マーケット市況情報

2022年07月05日 17時00分

週報(6/27~7/1)2022年07月05日 17時00分

900ドル近辺からスタートした先週のプラチナ相場は、週初は手掛かり難から動意に乏しい展開で900ドル近辺から920ドル近辺の間でのレンジ推移となった。週央には英国のロシア人富豪に対する新たな経済制裁の実施を背景としたパラジウム相場の急騰に連れ高となって、一時930ドル近辺まで上昇した。その後は景気後退懸念から下落基調へと転じ、欧米株式市場が軟調推移となったこともあり週末にかけて続落し、900ドルの節目を割り込んで一時870ドル近辺を示現するも、米国の連休を前に金曜日の引けにかけては買い戻しも見られて890ドル近辺で越週した。


1,830ドル近辺でスタートした先週の金相場は、週初より米債券利回りの上昇を背景に上値重い推移となると、FRB当局者による年内の継続した利上げ支持の発言からじり安の展開で、1,820ドル近辺まで下落が継続した。週央に英国によるウクライナ情勢を受けたロシア人富豪への制裁を受けて一時1,830ドル近辺まで上昇するも、ドル高やインフレの継続観測による金利の先高観を背景に下落基調は変わらず、1,810ドル近辺まで下落した。週末に発表された欧州のインフレ指標が市場予想を上回ったことで、インフレ加速観測やドル高を背景に売られて1,790ドル近辺まで下落するも、その後は買い戻しも見られて1,810ドル近辺で越週した。


21.00ドル近辺からスタートした先週の銀相場は、週初こそ一時は21.50ドル近辺まで上昇するも、その後は欧米株式市場の軟調推移を背景に上値の重い展開となり、週央に21.00ドルの節目を割り込むと、20.75ドル近辺で方向感のない推移となった。週末にかけては米利上げの見通しや欧州のインフレ指標の悪化を背景とする金相場の下落を受けて下げ足をさらに早めると、20.00ドルの大台を割り込み、一時19.50ドル近辺まで下落したが、引けにかけては買い戻しも見られて19.80ドル近辺で越週した。


135.30円近辺からスタートした先週の為替市場は、週初こそ特段の材料がない中で欧米の利上げを意識したとみられる円売りから135.50円近辺までじり安の展開となると、FRB当局者の年末までにはさらなる利上げが妥当であるとの見方が伝えられると対ユーロでのドル高が円相場にも波及して136.00円を突破した。週央にかけても、パウエルFRB議長が景気後退リスクとインフレリスクを比較した際にインフレリスクをより重く見ていることを表明したことで、さらなるドル高が進行し、一時は137.00円近辺まで円安が進行した。その後は、米インフレ指標の高止まりから米債券利回りの下落を受けてドル高に一服感が見られると、円相場は上昇して136.00円近辺まで戻すと、世界経済への悲観的見通しから円売り圧力も和らいで135.30円近辺で越週した。



略語注釈
FRB:米連邦準備制度理事会
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