価格ベース
金 プラチナ 銀　US$:LBMA Price　円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,806.50ドルでスタートした2月のドル建て金相場は月初、1,800ドル近辺で揉み合うと、米新規失業保険申請件数の改善など良好な米経済指標の結果を受け3日に月間最安値の1,792.70ドルまで下落した。その後は、米FRB高官や米経済指標を材料に早期利上げへの期待感が高まる一方、インフレに対する警戒感も根強く残っており、徐々に下値を切り上げると月半ばには1,900ドル近辺まで値を伸ばした。その後、ロシア軍によるウクライナ侵攻開始の報を受け急騰すると、24日には月間最高値の1,968.35ドルまで上昇した。しかし同水準では、利食い売りが強まり上げ幅を縮小すると、月末28日には1,909.85ドルまで下落して終了した。

■円建て金相場
6,699円でスタートした2月の円建て金相場は月初、為替相場が円高方向に動くと2日に月間最安値の6,691円まで下落した。その後は、徐々に下値を切り上げるドル建て金相場に支えられ値を伸ばすと、月末28日には月間最高値の7,134円まで上昇して終了した。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
1,037ドルでスタートした2月のドル建てプラチナ相場は月初、軟調な米株価を嫌気した売りから上値の重い展開が続くと、8日には月間最安値の1,012ドルまで下落した。月半ばにかけてはウクライナ情勢の緊迫化やインフレへの警戒感から買われる金相場にサポートされる一方で、徐々に上値を削る米株価を眺め、1,030ドル近辺で売り買いが交錯した。月後半には、温室効果ガス削減へ向け、米政府が水素関連技術の開発に95億ドル規模の資金投入を発表したことで需要拡大への期待感が高まり1,080ドル近辺まで上昇した。その後はロシア軍がウクライナ侵攻を本格化したことで値を伸ばし、24日には月間最高値の1,119ドルまで続伸した。同水準では利食い売りが強まり下落に転じると、月末28日には1,063ドルで終了した。

■円建てプラチナ相場
月間最安値の3,852円でスタートした2月の円建てプラチナ相場は、月半ばにドル建てプラチナ相場が急騰すると、18日には月間最高値の4,104円まで値を伸ばした。月末にかけてドル建て相場の上昇が一服し下落に転じると、月末28日には4,007円まで値を下げて終了した。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
22.88ドルでスタートした2月のドル建て銀相場は月初、良好な米経済指標を材料に下落する金相場に連れ安となり、3日には月間最安値の22.36ドルまで下落した。しかし、日々緊迫化していくウクライナ情勢や、インフレに対する警戒感が燻る中で、月後半にかけて24ドル近辺まで徐々に下値を切り上げた。その後、ロシア軍がウクライナ侵攻を本格化したことで金融的側面から買いが強まり、24日には月間最高値の25.32ドルまで上昇した。その後は利食い売りから上げ幅を打ち消すと、月末28日には24.35ドルまで下落して終了した。

■円建て銀相場
86.20円でスタートした2月の円建て銀相場は月初、ドル建て銀相場が上値重く推移したことで4日には月間最安値の86.00円まで下落した。その後はドル建て相場が反発し、月末にかけて底堅く推移すると、月末28日には月間最高値の93.70円で終了した。

■為替
115.16円でスタートした2月のドル円為替相場は月初、米金融当局者の利上げに対する慎重な発言を受け売りが強まると、3日には月間最安値の114.46円まで下落した。その後上昇に転じると、4日に発表された米1月雇用統計が好結果となり115.40円近辺まで値を伸ばした。月半ばにかけて、市場予想を上回る米消費者物価指数や、米FRB高官の発言から利上げへの期待感が高まり、16日には月間最高値の115.70円まで続伸した。その後は、米1月FOMC議事要旨を受け、米FRBが市場予想ほど利上げに積極的な姿勢ではないとの見方が強まりドル売りが優勢となると、弱い米経済指標やロシアによるウクライナ侵攻を受け続落し114.50円近辺まで値を下げた。月末にかけては、米四半期実質GDPの改定値や米新規失業保険申請件数の改善を受け反発し、月末28日には115.55円で終了した。

略語注釈
FRB:米連邦準備制度理事会　FOMC:米連邦公開市場委員会　GDP:国内総生産