マーケット市況情報

2019年10月08日 11時00分

2019年9月の貴金属市況2019年10月08日 11時00分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
1523.35ドルでスタートした9月のドル建て金相場は、米国による対中追加関税の発動や英国のEU離脱への不透明感等を背景に4日には月間最高値である1,546.10ドルまで上昇したものの、米中閣僚級協議開催合意の報道やその後に発表された各種米経済指標が総じて堅調であったことなどからドルが買われ、11日には1,490ドル付近まで売り込まれる展開となった。
しかし、サウジアラビア石油施設への攻撃の報道やその後の米国によるイラン中銀への金融制裁への動き等、中東を巡る地政学的リスクの高まりを受けて底堅い展開となると25日には1,530ドル近辺まで回復。その後は米中閣僚級協議開催の発表により上値が抑えられると、月末30日には月間最安値の1,485.30ドルまで値を落として終了。

■円建て金相場
5,240円でスタートした9月の円建て金相場は、ドル建て金相場の上昇を受け5日に月間最高値の5,325円まで上昇。月の半ばにかけて、為替相場は円安に進んだものの、ドル建て相場の下落によって11日には月間最安値の5,193円まで値を落とした。月末にかけて、ドル建て相場が底堅く推移したことで、それまでの下げ幅を戻し25日に再び月間最高値の5,325円まで上昇。月末30日にはドル建て相場の反落を受けて5,233円で終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
936ドル付近でスタートしたドル建てプラチナ相場は月初こそ上昇基調を辿ったものの、その後は月末にかけて値を崩す展開となった。予てから割安感の強かったプラチナへの買い意欲や金相場の上昇に追随して5日には月間最高値の982ドルをつけた。しかしその後は、月の半ばにかけて英国EU離脱延期法案や米中通商問題への過度な懸念が一服したことからドルが買い戻され、18日に発表された欧州8月新車販売台数が12ヶ月連続前年比で減少したことが嫌気されて930ドル付近まで大きく値を落とした。
月末にかけて、米中通商問題で両国に歩み寄りが見られ、過度に悲観的な見方が後退するも米国政府による対中投資制限や中国企業の米国上場廃止検討が重しとなり、月末30日には月間最安値の900ドルまで急落して終了。

■円建てプラチナ相場
3,278円でスタートした9月の円建てプラチナ相場は月初、ドル円為替相場が円高に進んだことで3日に月間最安値の3,250円まで下落。その後、ドル建てプラチナ相場の急騰と円安が相俟って上昇に転じると5日には月間最高値の3,438円まで値を伸ばした。月の半ばから月末にかけて、ドル建て相場が軟調地合いとなったことで徐々に上値を削ると、月末30日には3,305円まで値を下げて終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
18.35ドルでスタートした9月のドル建て銀相場は、相対的な割安感からETFを中心に資金流入が続いており、3日に発表された米8月ISM製造業景況指数の悪化によるドル安も相俟って、4日に月間最高値の19.31ドルまで上昇。しかしその後は軟調地合いへと転じ、月末にかけて上値を削る相場展開となった。
5日発表の米経済指標は軒並み市場予想を上回り、加えて米中通商問題への過度な懸念が一服したことで18ドルを割り込み17.80ドル近辺まで下げ幅を拡大。その後は18ドル近辺でレンジ相場を形成し動意に欠ける展開となったあとは、中東情勢緊迫化を背景に上昇する金相場に連れ高となり18.50ドル近辺まで反発。月末には、米国から中国企業への投資を制限するための方策の一環として米上場の中国株の上場廃止を検討しているとの報道を受け、月末30日には月間最安値の17.26ドルまで下落し終了。

■円建て銀相場
65.70円でスタートした9月の円建て銀相場は、堅調なドル建て銀相場を受けて5日に月間最高値の69.40円まで上昇。その後は、ドル建て相場が軟調に推移したことで上値を削ると、月末30日には月間最安値の63.30円まで下落して終了。

■為替
106.14円でスタートした9月のドル円為替相場は、3日に発表された米8月ISM製造業景況指数が低調な結果となったことからドルが売られ、翌4日には月間最安値となる105.93円まで値を落とした。
しかし、その後は英国のEU離脱延期法案の可決や米中両国による閣僚級会議開催の合意報道を背景に107円台まで値を伸ばすと、月の半ばにかけて米国による対中追加関税の一部先送り等の報道や13日発表の米8月小売売上高が市場予想を上回ったこと等が好感され108円台まで底堅い展開が続いた。16日にはサウジアラビア石油施設攻撃の報道を受けて、107円台半ばまで値を落としたものの、18日の米FOMCでは今後の積極的な利下げ期待が後退したと市場に受け止められたことから反発し、19日には月間最高値の108.43円まで値を伸ばした。
月末にかけて米トランプ大統領による対中通商問題による発言や24日の米下院議長による大統領弾劾請求の報道、更には米国による対中投資制限検討報道も相俟ってドルが売られ107.92円で終了。

略語注釈
FOMC:連邦公開市場委員会

以上
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