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マーケット市況情報
2004年11月02日 14時28分
2004年10月の貴金属市況2004年11月02日 14時28分
価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ 〃 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
10月の金相場は、9月末の堅調な地合を受け継ぎ420ドル近辺でスタートしましたが、やや過熱感・達成感が台頭してきた事に加えて、NYコメックスにおける投機家の買い持ち玉数も200トンを大幅に超えた事から、上値が重い展開となり8日にかけて415ドル~420ドルと狭いレンジでの揉み合い相場に終始しました。 この間投機家の手仕舞い売りが加速しなかったのは、原油高や大統領選挙後の米国経済の不透明感等の支援材料があり、中期的に見た場合まだまだ上昇の余地があると判断された為と見られます。その後9日に発表された米国9月の雇用統計で景気浮沈の指標となる非農業部門の就業者数は予想を下回ると、ドルがユーロ等の主要通貨に対して急落。つれて金は425ドル近辺まで上昇しました。
その後20日にかけては420ドルを中心値として420ドル以下では米経済の先行き不安(14日に発表された米国8月の貿易赤字が過去2番目の高水準となったこと等)や原油高を背景に買いが入る一方、420ドル以上では投機家の手仕舞い売りが出る展開で上値を抑えられる等、415ドル~425ドルと高値圏での往来相場となりました。又この期間グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が原油高の米国経済に与える影響について楽観的な意見を示しましたが、2番煎じ的印象が強く金価格に影響を与える材料とはなりませんでした。その後は「米景気の先行き不透明感」「米大統領選挙を控えてリスク回避手段」「歴史的高値追いの原油価格」と言う金に対する支援材料に支えられ、小刻みな調整局を挟みながらも、基本的にはファンド筋と見られる思惑買いが旺盛で、底値を切り上げる形で月末430ドル近辺と本年の最高値とほぼ同レベルで越月しました。月下旬の上昇相場で、コメックスにおける投機家の買い持ち玉は400トン近くまで膨れたと見られます。
■為替相場
ドル・円為替相場は110円台でスタートしましたが、昨今の原油価格の上昇は100%輸入に頼る本邦にとってより深刻との理解から、8日にかけて比較的円安圏である111円台前半での往来相場となりました。しかし9日に発表された米国9月の雇用統計で景気浮沈の指標となる非農業部門の就業者数は予想を下回ると米国経済に対する先行き不安が台頭し円高歩調となると本邦の連休明けの12日には109円台まで円高が進行しました。その後も14日に発表された米国8月の貿易赤字が過去2番目の高水準となったこと等米国経済に対する先行き不安を煽る指標が出て、ドル安・円高傾向が顕著となると20日に108円台・22日に107円台・25日に106円台とほぼ調整局面なく円高が進行しました。結局、ドル安/円高傾向に歯止めが掛かることなく105円台後半での越月となりました。
■国内金相場
国内金円建て相場は、ドル建て金価格が下落基調にあった月初旬に為替相場が110円以上の比較的円安圏にあった事、加えてドル建て金価格が反転・上昇基調となった月下旬に為替相場が円高基調となった事から相殺され、円建て金価格はドル建て金価格と比べて比較的穏やかな値動きとなりました。しかし下旬における円高の勢いはドル建て金価格の上昇を上回る勢いとなった為傾向としては月初高→月末安となりました。結果、月上旬の6日に1,542円と月間の最高値とつけた後、徐々に底値を切り下げ月末29日に月間の最安値となる1,497円で越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
10月のプラチナ相場は南ア鉱山会社(アングロ・プラチナ、インパラ・プラチナ)のストライキの可能性を材料としたTOCOMを中心とした投機筋の思惑買いに860ドル台と高値圏でのスタートとなりました。 しかし、実際にストライキに突入しても実際の現物市場に品薄感が台頭することもなく、材料出尽くし感もあり一転反落。5日には840ドル台まで下落しました。その後は投機家の売買が価格を先導する相場ながら、これと言った材料もなく840ドル~850ドル台前半での往来相場に終始しました。13日に南アの鉱山ストライキが終息すると一時的に売りが先行する事となり830ドルを割れる場面も見受けられましたが、ここ数ヶ月の傾向を踏襲する様に830ドル割れは買いが入り底打ちしました。下旬は830ドル~850ドル台で方向感のないままレンジ取引に終始しました。月を通して、一部自動車触媒用・ガラス装置用以外の現物需要は低調であり、相変わらず投機的売買が主役となりました。
■国内プラチナ相場
国内円建て価格は、ドル建て価格が高値圏であり為替相場が円安圏にあった上旬に金相場と同様高値圏での取引となり、4日に月間最高値となる3,129円となりました。その後ドル建て価格の下落、為替相場の円高により徐々に底値を切り下げ月末29日に月間の最高値となる2,899円にて越月しました。金相場と異なる点は、金相場が月末にかけて本年最高値圏まで回復したのに対し、プラチナドル建て相場の回復は限定的レベルに留まった事です。したがって、下旬にかけての下げ幅は金を大きく上回る結果となりました。
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ 〃 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
10月の金相場は、9月末の堅調な地合を受け継ぎ420ドル近辺でスタートしましたが、やや過熱感・達成感が台頭してきた事に加えて、NYコメックスにおける投機家の買い持ち玉数も200トンを大幅に超えた事から、上値が重い展開となり8日にかけて415ドル~420ドルと狭いレンジでの揉み合い相場に終始しました。 この間投機家の手仕舞い売りが加速しなかったのは、原油高や大統領選挙後の米国経済の不透明感等の支援材料があり、中期的に見た場合まだまだ上昇の余地があると判断された為と見られます。その後9日に発表された米国9月の雇用統計で景気浮沈の指標となる非農業部門の就業者数は予想を下回ると、ドルがユーロ等の主要通貨に対して急落。つれて金は425ドル近辺まで上昇しました。
その後20日にかけては420ドルを中心値として420ドル以下では米経済の先行き不安(14日に発表された米国8月の貿易赤字が過去2番目の高水準となったこと等)や原油高を背景に買いが入る一方、420ドル以上では投機家の手仕舞い売りが出る展開で上値を抑えられる等、415ドル~425ドルと高値圏での往来相場となりました。又この期間グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が原油高の米国経済に与える影響について楽観的な意見を示しましたが、2番煎じ的印象が強く金価格に影響を与える材料とはなりませんでした。その後は「米景気の先行き不透明感」「米大統領選挙を控えてリスク回避手段」「歴史的高値追いの原油価格」と言う金に対する支援材料に支えられ、小刻みな調整局を挟みながらも、基本的にはファンド筋と見られる思惑買いが旺盛で、底値を切り上げる形で月末430ドル近辺と本年の最高値とほぼ同レベルで越月しました。月下旬の上昇相場で、コメックスにおける投機家の買い持ち玉は400トン近くまで膨れたと見られます。
■為替相場
ドル・円為替相場は110円台でスタートしましたが、昨今の原油価格の上昇は100%輸入に頼る本邦にとってより深刻との理解から、8日にかけて比較的円安圏である111円台前半での往来相場となりました。しかし9日に発表された米国9月の雇用統計で景気浮沈の指標となる非農業部門の就業者数は予想を下回ると米国経済に対する先行き不安が台頭し円高歩調となると本邦の連休明けの12日には109円台まで円高が進行しました。その後も14日に発表された米国8月の貿易赤字が過去2番目の高水準となったこと等米国経済に対する先行き不安を煽る指標が出て、ドル安・円高傾向が顕著となると20日に108円台・22日に107円台・25日に106円台とほぼ調整局面なく円高が進行しました。結局、ドル安/円高傾向に歯止めが掛かることなく105円台後半での越月となりました。
■国内金相場
国内金円建て相場は、ドル建て金価格が下落基調にあった月初旬に為替相場が110円以上の比較的円安圏にあった事、加えてドル建て金価格が反転・上昇基調となった月下旬に為替相場が円高基調となった事から相殺され、円建て金価格はドル建て金価格と比べて比較的穏やかな値動きとなりました。しかし下旬における円高の勢いはドル建て金価格の上昇を上回る勢いとなった為傾向としては月初高→月末安となりました。結果、月上旬の6日に1,542円と月間の最高値とつけた後、徐々に底値を切り下げ月末29日に月間の最安値となる1,497円で越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
10月のプラチナ相場は南ア鉱山会社(アングロ・プラチナ、インパラ・プラチナ)のストライキの可能性を材料としたTOCOMを中心とした投機筋の思惑買いに860ドル台と高値圏でのスタートとなりました。 しかし、実際にストライキに突入しても実際の現物市場に品薄感が台頭することもなく、材料出尽くし感もあり一転反落。5日には840ドル台まで下落しました。その後は投機家の売買が価格を先導する相場ながら、これと言った材料もなく840ドル~850ドル台前半での往来相場に終始しました。13日に南アの鉱山ストライキが終息すると一時的に売りが先行する事となり830ドルを割れる場面も見受けられましたが、ここ数ヶ月の傾向を踏襲する様に830ドル割れは買いが入り底打ちしました。下旬は830ドル~850ドル台で方向感のないままレンジ取引に終始しました。月を通して、一部自動車触媒用・ガラス装置用以外の現物需要は低調であり、相変わらず投機的売買が主役となりました。
■国内プラチナ相場
国内円建て価格は、ドル建て価格が高値圏であり為替相場が円安圏にあった上旬に金相場と同様高値圏での取引となり、4日に月間最高値となる3,129円となりました。その後ドル建て価格の下落、為替相場の円高により徐々に底値を切り下げ月末29日に月間の最高値となる2,899円にて越月しました。金相場と異なる点は、金相場が月末にかけて本年最高値圏まで回復したのに対し、プラチナドル建て相場の回復は限定的レベルに留まった事です。したがって、下旬にかけての下げ幅は金を大きく上回る結果となりました。