マーケット市況情報

2019年08月08日 15時00分

2019年7月の貴金属市況2019年08月08日 15時00分

価格ベース
金 プラチナ 銀 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,390.05ドルでスタートした7月のドル建て金相場は、世界的な貿易摩擦懸念や、米利下げ観測を背景に月を通して底堅く推移した。米6月雇用統計では、市場予想を上回る雇用者数の伸びが米利下げ観測を後退させ、ドルが主要通貨に対し上昇すると、9日に月間最安値の1,387.90ドルまで下落。しかしその後は、FRB議長が米中通商問題と世界経済を巡る不確実性が米経済の重しとなっている現状を強く示唆したことで、同月末のFOMCでの利下げが確実視され、金相場は堅調地合いへ転換。高値更新を続けていた米株式が反落したことに加え、18日発表の米6月景気先行指標総合指数が著しく低下したことなどからドルが売られ、翌19日には月間最高値の1,439.70ドルまで続伸。
その後は、高値警戒感から売りが旺盛となったことから1,410ドル台半ばまで下落すると、月末のFOMCを前に1,420ドル近辺から1,430ドル近辺で揉み合う展開が続き、月末31日のロンドン時間午後に1,427.55ドルで終了。その後、NY時間のFOMCで市場予想通り利下げが決定されたものの、同声明を受けた追加利下げへの期待剥落から1,410ドル近辺まで下落し越月。

■円建て金相場
4,872円でスタートした7月の円建て金相場は、2日に月間最安値の4,853円をつけたあとは月を通して底堅く推移するドル建て金相場を受けて上昇。月末31日には月間最高値の5,022円まで上げ幅を拡大して終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
833.00ドルでスタートした7月のドル建てプラチナ相場は、G20で米中が貿易協議再開で合意したことを受けて底堅く推移するも、市場予想を上回る米6月雇用統計を背景に米利下げ観測が後退。ドルが主要通貨に対して買われ9日に月間最安値の808.00ドルまで値を落とした。
その後は、FRB議長が議会証言にて同月末FOMCにおける利下げの可能性を示唆したことでドル安となると上昇に転じ、中国経済指標も良好だったことから850ドル近辺まで上昇。その後も、相対的な割安感から買い進められ底堅く推移したあとは、米中通商協議の進展を好感した米株式の高値更新がサポート材料となり25日に月間最高値の881.00ドルまで続伸。月末のFOMCを前に870ドル近辺から880ドル近辺で推移すると、31日には873.00ドルで終了。

■円建てプラチナ相場
2,995円でスタートした7月の円建てプラチナ相場は、軟調なドル建てプラチナ相場を受け、8日に月間最安値の2,918円まで下落。月半ばから上昇に転じたドル建て相場により下値を切り上げると30日に月間最高値の3,166円まで堅調に推移した。月末31日には3,136円まで値を戻して終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
15.26ドルでスタートした7月のドル建て銀相場は、G20で米中貿易協議の再開が合意に至ったことを好感してドル高が進み徐々に上値を削ると、その後発表された良好な米経済指標により米利下げ観測が後退し、9日には月間最安値の15.03ドルまで続落。
その後は、FRB議長が月内利下げを改めて示唆したことや好調な中国経済指標を背景に下値を切り上げると、予てからあった銀価格の割安感も相俟って16ドルを突破。24日と25日に月間最高値の16.54ドルまで上値を伸ばしたあとは月末31日に16.48ドルで終了。

■円建て銀相場
55.80円でスタートした7月の円建て銀相場は、ドル建て銀相場が軟調に推移したことで8日に月間最安値の55.20円まで下落。月末にかけてドル建て相場が底堅く推移したことに加え、為替相場が円安に進んだことで25日に月間最高値の60.70円まで上昇。月末31日には60.60円で終了。

■為替
108.25円でスタートした7月のドル円相場は、月初G20で米中貿易協議再開が合意されたことが好感され、翌2日には108.48円に上昇。5日の米6月雇用統計では、非農業部門の雇用者数が市場予想を上回り、7月末のFOMCでの利下げが小幅に留まるとの観測から10日には月間最高値の109.01円まで続伸した。
しかし、同日米国時間には米FRB議長による議会証言が行われ、前述の良好な雇用統計を経ても米国景気の現状認識に変化がないことに言及。更には同月末のFOMCでの利下げに対する必要性を強く示唆したことから反落すると、その後の米FRB高官による利下げへの積極的な発言も相俟って19日には月間最安値の107.55円まで値を落とした。22日には米債務上限の引き上げ合意が超党派で行われ、翌23日にはIMFによる世界経済見通しで米国の経済成長率見通しが上方修正されたことを好感して108円代半ばを回復すると、月末31日には108.64円まで値を戻して終了。

略語注釈
FRB:連邦準備制度理事会  FOMC:連邦公開市場委員会  IMF:国際通貨基金

以上
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