マーケット市況情報

2018年08月08日 13時00分

2018年7月の貴金属市況2018年08月08日 13時00分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:   〃 円建:   〃

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,249ドルでスタートした7月のドル建て金相場は、力強い米経済指標を受けドルが主要通貨に対して上昇したことで1,240ドル近辺まで値を落とした。しかし、米中輸入関税発動を控えた緊張感の高まりに米株安や米国債利回りが低下する中でドルが軟調となり、1,250ドル台中盤まで反発。その後、同国独立記念日を挟んで1,255ドル近辺で方向感に欠ける展開となったあと、6日発表の米6月雇用統計で失業率の悪化と平均時給の伸びが限定的となったことから米利上げペースの後退が意識され、ドルが弱含むと徐々に下値を切り上げると9日には月間最高値の1,262.60ドルまで上伸。
その後は米国が中国に2,000億ドル相当の中国製品に関税を適用する方針を表明したことからドル売りの場面が見られたものの、好調な米経済指標を背景にドルが買い戻され、1,240ドル近辺まで下げ幅を拡大。パウエルFRB議長が議会証言でこれまでの段階的な政策金利の引き上げを維持するとの見通しを示したことで、19日には月間最安値の1,217.40ドルまで続落。その後、米大統領が中国からの輸入品5,000億ドルに関税をかける準備ができていると明らかにしたことやEUや中国が自国通貨安を誘導していると非難したことから大規模なドル売りとなり、1,230ドル台中盤まで値を戻した。しかしその後は上昇余地に乏しい中、米通商代表が北米自由貿易協定再交渉での合意に楽観的な発言をしたことで世界的な貿易摩擦懸念の後退から1,220ドル台中盤まで下落。月末にかけて1,220ドル近辺で揉み合う展開を経て、31日には1,220.95ドルで終了。

■円建て金相場
4,504円でスタートした7月の円建て金相場は、月半ばにかけてドル建て金相場は弱含んだものの、為替相場が上昇したことで13日に月間最高値の4,558円まで値を伸ばした。月末にかけては、ドル建て相場と為替相場が共に軟調地合いとなったことから月末31日に月間最安値の4,413円まで下げ幅を拡大して終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
842ドルでスタートした7月のドル建てプラチナ相場は、米中通商問題悪化への警戒感や中国株・非鉄金属相場の下落を嫌気して投機筋を中心とした売りが旺盛となり、一時800ドルを割り込む水準まで急落。その後はドル高の一服から上昇する金相場の後押しもあり、850ドル台まで大幅反発に転じた後は840ドルを挟んだレンジ相場が続いた。6日には米6月雇用統計が発表され、非農業部門の雇用者数に増加は見られたものの、賃金の伸びや失業率は良化したとは言えず、欧州の中銀高官によるマイナス金利について否定的な見解も相俟ってドル売りが優勢となる中、9日には月間最高値の857ドルまで急騰。
その後は月央にかけて米中報復関税の行方に悲観的な見方が台頭する中、商品市場全般に積極的な買いは入りにくく、徐々に上値を切り下げる展開から19日のロンドン時間午後には月間最安値の798ドルまで大幅下落。しかし、このレベルでは実需のまとまった買いも見られ、米大統領によるドル高けん制発言や下値を確認した安心感から840ドル付近まで値を戻すものの、25日には米トランプ大統領と欧州ユンケルEU委員長による会談で貿易戦争が回避される見通しとなったことから再びドルが急速に買い戻されたことをきっかけに、投機筋の売りを誘う展開となり、820ドル近辺まで値を落とした。月末には831ドル付近まで買い戻されて終了。

■円建てプラチナ相場
3,136円でスタートした7月の円建てプラチナ相場は、月初のドル建てプラチナ相場急落に伴い3日に月間最安値の3,006円まで下落したあとは、ドル建て相場の回復と為替相場の上昇が相俟って13日に月間最高値の3,143円まで大幅反発。中旬以降のドル建て相場の下落により月間最安値近辺まで値を落とす場面がみられたものの、買い戻しによりドル建て相場が回復したことで月末31日には3,061円まで値を戻して終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
15.98ドルでスタートした7月のドル建て銀相場は、2日発表の良好な米経済指標を背景に主要通貨に対してドルが強含むと15.80ドル近辺まで下落。その後は、米中貿易摩擦激化懸念から米株安やドル売りを招き、16.10ドル近辺まで値を戻すと、6日発表の米6月雇用統計を前に16ドル近辺で売り買いが交錯する展開となった。しかしその後も、同指標を受けて年内利上げペースの後退が意識されドルが売られたことに加え、産業用メタルとしての銅やニッケルをはじめとする非鉄金属上昇にもサポートされ、9日には月間最高値の16.21ドルまで値を伸ばした。
その後は、11日発表の米6月卸売物価指数が高水準だったことや、世界的な貿易摩擦懸念の影響から新興国通貨からの資金流出も相俟ってドル選好の動きから下げに転じると、パウエルFRB議長の発言により米政策金利引き上げペースが維持されるとの見方から15.60ドル近辺まで続落し、非鉄金属の下落も材料視され19日には月間最安値の15.26ドルまで下げ幅を拡大。米大統領がFRBへの不満を表明し、他国の通貨安誘導を批判したことでドルが下げに転じ、米国とEU間の通商協議にて貿易戦争回避の報道を受けドルが続落すると15.60ドル近辺まで回復。月末にかけて15.40ドル付近で揉み合ったあと、31日には15.43ドルで終了。

■円建て銀相場
60.10円でスタートした7月の円建て銀相場は、月半ばにかけて上昇した為替相場により13日に月間最高値の60.60円まで値を伸ばしたものの、下旬にかけてドル建て銀相場と為替相場の下落に伴い24日と27日に月間最安値の57.80円まで急落。月末31日には58.10円で値を戻して終了。

■為替
110.87円でスタートした7月のドル円為替相場は、米中貿易摩擦懸念を背景に3日には月間最安値の110.37円までドル安が進んだ。6日には米7月雇用統計が発表され、非農業部門の雇用者数は増加したものの、賃金等の伸びは限定的となった。その後は米長期金利の利回り上昇や堅調な米国株を背景に111円を突破すると、人民元を中心とした新興国通貨が対ドルで下落したことなどから112円まで続伸。その後もこの円安基調を維持し、17日のパウエルFRB議長による議会証言で米国経済に対する楽観的な見方が示されたことや堅調に推移する米国株を材料にドル買いの流れは続き、翌18日には月間最高値の113.01円まで上値を伸ばした。
月後半にかけて、米トランプ大統領が現行のFRBの利上げ見通しに対する不満に言及したことや対中貿易の追加関税を示唆したことなどから、112円台前半まで急落。23日には日本銀行が金融政策の修正を検討との報道から110.90円まで急落したものの、月末31日には日銀金融政策決定会合で長期金利目標が据え置かれたことを材料に円安が進行することとなり、111.01円まで値を戻して終了。

名称
FRB 連邦準備制度理事会 EU 欧州連合

以上