マーケット市況情報

2022年09月09日 08時00分

2022年8月の貴金属市況2022年09月09日 08時00分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格 為替:TTM


金(Gold)
■ドル建て金相場
1,766.75ドルでスタートした8月のドル建て金相場は月初、FRB当局者が利上げを当面継続する可能性を示したことでドル高が進み1,760ドル近辺まで下落した。しかし、その後発表された米新規失業保険申請件数が市場予想よりも悪化していたことで買い戻しが進み1,790ドル近辺まで反発した。加えて、米下院議長の訪台をきっかけに米中関係の緊張感が高まったことにもサポートされ、11日には月間最高値の1,796.70ドルまで続伸した。その後は、利食い売りから下落に転じると、市場予想を上回る米景況感関連の経済指標などを材料にドル買いが強まり1,730ドル近辺まで下落した。その後は、弱い米経済指標を受け一時1,760ドル近辺まで回復したものの、FRB議長のジャクソンホール会議での講演やFRB高官の発言から、高金利状態が継続するとの見方が強まり1,720ドル近辺まで急落した。その後もドル全面高が続くと、月末31日ロンドン時間午前に1,712.40ドルまで下落すると、同日午後にはやや反発し1,715.90ドルで終了した。

■円建て金相場
7,587円でスタートした8月の円建て金相場は月初、為替相場が円高方向に進んだことを受け、2日に月間最安値の7,525円まで下落した。その後は、ドル建て金相場が底堅く推移し、為替も円安に進んだことで、10日には月間最高値の7,846円まで反発した。月末にかけて、円安に歯止めはかからなかったものの、ドル建て相場が軟調な展開となったことで、月末31日には7,729円まで下落して終了した。


プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
908ドルでスタートした8月のドル建てプラチナ相場は月初、節目の900ドル近辺で売り買いが交錯したあとは、弱い米経済指標を材料にドル安が進んだことで940ドル近辺まで上昇した。その後は、米7月消費者物価指数が鈍化したことで、FRBの積極的な金融引き締めが緩和するのではとの見方が強まったほか、市場予想を上回る米経済指標を材料に景気後退懸念が弱まり、11日には月間最高値の967ドルまで続伸した。しかしその後は、FRB高官の利上げに対する積極的な発言や、市場予想を下回る米経済指標の結果を受けた景況感の悪化から急速に下げ幅を拡大すると、890ドル近辺まで下落した。月末にかけても、FRB議長の講演を材料にドル全面高となる中で値を下げ、月末31日には月間最安値の845ドルで終了した。

■円建てプラチナ相場
3,889円でスタートした8月の円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場の上昇と為替相場の円安が相俟って15日には月間最高値の4,206円まで上昇した。月末にかけて、ドル建て相場が下落したことで徐々に値を下げると、月末31日には月間最安値の3,872円で終了した。


銀(Silver)
■ドル建て銀相場
20.405ドルでスタートした8月のドル建て銀相場は月初、FRB高官の利上げに対する積極的な発言を受け上値の重い展開が続いていたが、軟調な米経済指標を材料に上昇する金相場に連れ高となり、9日には月間最高値の20.600ドルまで値を伸ばした。月半ばにかけて20.500ドル近辺で売り買いが交錯したあとは、FRB高官による発言が金融引き締めの長期化を想起させドル全面高となる中で19.000ドル近辺まで下落した。月末にかけても、FRB議長がインフレ抑制を目的とした利上げに積極的な態度を示したことからドルが続伸し、月末31日には月間最安値の17.945ドルまで下落して終了した。

■円建て銀相場
89.00円でスタートした8月の円建て銀相場は、堅調なドル建て銀相場に加え、為替相場が円安方向に進んだことで9日には月間最高値の93.00円まで上昇した。その後、ドル建て相場が下落に転じると、徐々に値を下げ月末31日には月間最安値の85.50円まで下落して終了した。


■為替
132.91円でスタートした8月の為替相場は月初、低調な米経済指標を受けドル売りが強まると、2日には月間最安値の130.88円まで下落した。その後は、FRB高官が引き続きインフレ抑制のため利上げ継続の可能性を示唆したことでドル買い戻しの動きが強まり、134.00円近辺まで上昇すると、米7月雇用統計が市場予想を大幅に上回ったことも相俟って135.00円近辺まで続伸した。しかし、米7月消費者物価指数が前月から鈍化したことで、FRBによる積極的な利上げへの姿勢が軟化するとの見方が強まり、132.00円近辺まで下落した。月半ばから後半にかけては、相次いでFRB高官が金融引き締め継続を示唆したことで下値を切り上げ137.00円近辺まで急騰。その後の、ジャクソンホール会議でのFRB議長の講演で、インフレ抑制のためには金融引き締めが必要との見解を示したことで138.50円近辺まで続伸した。月末にかけては、同水準で売り買いが交錯する展開が続く中で、月末31日には月間最高値の138.63円まで上昇して終了した。
                                    

略語注釈
FRB:米連邦準備制度理事会

以上
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