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マーケット市況情報
2017年10月11日 11時00分
2017年9月の貴金属市況2017年10月11日 11時00分
価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$: 〃 円建: 〃
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,318.40ドルでスタートした9月のドル建て金相場は、1日発表の米8月雇用統計が市場予想を下回った一方で、米ISM製造業景況指数は堅調に推移したため、上げ幅は限定的となった。その後は、北朝鮮がICBMに搭載可能な水素爆弾の実験に成功したと発表したことや、米国本土へ上陸が懸念されていた大型ハリケーンの経済的打撃に対する警戒感の高まりに加え、FRB高官の追加利上げに対する慎重な発言などが材料視され底堅い展開となると、8日に月間最高値の1,350.90ドルまで上伸した。
その後は北朝鮮の建国記念日に際し、ミサイル発射の懸念があったものの杞憂に終わり、また大型ハリケーンの勢力が弱まったことで過度なリスク回避姿勢の後退から1,320ドル近辺まで下落した。しかし、引き続き地政学リスクが燻っていることから下値は限定的であった。14日発表の米CPIを受け、年内追加利上げ観測の台頭からドル高が重しとなり、上値を削る展開となると米国株の史上最高値更新も材料となり1,310ドル近辺まで下げ足を強めた。19日~20日にかけて開催されたFOMC声明では政策金利の据え置きとバランスシートの縮小開始を発表。また、年内利上げ見通しも強まったことから1,290ドル近辺まで急落。その後も年内利上げ観測から上値が重い展開が続いたが、25日には北朝鮮による水爆実験を受けて米朝関係に再び緊張が走ると1,310ドル近辺まで急反発。その後のFRB議長講演で段階的利上げへの言及から一転軟調な展開へ。27日には月間最安値の1,282.55ドルまで下げ足を強めると、月末29日にはほぼ同水準の1,283.10ドルで終了。
■円建て金相場
4,711円でスタートした9月の円建て金相場は月初、為替が円高基調に進んだものの
それを上回るドル建て金相場の上昇に伴い4日に月間最高値の4,751円まで値を伸ばした。その後は、為替相場が円高・ドル安に進む中で11日には月間最安値の4,692円まで下落。月半ばにかけてドル建て相場はやや値を落としたものの、円安の進行で15日に再度月間最高値の4,751円をつけたあとは、軟調なドル建て相場を受けて円建て相場も値を落とす展開となり、4,697円で終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
997ドルでスタートした9月のドル建てプラチナ相場は月を通して軟調な展開となった。月初、良好な米経済指標を受けた上昇で1,000ドルを突破すると、米朝間の緊張高まりや米国本土への大型ハリケーンの接近、FRB高官の追加利上げに対する慎重な発言などを背景に底堅い相場展開となり8日に月間最高値の1,014ドルまで続伸。
その後は、北朝鮮のミサイル発射懸念やハリケーンへの警戒感がやや後退したことで下落した金相場に連れ安となり、徐々に上値を削る展開。また、世界最大の自動車市場である中国でガソリン車やディーゼル車等の内燃機関の製造販売を禁止する方針が報道されたことから、需要減少懸念を材料に軟調地合いへ転換。14日発表の米8月CPIが良好な結果だったことで、年内追加利上げ観測の高まりからドル高が進行し、やや反発する場面がみられたが上値は限定的。20日のFOMC声明では政策金利の据え置きとバランスシート縮小を決定。加えて年内利上げ見通しの高まりから930ドル近辺まで下落。25日には米朝間の緊張の高まりをきっかけに940ドル近辺まで反発するも、上値の重い展開は変わらず、イエレンFRB議長講演で緩やかな利上げが適切との発言を背景に下落。また、パラジウム相場との逆転も下押し材料となり、27日には月間最安値の917ドルまで下げ足を強めた。月末29日にはやや値を戻し920ドルで終了。
■円建てプラチナ相場
3,620円でスタートした9月の円建てプラチナ相場は、堅調なドル建てプラチナ相場を受けて4日には月間最高値の3,656円をつけた。月半ばから月末にかけて為替が円安・ドル高に進むものの、軟調に推移するドル建て相場から27日には月間最安値の3,446円をつけると、月末29日は同レベルの3,447円で終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
17.50ドルでスタートした9月のドル建て銀相場は、1日発表の米経済指標の強弱まちまちな結果を受け、限定的ながらも上値を伸ばすと17.80ドル近辺まで上昇。その後は、北朝鮮によるICBMに搭載可能な水素爆弾の実験成功の発表や大型ハリケーンの米国本土への上陸懸念、米FRB高官が追加利上げに対して消極的な発言をしたことなどを材料に上昇する金相場に連れ高となり、8日には月間最高値の18.21ドルをつけた。
その後は、北朝鮮が建国記念日に合わせミサイルを発射する恐れがあったものの9日には発射されず、また、米国を襲ったハリケーンへの警戒感も薄れたことで、過度な逃避需要が落ち着き下落する金相場に追随すると17.80近辺まで値を落としたものの、引き続き地政学リスクの存在がサポート要因となり、下値は限定的。独自材料に乏しい中、17.70ドル近辺から17.90ドル近辺のレンジ相場を形成した後はFOMCを控えて年内利上げ観測が高まる中、17.20ドル近辺まで下落。同FOMC声明では政策金利は据え置かれたものの、年内利上げへの姿勢を示し、2018年の利上げ回数についても言及。加えてバランスシート縮小開始の発表をしたことで17.00ドル近辺まで下げ足を強めた。25日には米朝間の緊張が再燃。呼応するように金相場が反応すると17.20ドル近辺まで値を戻す場面があったが、FRB議長講演で緩やかな利上げが適切との見方を示したことから、上値は抑えられ17ドルを割り込む水準まで下落。28日には月間最安値の16.82ドルまで下げ足を強め、月末29日には同値付近の16.86ドルで終了。
■円建て銀相場
65.00円でスタートした9月の円建て銀相場は、月初、ドル建て銀相場上昇により8日に65.90円まで値を伸ばしたあとは、ドル建て相場が軟調地合いに転換したものの、円高に進んでいた為替相場が反発したことで13日に月間最高値の66.00円まで上伸。その後、円安が進行するもドル建て相場の下落が著しく、27日に月間最安値の63.50円まで値を落とした。月末29日には63.80円まで戻し終了。
■為替
110.16円でスタートした9月の為替相場は月前半には円高基調が続いたものの、月半ばから月末にかけて概ね堅調に推移した。
月初1日には米8月雇用統計が発表され、非農業部門の就業者数の伸びや失業率が市場予想を下回ると109.50円半ばまでドルが売られ、週末3日には北朝鮮の水爆実験を受けた地政学的リスクの高まりにドル売り優勢の展開が続いた。加えて、FRB高官による早期利上げへの慎重な発言も重なり、5日にかけて108円台後半まで円高が続いた。その後も米FRB副議長の辞任報道から8日に月間最安値である108.40円まで続落。
11日には北朝鮮のミサイル発射を警戒した円買い基調は続いたものの、同日のミサイル発射が実行されず、市場の警戒感が徐々に回復する中で米国株の上昇や市場予想を上回る米8月消費者物価指数等を受けてドルが買い戻され、110.60円台後半まで急反発。15日には北朝鮮が再びミサイル発射を行い、110.20円付近まで反落する場面は見られたものの、良好な米8月CPIを受けた年内利上げ観測の高まりに111.30円近辺まで上昇。
18日は本邦祝日で市場参加者は限定的となり、値動きに乏しかったものの、19日~20日にかけて開催された米FOMCでFRB保有資産の縮小が決定された。また政策金利は据え置かれたものの、年内の利上げ見通しが強まったことでドルが買い進められ、21日には112.53円まで急騰。しかし、その後は北朝鮮の水爆実験を巡り、米国との間で非難の応酬が繰り広げられる中で一時111円台まで大幅反落する場面は見られたものの、米FRB議長による段階的利上げへの言及や米税制改革法案への期待感から28日には月間最高値である112.95円まで急反発。月末29日にはやや値を戻して112.73円で終了。
名称
FOMC 連邦公開市場委員会 ECB 欧州中央銀行 FRB 連邦準備制度理事会
ICBM 大陸間弾道ミサイル CPI 消費者物価指数
以上
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$: 〃 円建: 〃
金(Gold)
■ドル建て金相場
1,318.40ドルでスタートした9月のドル建て金相場は、1日発表の米8月雇用統計が市場予想を下回った一方で、米ISM製造業景況指数は堅調に推移したため、上げ幅は限定的となった。その後は、北朝鮮がICBMに搭載可能な水素爆弾の実験に成功したと発表したことや、米国本土へ上陸が懸念されていた大型ハリケーンの経済的打撃に対する警戒感の高まりに加え、FRB高官の追加利上げに対する慎重な発言などが材料視され底堅い展開となると、8日に月間最高値の1,350.90ドルまで上伸した。
その後は北朝鮮の建国記念日に際し、ミサイル発射の懸念があったものの杞憂に終わり、また大型ハリケーンの勢力が弱まったことで過度なリスク回避姿勢の後退から1,320ドル近辺まで下落した。しかし、引き続き地政学リスクが燻っていることから下値は限定的であった。14日発表の米CPIを受け、年内追加利上げ観測の台頭からドル高が重しとなり、上値を削る展開となると米国株の史上最高値更新も材料となり1,310ドル近辺まで下げ足を強めた。19日~20日にかけて開催されたFOMC声明では政策金利の据え置きとバランスシートの縮小開始を発表。また、年内利上げ見通しも強まったことから1,290ドル近辺まで急落。その後も年内利上げ観測から上値が重い展開が続いたが、25日には北朝鮮による水爆実験を受けて米朝関係に再び緊張が走ると1,310ドル近辺まで急反発。その後のFRB議長講演で段階的利上げへの言及から一転軟調な展開へ。27日には月間最安値の1,282.55ドルまで下げ足を強めると、月末29日にはほぼ同水準の1,283.10ドルで終了。
■円建て金相場
4,711円でスタートした9月の円建て金相場は月初、為替が円高基調に進んだものの
それを上回るドル建て金相場の上昇に伴い4日に月間最高値の4,751円まで値を伸ばした。その後は、為替相場が円高・ドル安に進む中で11日には月間最安値の4,692円まで下落。月半ばにかけてドル建て相場はやや値を落としたものの、円安の進行で15日に再度月間最高値の4,751円をつけたあとは、軟調なドル建て相場を受けて円建て相場も値を落とす展開となり、4,697円で終了。
プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
997ドルでスタートした9月のドル建てプラチナ相場は月を通して軟調な展開となった。月初、良好な米経済指標を受けた上昇で1,000ドルを突破すると、米朝間の緊張高まりや米国本土への大型ハリケーンの接近、FRB高官の追加利上げに対する慎重な発言などを背景に底堅い相場展開となり8日に月間最高値の1,014ドルまで続伸。
その後は、北朝鮮のミサイル発射懸念やハリケーンへの警戒感がやや後退したことで下落した金相場に連れ安となり、徐々に上値を削る展開。また、世界最大の自動車市場である中国でガソリン車やディーゼル車等の内燃機関の製造販売を禁止する方針が報道されたことから、需要減少懸念を材料に軟調地合いへ転換。14日発表の米8月CPIが良好な結果だったことで、年内追加利上げ観測の高まりからドル高が進行し、やや反発する場面がみられたが上値は限定的。20日のFOMC声明では政策金利の据え置きとバランスシート縮小を決定。加えて年内利上げ見通しの高まりから930ドル近辺まで下落。25日には米朝間の緊張の高まりをきっかけに940ドル近辺まで反発するも、上値の重い展開は変わらず、イエレンFRB議長講演で緩やかな利上げが適切との発言を背景に下落。また、パラジウム相場との逆転も下押し材料となり、27日には月間最安値の917ドルまで下げ足を強めた。月末29日にはやや値を戻し920ドルで終了。
■円建てプラチナ相場
3,620円でスタートした9月の円建てプラチナ相場は、堅調なドル建てプラチナ相場を受けて4日には月間最高値の3,656円をつけた。月半ばから月末にかけて為替が円安・ドル高に進むものの、軟調に推移するドル建て相場から27日には月間最安値の3,446円をつけると、月末29日は同レベルの3,447円で終了。
銀(Silver)
■ドル建て銀相場
17.50ドルでスタートした9月のドル建て銀相場は、1日発表の米経済指標の強弱まちまちな結果を受け、限定的ながらも上値を伸ばすと17.80ドル近辺まで上昇。その後は、北朝鮮によるICBMに搭載可能な水素爆弾の実験成功の発表や大型ハリケーンの米国本土への上陸懸念、米FRB高官が追加利上げに対して消極的な発言をしたことなどを材料に上昇する金相場に連れ高となり、8日には月間最高値の18.21ドルをつけた。
その後は、北朝鮮が建国記念日に合わせミサイルを発射する恐れがあったものの9日には発射されず、また、米国を襲ったハリケーンへの警戒感も薄れたことで、過度な逃避需要が落ち着き下落する金相場に追随すると17.80近辺まで値を落としたものの、引き続き地政学リスクの存在がサポート要因となり、下値は限定的。独自材料に乏しい中、17.70ドル近辺から17.90ドル近辺のレンジ相場を形成した後はFOMCを控えて年内利上げ観測が高まる中、17.20ドル近辺まで下落。同FOMC声明では政策金利は据え置かれたものの、年内利上げへの姿勢を示し、2018年の利上げ回数についても言及。加えてバランスシート縮小開始の発表をしたことで17.00ドル近辺まで下げ足を強めた。25日には米朝間の緊張が再燃。呼応するように金相場が反応すると17.20ドル近辺まで値を戻す場面があったが、FRB議長講演で緩やかな利上げが適切との見方を示したことから、上値は抑えられ17ドルを割り込む水準まで下落。28日には月間最安値の16.82ドルまで下げ足を強め、月末29日には同値付近の16.86ドルで終了。
■円建て銀相場
65.00円でスタートした9月の円建て銀相場は、月初、ドル建て銀相場上昇により8日に65.90円まで値を伸ばしたあとは、ドル建て相場が軟調地合いに転換したものの、円高に進んでいた為替相場が反発したことで13日に月間最高値の66.00円まで上伸。その後、円安が進行するもドル建て相場の下落が著しく、27日に月間最安値の63.50円まで値を落とした。月末29日には63.80円まで戻し終了。
■為替
110.16円でスタートした9月の為替相場は月前半には円高基調が続いたものの、月半ばから月末にかけて概ね堅調に推移した。
月初1日には米8月雇用統計が発表され、非農業部門の就業者数の伸びや失業率が市場予想を下回ると109.50円半ばまでドルが売られ、週末3日には北朝鮮の水爆実験を受けた地政学的リスクの高まりにドル売り優勢の展開が続いた。加えて、FRB高官による早期利上げへの慎重な発言も重なり、5日にかけて108円台後半まで円高が続いた。その後も米FRB副議長の辞任報道から8日に月間最安値である108.40円まで続落。
11日には北朝鮮のミサイル発射を警戒した円買い基調は続いたものの、同日のミサイル発射が実行されず、市場の警戒感が徐々に回復する中で米国株の上昇や市場予想を上回る米8月消費者物価指数等を受けてドルが買い戻され、110.60円台後半まで急反発。15日には北朝鮮が再びミサイル発射を行い、110.20円付近まで反落する場面は見られたものの、良好な米8月CPIを受けた年内利上げ観測の高まりに111.30円近辺まで上昇。
18日は本邦祝日で市場参加者は限定的となり、値動きに乏しかったものの、19日~20日にかけて開催された米FOMCでFRB保有資産の縮小が決定された。また政策金利は据え置かれたものの、年内の利上げ見通しが強まったことでドルが買い進められ、21日には112.53円まで急騰。しかし、その後は北朝鮮の水爆実験を巡り、米国との間で非難の応酬が繰り広げられる中で一時111円台まで大幅反落する場面は見られたものの、米FRB議長による段階的利上げへの言及や米税制改革法案への期待感から28日には月間最高値である112.95円まで急反発。月末29日にはやや値を戻して112.73円で終了。
名称
FOMC 連邦公開市場委員会 ECB 欧州中央銀行 FRB 連邦準備制度理事会
ICBM 大陸間弾道ミサイル CPI 消費者物価指数
以上