マーケット市況情報

2020年02月06日 15時00分

2020年1月の貴金属市況2020年02月06日 15時00分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
月間最安値の1,520.55ドルでスタートした1月のドル建て金相場は年初、米国とイランの衝突をきっかけとした中東情勢に対する緊迫感の高まりから、アジア時間に一時1,610ドルまで急騰した。その後は、両国ともに軍事衝突回避の姿勢を示したことに加え、米中通商協議の「第一段階」への合意署名に対する期待感から1,540ドル近辺まで下落。米中通商協議合意署名後は新たな材料に欠け、1,560ドル近辺で売り買いが交錯したあとは、米FOMC声明で、当面金融緩和が維持されるとの見方が強まったことや、新型コロナウイルス蔓延により世界経済の減速感が意識されたことで1,580ドル近辺まで強含んだ。その後、WHOの緊急事態宣言を受け、感染拡大を防ぐ動きが強まるであろう期待感から反落する場面もみられたが、欧米でも急速に感染が広がっていることから、再び警戒感が強まり月末31日には月間最高値の1,584.20ドルで終了。

■円建て金相場
月間最安値の5,468円でスタートした1月の円建て金相場は、中東情勢の緊迫化から急騰したドル建て金相場につられ瞬間的に上昇すると8日に月間最高値の5,590円まで値を伸ばした。その後は5,500円を割る水準まで下落したものの、月末にかけてドル建て相場が底堅く推移したことで31日には5,542円で終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
981ドルでスタートした1月のドル建てプラチナ相場は、前月からの堅調地合いを引き継ぎ990ドル近辺まで上昇したものの、良好な米経済指標を背景としたドル高から下落に転じると、米国とイランの衝突を受けて9日には月間最安値の954ドルまで下げ幅を拡大。その後、両国共に軍事衝突回避の姿勢を示したことで反発すると、米中通商協議「第一段階」への合意署名に対する期待感から節目の1,000ドルを突破。加えて、米株価が底堅く推移しETFなどを中心に資金流入したことで値を伸ばすと16日には月間最高値の1,033ドルまで続伸した。月末にかけて、新型コロナウイルスが感染拡大したことで景気下振れリスクが台頭すると、徐々に上値を削り970ドル近辺まで下落した。月末にWHOが緊急事態宣言を発令したことで新型コロナウイルスの封じ込めに向けた期待感が高まり、やや値を戻す場面が見られたものの、感染拡大は止まらず、世界的な株価の下落を嫌気して売り込まれると月末31日には959ドルで終了。

■円建てプラチナ相場
3,460円でスタートした1月の円建てプラチナ相場は、軟調なドル建てプラチナ相場に加え、為替相場が円高に進んだことで7日と9日に月間最安値の3,420円まで下落。月半ばのドル建て相場上昇に伴い値を伸ばすと高値圏を維持し、16日と21日に月間最高値の3,684円まで上昇。その後は、月末のドル建て相場下落を受けて値を下げると31日には3,523円で終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
17.93ドルでスタートした1月のドル建て銀相場は年初、米国とイランの衝突を受けて中東情勢に対する緊迫感が高まると、6日に月間最高値の18.44ドルまで上昇した。その後、イランが報復措置を講じたことで一時18.80ドル近辺まで急伸するも、両国共に軍事衝突回避の姿勢を示したことで緊張感が一服し18ドルを割り込む水準まで反落した。その後は、新型コロナウイルス感染拡大を背景に選好される金相場に連れ高となり18ドルを回復したものの、世界経済に対する減速懸念から産業用メタルとしての側面が意識されて、下げ幅を拡大する銅などの非鉄金属に連れ安となり、29日には月間最安値の17.47ドルまで急落。その後はやや値を戻し月末31日には17.89ドルで終了。

■円建て銀相場
65.90円でスタートした1月の円建て銀相場は、ドル建て銀相場の上昇に伴い8日に月間最高値の67.30円まで上伸。月半ばから月末にかけてドル建て相場が上値重く推移すると、29日には月間最安値の64.10円まで下落。その後、ドル建て相場が反発したことで値を戻すと月末31日には65.30円で終了。

■為替
低調な米経済指標に加え、米国がイラクにミサイル攻撃を行ったことで円買いが進み108.11円でスタートした1月のドル円為替相場は、年初から下落していた米株価の反発を材料に108.50円近辺まで回復。しかし、イランがイラクの米軍基地へ報復攻撃をしたことで、8日には月間最安値の107.83円まで急落した。その後は、両国とも対立激化は望まないとし、中東情勢への懸念が一服したことで上昇へと転じると、米中通商協議の「第一段階」合意署名への期待からドルが買い進められ110円近辺まで上伸。更に、良好な米経済指標や最高値を更新する米株価にサポートされ17日には月間最高値の110.33円まで続伸した。その後、米FOMCでFRBは政策金利据え置きを決定したものの、市場予想通りの展開となったことから相場への影響は限定的だった。月末にかけて、新型コロナウイルスの蔓延が世界経済に対して下押し圧力となるとの見方が強まったことで円高が進み109.06円で終了。

略語注釈
FOMC:連邦公開市場委員会 FRB:連邦準備制度理事会 ETF:上場投資信託 WHO:世界保健機関 

以上
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