マーケット市況情報

2023年09月07日 16時30分

2023年8月の貴金属市況2023年09月07日 16時30分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格 為替:TTM

金(Gold)
■ドル建て金相場
月間最高値の1,956.75ドルでスタートした8月のドル建て金相場は、比較的堅調な米経済指標を材料に上値を削り、1,930ドル近辺まで下落した。その後、米7月雇用統計が弱い結果だったことで反発する場面もみられたが、中国景気の先行き不安が高まり、需要が後退するとの見方が強まったことに加え、依然として高水準を維持する米卸売物価指数などを背景に、米金融引き締め長期化観測が高まったことで軟調な展開となると1,900ドル近辺まで下落した。月半ばから後半にかけては、市場予想を上回る米経済指標などを材料に米長期金利が高水準を維持する中で売りが強まり、21日には月間最安値の1,889.85ドルまで続落した。1,900ドルを割る水準では、割安感から買い戻される展開となり米購買担当者景気指数が軒並み悪化すると1,920ドル近辺まで反発した。月末にかけては、米FRB議長が講演で追加利上げに対する可能性を示唆したことで一時1,900ドル近辺まで下落する場面もみられたが、米7月雇用動態調査で弱い結果が示されると、利上げ停止観測からドル売りとなり1,930ドル近辺まで上昇した。その後も弱い米経済指標を材料に値を伸ばし、月末31日には1,942.30ドルまで回復して終了した。

■円建て金相場
9,042円でスタートした8月の円建て金相場は、月半ばにかけてドル建て金相場が軟調な展開となったことで値を下げると、21日には月間最安値の8,882円まで下落した。その後、ドル建て相場が反発し、為替相場も円安が進行したことで、月末31日には月間最高値の9,183円まで値を伸ばして終了した。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
943ドルでスタートした8月のドル建てプラチナ相場は、中国経済指標の悪化を嫌気した売りから値を下げると、弱い米経済指標も影響し、900ドル近辺まで下落した。その後は買い戻される場面もみられたが、米7月卸売物価指数が高水準を維持したことで、米金融引き締め長期化との見方が強まる中で売りが強まり、16日には月間最安値の887ドルまで下落した。しかし、同水準では割安感から買い戻しの動きが優勢となり900ドルを回復すると、弱い米経済指標を受けたドル安から徐々に下値を切り上げ940ドル近辺まで上昇した。月末にかけては、米FRB議長の講演での利上げに対する発言後、米株式市場が反発すると、これを好感した買いから値を伸ばし、30日には月間最高値の984ドルまで続伸した。月末31日にはやや値を下げ980ドルで終了した。

■円建てプラチナ相場
4,443円でスタートした8月の円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場が軟調な展開となったことで、10日には月間最安値の4,215円まで下落した。月後半から月末にかけて、ドル建て相場が反発し、為替相場も円安が進んだことで値を伸ばすと、月末31日には月間最高値の4,673円まで上昇して終了した。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
24.515ドルでスタートした8月のドル建て銀相場は、中国や米国の経済指標が悪化したことで景気悪化懸念が強まり、工業用メタルとしての側面が意識されると23.50ドル近辺まで下落した。その後は、依然として高水準を維持する米卸売物価指数などを背景に追利上げ観測が高まったことや、中国経済の先行き不安を背景に主要通貨でドルが買い進められると、15日には月間最安値の22.410ドルまで続落した。同水準では、安値を拾う動きから徐々に下値を切り上げ23.50ドル近辺まで回復すると、弱い米経済指標を材料に24.30ドル近辺まで上昇した。月末にかけても、軟調な米経済指標を材料にドルが弱含んだことで30日には月間最高値の24.620ドルまで続伸した。月末31日にはやや軟調な展開となり24.535ドルで終了した。

■円建て銀相場
115.70円でスタートした8月の円建て銀相場は、ドル建て銀相場が下落したことで9日と10日に月間最安値の107.80円まで値を下げる展開となった。その後、ドル建て相場が切り返すと、為替相場が円安方向に進んだことも影響し30日には月間最高値の118.70円まで反発した。月末31日には、ドル建て相場の下落を受け118.20円で終了した。

■為替
142.45円でスタートした8月の為替相場は、米経済指標の結果を受け144.00円を試す展開となるも、市場予想を下回る米7月雇用統計の結果を材料に値を下げると、7日には月間最安値の141.70円まで下落した。その後は、低調な中国経済指標を背景に、主要通貨でドル買いが先行すると、米利上げ停止観測が強まる中でも、日米金利差が意識され144.00円近辺まで上昇した。その後は、米卸売物価指数が高水準を維持していることで追加利上げ観測が強まったことに加え、強い米経済指標もドル買いを促すと146.00円近辺まで続伸した。月後半から月末にかけては、米購買担当者景気指数が市場予想を下回ったことで一時145円を割る水準まで下落する場面もみられたが、新規失業保険申請件数の良化や、米FRB議長が講演で追加利上げの可能性を示唆したことから値を戻すと、28日には月間最高値の146.55円まで回復し、月末31日には146.20円で終了した。

略語注釈
FRB:米連邦準備制度理事会
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