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マーケット市況情報
2004年10月07日 15時12分
2004年9月の貴金属市況2004年10月07日 15時12分
価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ 〃 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
9月の金相場は410ドル近辺と比較的高値圏でのスタートとなりましたが、コメックスにおける投機家の買い持ち玉数が260トン程度とやや過熱感が出て来た事から手仕舞いの売りを誘発し2日には405ドルを割り込みました。 その後も米国8月の雇用統計で失業率が5.4%(前月比-0.1%)に下落した事やグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長が米景気の先行きに楽観的見通しを示した事から米ドル為替が強含み基調となり、又原油価格が8月の高騰から一時的調整局面を向かえた事等から、8日にかけて金相場は390ドル台中盤まで下落しました。この間、9月11日を控えテロの懸念から「質への逃避」と見られる買いも見受けられましたが、相場の流れを押し戻す力はありませんでした。その後11日に発表された米国7月の貿易収支が史上2番目の高水準となった事を背景に金融当局者から米経常赤字に対する懸念発言が相次ぎ、米ドル為替がユーロに対して弱含むと金相場は反転。 15日に405ドル台を回復した後、21日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え概ね405ドル~406ドルと極めて狭いレンジでの揉み合い相場に終始しました。 21日に発表されたFOMCの政策決定ではフェデラル・ファンド・レート(FFレート)誘導値の0.25%引上げの1.75%と市場の予測どおりとなった事から市場は当面のドル買い材料は出尽くしたと判断。ドルがユーロに対して弱含みとなると、金相場は410ドルを超えるレベルまで上昇しました。又時を同じくして原油相場が再度上昇基調に転換し月末にかけて史上最高値を更新(NY原油先物で1バレル=50ドル以上)すると、つれて金相場も415ドル程度まで上昇して越月しました。尚、コメックスにおける投機家の買い持ち玉は、月初から月中にかけての下落局面で170トン程度まで減少しましたが、その後の上昇局面を受けて再び200トンを越えるレベルまで増加しました。
■為替相場
ドル・円為替相場は上旬から中旬にかけて、米国8月の雇用統計、原油価格の一時的調整、米国7月の貿易収支等、幾つか相場に影響を与えうる材料はあったものの、基本的には21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を前に動意薄の展開が続き概ね109.50円~110.50円のレンジでの小動きに終始しました。しかし、金ドル建ての項でも述べました通り米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定は予測通り、フェデラル・ファンド・レート(FFレート)誘導値の0.25%引上げで決着。この事自体はドル・円相場に大きな影響を及ぼさなかったものの、今度は連日高値を更新する原油高に反応。100%原油を輸入に頼る本邦にとって原油価格の高騰は、米国以上に弱気材料であり月末にかけて111円台半ばまで円安が進む場面が見受けられました。
月を通じてユーロ相場はドル・円に対しほぼ全面高であり、ドルが基軸となりユーロ・円が相手となる構図から、ユーロが基軸となりドル・円が相手となる相場に変化が見られました。
■国内金相場
国内金円建て相場は、ドル建て相場が安値圏であった月前半に円為替が110円を挟んでの小動きであった為8日に月間の安値である1,452円となった後、ドル建て価格の回復、円安を背景に下旬に値を伸ばす展開となり29日に月間の最高値である1,524円をつけました。 前月まではドル為替安=ドル建て金価格高・円為替高、ドル為替高=ドル建て金価格安・円為替安と言う構図でしたので、円建て金価格は相殺され値動きの方向感が乏しい傾向にありましたが、前述の通り為替市場の動向にやや変化が見られた事から、9月は月末にかけての円建て金価格の上昇が目立つ展開となりました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
9月のプラチナ相場は860ドル台中盤でのスタートとなりましたが、TOCOMを中心とした米系ファンドと見られる買いに上昇基調となると、3日にかけて一時880ドル近辺まで上昇しました。しかし米国の勤労感謝の日を含む3連休(4日~6日)を控え手仕舞いの売りが出て下落基調に転換。元々現物の需給と乖離した高値圏での投機家による思惑売買に価格がコントロールされていただけに、下値を確認することなく10日には一時830ドルを割り込むレベルまで下落しました。その後 米系ファンド筋と見られる買いに相場は反転、14日には840ドル台を回復しました。しかし21日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え様子見気分が強まる金市場を眺め、プラチナ相場も一時的に値動きの乏しい展開が続きました。その後21日にFOMCの政策決定が予想通りに決着した事に加えて「南ア鉱山会社(アングロ・プラチナム、インパラ・プラチナム)で鉱山労働者との賃金交渉の難航から労組側がストライキに突入する可能性がある。」との報が供給懸念を彷彿させるとして再び投機筋の思惑買いが活発化。29日には870ドル台半ばまで上昇しました。その後利食いの売りが出て850ドル台後半で越月しました。(*南ア・鉱山会社のストライキによる供給懸念はあくまでも、投機家の思惑買いの支援材料です。実際の現物に品薄感がある訳ではありません。)
■国内プラチナ相場
一方国内円建て価格は、ドル建て価格が上下とも値動きの荒い展開ではあったものの、月を通してみれば上旬は下落基調・中旬から下旬にかけて上昇基調であった事に加え、為替相場も下旬に円安傾向となった事から、円建て価格も上旬に安く、月末に高いと言う傾向になりました。結果、10日に2,984円を月間最安値となった後、徐々に価格を切り上げ29日に月間の最高値となる3,187円をつけるまで上昇基調を保ちました。
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ 〃 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
9月の金相場は410ドル近辺と比較的高値圏でのスタートとなりましたが、コメックスにおける投機家の買い持ち玉数が260トン程度とやや過熱感が出て来た事から手仕舞いの売りを誘発し2日には405ドルを割り込みました。 その後も米国8月の雇用統計で失業率が5.4%(前月比-0.1%)に下落した事やグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長が米景気の先行きに楽観的見通しを示した事から米ドル為替が強含み基調となり、又原油価格が8月の高騰から一時的調整局面を向かえた事等から、8日にかけて金相場は390ドル台中盤まで下落しました。この間、9月11日を控えテロの懸念から「質への逃避」と見られる買いも見受けられましたが、相場の流れを押し戻す力はありませんでした。その後11日に発表された米国7月の貿易収支が史上2番目の高水準となった事を背景に金融当局者から米経常赤字に対する懸念発言が相次ぎ、米ドル為替がユーロに対して弱含むと金相場は反転。 15日に405ドル台を回復した後、21日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え概ね405ドル~406ドルと極めて狭いレンジでの揉み合い相場に終始しました。 21日に発表されたFOMCの政策決定ではフェデラル・ファンド・レート(FFレート)誘導値の0.25%引上げの1.75%と市場の予測どおりとなった事から市場は当面のドル買い材料は出尽くしたと判断。ドルがユーロに対して弱含みとなると、金相場は410ドルを超えるレベルまで上昇しました。又時を同じくして原油相場が再度上昇基調に転換し月末にかけて史上最高値を更新(NY原油先物で1バレル=50ドル以上)すると、つれて金相場も415ドル程度まで上昇して越月しました。尚、コメックスにおける投機家の買い持ち玉は、月初から月中にかけての下落局面で170トン程度まで減少しましたが、その後の上昇局面を受けて再び200トンを越えるレベルまで増加しました。
■為替相場
ドル・円為替相場は上旬から中旬にかけて、米国8月の雇用統計、原油価格の一時的調整、米国7月の貿易収支等、幾つか相場に影響を与えうる材料はあったものの、基本的には21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を前に動意薄の展開が続き概ね109.50円~110.50円のレンジでの小動きに終始しました。しかし、金ドル建ての項でも述べました通り米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定は予測通り、フェデラル・ファンド・レート(FFレート)誘導値の0.25%引上げで決着。この事自体はドル・円相場に大きな影響を及ぼさなかったものの、今度は連日高値を更新する原油高に反応。100%原油を輸入に頼る本邦にとって原油価格の高騰は、米国以上に弱気材料であり月末にかけて111円台半ばまで円安が進む場面が見受けられました。
月を通じてユーロ相場はドル・円に対しほぼ全面高であり、ドルが基軸となりユーロ・円が相手となる構図から、ユーロが基軸となりドル・円が相手となる相場に変化が見られました。
■国内金相場
国内金円建て相場は、ドル建て相場が安値圏であった月前半に円為替が110円を挟んでの小動きであった為8日に月間の安値である1,452円となった後、ドル建て価格の回復、円安を背景に下旬に値を伸ばす展開となり29日に月間の最高値である1,524円をつけました。 前月まではドル為替安=ドル建て金価格高・円為替高、ドル為替高=ドル建て金価格安・円為替安と言う構図でしたので、円建て金価格は相殺され値動きの方向感が乏しい傾向にありましたが、前述の通り為替市場の動向にやや変化が見られた事から、9月は月末にかけての円建て金価格の上昇が目立つ展開となりました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
9月のプラチナ相場は860ドル台中盤でのスタートとなりましたが、TOCOMを中心とした米系ファンドと見られる買いに上昇基調となると、3日にかけて一時880ドル近辺まで上昇しました。しかし米国の勤労感謝の日を含む3連休(4日~6日)を控え手仕舞いの売りが出て下落基調に転換。元々現物の需給と乖離した高値圏での投機家による思惑売買に価格がコントロールされていただけに、下値を確認することなく10日には一時830ドルを割り込むレベルまで下落しました。その後 米系ファンド筋と見られる買いに相場は反転、14日には840ドル台を回復しました。しかし21日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え様子見気分が強まる金市場を眺め、プラチナ相場も一時的に値動きの乏しい展開が続きました。その後21日にFOMCの政策決定が予想通りに決着した事に加えて「南ア鉱山会社(アングロ・プラチナム、インパラ・プラチナム)で鉱山労働者との賃金交渉の難航から労組側がストライキに突入する可能性がある。」との報が供給懸念を彷彿させるとして再び投機筋の思惑買いが活発化。29日には870ドル台半ばまで上昇しました。その後利食いの売りが出て850ドル台後半で越月しました。(*南ア・鉱山会社のストライキによる供給懸念はあくまでも、投機家の思惑買いの支援材料です。実際の現物に品薄感がある訳ではありません。)
■国内プラチナ相場
一方国内円建て価格は、ドル建て価格が上下とも値動きの荒い展開ではあったものの、月を通してみれば上旬は下落基調・中旬から下旬にかけて上昇基調であった事に加え、為替相場も下旬に円安傾向となった事から、円建て価格も上旬に安く、月末に高いと言う傾向になりました。結果、10日に2,984円を月間最安値となった後、徐々に価格を切り上げ29日に月間の最高値となる3,187円をつけるまで上昇基調を保ちました。