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マーケット市況情報
2017年11月10日 17時00分
2017年10月の貴金属市況2017年11月10日 17時00分
価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$: 〃 円建: 〃
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,273.10ドルでスタートした10月のドル建て金相場は月初、前月からの軟調地合いを維持する中で好調な米経済指標も相俟って1,270ドル付近まで値を落としたが、その後は一時1,280ドル近辺まで反発する場面が見られた。6日発表の米9月雇用統計では平均賃金が市場予想を上回ったほか、失業率も低水準であったことからドル買いが優勢となると月間最安値の1,261.80ドルに急落。しかし、その後は北朝鮮情勢の緊迫化に加え、スペインのカタルーニャ自治州の独立問題といった地政学的リスクが意識される中で底堅い相場を形成する中、11日発表のFOMC議事要旨で年内利上げに確信を得られなかったことで12日には1,294.45ドルまで反発。翌13日には米9月CPI が市場予想を下回る冴えない結果となったことで再び金市場への資金流入が続き、16日には月間最高値の1,305.15ドルまで上伸した。
しかし、この価格水準では投機筋の売りも根強く、次期FRB議長人事を巡る観測からドルが買われる中で軟調地合いへ転換。米国株が過去最高値を更新したことも嫌気され、1,270ドル代後半まで下げ足を強めた。その後は1,270ドル半ば~1,280ドル半ばのレンジ相場を形成し、26日にはECB 理事会後のユーロ安や良好な米国経済指標を手がかりにして1,260ドル台後半まで売り込まれる展開が続いた。月末にかけて次期FRB議長に金融緩和策に積極的とされるパウエルFRB理事が有力と報じられたことから反転すると31日には1,270.15ドルまで値を戻して終了。
■円建て金相場
4,663円でスタートした10月の円建て金相場は、軟調なドル建て金相場に伴い、6日に月間最安値の4,650円まで下落。その後はドル建て相場が堅調に推移したことで16日には月間最高値の4,731円まで値を伸ばした。月末にかけて為替相場が円安・ドル高に振れたものの、ドル建て相場が大きく下落したことで31日には4,686円まで値を下げて終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
913ドルでスタートした10月のドル建てプラチナ相場は、中国をはじめとするアジア圏の祝日を背景に小動きとなる中、3日に月間最安値の907ドルをつけたあとも、動意に乏しい状況が続き915ドル台を挟んだレンジ相場を形成。その後は、米9月雇用統計を受け米国経済の底堅さが意識されたドル高の動きから月間安値と同レベル付近まで下落。しかし、北朝鮮が米西海岸を射程圏内とするミサイルを近く発射するであろうとの報道やスペインのカタルーニャ自治州の独立問題を背景に金が底堅く推移する中で925ドル付近まで反発。また、11日発表のFOMC議事要旨や対ドルでランド高が進んだこともサポート材料となり、16日には月間最高値の945ドルまで上伸した。
その後は次期FRB議長を巡る動きや堅調な米国経済指標、FRB高官発言を背景にドル高の動きが進む中で下げ足を強め、ECB理事会を受けたユーロ安や良好な米経済指標を材料に上値が削られると910ドル台中盤まで値を落とした。月末にはやや値を戻し、915ドル付近で終了。
■円建てプラチナ相場
月間最安値の3,407円でスタートした10月の円建てプラチナ相場は、上昇するドル建てプラチナ相場を受け、16日に月間最高値の3,502円まで上値を伸ばした。月末にかけてドル建て相場が軟調な展開となり下落するも、為替相場が円安・ドル高に動いたことで相殺され31日には3,448円で終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
月間最安値の16.58ドルでスタートした10月のドル建て銀相場は、動意に乏しいながらも16.80ドル近辺まで上昇したあとは、ドル上昇を背景にNY時間に一時16.40ドル近辺まで急落するも、北朝鮮情勢の緊迫やカタルーニャ自治州の独立を巡る問題といった地政学的リスクの高まりから値を戻した。FOMC議事要旨を受けて年内利上げ観測が後退したことでドル安が進行し、冴えない米経済指標もサポート材料となり底堅く推移すると16日には月間最高値の17.41ドルまで上伸。
次期FRB議長人事を巡り、ドルが上昇局面にある中、好調な企業決算を背景に米国株が過去最高値を更新しドルが続伸すると、17ドル近辺まで下げ足を強めた。17ドル近辺でもみ合ったあとは、ECB理事会にて量的緩和延長が決定されたことや、良好な米経済指標からドル高が進行し16.60ドル近辺まで下落。月末にかけて、次期FRB議長に金融緩和派が有力と報じられたことから反発した金相場につられ16.82ドルまで値を戻して終了。
■円建て銀相場
月間最安値の62.90円でスタートした10月の円建て銀相場は、堅調に推移するドル建て銀相場を背景に16日には月間最高値の65.40円まで上伸。その後は為替相場が円安・ドル高に進行するも、ドル建て相場の下落を受け軟調に推移し31日には64.00円で終了。
■為替
112.78円でスタートした10月のドル円相場は月の半ばにかけて軟調な展開が続いたが、月末にかけて反発する展開。
月初は良好な米国経済指標を材料にややドル高基調で推移したものの、6日に発表される米9月雇用統計を前にポジション調整が進み、112.60円近辺まで値を落とした。同指標発表後は16年ぶりの水準まで低下した失業率や平均賃金の上昇が好感され、113.50円付近まで反発したものの、11日にはFOMC議事要旨で物価の上昇しない米国の現状を懸念する見解が示されていたことに加え、13日に発表された米9月小売売上高や米9月消費者物価指数が市場予想を下回ったことで上値を抑えられ、月半ばの16日には月間最安値の112.08円まで値を落とした。しかし、その後は利上げに積極的な姿勢を示すテイラー・スタンフォード大教授が次期FRB議長候補として有力との報道からドル高基調が強まり、良好な米企業決算や大規模な米税制改革への期待感から続伸すると19日には112.99円まで反発。
22日の本邦総選挙における与党大勝の結果を受け、翌23日には113.89円まで急騰するも、利益確定の売りやECB理事会を控えて揉み合う展開が続いた。その後は再び次期FRB議長候補を巡り、緩やかな利上げ方針を維持するとみられるパウエルFRB理事が有力との報道からドル売りへ転じると27日には月間最高値の114.16円まで続伸。月末には日銀金融政策決定会合も市場予想通りに据え置かれたことで大きな値動きとはならず、月末31日には113.16円までやや値を落として終了。
名称
FOMC 連邦公開市場委員会 ECB 欧州中央銀行 FRB 連邦準備制度理事会
CPI 消費者物価指数
以上
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$: 〃 円建: 〃
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,273.10ドルでスタートした10月のドル建て金相場は月初、前月からの軟調地合いを維持する中で好調な米経済指標も相俟って1,270ドル付近まで値を落としたが、その後は一時1,280ドル近辺まで反発する場面が見られた。6日発表の米9月雇用統計では平均賃金が市場予想を上回ったほか、失業率も低水準であったことからドル買いが優勢となると月間最安値の1,261.80ドルに急落。しかし、その後は北朝鮮情勢の緊迫化に加え、スペインのカタルーニャ自治州の独立問題といった地政学的リスクが意識される中で底堅い相場を形成する中、11日発表のFOMC議事要旨で年内利上げに確信を得られなかったことで12日には1,294.45ドルまで反発。翌13日には米9月CPI が市場予想を下回る冴えない結果となったことで再び金市場への資金流入が続き、16日には月間最高値の1,305.15ドルまで上伸した。
しかし、この価格水準では投機筋の売りも根強く、次期FRB議長人事を巡る観測からドルが買われる中で軟調地合いへ転換。米国株が過去最高値を更新したことも嫌気され、1,270ドル代後半まで下げ足を強めた。その後は1,270ドル半ば~1,280ドル半ばのレンジ相場を形成し、26日にはECB 理事会後のユーロ安や良好な米国経済指標を手がかりにして1,260ドル台後半まで売り込まれる展開が続いた。月末にかけて次期FRB議長に金融緩和策に積極的とされるパウエルFRB理事が有力と報じられたことから反転すると31日には1,270.15ドルまで値を戻して終了。
■円建て金相場
4,663円でスタートした10月の円建て金相場は、軟調なドル建て金相場に伴い、6日に月間最安値の4,650円まで下落。その後はドル建て相場が堅調に推移したことで16日には月間最高値の4,731円まで値を伸ばした。月末にかけて為替相場が円安・ドル高に振れたものの、ドル建て相場が大きく下落したことで31日には4,686円まで値を下げて終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
913ドルでスタートした10月のドル建てプラチナ相場は、中国をはじめとするアジア圏の祝日を背景に小動きとなる中、3日に月間最安値の907ドルをつけたあとも、動意に乏しい状況が続き915ドル台を挟んだレンジ相場を形成。その後は、米9月雇用統計を受け米国経済の底堅さが意識されたドル高の動きから月間安値と同レベル付近まで下落。しかし、北朝鮮が米西海岸を射程圏内とするミサイルを近く発射するであろうとの報道やスペインのカタルーニャ自治州の独立問題を背景に金が底堅く推移する中で925ドル付近まで反発。また、11日発表のFOMC議事要旨や対ドルでランド高が進んだこともサポート材料となり、16日には月間最高値の945ドルまで上伸した。
その後は次期FRB議長を巡る動きや堅調な米国経済指標、FRB高官発言を背景にドル高の動きが進む中で下げ足を強め、ECB理事会を受けたユーロ安や良好な米経済指標を材料に上値が削られると910ドル台中盤まで値を落とした。月末にはやや値を戻し、915ドル付近で終了。
■円建てプラチナ相場
月間最安値の3,407円でスタートした10月の円建てプラチナ相場は、上昇するドル建てプラチナ相場を受け、16日に月間最高値の3,502円まで上値を伸ばした。月末にかけてドル建て相場が軟調な展開となり下落するも、為替相場が円安・ドル高に動いたことで相殺され31日には3,448円で終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
月間最安値の16.58ドルでスタートした10月のドル建て銀相場は、動意に乏しいながらも16.80ドル近辺まで上昇したあとは、ドル上昇を背景にNY時間に一時16.40ドル近辺まで急落するも、北朝鮮情勢の緊迫やカタルーニャ自治州の独立を巡る問題といった地政学的リスクの高まりから値を戻した。FOMC議事要旨を受けて年内利上げ観測が後退したことでドル安が進行し、冴えない米経済指標もサポート材料となり底堅く推移すると16日には月間最高値の17.41ドルまで上伸。
次期FRB議長人事を巡り、ドルが上昇局面にある中、好調な企業決算を背景に米国株が過去最高値を更新しドルが続伸すると、17ドル近辺まで下げ足を強めた。17ドル近辺でもみ合ったあとは、ECB理事会にて量的緩和延長が決定されたことや、良好な米経済指標からドル高が進行し16.60ドル近辺まで下落。月末にかけて、次期FRB議長に金融緩和派が有力と報じられたことから反発した金相場につられ16.82ドルまで値を戻して終了。
■円建て銀相場
月間最安値の62.90円でスタートした10月の円建て銀相場は、堅調に推移するドル建て銀相場を背景に16日には月間最高値の65.40円まで上伸。その後は為替相場が円安・ドル高に進行するも、ドル建て相場の下落を受け軟調に推移し31日には64.00円で終了。
■為替
112.78円でスタートした10月のドル円相場は月の半ばにかけて軟調な展開が続いたが、月末にかけて反発する展開。
月初は良好な米国経済指標を材料にややドル高基調で推移したものの、6日に発表される米9月雇用統計を前にポジション調整が進み、112.60円近辺まで値を落とした。同指標発表後は16年ぶりの水準まで低下した失業率や平均賃金の上昇が好感され、113.50円付近まで反発したものの、11日にはFOMC議事要旨で物価の上昇しない米国の現状を懸念する見解が示されていたことに加え、13日に発表された米9月小売売上高や米9月消費者物価指数が市場予想を下回ったことで上値を抑えられ、月半ばの16日には月間最安値の112.08円まで値を落とした。しかし、その後は利上げに積極的な姿勢を示すテイラー・スタンフォード大教授が次期FRB議長候補として有力との報道からドル高基調が強まり、良好な米企業決算や大規模な米税制改革への期待感から続伸すると19日には112.99円まで反発。
22日の本邦総選挙における与党大勝の結果を受け、翌23日には113.89円まで急騰するも、利益確定の売りやECB理事会を控えて揉み合う展開が続いた。その後は再び次期FRB議長候補を巡り、緩やかな利上げ方針を維持するとみられるパウエルFRB理事が有力との報道からドル売りへ転じると27日には月間最高値の114.16円まで続伸。月末には日銀金融政策決定会合も市場予想通りに据え置かれたことで大きな値動きとはならず、月末31日には113.16円までやや値を落として終了。
名称
FOMC 連邦公開市場委員会 ECB 欧州中央銀行 FRB 連邦準備制度理事会
CPI 消費者物価指数
以上