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マーケット市況情報
2021年02月05日 12時00分
2021年1月の貴金属市況2021年02月05日 12時00分
価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,930.80ドルでスタートした1月のドル建て金相場は月初、英国が都市封鎖を発表したことに加え、OPECプラスでの合意を材料にドル全面安となると、6日には月間最高値の1,957.20ドルまで値を伸ばした。その後は、大型の米追加経済対策に対する期待感から、米株式市場が堅調に推移し米長期金利も高止まりしていることから資金流出が続き1,840ドル近辺まで急落する展開となった。月半ばにかけては、安値を拾う動きから1,860ドル近辺まで回復したものの、米祝日を前にポジション調整の売りから値を下げると、18日には月間最安値の1,833.95ドルまで下落した。月末にかけては、次期米財務長官の追加経済対策に対する発言からドル安となると1,870ドル近辺まで反発したが、欧州での新型コロナウイルスワクチン接種の遅れなどを材料にドルが切り返し、上げ幅を打ち消すかたちで1,840ドル近辺まで下落。その後の米FOMCでは、政策金利は据え置かれ、緩和的な金融政策の維持を表明したものの、市場は織込み済みで相場への影響は限定的となった。月末には、欧州で都市封鎖の延長や拡大、米国株式市場において乱高下が見られる中で下値を切り上げると、月末29日には1,863.80ドルで終了。
■円建て金相場
6,477円でスタートした1月の円建て金相場は月初、ドル建て金相場の上昇を受け6日に月間最高値の6,478円まで値を伸ばした。月半ばにかけ、ドル建て相場が急落すると、18日には月間最安値の6,122円まで下落。その後、ドル建て相場と円安を受け底堅く推移すると、月末29日には6,226円で終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
1,101ドルでスタートした1月のドル建てプラチナ相場は月初、1,100ドルを挟んで売り買い交錯する展開が続くと、8日発表の米12月雇用統計が市場予想を大幅に下回る結果となり、新型コロナウイルスを受けた雇用の弱さが顕著に表れたことで失望売りが広がり1,040ドル近辺まで急落。加えて米長期国債利回り上昇を背景にドルが強含んだことで、11日には月間最安値の1,016ドルまで続落した。その後は、急落に対する買い戻しと米長期国債利回りの上昇が一服したことで1,120ドル近辺まで回復するも、同水準では売りが旺盛となり再び1,080ドル近辺まで反落した。 月後半にかけて、バイデン米大統領が推進する追加経済対策などを材料に米株価が高値を維持したことが好感され、21日には月間最高値の1,129ドルまで上値を伸ばした。その後は利食い売りが旺盛となり、月末29日には1,110ドルまで下落して終了。
■円建てプラチナ相場
3,577円でスタートした1月の円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場の下落と円高を受けて5日に月間最安値の3,577円まで下落した。月半ばにかけてドル建て相場が回復したことに加え、為替相場も円安に推移したことで22日には月間最高値の3,795円まで上昇した。その後、ドル建て相場が下落に転じ、月末29日には3,668円で終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
27.27ドルでスタートした1月のドル建て銀相場は月初、27ドルを超える水準で揉み合う展開が続くと6日には月間最高値の27.53ドルをつけた。その後は、利食い売りが強まったことに加え、バイデン次期大統領が追加経済対策の詳細が公表されるとの報道からドルが強含むと25ドル近辺まで急落する展開となった。その後は、安値を拾う動きや堅調な中国経済指標を材料に値を戻す場面も見られたが、米祝日や主要国の中央銀行政策会合を前にポジション調整の売りが強まり、18日には月間最安値の24.87ドルまで下落した。月末にかけて、新規材料に欠ける中で、25ドル近辺から26ドル近辺でのレンジ推移となったあとは、米株式市場の乱高下を材料に他貴金属同様、資金流入が続くと月末29日には27.42ドルまで値を伸ばして終了。
■円建て銀相場
92.50円でスタートした1月の円建て銀相場は、堅調なドル建て銀相場を受けて6日に月間最高値の93.40円まで上昇した。月半ばにかけてドル建て相場が下落すると、18日には月間最安値の84.40円まで上値を削った。その後は、ドル建て相場が上昇し為替相場が円安方向に動いたことで、月末29日には92.10円まで回復して終了。
■為替
103.08円でスタートした1月の為替相場は月初、前月からの下落基調を継続し上値の重い展開が続くと、弱い米12月雇用統計も相俟って6日には月間最安値の102.68円まで値を下げた。その後は、市場予想を上回る米経済指標やバイデン政権による大型経済対策に対する期待感から、米長期国債利回りが上昇するとドル買いの勢いが強まり104.30円近辺まで急騰した。月半ばにかけては、米国内において新型コロナウイルスワクチン接種の進展が景気回復期待を高めていたものの、米債券市場で10年債入札結果が事前予想に反し堅調だったことで買い戻しの動きが強まると、ドル売り優勢となり103.50円近辺まで下落した。その後は、バイデン新大統領が追加経済対策の規模を発表したことや、パウエル米FRB議長が出口戦略議論の時期ではないと発言したことで売り買いが交錯し103.70円近辺で揉み合う展開が続いた。月末にかけては、米FOMCで政策金利は据え置かれ、欧州各国で都市封鎖の延長や拡大が発表される中で、ユーロに対しドルが強含むと104円を突破。米新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったこともサポート材料となり、月末29日には月間最高値の104.48円まで続伸して終了。
略語注釈
FRB 米連邦準備制度理事会
FOMC 米連邦公開市場委員会
以上
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,930.80ドルでスタートした1月のドル建て金相場は月初、英国が都市封鎖を発表したことに加え、OPECプラスでの合意を材料にドル全面安となると、6日には月間最高値の1,957.20ドルまで値を伸ばした。その後は、大型の米追加経済対策に対する期待感から、米株式市場が堅調に推移し米長期金利も高止まりしていることから資金流出が続き1,840ドル近辺まで急落する展開となった。月半ばにかけては、安値を拾う動きから1,860ドル近辺まで回復したものの、米祝日を前にポジション調整の売りから値を下げると、18日には月間最安値の1,833.95ドルまで下落した。月末にかけては、次期米財務長官の追加経済対策に対する発言からドル安となると1,870ドル近辺まで反発したが、欧州での新型コロナウイルスワクチン接種の遅れなどを材料にドルが切り返し、上げ幅を打ち消すかたちで1,840ドル近辺まで下落。その後の米FOMCでは、政策金利は据え置かれ、緩和的な金融政策の維持を表明したものの、市場は織込み済みで相場への影響は限定的となった。月末には、欧州で都市封鎖の延長や拡大、米国株式市場において乱高下が見られる中で下値を切り上げると、月末29日には1,863.80ドルで終了。
■円建て金相場
6,477円でスタートした1月の円建て金相場は月初、ドル建て金相場の上昇を受け6日に月間最高値の6,478円まで値を伸ばした。月半ばにかけ、ドル建て相場が急落すると、18日には月間最安値の6,122円まで下落。その後、ドル建て相場と円安を受け底堅く推移すると、月末29日には6,226円で終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
1,101ドルでスタートした1月のドル建てプラチナ相場は月初、1,100ドルを挟んで売り買い交錯する展開が続くと、8日発表の米12月雇用統計が市場予想を大幅に下回る結果となり、新型コロナウイルスを受けた雇用の弱さが顕著に表れたことで失望売りが広がり1,040ドル近辺まで急落。加えて米長期国債利回り上昇を背景にドルが強含んだことで、11日には月間最安値の1,016ドルまで続落した。その後は、急落に対する買い戻しと米長期国債利回りの上昇が一服したことで1,120ドル近辺まで回復するも、同水準では売りが旺盛となり再び1,080ドル近辺まで反落した。 月後半にかけて、バイデン米大統領が推進する追加経済対策などを材料に米株価が高値を維持したことが好感され、21日には月間最高値の1,129ドルまで上値を伸ばした。その後は利食い売りが旺盛となり、月末29日には1,110ドルまで下落して終了。
■円建てプラチナ相場
3,577円でスタートした1月の円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場の下落と円高を受けて5日に月間最安値の3,577円まで下落した。月半ばにかけてドル建て相場が回復したことに加え、為替相場も円安に推移したことで22日には月間最高値の3,795円まで上昇した。その後、ドル建て相場が下落に転じ、月末29日には3,668円で終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
27.27ドルでスタートした1月のドル建て銀相場は月初、27ドルを超える水準で揉み合う展開が続くと6日には月間最高値の27.53ドルをつけた。その後は、利食い売りが強まったことに加え、バイデン次期大統領が追加経済対策の詳細が公表されるとの報道からドルが強含むと25ドル近辺まで急落する展開となった。その後は、安値を拾う動きや堅調な中国経済指標を材料に値を戻す場面も見られたが、米祝日や主要国の中央銀行政策会合を前にポジション調整の売りが強まり、18日には月間最安値の24.87ドルまで下落した。月末にかけて、新規材料に欠ける中で、25ドル近辺から26ドル近辺でのレンジ推移となったあとは、米株式市場の乱高下を材料に他貴金属同様、資金流入が続くと月末29日には27.42ドルまで値を伸ばして終了。
■円建て銀相場
92.50円でスタートした1月の円建て銀相場は、堅調なドル建て銀相場を受けて6日に月間最高値の93.40円まで上昇した。月半ばにかけてドル建て相場が下落すると、18日には月間最安値の84.40円まで上値を削った。その後は、ドル建て相場が上昇し為替相場が円安方向に動いたことで、月末29日には92.10円まで回復して終了。
■為替
103.08円でスタートした1月の為替相場は月初、前月からの下落基調を継続し上値の重い展開が続くと、弱い米12月雇用統計も相俟って6日には月間最安値の102.68円まで値を下げた。その後は、市場予想を上回る米経済指標やバイデン政権による大型経済対策に対する期待感から、米長期国債利回りが上昇するとドル買いの勢いが強まり104.30円近辺まで急騰した。月半ばにかけては、米国内において新型コロナウイルスワクチン接種の進展が景気回復期待を高めていたものの、米債券市場で10年債入札結果が事前予想に反し堅調だったことで買い戻しの動きが強まると、ドル売り優勢となり103.50円近辺まで下落した。その後は、バイデン新大統領が追加経済対策の規模を発表したことや、パウエル米FRB議長が出口戦略議論の時期ではないと発言したことで売り買いが交錯し103.70円近辺で揉み合う展開が続いた。月末にかけては、米FOMCで政策金利は据え置かれ、欧州各国で都市封鎖の延長や拡大が発表される中で、ユーロに対しドルが強含むと104円を突破。米新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったこともサポート材料となり、月末29日には月間最高値の104.48円まで続伸して終了。
略語注釈
FRB 米連邦準備制度理事会
FOMC 米連邦公開市場委員会
以上