マーケット市況情報

2021年10月12日 12時00分

週報(10/4~10/8)2021年10月12日 12時00分

970ドル近辺からスタートした先週のプラチナ相場は、週初より米国の債務上限の引き上げ問題に絡んで米金利が上昇したことから米株式市場が下落基調に推移したことを受け、上値の重い展開となり940ドル近辺まで続落した。しかし週央には、米共和党指導部が一時的な債務上限の拡大に前向きな発言をすると、米国債のデフォルト懸念が後退し、投資家のリスク選好の改善を受けて上昇した米株式市場に連れ高となり990ドル近辺まで上昇した。その後は週末の雇用統計を控えて動意薄の展開となるも、雇用統計発表後は商品市場全般の上昇に連れ高となり1,000ドルの節目を突破すると、1,030ドル近辺まで上昇して越週した。

1,760ドル近辺からスタートした先週の金相場は、週末に控える米雇用統計に注目が集まる中で方向感に乏しく、週初から1,750ドル近辺から1,760ドル台後半と広い幅で推移した。上昇要因には米債務上限の問題やインフレ懸念という将来への不安感があるとみられる一方、下落の要因としては現在の米株式市場上昇への安心感があると考えられる。注目されていた米雇用統計は市場予想を大幅に下回る結果となり1,780ドル近辺まで一時上昇したものの、利益確定や米金利の上昇を受けた売りもあり、週初と同値水準の1,760ドル近辺まで下落して越週した。

22.50ドル近辺からスタートした先週の銀相場は、金相場の流れに追随する形での推移となり、週末に発表される米雇用統計を控えて米金利の上昇を受けた売りと、インフレ懸念を受けた買いが交錯し、22.20ドル近辺から22.80ドル近辺と広いレンジでの推移となった。週末に発表された米雇用統計は、市場予想を大きく下回った結果から23.10ドル近辺まで上昇するも、失業率の低下や米金利の上昇を背景に売られて、22.60ドル台中盤で越週した。

111.00円近辺からスタートした先週の為替相場は、週初は先週末の下落からの切り返しでドルは対円で小高く推移するも、米国の債務上限問題の解決への道筋が見えない中で投資家のリスク回避姿勢を受けた円買いが進行、110.90円近辺まで下落した。週央にかけては、良好な米経済指標や米債務上限問題を受けた金利上昇を背景にドル高基調となるも、米共和党指導部から債務上限の一時的な拡大を認める旨の発言が出たことで、ドル高要因の金利上昇は抑制されて111.40円近辺まで下落した。しかし、週末にかけては米失業保険申請数が減少したこともあって再びドル高が進行すると、注目されていた米雇用統計には失望感があったものの11月から始まるとみられているFRBの金融緩和縮小の方針に影響を与えないとの見方を受け、ドル高基調は継続、112.00円の節目を突破して112.20円近辺で越週した。

略語注釈
FRB:米連邦準備制度理事会
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