マーケット市況情報

2025年12月23日 16時00分

週報(12/15~12/19)2025年12月23日 16時00分

【プラチナ】
1,750ドル台前半でスタートした先週のプラチナ相場は、ドル安などを背景に投機筋の買いが入ったほか、EUが2035年以降のエンジン車販売禁止措置を緩和させる見通しとの報道が材料視され1,800ドル台に乗せた。さらに、中国でのプラチナ先物取引の活発化によりアジア時間に急伸する場面もあり、上昇基調が続く中で週後半には1,970ドル台半ばまで値を伸ばした。買い一巡後は利益確定の売りに上値を抑えられたものの、押し目買いの意欲は強く、週末には一段高となり1,980ドル近辺で越週した。

【金】
4,300ドル近辺でスタートした先週の金相場は、ドル安基調を背景に買いが先行し4,340ドル台半ばに上昇したが、その後は利益確定の売りに押され4,270ドル台後半まで下落した。16日には米政府機関閉鎖の影響で遅れていた11月の雇用統計や小売売上高などの経済指標が発表され、総じて低調な内容だったことからドル安が進み、4,320ドル台半ばに値を戻した。週後半は11月の米CPIが市場予想を下回り、ドル安がさらに進むと4,360ドル台後半まで上昇した。その後は週末を控えて利益確定の売りが優勢となり4,310ドル台前半に下落したものの、米利下げ継続への期待感や他貴金属の上昇を眺めて切り返し、4,330ドル台後半で越週した。

【銀】
62.00ドル近辺でスタートした先週の銀相場は、前週末の急落に対する買い戻しの動きが広がり、64.10ドル近辺に上昇した。その後は軟化する場面も見られたが、押し目買いにより下げ幅は限られ、週後半にかけては金に対する割安感なども投機筋の買いを促し、66.70ドル台後半まで上昇した。買い一巡後は上値が重くなり64.80ドル台前半まで下落したものの、引けにかけては再び投機筋の買いが相場を押し上げ、67.10ドル台半ばで越週した。

【為替】
155.80円台後半でスタートした先週の為替相場は、米長期金利の低下を受けてドル売りが先行し155.00円を割り込んだ。その後も11月の米雇用統計や米小売売上高が冴えない結果となったことで154.40円近辺まで下落した。週央から週後半にかけては、米物価指標の発表や日銀金融政策決定会合を前にポジション調整が中心となり、週初からのドル売りが巻き戻され155.90円近辺まで円安・ドル高に振れた。週後半は米CPIが市場予想を下回ったほか、日銀の利上げ観測を背景に155.40円近辺に下落。週末は日銀の利上げが決定されたものの、市場では既に織り込み済みであったことに加えて今後の利上げに関して明確な方針を示さなかったと受け止められ、急激に円安・ドル高が進み157.70円台半ばで越週した。


略語注釈
EU:欧州連合
CPI:消費者物価指数
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