マーケット市況情報

2020年03月10日 13時00分

週報(3/2~3/6)2020年03月10日 13時00分

860ドル近辺からスタートした先週のプラチナ相場は、前週末にパウエルFRB議長が新型コロナウイルスの感染拡大に対して「適切な行動をする」としたことを受けて開催された3日の臨時FOMCにおいて、50bpの利下げが実施され、経済への影響を最小限に抑えたいとのFRBの意向が伝わって890ドル近辺まで上昇した。しかし、利下げを行なったとしても新型コロナウイルス患者数が減るわけではないとの冷静な見方もあり、860ドル台へと下落した。週末にかけて、南アフリカ大手鉱山会社において主要製錬施設で爆発が発生し、精錬の再開まで長期間かかる見通しとの発表があったことでプラチナが買われ、900ドル近辺まで急騰して越週した。

1,580ドル近辺からスタートした先週の金相場は、前週末にFRBが新型コロナウイルス対策として「適切な行動をする」と表明したことで利下げへの期待感が高まったことで上昇し、節目となる1,600ドル台を示現すると、3日に緊急のFOMCが開催されて50bpの緊急利下げが決定したこともあり、1,640ドル台まで急伸した。その後は民主党候補者予備選挙でバイデン氏の優勢が伝わったことが市場の安心感につながり、さらなる上昇は抑えられたものの、米大手企業各社が自宅勤務を従業員に命じたことが新型コロナウイルスの流行に対する投資家の警戒心を高め、資産の逃避先として1,670ドル近辺まで続伸した。6日の雇用統計は良好な結果となったものの、一時的な新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感の和らぎをもたらしただけであり、1,670ドル近辺で越週した。

16.60ドル近辺でスタートした先週の銀相場は、週初は産業用の需要が前週末のパウエルFRB議長の「適切な行動をする」との発言から意識されて16.80ドル近辺まで上昇して始まった。3日に緊急のFOMCが開かれて50bpの利下げが発表されると、急騰した金相場になびいて節目の17.00ドルを突破し、17.20ドル台まで上昇した。その後も資産の逃避先として上昇した金相場に連れ高となって17.50ドル近辺まで上昇したが、週末に発表された雇用統計が良好であったことで下落、17.30ドル近辺で越週した。

107.00円近辺でスタートした先週の為替相場は、週初はパウエルFRB議長が前週末に「適切な行動をする」と発言したことを受けて利下げ観測が高まり、107.50円近辺まで円安に推移した。その後、緊急のFOMCが開催されて利下げが決定したが、新型コロナウイルスの蔓延が米国の経済に対して長期的な影響をもたらすとの見方が強まり、一転して安全資産とみなされている米国債や円が買われ、105.00円近辺まで大幅に円高が進行し、同値近辺で越週した。

略語注釈
FRB:米連邦準備制度理事会  FOMC:連邦公開市場委員会
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