マーケット市況情報

2020年03月17日 14時00分

週報(3/9~3/13)2020年03月17日 14時00分

900ドル近辺でスタートした先週のプラチナ相場は、前週末に南アフリカの大手鉱山会社が2月に発生した製錬施設での爆発事故を理由に不可抗力事由宣言を発動したことで、供給逼迫懸念が広がり920ドル近辺まで上昇したものの、OPECプラスで協調減産の交渉が決裂し原油価格の暴落から米株式市場が大幅下落となると850ドル近辺まで値を下げた。その後は、独大手総合化学メーカーなどがガソリン車の触媒に含まれるプラチナとパラジウムの担持量を部分的に置き換えることに成功し、新たな触媒を開発したと発表したことで需要増加の期待から890ドル近辺まで回復した。しかし、週央に新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした米株式市場の歴史的な暴落を嫌気した売りから770ドル近辺まで急落した。週末にかけて、金相場に連れ安となり一時750ドル近辺まで下げ幅を拡大したあとは、米国の経済政策を期待した動きから株価が反発しドルが強含んだことで740ドル台中盤まで続落して越週した。

1,700ドル近辺でスタートした先週の金相場は、大荒れとなった米国市場を背景に手元の資金を調達する動きが強まったことで売り先行となり週を通して軟調な相場展開となった。週初、OPECプラスで協調減産を巡る交渉が決裂し原油価格が暴落したことで米株式市場が急落しサーキットブレーカーが発動すると1,660ドル近辺まで下落した。週央には、WHOが新型コロナウイルスについてパンデミック宣言をしたことで経済活動の縮小懸念が強まり、世界同時株安が起こると米株式市場は過去最大の下げ幅を記録し1,560ドル近辺まで続落した。週末には米政府の金融緩和による景気刺激策に対する期待感から米株価が反発しドルが強含んだことで、1,510ドル台中盤まで下げ幅を拡大して越週した。

17.50ドル近辺でスタートした先週の銀相場は週初、OPECプラスの協調減産交渉決裂を受けて原油価格が急落し、米株式市場でサーキットブレーカーが発動したことで手元の資金確保の動きから下落する金相場に連れ安となり16.70ドル近辺まで値を下げた。その後も、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済活動の縮小懸念から米株式市場が歴史的な暴落に見舞われると下げ幅を拡大し16ドルを割り込む水準まで下落した。週末にかけても新型コロナウイルスの脅威は収まらず、実需後退懸念から下げ足を強め14.50ドル近辺まで急落して越週した。

104円近辺でスタートした先週の為替相場は週を通じて値動きの荒い展開となった。週初、OPECプラスの交渉決裂を受け株売りとなる中、日経平均株価も2万円割れとなり101.50円近辺まで下落したあとは、米株式市場がサーキットブレーカー発動となると101.20円近辺まで続落した。その後は、中国の新型コロナウイルス封じ込めに対する期待から中国株が上昇したことや、トランプ米大統領の景気刺激策に対する発言があったことで日経平均株価が上昇に転じると105円近辺まで急騰した。週央には、WHOが新型コロナウイルスについてパンデミック宣言したことや、米株式市場が弱気相場入りしたこと、米国が欧州からの渡航停止を発表したことなどから世界経済悪化懸念が強まり一時103円近辺まで下落したものの、ECBが量的緩和政策の拡大を決めたことで対ユーロでドルが強含むと、対円にも波及しドルが買い進められる展開となり105.50円近辺まで上昇した。週末にかけて、米経済政策に対する期待感から株価が反発するとドルが強含み108.50円近辺で越週した。

略語注釈
OPECプラス:石油輸出国機構と非加盟主要産油10カ国からなる組織
WHO:世界保健機関 ECB:欧州中央銀行
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