マーケット市況情報

2021年11月04日 13時00分

2021年10月の貴金属市況2021年11月04日 13時00分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,755.60ドルでスタートした10月のドル建て金相場は月初、市場予想を上回る米経済指標を材料に値を下げると、6日には月間最安値の1,748.25ドルまで下落した。その後は、米国の債務上限問題を受けて買いが強まり1,760ドル近辺まで回復するも、月半ばにかけては新規材料も無く、同値近辺で揉み合う展開が続いた。その後は、米長期金利の上昇が一服し低下に転じたことでドル安が進むと、急速に値を伸ばし1,800ドル近辺まで上昇した。しかし、1,800ドル近辺では上値は重く、米9月小売売上高が市場予想を大幅に上回ったことも相俟って、直近の上げ幅を打ち消し1,760ドル近辺まで急落した。月後半にかけては、世界的に物価上昇懸念が高まっている中で下値を切り上げる展開となり、22日には月間最高値の1,808.25ドルまで上昇した。1,800ドル近辺で揉み合いが続いたあとは、米長期金利の上昇を眺め下落すると、月末29日には1,769.15ドルまで値を下げて終了した。

■円建て金相場
月間最安値の6,327円でスタートした10月の円建て金相場は、堅調に推移するドル建て金相場に加え、為替相場が円安方向に進んだことで徐々に下値を切り上げ、26日には月間最高値の6,653円まで上昇した。その後はドル建て相場が下落したことで値を下げ、月末29日には6,616円で終了した。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
964ドルでスタートした10月のドル建てプラチナ相場は月初、軟調な米株式市場を嫌気した売りから値を下げると、6日には月間最安値の947ドルまで下落した。その後は、米9月ADP雇用統計が市場予想を上回り、市場では早期量的緩和縮小の見方が強まる中で、経済正常化期待から買いが強まり1,000ドルを突破すると、1,040ドル近辺まで急騰した。同水準では利食い売りもみられ、1,000ドル近辺まで下落したものの、弱い米経済指標を材料に対ユーロでドル安が進むと1,060ドルまで値を伸ばした。月後半にかけては、1,040ドルから1,060ドルでレンジ推移となる中、22日には月間最高値の1,063ドルまで上昇した。その後は、市場予想を上回る米経済指標を受けドル高が進むと下落に転じ、月末29日には1,009ドルまで値を下げて終了した。

■円建てプラチナ相場
3,535円でスタートした10月の円建てプラチナ相場は月初、ドル建てプラチナ相場の下落から5日に月間最安値の3,523円まで値を下げた。その後は、堅調なドル建て相場と円安が相俟って値を伸ばすと、26日には月間最高値の3,943円まで上昇した。月末にかけて、ドル建て相場が下落すると、月末29日には3,828円まで値を下げて終了した。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
月間最安値の22.10ドルでスタートした10月のドル建て銀相場は月初、米長期金利の低下からドル安となると買い進められ22.50ドル近辺まで上昇した。その後は新規材料に欠け、同値近辺で売り買いが交錯する展開が続いたあとは、世界的に警戒が強まるインフレ懸念や、中国・欧州における電力不足問題が、銅やアルミなどの非鉄金属の供給懸念に波及すると、産業用メタルとしての側面を持つ銀にも資金流入が見られ24ドルを突破し、25日には月間最高値の24.38ドルまで上昇した。月末にかけては、米長期金利の上昇を受けたドル高や利食い売りから値を下げ、月末29日には24.01ドルまで下落して終了した。

■円建て銀相場
月間最安値の82.10円でスタートした10月の円建て銀相場は、上昇するドル建て銀相場に加え、為替相場が円安に進んだことで値を伸ばし、26日には月間最高値の92.90円まで上昇した。その後は、ドル建て相場が軟調な展開となったことで月末29日には90.90円まで下落して終了した。

■為替
111.43円でスタートした10月の為替相場は月初、本邦株式市場が軟調な展開となる中で円買いが強まり、5日には月間最安値の110.91円まで下落した。その後は、米長期金利の上昇や米9月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことなどを受け、111.50円近辺まで上昇した。8日発表の米9月雇用統計では、市場予想を下回ったものの前回値が上方修正され、失業率も予想以上の改善が示されたことでドル買いが強まると、米長期金利の上昇も相俟って年初来高値を更新し、113円を上抜ける水準まで急速に上げ幅を拡大した。月半ばにかけても、強い米経済指標を材料にドル買いが進み、20日には月間最高値の114.68円まで騰勢を強めた。2017年以来となる高値となったことで利食い売りが強まり、米長期金利の低下も相俟ってドル売りが優勢となると113.50円近辺まで下落した。月末にかけては、値を動かすほどの材料も無く、同水準での推移となると29日には113.67円で終了した。
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