マーケット市況情報

2021年05月10日 15時00分

2021年4月の貴金属市況2021年05月10日 15時00分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
月間最安値の1,715.85ドルでスタートした4月のドル建て金相場は月初、バイデン米大統領が2兆ドル規模のインフラ計画の財源を企業増税で賄うと発表したことや堅調な米雇用統計も相俟って米長期金利が下落しドル安が進むと1,740ドル近辺まで値を伸ばした。その後発表された米新規失業保険申請件数では、市場予想に反し悪化したことや米国内における新型コロナウイルス新規感染者数の増加を材料に選好されると1,760ドル近辺まで続伸する展開となった。その後、米長期金利が反発したことを嫌気した売りから1,730ドル近辺まで値を下げる場面も見られた。月半ばにかけて、米経済指標が強い結果を示し景気回復が裏付けされたものの、これまで急速に上昇した米長期金利利回りに対する調整から再び下落に転じると、金への資金流入が加速し21日には月間最高値の1,798.20ドルまで上昇した。月末にかけて1,800ドルを前に利食い売りが強まったことに加え、米FOMCを前に調整売りが入り1,780ドル近辺まで値を下げると、同会合では市場予想通り政策金利は据え置かれ、資産買い入れ額を維持としたことで金融緩和の長期化が意識されると米長期金利は上昇しドル高となると、月末30日には1,767.65ドルまで下落して終了した。

■円建て金相場
月間最安値の6,120円でスタートした4月の円建て金相場は、月初から底堅く推移するドル建て金相場を受けて徐々に下値を切り上げる展開が続くと、22日には月間最高値の6,260円まで上昇した。その後、ドル建て相場が徐々に上値を削ったことで値を下げると、月末30日には6,241円まで下落して終了した。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
1,189ドルでスタートした4月のドル建てプラチナ相場は月初、力強い米製造業景況指数や米雇用統計を材料に値を伸ばすと、米長期金利低下を受けたドル安も相俟って1,240ドル近辺まで続伸した。その後は、利食い売りが旺盛になり下落に転じると、米長期金利が上昇に転じたことや新型コロナウイルスの世界的な再拡大が景気回復の停滞を想起させたことで13日には月間最安値の1,167ドルまで続落した。この水準では安値を拾う動きが強まり、米3月小売売上高や米新規失業保険申請件数が米経済の回復を示したことで、米株価が最高値を更新したことなどを材料に買いが旺盛となると23日には月間最高値の1,244ドルまで回復した。しかし、同水準では上値は抑えられ、米長期金利の上昇に伴うドル高から値を下げると、月末30日には1,218ドルまで下落して終了した。

■円建てプラチナ相場
4,292円でスタートした4月の円建てプラチナ相場は月初、ドル建てプラチナ相場が底堅い動きを見せたことで7日には月間最高値の4,433円まで上昇した。その後は、ドル建て相場が急落したことに加え、為替相場も円高方向に動いたことで14日には月間最安値の4,155円まで下落した。月後半にかけて、ドル建て相場が回復し為替相場の円高が一服すると月末30日には4,286円まで値を戻して終了した。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
月間最安値の24.32ドルでスタートした4月のドル建て銀相場は月初、力強い米3月ISM製造業景況指数を受け、景気回復期待が高まると25ドル近辺まで上昇した。その後発表された米3月雇用統計も市場予想を上回ったことで更に買いが旺盛となると25.50ドル近辺まで続伸。しかし、同水準では利食い売りが強まり24.70ドル近辺まで下落する展開となった。月半ばにかけて発表された米経済指標も軒並み好調な結果となり25.50ドル近辺まで回復すると、良好な中国経済指標を材料に銅などの非鉄金属が底堅い動きを示し、これを好感した買いから続伸すると22日には月間最高値の26.30ドルまで値を伸ばした。月末にかけては、米FOMCを前にした調整売りから値を下げると、同会合での結果を材料にドル高が進んだことで上値重く推移し、月末30日には25.88ドルまで下落して終了した。

■円建て銀相場
月間最安値の90.30円でスタートした4月の円建て銀相場は、月を通して堅調なドル建て相場を受けて底堅く推移すると、22日には月間最高値の95.40円まで値を伸ばした。月末にかけてドル建て相場の上昇が一服したことで値を下げると、月末30日には94.60円で終了した。

■為替
月間最高値の110.84円でスタートした4月の為替相場は月を通して上値の重い展開となった。月初、米新規失業保険申請件数の悪化を材料にドル安が進むと、米3月雇用統計は良好な結果を残したものの、金融当局者が辛抱強く金融緩和を続ける必要があると発言したことで、市場の早期利上げへの期待感が後退し109円近辺までドル売りが強まる展開となった。その後発表された、米3月消費者物価指数も強い結果を残したものの、これまで急速に上昇していた米長期金利利回りが一服し下落に転じていることでドル安に歯止めがかからず108.50円近辺まで続落した。その後は、EU圏内での新型コロナウイルスワクチンの配布拡大見通しが強まったことで、対ユーロやポンドでドルが売られると、ドル円にも波及し108円近辺まで下落した。同水準ではサポートされる場面が続いたものの、バイデン大統領が富裕層に対する増税を提案する見通しを示したことで108円を割り込むと、26日には月間最安値の107.89円までドル安が進行した。その後開催された米FOMCでは市場予想通り政策金利は据え置かれ、資産買い入れ額の維持が発表される中、米長期金利上昇を眺めドル買いが強まると、一時109円近辺まで急騰した。しかし、その後のFRB議長の発言を受け、金融緩和の長期化が改めて意識されるとドル売りに転じ108.50円まで値を下げた。その後ドル買い戻しの動きが強まると、月末30日には108.93円まで回復して終了した。

以上

略語注釈
FOMC:米連邦公開市場委員会 FRB:米連邦準備制度理事会 ISM:全米供給管理協会
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