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マーケット市況情報
2022年12月07日 16時00分
2022年11月の貴金属市況2022年12月07日 16時00分
価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格 為替:TTM
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,652.55ドルでスタートした11月のドル建て金相場は月初、FOMCで市場予想通り利上げが実施され、FRB議長が利上げ一時停止の議論は時期尚早としたことで米長期金利が上昇すると、3日には月間最安値の1,620.65ドルまで下落した。その後は、米10月雇用統計で失業率が上昇し、平均時給が前年比を下回ったことを受け景気減速が意識されると、これまでの米利上げの理由の一つであった雇用の面に変調が見られるとの意識からドルが下落し1,680ドル近辺まで上昇した。月半ばにかけては、市場予想を上回る欧州経済指標や米10月消費者物価指数の結果を受け米利上げペース鈍化の見方が強まりドル安が進むと、16日には月間最高値の1,783.20ドルまで続伸した。月末にかけては、利食い売りから1,740ドル近辺まで値を下げると、今後の利上げペースを見極めたいとの思惑から同値近辺での揉み合いが続いた。その後は、再び利上げペースが鈍化するとの見方が強まり、月末30日には1,753.50ドルまで回復して終了した。
■円建て金相場
7,850円でスタートした11月の円建て金相場は月初、ドル建て金相場の上昇を受け10日には月間最高値の8,059円まで値を伸ばした。その後、ドル建て相場が揉み合う中で、為替相場が円高方向に進んだことで値を下げると、29日には月間最安値の7,822円まで下落した。月末30日にはドル建て相場の上昇から7,859円で終了した。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
945ドルでスタートした11月のドル建てプラチナ相場は月初、FRB議長が利上げ一時停止の議論は時期尚早と発言したことで、積極的な金融引き締めが長期化するとの見方が強まり、ドル買いが先行すると3日には月間最安値の917ドルまで下落した。その後は安値を拾う動きに加え、弱い米経済指標を受けたドル安から980ドル近辺まで回復した。月半ばにかけては、米10月消費者物価指数が市場予想を下回り、米利上げペースの減速観測が強まったことで、景気の先行き見通しが和らぎ、11日には月間最高値の1,055ドルまで急騰した。しかし、その後は利食い売りから値を下げると、米地区連銀総裁の利上げに対する積極的な発言も相俟って980ドル近辺まで下落した。月末にかけて、同値近辺での揉み合いが続いたあとは、利上げペース鈍化観測が再び強まったことで、月末30日には1,025ドルまで回復して終了した。
■円建てプラチナ相場
4,516円でスタートした11月の円建てプラチナ相場は月初、軟調なドル建てプラチナ相場を受け、4日には月間最安値の4,472円まで下落した。その後は、ドル建て相場が上昇に転じたことで、11日には月間最高値の4,774円まで反発した。月末にかけては、ドル建て相場が上値重く推移し、為替相場も円高方向に進んだことで徐々に上値を削り、月末30日には4,551円で終了した。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
20.000ドルでスタートした11月のドル建て銀相場は月初、FRB議長の利上げに関する発言から米長期金利が上昇したことで値を下げた金相場に連れ安となり、3日には月間最安値の18.920ドルまで下落した。その後は、米10月雇用統計が弱い結果となり、ドルが弱含んだことで21ドル近辺まで急騰した。月半ばにかけては、米10月消費者物価指数が市場予想を下回る結果だったことから、利上げペース減速との見方が強まりドルが続落すると、16日には月間最高値の21.950ドルまで上げ幅を拡大した。月末にかけては、利食い売りから一時20.50ドル近辺まで値を下げたものの、米利上げペース減速観測が再び高まったことでドル売りが進むと、月末30日には21.560ドルまで回復して終了した。
■円建て銀相場
月間最安値の93.50円でスタートした11月の円建て銀相場は月初、ドル建て銀相場の上昇から9日には月間最高値の101.50円まで値を伸ばした。その後は、為替相場が円高方向に進んだことで上値の重い展開が続くと、月末30日には97.50円で終了した。
■為替
月間最高値の148.77円でスタートした11月の為替相場は月初、FOMCで今後の利上げは小幅なものになる可能性がある一方、利上げ一時停止の議論は時期尚早としたことで146円近辺から148円近辺で乱高下する展開となった。その後は、10日に発表される米10月消費物価指数を前に上値の重い相場展開となると、同指標は市場予想を下回り、インフレ鈍化の兆しがみられ、利上げペース減速の見方が強まったことで、ドルは138.50円近辺まで急落した。月後半にかけては、安値を拾う動きや新型コロナウイルス拡大による中国の都市封鎖などを背景にドルに資金流入が続くと142円を回復。しかし、月末にかけてはFOMC議事要旨で利上げペース鈍化が示唆され、弱い米経済指標も相俟って下落に転じると、月末30日には月間最安値の138.87円まで下げ幅を拡大して終了した。
略語注釈
FOMC:米連邦公開市場委員会
FRB:米連邦準備制度理事会
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格 為替:TTM
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,652.55ドルでスタートした11月のドル建て金相場は月初、FOMCで市場予想通り利上げが実施され、FRB議長が利上げ一時停止の議論は時期尚早としたことで米長期金利が上昇すると、3日には月間最安値の1,620.65ドルまで下落した。その後は、米10月雇用統計で失業率が上昇し、平均時給が前年比を下回ったことを受け景気減速が意識されると、これまでの米利上げの理由の一つであった雇用の面に変調が見られるとの意識からドルが下落し1,680ドル近辺まで上昇した。月半ばにかけては、市場予想を上回る欧州経済指標や米10月消費者物価指数の結果を受け米利上げペース鈍化の見方が強まりドル安が進むと、16日には月間最高値の1,783.20ドルまで続伸した。月末にかけては、利食い売りから1,740ドル近辺まで値を下げると、今後の利上げペースを見極めたいとの思惑から同値近辺での揉み合いが続いた。その後は、再び利上げペースが鈍化するとの見方が強まり、月末30日には1,753.50ドルまで回復して終了した。
■円建て金相場
7,850円でスタートした11月の円建て金相場は月初、ドル建て金相場の上昇を受け10日には月間最高値の8,059円まで値を伸ばした。その後、ドル建て相場が揉み合う中で、為替相場が円高方向に進んだことで値を下げると、29日には月間最安値の7,822円まで下落した。月末30日にはドル建て相場の上昇から7,859円で終了した。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
945ドルでスタートした11月のドル建てプラチナ相場は月初、FRB議長が利上げ一時停止の議論は時期尚早と発言したことで、積極的な金融引き締めが長期化するとの見方が強まり、ドル買いが先行すると3日には月間最安値の917ドルまで下落した。その後は安値を拾う動きに加え、弱い米経済指標を受けたドル安から980ドル近辺まで回復した。月半ばにかけては、米10月消費者物価指数が市場予想を下回り、米利上げペースの減速観測が強まったことで、景気の先行き見通しが和らぎ、11日には月間最高値の1,055ドルまで急騰した。しかし、その後は利食い売りから値を下げると、米地区連銀総裁の利上げに対する積極的な発言も相俟って980ドル近辺まで下落した。月末にかけて、同値近辺での揉み合いが続いたあとは、利上げペース鈍化観測が再び強まったことで、月末30日には1,025ドルまで回復して終了した。
■円建てプラチナ相場
4,516円でスタートした11月の円建てプラチナ相場は月初、軟調なドル建てプラチナ相場を受け、4日には月間最安値の4,472円まで下落した。その後は、ドル建て相場が上昇に転じたことで、11日には月間最高値の4,774円まで反発した。月末にかけては、ドル建て相場が上値重く推移し、為替相場も円高方向に進んだことで徐々に上値を削り、月末30日には4,551円で終了した。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
20.000ドルでスタートした11月のドル建て銀相場は月初、FRB議長の利上げに関する発言から米長期金利が上昇したことで値を下げた金相場に連れ安となり、3日には月間最安値の18.920ドルまで下落した。その後は、米10月雇用統計が弱い結果となり、ドルが弱含んだことで21ドル近辺まで急騰した。月半ばにかけては、米10月消費者物価指数が市場予想を下回る結果だったことから、利上げペース減速との見方が強まりドルが続落すると、16日には月間最高値の21.950ドルまで上げ幅を拡大した。月末にかけては、利食い売りから一時20.50ドル近辺まで値を下げたものの、米利上げペース減速観測が再び高まったことでドル売りが進むと、月末30日には21.560ドルまで回復して終了した。
■円建て銀相場
月間最安値の93.50円でスタートした11月の円建て銀相場は月初、ドル建て銀相場の上昇から9日には月間最高値の101.50円まで値を伸ばした。その後は、為替相場が円高方向に進んだことで上値の重い展開が続くと、月末30日には97.50円で終了した。
■為替
月間最高値の148.77円でスタートした11月の為替相場は月初、FOMCで今後の利上げは小幅なものになる可能性がある一方、利上げ一時停止の議論は時期尚早としたことで146円近辺から148円近辺で乱高下する展開となった。その後は、10日に発表される米10月消費物価指数を前に上値の重い相場展開となると、同指標は市場予想を下回り、インフレ鈍化の兆しがみられ、利上げペース減速の見方が強まったことで、ドルは138.50円近辺まで急落した。月後半にかけては、安値を拾う動きや新型コロナウイルス拡大による中国の都市封鎖などを背景にドルに資金流入が続くと142円を回復。しかし、月末にかけてはFOMC議事要旨で利上げペース鈍化が示唆され、弱い米経済指標も相俟って下落に転じると、月末30日には月間最安値の138.87円まで下げ幅を拡大して終了した。
略語注釈
FOMC:米連邦公開市場委員会
FRB:米連邦準備制度理事会