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マーケット市況情報
2006年09月06日 15時28分
2006年8月の貴金属市況2006年09月06日 15時28分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
8月の金相場は630ドル台中盤でスタートした後、緊迫化するレバノン情勢を背景に上昇基調の展開となり2日には月間の最高値となる654.40ドルまで上昇しました。加えて3日に欧州中央銀行(ECB)・イングランド銀行(英国中央銀行)が相次いで利上げを決定した事や、4日に発表された米国7月の雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月に比べ11万3000人増はしたものの増加幅は雇用回復の目安とされる15万人を4ヶ月連続して下回ったことに加え、失業率は4.8%で0.2ポイント高まった事から市場は米国経済の鈍化を再認識。金相場は650ドル台の高値圏を維持しました。しかし夏休みで市場参加者が減少し閑散とした商いの中、中旬にかけては640ドル台での往来相場に終始。14日、金相場を支えてきた中東情勢の緊迫化と言う材料において、国連安全保障理事会の決議に基づき、イスラエル軍とレバノンのイスラム教徒シーア派武装組織ヒズボラとの停戦合意が行われた事から、金相場は軟調な値動きとなり一気に630ドルを割れるレベルまで売られました。その後もレバノン停戦を受けて、原油価格がやや軟調な取引となった事から、金相場も弱含みの展開となり18日には620ドル割れ。下旬にかけては、やや手掛かり難の様相となり、620ドル台での小動きに終始しましたが、29日には石油関連施設の集中するメキシコ湾を直撃する可能性の高かったハリケーン「アーネスト」が勢力を弱めた為 NY市場で原油価格が急落した事から、金相場も月間の最安値となる613.40ドルまで下落しました。その後は若干の買戻しが入り620ドル台前半で越月しました。 月を通じて総じて軟調な展開となりました。COMEXにおける投機家の買い持ち玉も270トン~330トン程度の比較的少量で増減の少ない動きとなり、夏枯れの様相を強めました。尚、英国でのテロ未然防止に絡む空港閉鎖のニュースは金相場には殆ど影響を与えませんでした。
■為替相場
ドル円為替相場は、前月27日に発表された米国06年第2四半期のGDP速報値が2.5%の成長と市場予測の3.2%の成長を大幅に下回る結果となった事から114円台中盤と円高圏でのスタートとなりました。その後ややドル安に行き過ぎ感が台頭したことから115円台まで戻したものの、4日に発表された米国雇用統計(海外金相場の項参照)では、予想以上に米国景気の鈍化が進んでいるのではと危惧する内容となった事から、8日のFOMC(連邦公開市場委員会)での米ドル金利の再利上げはないとの見通しが支配的となりドル円相場は再度114円台に突入しました。(事実FOMCではFFレート5.25%で金利据え置き。) その後は、夏休み気分が強まる中115円台~116円台中盤での往来相場に終始。しかし22日にはモスコウ・シカゴ連銀総裁が、「インフレの高止まりリスクは、低成長リスクを上回る。」と発言した事が、米ドルの利上げ再開を彷彿とさせた事から116円台後半までドル高・円安が進行。又一方で25日に発表された日本の消費者物価指数では+0.2%と事前予測の+0.5%を下回った事から当面日本の金利再引上げは無いとする市場認識が一般的となり、ドル円為替相場は117円台までドル高・円安が進みました。その後ややドル高に行き過ぎ感が出たことから若干円が買い戻され116円台後半での越月となりました。
■国内金相場
8月の国内円建て相場は、ドル建て金相場・為替相場共に値動きに乏しい展開となった事から、円建て価格も自ずと限られたレンジでの商いとなりました。月間の最高値・最安値は
高値2,421円(8/3)・安値2,302(8/18)と119円の値幅がありましたが、概ね2,350円~2,400円のレンジ内と納まっており方向感に乏しい展開となりました。海外同様総じて新規材料難で夏休み気分も手伝い動意薄の展開が続きました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
8月のプラチナ相場は、材料を模索する展開で不活発な商状が続きました。月初1,227ドルでスタートした後、中東情勢の緊迫化を背景とした金相場の上昇に追随し10日にかけては一時1,250ドルを付ける場面も見受けられましたが、1,250ドル以上では手持ち筋の手仕舞い売りが顕著となり長続きはしませんでした。その後は材料難から人気が離散する中、小口の手仕舞い売りが優勢となり段階的に底値を切り下げると18日には一時1,220ドルを割り込むレベルまで下落しました。さすがにこのレベルでは中国などの宝飾品需要等現物需要も増加し底値を打ちました。月末にかけては、一部投機家の思惑買いが活発化して1,240ドル台まで急反転しましたが、総じて取引量は低調であり、取引量が少ない市場に多少投機の買いが入ったが故に予想以上に価格に大きく跳ね返ったと言う印象でした。
■国内プラチナ相場
また、8月の国内円建て相場も方向感に乏しい中、4,550円~4,650円のレンジでの持合相場となりました。特に日本の現物需要を牽引する自動車触媒用需要・ガラス装置用需要と言った工業用需要家の多くは夏期休暇で会社自体が休業のところも多く、荷動きは極めて低調となりました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
8月の金相場は630ドル台中盤でスタートした後、緊迫化するレバノン情勢を背景に上昇基調の展開となり2日には月間の最高値となる654.40ドルまで上昇しました。加えて3日に欧州中央銀行(ECB)・イングランド銀行(英国中央銀行)が相次いで利上げを決定した事や、4日に発表された米国7月の雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月に比べ11万3000人増はしたものの増加幅は雇用回復の目安とされる15万人を4ヶ月連続して下回ったことに加え、失業率は4.8%で0.2ポイント高まった事から市場は米国経済の鈍化を再認識。金相場は650ドル台の高値圏を維持しました。しかし夏休みで市場参加者が減少し閑散とした商いの中、中旬にかけては640ドル台での往来相場に終始。14日、金相場を支えてきた中東情勢の緊迫化と言う材料において、国連安全保障理事会の決議に基づき、イスラエル軍とレバノンのイスラム教徒シーア派武装組織ヒズボラとの停戦合意が行われた事から、金相場は軟調な値動きとなり一気に630ドルを割れるレベルまで売られました。その後もレバノン停戦を受けて、原油価格がやや軟調な取引となった事から、金相場も弱含みの展開となり18日には620ドル割れ。下旬にかけては、やや手掛かり難の様相となり、620ドル台での小動きに終始しましたが、29日には石油関連施設の集中するメキシコ湾を直撃する可能性の高かったハリケーン「アーネスト」が勢力を弱めた為 NY市場で原油価格が急落した事から、金相場も月間の最安値となる613.40ドルまで下落しました。その後は若干の買戻しが入り620ドル台前半で越月しました。 月を通じて総じて軟調な展開となりました。COMEXにおける投機家の買い持ち玉も270トン~330トン程度の比較的少量で増減の少ない動きとなり、夏枯れの様相を強めました。尚、英国でのテロ未然防止に絡む空港閉鎖のニュースは金相場には殆ど影響を与えませんでした。
■為替相場
ドル円為替相場は、前月27日に発表された米国06年第2四半期のGDP速報値が2.5%の成長と市場予測の3.2%の成長を大幅に下回る結果となった事から114円台中盤と円高圏でのスタートとなりました。その後ややドル安に行き過ぎ感が台頭したことから115円台まで戻したものの、4日に発表された米国雇用統計(海外金相場の項参照)では、予想以上に米国景気の鈍化が進んでいるのではと危惧する内容となった事から、8日のFOMC(連邦公開市場委員会)での米ドル金利の再利上げはないとの見通しが支配的となりドル円相場は再度114円台に突入しました。(事実FOMCではFFレート5.25%で金利据え置き。) その後は、夏休み気分が強まる中115円台~116円台中盤での往来相場に終始。しかし22日にはモスコウ・シカゴ連銀総裁が、「インフレの高止まりリスクは、低成長リスクを上回る。」と発言した事が、米ドルの利上げ再開を彷彿とさせた事から116円台後半までドル高・円安が進行。又一方で25日に発表された日本の消費者物価指数では+0.2%と事前予測の+0.5%を下回った事から当面日本の金利再引上げは無いとする市場認識が一般的となり、ドル円為替相場は117円台までドル高・円安が進みました。その後ややドル高に行き過ぎ感が出たことから若干円が買い戻され116円台後半での越月となりました。
■国内金相場
8月の国内円建て相場は、ドル建て金相場・為替相場共に値動きに乏しい展開となった事から、円建て価格も自ずと限られたレンジでの商いとなりました。月間の最高値・最安値は
高値2,421円(8/3)・安値2,302(8/18)と119円の値幅がありましたが、概ね2,350円~2,400円のレンジ内と納まっており方向感に乏しい展開となりました。海外同様総じて新規材料難で夏休み気分も手伝い動意薄の展開が続きました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
8月のプラチナ相場は、材料を模索する展開で不活発な商状が続きました。月初1,227ドルでスタートした後、中東情勢の緊迫化を背景とした金相場の上昇に追随し10日にかけては一時1,250ドルを付ける場面も見受けられましたが、1,250ドル以上では手持ち筋の手仕舞い売りが顕著となり長続きはしませんでした。その後は材料難から人気が離散する中、小口の手仕舞い売りが優勢となり段階的に底値を切り下げると18日には一時1,220ドルを割り込むレベルまで下落しました。さすがにこのレベルでは中国などの宝飾品需要等現物需要も増加し底値を打ちました。月末にかけては、一部投機家の思惑買いが活発化して1,240ドル台まで急反転しましたが、総じて取引量は低調であり、取引量が少ない市場に多少投機の買いが入ったが故に予想以上に価格に大きく跳ね返ったと言う印象でした。
■国内プラチナ相場
また、8月の国内円建て相場も方向感に乏しい中、4,550円~4,650円のレンジでの持合相場となりました。特に日本の現物需要を牽引する自動車触媒用需要・ガラス装置用需要と言った工業用需要家の多くは夏期休暇で会社自体が休業のところも多く、荷動きは極めて低調となりました。
以上