の上昇や原油価格の反発を背景に再び156.80円近辺まで持ち直した。中旬に入ると、中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が高止まりする中、インフレ再燃への警戒感から米金利が上昇し、ドル買いが優勢となった。米国とイランを巡る不透明感が意識される中で157.70円近辺まで上昇したほか、13日に発表された米4月のPPIが市場予想を上回る結果となったことや、中東情勢への懸念が続いたことを受けてドル買いが継続した。また、インフレ圧力の根強さが意識される中、FRBによる金融引き締め長期化観測もドル買いを後押しした。さらに、米中首脳会談で中東情勢改善への材料が示されなかったことに加え、米国の利上げ観測の高まりが意識されたことも支援材料となり、ドル円は158.80円近辺まで上昇した。下旬にかけては、原油価格の上昇を背景に159.00円台に上昇した一方、米大統領の発言を受けてイラン情勢の早期和平期待が高まった局面では、一時158.50円近辺まで下落する場面も見られた。その後は日本株の堅調推移や米金融引き締め長期化観測を背景に再び159.00円台へ上昇。さらに、米経済指標が底堅い結果となったことに加え、ウォラーFRB理事による追加利上げの可能性を示唆する発言も材料視され、ドル買いを支援した。月末にかけては、米国とイランの和平合意期待から一時158.00円台後半まで下落したものの、その後は新たな進展が見られなかったことで底堅く推移。26日には米軍によるイラン攻撃報道、27日には中東情勢の不透明感の高まりを背景に159.50円近辺まで上昇した。さらに28日には米国とイラン双方による軍事攻撃が報じられ、一時159.70円近辺まで上昇したものの、その後は停戦延長合意が伝わると上げ幅を縮小。29日には米国とイランが停戦延長およびホルムズ海峡を通過する船舶への制限解除で合意したとの報道を受け、「有事のドル買い」が巻き戻される場面も見られたが、ドル円は159円台を維持して推移し、最終的には159.30円近辺で月をまたぐ展開となった。
略語注釈
CPI:消費者物価指数
PPI:生産者物価指数
FRB:米連邦準備制度理事会



