マーケット市況情報

2019年01月15日 16時00分

2018年12月の貴金属市況2019年01月15日 16時00分

価格ベース
金    US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
銀    US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,231.05ドルでスタートした12月のドル建て金相場は、同日ロンドン時間午後に月間最安値の1,230.30ドルまで値を落としたものの、月を通して堅調な展開となった。7日発表の米11月雇用統計を前に1,240ドル近辺で揉み合ったあとは、同指標の芳しくない結果から米経済に対する成長鈍化懸念が広がりドル安が進むと1,250ドル近辺まで値を伸ばした。その後は、英国におけるEU離脱案の議会採決延期やドラギECB総裁によるユーロ圏経済成長見通しに対する先行きを案ずる発言からポンドやユーロに対してドルが強含むと1,245ドル近辺で上値を抑えられる展開。
18日から19日まで開催された米FOMCでは、政策金利引き上げが決定されたものの、2019年の利上げ回数を3回から2回に下方修正し2020年は1回に据え置かれた。これが市場予想よりも強気な姿勢であったことから利上げによる景気縮小が意識され、米国株式が急落しドル安が進む中で1,260ドル台中盤まで上げ幅を拡大。その後も堅調地合いを維持しクリスマス休暇を消化したあとは、低調な米経済指標、米政府機関閉鎖の長期化、米国株式の乱高下などを背景にドル売り優勢となる中、底堅く推移すると31日には月間最高値の1,281.65ドルまで値を伸ばして終了。

■円建て金相場
月間最安値の4,504円でスタートした12月の円建て金相場は、堅調なドル建て金相場を受けて値を伸ばすと14日に月間最高値の4,577円まで上昇。月末にかけて為替相場が円高に進んだことで上値の重い展開となるも、上向きなドル建て相場により同値付近で推移すると月末27日には4,568円で終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
月間最高値の811.00ドルでスタートした12月のドル建てプラチナ相場は、軟調な米国株式を嫌気した売りから徐々に上値を削ると、中国ファーウェイ社CFO逮捕との報を受け米中関係悪化懸念の高まりも相俟って790ドル近辺まで値を落とした。11日には、英国においてEU離脱法案の議会承認が延期になったことでドルが対ポンドで強含むと月間最安値の780.00ドルまで下げ幅を拡大。
しかし、この安値圏では買いが旺盛となり、800ドルを上抜け810ドル近辺まで急騰。その後は更なる上昇を支援する材料には不足しており、金相場の連れ安に上げ幅打ち消す展開となった。根本的な需給構造にゆがみが生じていることで資金流入しにくい状況が続いており、800ドルを意識した上値の重い展開が続いた。年末年始・クリスマス休暇にかけては薄商いとなる中、785ドル近辺から800ドル近辺の往来相場を形成し、月末31日には794.00ドルで終了。

■円建てプラチナ相場
月間最高値の3,035円でスタートした12月の円建てプラチナ相場は、月半ばにかけてドル建てプラチナ相場が軟調地合いだったことで値を落とすも、ドル建て相場急騰を受け13日には月初レベルまで値を戻した。しかし、上値は限定的で再び下落基調となると、円高も相俟って25日に月間最安値の2,889円まで下落。月末にかけてドル建て相場がやや回復し為替相場も円安に進んだことで27日には2,949円まで戻して終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
14.39ドルでスタートした12月のドル建て銀相場は、米中貿易戦争の一服による非鉄金属相場上昇に好感した買いから14.60ドル近辺まで上昇。しかし、中国ファーウェイ社CFOが逮捕されたことにより米中関係悪化懸念が再燃し、6日に月間最安値の14.38ドルまで値を落とした。7日発表の米11月雇用統計は市場予想を下回り、米国経済の鈍化が意識されるとドル安が進行し14.60ドル近辺まで上昇。その後は、中国が米自動車への関税を引き下げるとの報から貿易摩擦緩和期待を背景に14.80ドル近辺まで戻すも、金相場や非鉄金属相場に連れ安となり14.60ドル近辺まで反落。
17日発表の米経済指標やFOMC声明を背景に上昇する金相場にサポートされ14.80ドルまで回復するも、月を通して軟調に推移する米国株式から需要後退懸念が意識され上値の重い展開が続き、14.60ドルから14.80ドルのレンジ相場を形成。クリスマス休暇後は米政府機関の封鎖や低調な米経済指標を背景に14.80ドルを上抜けると15ドルを突破。月末31日には月間最高値の15.47ドルまで上値を伸ばし終了。

■円建て銀相場
月間最安値の54.80円でスタートした12月の円建て銀相場は、ドル建て銀相場の上昇に伴い14日に月間最高値の56.70円まで上昇。下旬にかけてドル建て相場の下落と円高が相俟って値を落とす場面もみられたが、月末にかけてドル建て相場が回復したことで27日には月間最高値と同レベルの56.60円で終了。

■為替
12月のドル円為替相場は、月間最高値の113.64円でスタートしたが、米中首脳会談を受けて対中追加関税が見送られたことを好感するも6日には中国ファーウェイ社CFOが逮捕との報道を受けて米中関係悪化懸念の高まりから112円台半ばまで下落。7日の米11月雇用統計で非農業部門の雇用者数及び平均自給がそれぞれ事前の市場予想を下回ったことから再びドルは売られ、10日には112.52円まで下げ足を強めた。
その後は19日まで開催されていた米FOMCで市場予想通り、利上げを決定。米国経済の先行きに自身を示したものの、市場は米国株の急落で反応。翌20日には日米欧主要株価が軒並み下落したことに加え、米政府機関閉鎖の影響を受けて、ドル売り・円買いの動きが強まり、110.80円付近まで値を落とした。その後も25日には日経平均株価が2万円を割り込むとドル円も110.07円と月間最安値まで続落。年末にかけて米国株の大幅反発を受けてやや反発すると111.00円で終了。

略語注釈
EU 欧州連合 ECB 欧州中央銀行 FOMC 米国連邦公開市場委員会
                          
以上
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