マーケット市況情報

2026年04月07日 19時00分

2026年3月の貴金属市況2026年04月07日 19時00分

価格ベース 金 プラチナ 銀 US$建:市価 円建:参考小売価格(税抜・月内の営業日における全価格) 為替:TTM

金(Gold)
■ドル建て金相場
前月末、米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始したとの報道が流れ、これに対してイラン側も報復措置を実施したことで、中東における武力衝突が開始された。これを受けて、3月のドル建て金相場は5,300ドル台半ばへと大きく上昇してスタートした。その後、金相場は月間最高値となる5,400ドル近辺まで上昇したものの、買いが一巡すると短期投機筋の売りが膨らみ、翌日には5,000ドル台半ばまで反落した。その後は戦況をにらみつつ、5,100ドルを挟んだもみ合いの展開が続いた。こうした中、6日に発表された米雇用統計は市場予想を大きく下回り、失業率も上昇した。これを受け、有事における現金回帰の動きが一服し、金相場は下値が支えられる展開となった。しかし、9日には前月まで70ドル未満で推移していた原油相場が100ドルを超える水準まで急騰し、この動きが経済活動への悪影響を懸念させ、アジア時間に株式市場が急落すると、金相場も5,000ドル目前まで下落した。その後、米大統領が早期解決に意欲を示したことや、ロシア産原油に対する制裁緩和の報道が伝わると、原油価格は再び100ドルを割り込み株式市場も持ち直した。これを受けて金相場にも買い戻しが入り、5,200ドル近辺まで上昇した。しかし、ホルムズ海峡でのタンカー足止めや中東での軍事衝突の長期化懸念を背景に原油価格は再びじり高となり、投資家の現金保有志向が強まると、金相場は原油と逆相関の形で軟調に転じた。16日に原油価格が再び100ドルに接近する頃には、金相場は5,000ドル近辺まで下落した。17日から18日にかけて開催されたFOMCでは、中東情勢によるインフレ圧力などの不確実性が意識され、政策金利の据え置きが決定した。しかし、この結果を受けて米金利が上昇すると、金相場は18日に4,800ドル台へ下落し、翌19日には4,600ドル台まで下げ幅を拡大した。株式市場の下落に伴う損失補填の金売りも相場の下落圧力となったとみられる。その後米大統領がイランに対し、48時間以内にホルムズ海峡を開放しない場合、同国の基幹発電所を攻撃すると発表したことで、株式・国債など幅広い資産に売りが広がった。23日のアジア時間には金相場は月間最安値となる4,100ドル近辺まで急落した。しかし同日、米大統領がイランとの交渉が進行しているとして攻撃を5日間延期したと発言すると、停戦期待が急速に広がり、金相場は急反発して4,400ドル台まで値を戻す展開となった。その後も米国とイランの停戦期待から金相場は買い戻しが優勢となった。27日にはトルコが外貨準備の金を一部売却したとの報道が戻りを抑える場面も見られたものの、同日米大統領が発電所攻撃の再延期を発表したことで停戦期待が維持され、金相場は4,600ドル台へと回復し、この水準で3月を終えた。

■円建て金相場
3月の円建て金相場は、2日に月間最高値27,550円を付けて以降は、前月末に開始した米・イラン間の戦闘が本格化していく中、世界的な株価下落による損失補填売りやホルムズ海峡封鎖を受けた原油高騰などが重なり月を通じて軟調な推移となった。月後半のFOMCで利下げ回数減少が示唆されると、ドル建て価格が5,000ドルの水準を割り込み23日には月間最安値21,720円を付けた。以降は中東情勢の終息期待から回復に転じ、月末は23,661円で月を終えた。


プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
2月末の米国・イスラエルとイランの開戦を受け、地政学リスクを背景に上昇していた金相場に対する出遅れ感を意識した買いが入り、月間高値水準となる2,400ドルに乗せる形でスタートした3月のドル建てプラチナ相場は、産業用メタルとしての側面が意識される中、中東情勢の混乱とそれに伴う原油価格の上昇、さらにはインフレ加速と景気減速への警戒感が入り混じる中で、早々に下落へと転じた。その後は、2月後半の上昇分を月初の2日間でほぼ吐き出す形となり、一時2,000ドル近辺まで下落した。この水準では値ごろ感からの買いも入り反発したものの、戻りの勢いは限定的となり、2,100ドルを挟んだ約100ドル幅のレンジ相場を中旬まで継続する展開となった。19日に金相場が5,000ドルの節目を割り込む展開となると、プラチナ相場もそれまでサポートとして意識されていた2,000ドルの節目を割り込むこととなり、23日のアジア時間には株式市場の急落を嫌気した売りなどから一時1,750ドルまで下落する場面が見られた。その後は米大統領が停戦交渉に言及したことで買い戻しが進んだものの、金相場と比して産業用メタルとしての側面が意識されやすいことに加え、原油価格の高止まりによる景気減速懸念から、先物市場を中心に投機家の資金流出も進んだ。この結果、相場の戻りは限定的となり、2,000ドルの水準を明確に回復するには至らず、1,900ドル台後半で3月を終えた。

■円建てプラチナ相場
3月の円建てプラチナ相場は、2日に月間最高値となる12,400円を付けて以降、イランによる周辺国攻撃やホルムズ海峡封鎖などを背景とした株価下落や原油価格高騰を受けて月初から下落基調となった。ドルの上昇や金価格の下落なども売りを促し、23日には月間最安値となる9,223円を付け、月末にかけても上値が重く推移して10,154円で月を終えた。


銀(Silver)
■ドル建て銀相場
前月末に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始したとの報道を受け、地政学リスクの高まりから月間高値となる95ドル近辺へと上昇してスタートした3月の銀相場は、その後は総じて金相場の動きに追随する展開となった。月初早々に80ドルを割り込む水準まで下落すると、その後は中旬にかけて85ドルを中心としながら、80~90ドルのレンジ内での値動きとなった。17日から18日にかけて開催されたFOMCで金利据え置きが決定されると、米金利の上昇を背景にそれまでの下値となっていた79ドル近辺を割り込み、19日には一時65ドル近辺まで急落する展開となった。買い戻しの動きも見られたものの、景気減速への懸念が意識される中で戻りは限定的となり、23日には月間最安値となる60ドル近辺まで下げ幅を拡大した。しかし、値ごろ感からの買いに加え、昨年12月以来の水準となったことから、1月、2月の高値圏では様子見姿勢となっていた産業用実需筋の買いも散見され、相場は下げ止まりを見せた。その後は70ドル近辺まで値を戻し、さらに金相場の反発を受けて銀相場も買い戻しが優勢となり、74ドル近辺で3月を終えた。

■円建て銀相場
3月の円建て銀相場は、2日に月間最高値となる500.00円を付けて以降はイランを巡る中東地域の混乱を受けた換金売りや原油・ドル上昇による金価格の下落に連れ安となる形で、月初から急落する展開となった。23日に月間最安値328.90円を付けて以降は緩やかに値を戻し、月末は387.70円で月を終えた。


■為替
156.57円近辺でスタートした3月の為替相場は、前月末に行われたイスラエル・米国によるイランへの軍事行動を受けリスク回避の機運が高まるなか、原油相場の高騰を意識したドル高が進行し、一時は158.00円を捉えたものの、米・イランと終戦協議提案の報道を背景にドル買いが一服すると、5日には156.40円台半ばまでドルは値を下げた。しかし、すぐにドルが買い戻され157.00円を回復すると、米雇用統計が市場予想を大きく下回った一方ですぐにイランの問題へと争点が移ったことで、再びドル買いの流れが強まり9日には159.00円近辺まで上昇した。その後、160円の節目を超えられないことや、為替介入の警戒から157.30円まで一時ドルが売られたが、引き続き原油価格の上昇を背景としたドル買いが再度相場を押し上げ、14日には159.70円近辺までドル高が進行し、初旬から中旬にかけては概ね158.00円から159.90円台後半までのレンジ相場となった。月末にかけては23日に米大統領が当初予定していたイランのエネルギー施設への攻撃を延期するとの発言からドルが売られたものの、26日にはアメリカ側が提示していた停戦案に対してイラン側が拒否の姿勢を示したことによる失望感の広がりからドルが買われ、160円を目指す展開となった。27日にはインフレ率の加速と景気減速が同時に起こる可能性が意識され160.40円近辺までドルが上昇したものの、30日に開かれた日銀による金融政策決定会合で将来的な利上げが示唆されたことが材料視されて159.10円近辺まで円が買われ、159.93円近辺で3月を終えた。


略語注釈
FOMC:米連邦公開市場委員会
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