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マーケット市況情報
2006年12月07日 13時33分
2006年10月の貴金属市況2006年12月07日 13時33分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
10月の金相場は600ドル近辺でスタートした後、原油安を背景として、投機筋の手仕舞い売りが加速した事により6日には月間の最安値となる560.75ドルまで値を下げました。
投機資金の狙い目は原油・貴金属等を含む商品市場から、史上最高値更新(NY ダウで12,000ドル超)の勢いを見せる米国株式市場にシフトした感が強くその後金相場は13日にかけて570ドル台での軟調地合いでの相場展開に終始しました。この間9日には北朝鮮が核実験を行った事から地政学的リスクの観点に立った買いが一時的に増加し580ドル台まで上昇する場面も見受けられましたが、基本的にはテロ・核・軍事絡みの材料を背景とする買いは長続きしないのが、ここ数年の金市場の一般的認識であり今回も多分に漏れずの結果となりました。しかし中旬になると、原油価格がやや反発した事に加え、米国連邦準備制度理事会(FRB)高官からインフレ警戒発言が相次いだことから、金相場にも底打ち感が台頭。需要期を向かえたインドや中東からの宝飾向け現物需要も回復し20日にかけて598ドルまで上昇しました。しかし600ドル近辺では再び投機筋の手仕舞い売りに値を崩す事となり、下旬に掛けては580ドル~590ドル台でのレンジ商いに終始しました。25日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)では、予測どおりとは言え金利が据え置かれた事(FFレート 5.25%)に加え、声明文の中でインフレ懸念が後退しているとの見方が広がり為替市場においてドル安が顕著となった事から金価格は再び600ドルを超え603.75ドルと月間の最高値での越月となりました。
■為替相場
ドル円為替市場は118円近辺で寄付いた後、当初材料に乏しく117円台後半から118円での極めて狭いレンジでの取引となりました。しかし6日に発表された米国9月の雇用統計では非農業部門での雇用者数が5.1万人増と事前予測を大きく下回ったものの、7月・8月分の雇用統計に上方修正が加わり、特に8月分に関しては速報値プラス12.8万人増の18.8万人増と大幅上方修正された事がドルの支援材料となり円は119円近辺まで下落。加えて9日には本邦は祝日のため休場であったものの、北朝鮮が核実験に成功したとの報を受け、ドル買い・円売りが加速し、同日119.3円近辺までドルが買い進まれました。続いて北朝鮮が更なる核実験の可能性を示唆したことに加え、9月のFOMC議事録が公開され引き続きFRBの各委員が米国経済に強いインフレ懸念を抱いている事が明らかになると米ドル金利引下げ予測が後退。結果 ドルは堅調地合を維持し17日に掛けて119円台後半とドル高・円安圏での取引となりました。しかし19日発表された米国8月の貿易収支では赤字幅が698.6億ドルと史上最高を示した事から一時的に円は118円台後半まで値を戻しました。その後下旬にかけては119円を挟んで上下30銭程度の比較的狭いレンジでの揉み合いを続けましたが、金の項でも述べました通り25日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利が据え置かれた事(FFレート 5.25%)に加え、声明文の中でインフレ懸念が後退しているとの見方が広がり一気にドル安・円高が進行。円は月末にかけて117円台中盤まで買い戻されて越月しました。
■国内金相場
国内金円建て相場は、月初2,312円で寄付いた後軟調なドル建て価格を背景として5日に月間の最安値となる2,186円まで下落しました。その後ドル建て価格が570ドル近辺で底を打った事に加え、ドル・円為替相場も比較的ドル高・円安圏での取引となった事から、金円建て価格も徐々に底値を切り上げ20日には2,313円まで上昇しました。月末にかけては、ドル建て金相場が600ドルを回復した一方で為替相場が117円台まで円高傾向となった事から、円建て価格は2,200円台後半での小動きに終始しましたが、月末は月間の最高値となる2,314円で越月しました。 昨年から本年夏場にかけての金価格急騰時は、商品相場全般の上昇に金が追随したことから比較的為替相場との関連性は希薄でしたが、10月に入り金ドル建て価格上昇=為替相場における円高、金ドル建て価格下落=為替相場における円安の図式が強まり、結果として円建て金価格の値動きが限られると言う傾向が復活する傾向となりました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
10月のプラチナ相場は1,150ドル近辺でスタートした後、原油相場等商品相場全般の軟調地合を嫌気して下落基調となり、投機筋の手仕舞い売りを誘発。9月末に一時下げ止まりの要因となった自動車触媒用需要と見られる現物買いも影を潜め、5日には1,080ドル近辺まで下落しました。その後も目立った買い材料の見当たらない市況の中11日には1,060ドル台まで下落。 押し目では中国宝飾品需要と見られる買いや、ガラス産業用と見られる現物手当てに一時的に値を戻す事もありましたが、総体的なダウントレンドに歯止めを掛けるには至らず24日に月間の最安値である1,053ドルを付けるまで底値を切り下げる展開が続きました。その後も投機筋による買戻し或は新規買いの意欲は回復せず、現物需要を背景に若干値を戻したものの、1073ドルと月初価格を80ドル弱下回っての越月となりました。
■国内プラチナ相場
国内円建て価格は、ドル建て相場の下落の影響から、こちらも押しなべて下落基調の相場展開となりました。月初4,406円で月間の最高値での寄付きとなりましたが、11日に4,151円を記録するまで底値を切り下げる展開を継続。ドル建て価格の下落ペースに対して円建て価格の下落ペースが穏やかなものになったのは、為替相場が比較的円安圏の値動きとなった為であり、プラチナ固有の要因によるものではありませんでした。
その後も軟調なドル建て価格を背景に大幅な回復を見る事無く、25日には月間の最安値となる4,149円をつけた後、4,172円で越月しました。月初より250円絡み下落した事となり、総じて要因薄の中、人気離散の傾向となりました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
10月の金相場は600ドル近辺でスタートした後、原油安を背景として、投機筋の手仕舞い売りが加速した事により6日には月間の最安値となる560.75ドルまで値を下げました。
投機資金の狙い目は原油・貴金属等を含む商品市場から、史上最高値更新(NY ダウで12,000ドル超)の勢いを見せる米国株式市場にシフトした感が強くその後金相場は13日にかけて570ドル台での軟調地合いでの相場展開に終始しました。この間9日には北朝鮮が核実験を行った事から地政学的リスクの観点に立った買いが一時的に増加し580ドル台まで上昇する場面も見受けられましたが、基本的にはテロ・核・軍事絡みの材料を背景とする買いは長続きしないのが、ここ数年の金市場の一般的認識であり今回も多分に漏れずの結果となりました。しかし中旬になると、原油価格がやや反発した事に加え、米国連邦準備制度理事会(FRB)高官からインフレ警戒発言が相次いだことから、金相場にも底打ち感が台頭。需要期を向かえたインドや中東からの宝飾向け現物需要も回復し20日にかけて598ドルまで上昇しました。しかし600ドル近辺では再び投機筋の手仕舞い売りに値を崩す事となり、下旬に掛けては580ドル~590ドル台でのレンジ商いに終始しました。25日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)では、予測どおりとは言え金利が据え置かれた事(FFレート 5.25%)に加え、声明文の中でインフレ懸念が後退しているとの見方が広がり為替市場においてドル安が顕著となった事から金価格は再び600ドルを超え603.75ドルと月間の最高値での越月となりました。
■為替相場
ドル円為替市場は118円近辺で寄付いた後、当初材料に乏しく117円台後半から118円での極めて狭いレンジでの取引となりました。しかし6日に発表された米国9月の雇用統計では非農業部門での雇用者数が5.1万人増と事前予測を大きく下回ったものの、7月・8月分の雇用統計に上方修正が加わり、特に8月分に関しては速報値プラス12.8万人増の18.8万人増と大幅上方修正された事がドルの支援材料となり円は119円近辺まで下落。加えて9日には本邦は祝日のため休場であったものの、北朝鮮が核実験に成功したとの報を受け、ドル買い・円売りが加速し、同日119.3円近辺までドルが買い進まれました。続いて北朝鮮が更なる核実験の可能性を示唆したことに加え、9月のFOMC議事録が公開され引き続きFRBの各委員が米国経済に強いインフレ懸念を抱いている事が明らかになると米ドル金利引下げ予測が後退。結果 ドルは堅調地合を維持し17日に掛けて119円台後半とドル高・円安圏での取引となりました。しかし19日発表された米国8月の貿易収支では赤字幅が698.6億ドルと史上最高を示した事から一時的に円は118円台後半まで値を戻しました。その後下旬にかけては119円を挟んで上下30銭程度の比較的狭いレンジでの揉み合いを続けましたが、金の項でも述べました通り25日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利が据え置かれた事(FFレート 5.25%)に加え、声明文の中でインフレ懸念が後退しているとの見方が広がり一気にドル安・円高が進行。円は月末にかけて117円台中盤まで買い戻されて越月しました。
■国内金相場
国内金円建て相場は、月初2,312円で寄付いた後軟調なドル建て価格を背景として5日に月間の最安値となる2,186円まで下落しました。その後ドル建て価格が570ドル近辺で底を打った事に加え、ドル・円為替相場も比較的ドル高・円安圏での取引となった事から、金円建て価格も徐々に底値を切り上げ20日には2,313円まで上昇しました。月末にかけては、ドル建て金相場が600ドルを回復した一方で為替相場が117円台まで円高傾向となった事から、円建て価格は2,200円台後半での小動きに終始しましたが、月末は月間の最高値となる2,314円で越月しました。 昨年から本年夏場にかけての金価格急騰時は、商品相場全般の上昇に金が追随したことから比較的為替相場との関連性は希薄でしたが、10月に入り金ドル建て価格上昇=為替相場における円高、金ドル建て価格下落=為替相場における円安の図式が強まり、結果として円建て金価格の値動きが限られると言う傾向が復活する傾向となりました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
10月のプラチナ相場は1,150ドル近辺でスタートした後、原油相場等商品相場全般の軟調地合を嫌気して下落基調となり、投機筋の手仕舞い売りを誘発。9月末に一時下げ止まりの要因となった自動車触媒用需要と見られる現物買いも影を潜め、5日には1,080ドル近辺まで下落しました。その後も目立った買い材料の見当たらない市況の中11日には1,060ドル台まで下落。 押し目では中国宝飾品需要と見られる買いや、ガラス産業用と見られる現物手当てに一時的に値を戻す事もありましたが、総体的なダウントレンドに歯止めを掛けるには至らず24日に月間の最安値である1,053ドルを付けるまで底値を切り下げる展開が続きました。その後も投機筋による買戻し或は新規買いの意欲は回復せず、現物需要を背景に若干値を戻したものの、1073ドルと月初価格を80ドル弱下回っての越月となりました。
■国内プラチナ相場
国内円建て価格は、ドル建て相場の下落の影響から、こちらも押しなべて下落基調の相場展開となりました。月初4,406円で月間の最高値での寄付きとなりましたが、11日に4,151円を記録するまで底値を切り下げる展開を継続。ドル建て価格の下落ペースに対して円建て価格の下落ペースが穏やかなものになったのは、為替相場が比較的円安圏の値動きとなった為であり、プラチナ固有の要因によるものではありませんでした。
その後も軟調なドル建て価格を背景に大幅な回復を見る事無く、25日には月間の最安値となる4,149円をつけた後、4,172円で越月しました。月初より250円絡み下落した事となり、総じて要因薄の中、人気離散の傾向となりました。
以上