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マーケット市況情報
2019年12月06日 13時00分
2019年11月の貴金属市況2019年12月06日 13時00分
価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
金(Gold)
■ドル建て金相場
月間最高値の1,509.85ドルでスタートした11月のドル建て金相場は、月初1日発表の米10月雇用統計が市場予想を上回り、米国経済への復調期待感が高まったことで1,500ドルを割り込んだあとは、米中通商協議に対して米国側の姿勢が軟化したことで1,480ドルを下抜け、12日には月間最安値の1,452.05ドルまで下げ幅を拡大した。
その後は、トランプ米大統領の不正疑惑に関する弾劾調査の公聴会を背景に、米政権に対する先行き不透明感が増し1470ドル近辺まで回復。月末にかけて、米中通商協議において「第一段階の合意」が近いとの観測が広がり1,455ドル近辺まで軟調に推移するも、米国で「香港人権・民主主義法」が成立し、再び米中関係の悪化観測が強まると、月末29日には1,460.15ドルまで反発して終了。
■円建て金相場
5,280円でスタートした11月の円建て金相場は月初、堅調な為替相場を受けて5日には月間最高値の5,299円まで上昇。月半ばから月末にかけて軟調なドル建て金相場になびくかたちで値を下げると、26日には月間最安値の5,142円まで下げ幅を拡大。月末29日には5,169円まで値を戻して終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
932ドルでスタートした11月のドル建てプラチナ相場は、前月末のFOMCで利下げが決定され、今後の金融政策について中立的な姿勢を維持し、利下げ余地に一定の期待を持たせたことでドル安となると、4日には月間最高値の954ドルまで上昇。
月半ばにかけて、米中閣僚級協議で貿易摩擦の解消に向けた期待感が強まったほか、英国のEU離脱に対する不透明感の強まりを嫌気したポンド安も主要通貨に対するドル高に拍車をかけ、900ドルを割り込むと下げ幅を拡大し13日には月間最安値の867ドルまで下落。
その後は、主要生産国である南アフリカのPGM最大労働組合AMCUが、主要鉱山会社3社と賃金協定を妥結したことが発表されると、材料出尽くし感から上昇へと転じた。月末にかけて、米中通商協議に対して楽観的な見方が広がり、相対的な割安感から投機筋を中心とした買いが旺盛となると一時930ドル近辺まで回復。しかし、短期的な上昇に対する利食い売りから890ドル近辺まで値を下げたあとは同値付近で揉み合い、月末29日には894ドルで終了。
■円建てプラチナ相場
3,310円でスタートした11月の円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場の上昇と円安が相俟って5日に月間最高値の3,345円まで上昇月半ばにかけて軟調に推移したドル建て相場を受けて下落すると13日には月間最安値の3,154円まで値を下げた。月末にかけてドル建て相場が上昇に転じると月末29日には3,235円まで回復して終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
18.12ドルでスタートした11月のドル建て銀相場は月を通して軟調な展開となった。月初、同値付近で揉み合う中で、4日に月間最高値の18.19ドルをつけた。その後は、堅調な米経済指標を背景にドル高が進行したことや、米中通商協議において追加関税の段階的撤廃措置が提案されたことで軟調地合いとなり、12日には月間最安値の16.74ドルまで下落。
月末にかけて、トランプ米大統領の弾劾調査の公聴会が材料視され17.20ドル近辺まで底堅く推移すると、米中貿易協議の先行き見通し不安から、世界経済の減速懸念が台頭し工業用メタルとしての側面が意識され上値重く推移すると月末29日には16.97ドルで終了。
■円建て銀相場
65.30円でスタートした11月の円建て銀相場は月を通して軟調に推移した。月初、同値近辺で揉み合ったあとは5日に月間最高値の65.60円まで上昇。月半ばにかけてドル建て銀相場が下落に転じると13日には月間最安値の61.40円まで下げ幅を拡大。その後はやや値を戻し62円近辺で揉み合うと、月末29日には62.20円で終了。
■為替
月間最安値の108.03円でスタートした11月のドル円相場は、月初こそ動意にかける展開で推移したものの、5日に米10月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回る良好な結果となったことや米中追加関税の段階的な撤廃合意の報道からドルが買い進められると109.50円付近まで上伸。その後は方向感のない展開が続いた後、香港におけるデモの混乱拡大や米中通商協議難航の報道から徐々に上値を切り下げ、月の半ばにかけて108.60円付近まで反落した。
月の後半に入ると、米10月小売売上高が2ヶ月ぶりの増加となったことを好感して米国株が上昇すると18日には108.82円まで反発。25日には米中通商協議において米国が求める知的財産権の保護に関して前向きな進展があったことが好感され、米中閣僚級電話会談も追い風となり、翌26日には109.06円まで続伸した。その後も、27日の米国経済指標が上方修正されるなどドル買い地合いが進み、月末29日には月間最高値の109.56円まで上昇して終了。
略語注釈
FOMC:連邦公開市場委員会 AMCU:鉱山労働者・建設組合連合
以上
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
金(Gold)
■ドル建て金相場
月間最高値の1,509.85ドルでスタートした11月のドル建て金相場は、月初1日発表の米10月雇用統計が市場予想を上回り、米国経済への復調期待感が高まったことで1,500ドルを割り込んだあとは、米中通商協議に対して米国側の姿勢が軟化したことで1,480ドルを下抜け、12日には月間最安値の1,452.05ドルまで下げ幅を拡大した。
その後は、トランプ米大統領の不正疑惑に関する弾劾調査の公聴会を背景に、米政権に対する先行き不透明感が増し1470ドル近辺まで回復。月末にかけて、米中通商協議において「第一段階の合意」が近いとの観測が広がり1,455ドル近辺まで軟調に推移するも、米国で「香港人権・民主主義法」が成立し、再び米中関係の悪化観測が強まると、月末29日には1,460.15ドルまで反発して終了。
■円建て金相場
5,280円でスタートした11月の円建て金相場は月初、堅調な為替相場を受けて5日には月間最高値の5,299円まで上昇。月半ばから月末にかけて軟調なドル建て金相場になびくかたちで値を下げると、26日には月間最安値の5,142円まで下げ幅を拡大。月末29日には5,169円まで値を戻して終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
932ドルでスタートした11月のドル建てプラチナ相場は、前月末のFOMCで利下げが決定され、今後の金融政策について中立的な姿勢を維持し、利下げ余地に一定の期待を持たせたことでドル安となると、4日には月間最高値の954ドルまで上昇。
月半ばにかけて、米中閣僚級協議で貿易摩擦の解消に向けた期待感が強まったほか、英国のEU離脱に対する不透明感の強まりを嫌気したポンド安も主要通貨に対するドル高に拍車をかけ、900ドルを割り込むと下げ幅を拡大し13日には月間最安値の867ドルまで下落。
その後は、主要生産国である南アフリカのPGM最大労働組合AMCUが、主要鉱山会社3社と賃金協定を妥結したことが発表されると、材料出尽くし感から上昇へと転じた。月末にかけて、米中通商協議に対して楽観的な見方が広がり、相対的な割安感から投機筋を中心とした買いが旺盛となると一時930ドル近辺まで回復。しかし、短期的な上昇に対する利食い売りから890ドル近辺まで値を下げたあとは同値付近で揉み合い、月末29日には894ドルで終了。
■円建てプラチナ相場
3,310円でスタートした11月の円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場の上昇と円安が相俟って5日に月間最高値の3,345円まで上昇月半ばにかけて軟調に推移したドル建て相場を受けて下落すると13日には月間最安値の3,154円まで値を下げた。月末にかけてドル建て相場が上昇に転じると月末29日には3,235円まで回復して終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
18.12ドルでスタートした11月のドル建て銀相場は月を通して軟調な展開となった。月初、同値付近で揉み合う中で、4日に月間最高値の18.19ドルをつけた。その後は、堅調な米経済指標を背景にドル高が進行したことや、米中通商協議において追加関税の段階的撤廃措置が提案されたことで軟調地合いとなり、12日には月間最安値の16.74ドルまで下落。
月末にかけて、トランプ米大統領の弾劾調査の公聴会が材料視され17.20ドル近辺まで底堅く推移すると、米中貿易協議の先行き見通し不安から、世界経済の減速懸念が台頭し工業用メタルとしての側面が意識され上値重く推移すると月末29日には16.97ドルで終了。
■円建て銀相場
65.30円でスタートした11月の円建て銀相場は月を通して軟調に推移した。月初、同値近辺で揉み合ったあとは5日に月間最高値の65.60円まで上昇。月半ばにかけてドル建て銀相場が下落に転じると13日には月間最安値の61.40円まで下げ幅を拡大。その後はやや値を戻し62円近辺で揉み合うと、月末29日には62.20円で終了。
■為替
月間最安値の108.03円でスタートした11月のドル円相場は、月初こそ動意にかける展開で推移したものの、5日に米10月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回る良好な結果となったことや米中追加関税の段階的な撤廃合意の報道からドルが買い進められると109.50円付近まで上伸。その後は方向感のない展開が続いた後、香港におけるデモの混乱拡大や米中通商協議難航の報道から徐々に上値を切り下げ、月の半ばにかけて108.60円付近まで反落した。
月の後半に入ると、米10月小売売上高が2ヶ月ぶりの増加となったことを好感して米国株が上昇すると18日には108.82円まで反発。25日には米中通商協議において米国が求める知的財産権の保護に関して前向きな進展があったことが好感され、米中閣僚級電話会談も追い風となり、翌26日には109.06円まで続伸した。その後も、27日の米国経済指標が上方修正されるなどドル買い地合いが進み、月末29日には月間最高値の109.56円まで上昇して終了。
略語注釈
FOMC:連邦公開市場委員会 AMCU:鉱山労働者・建設組合連合
以上