- ホーム
- 貴金属価格情報
- マーケット市況情報一覧
- 2006年6月の貴金属市況
マーケット市況情報
2006年07月24日 16時15分
2006年6月の貴金属市況2006年07月24日 16時15分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
6月の金相場は630ドル台でスタートした後、一時的に強含んだものの、流れとしては、前月後半からの下げ局面を引継ぎ軟調な値動きとなりました。5月末に発表された 米国連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を巡り、6月の米国ドル政策金利の再引上げ観測が強まる中、米ドル買い/金売りの構図が強まり13日には当面の下値抵抗線と見られた600ドルを割り込むとアッサリ580ドル台まで下落しました。又 イランの核開発問題において一時的にせよ強硬姿勢に軟化が見られた事や、原油相場が調整局面に入った事も金相場に対する弱気材料となり、この期間の軟調な金価格を演出する材料として作用しました。その後も米ドル金利先高感を背景とした堅調な米ドル為替相場を背景として、金相場のみならず商品全般や株式等などの市場からも資金が逃避する傾向となり、21日にかけて560ドル台~570ドル台でのやや軟調な相場展開が続きました。しかしその後は原油相場が再び1バレル=70ドル台に向けて上昇した事や、新たな脅威として北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射問題が台頭。イラク核開発問題も含めた国際的緊張が再度、「安全資産」としての金買いを誘発する結果となり下旬には580ドル台~590ドル台までレンジを切り上げました。加えて 29日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の予想通り0.25%の米ドル政策金利(F・Fレート)の引き上げを実施。(引上げ後5.25%) しかし声明文では今後の継続的米ドル金利引上げに懐疑的内容となった事から、急速に金相場は回復する事となり、同日に600ドル台を回復すると、月末には610ドル台まで上昇して越月しました。 尚、COMEXにおける投機家の買い持ち玉数は6月月初350トン程度での推移となっておりましたが、6月の価格下落時に相当数が手仕舞いされ250トン程度まで減少しました。
■為替相場
ドル円為替相場は、112円台中盤で始まりましたが、米国バーナンキFRB議長が講演で「今のままのペースでインフレが進行すると物価安定と言えるレンジの上限を超える。」加えて「経済の安定成長は物価の安定によりもたらされる。」と言及したことから、利上げ打ち切り・継続のどちらかで不透明感の強かった米国ドル金利政策の今後は、切り上げ続行の方法で市場の見解は一致。これを受けてドル円為替相場は、徐々にドル高・円安が進行する展開となり、14日には115円台まで円安が進みました。しかしその後は、本邦株式市場が底打ちから上昇基調に転じた事から円に対する需要も回復基調となり、22日にかけては114円台~115円台での比較的狭いレンジでの揉み合い相場を形成しました。その後は「月末のFOMCでは0.50%の米ドル政策金利の引上げが行われる可能性あり」との観測が台頭。(通常は0.25%刻み) これを受けて再びドル買い圧力が高まると29日にかけて一時は116円台後半までドル高・円安の取引となりました。29日に開催されたFOMCでは、0.25%の米国政策金利引上げが実施され、0.50%の利上げを予測していた向きにはやや失望感の出る結果となった事から、ややドルが売られ114円台での越月となりました。
■国内金相場
6月の国内円建て相場は、ドル建て金価格が月の前半下落のきつい相場展開となった事から、月初に月間の最高値となる2,340円でスタートした後、14日に月間の最安値となる2,057円に達するまで押しなべて下落傾向の取引となりました。その後月末に至るまでドル建て金相場の大幅な回復はありませんでしたが、為替相場において徐々にドル高・円安が進んだ事を受けて円建て金価格も回復傾向に移行。月末にはドル建て金価格が600ドル台を回復したことも追い風となり、2,236円まで上昇して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
6月のプラチナ相場は1,240ドル台の中盤でスタートしましたが、TOCOMにおける一部投機筋の買いもあり5日にかけて一時1,270ドル近辺まで上昇しました。しかしその後は金相場の下落に追随する形で手仕舞い売りが優勢となると、9日には1,200ドルを割れるレベルまで下落。市場の出来高がそれほど多くない中、断続的に投機筋の大型の手仕舞い売りが出る事により、価格変動幅が必然的に大きくなるという展開が続きました。結果14日に月間の最安値となる1,125ドルで底打ちするまでほぼ一方的な下落基調が続きました。漸くこの頃になると工業用を中心として一部実需の購入が出てきた事や、その他の品種にも底打ち感が出てきた事、中長期的には貴金属は引き続き上昇との予測等から、底値を切り上げる形で22日には一時1,200ドル近辺まで上昇しました。その後1,200ドルを境に、再度手仕舞い売りが出ましたが、月末にはFOMCの声明で今後の米国政策金利引上げ継続が懐疑的になったと事に端を発して金に買いが集まった事を受けて、プラチナ相場も1,220ドル台まで上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
一方国内円建て相場は、ドル建てプラチナ価格の急落を受けて、月初4,575円から14日月間最安値の4,140円まで400円を超える急落となりました。同期間中為替相場ではドル高・円安の傾向であり、このこと自体は円建てプラチナ価格の上昇に寄与する要因。それにも関わらず前述の大幅下落となった事は、ドル建てプラチナ価格の下落の激しさを伺わせます。その後はドル建てプラチナ価格が反発した事に加え、為替相場が円安圏を保った事から、円建てプラチナ価格も急回復。月末4,527円と月初のレベルには及ばないものの、4,500円台を回復して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
6月の金相場は630ドル台でスタートした後、一時的に強含んだものの、流れとしては、前月後半からの下げ局面を引継ぎ軟調な値動きとなりました。5月末に発表された 米国連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を巡り、6月の米国ドル政策金利の再引上げ観測が強まる中、米ドル買い/金売りの構図が強まり13日には当面の下値抵抗線と見られた600ドルを割り込むとアッサリ580ドル台まで下落しました。又 イランの核開発問題において一時的にせよ強硬姿勢に軟化が見られた事や、原油相場が調整局面に入った事も金相場に対する弱気材料となり、この期間の軟調な金価格を演出する材料として作用しました。その後も米ドル金利先高感を背景とした堅調な米ドル為替相場を背景として、金相場のみならず商品全般や株式等などの市場からも資金が逃避する傾向となり、21日にかけて560ドル台~570ドル台でのやや軟調な相場展開が続きました。しかしその後は原油相場が再び1バレル=70ドル台に向けて上昇した事や、新たな脅威として北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射問題が台頭。イラク核開発問題も含めた国際的緊張が再度、「安全資産」としての金買いを誘発する結果となり下旬には580ドル台~590ドル台までレンジを切り上げました。加えて 29日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の予想通り0.25%の米ドル政策金利(F・Fレート)の引き上げを実施。(引上げ後5.25%) しかし声明文では今後の継続的米ドル金利引上げに懐疑的内容となった事から、急速に金相場は回復する事となり、同日に600ドル台を回復すると、月末には610ドル台まで上昇して越月しました。 尚、COMEXにおける投機家の買い持ち玉数は6月月初350トン程度での推移となっておりましたが、6月の価格下落時に相当数が手仕舞いされ250トン程度まで減少しました。
■為替相場
ドル円為替相場は、112円台中盤で始まりましたが、米国バーナンキFRB議長が講演で「今のままのペースでインフレが進行すると物価安定と言えるレンジの上限を超える。」加えて「経済の安定成長は物価の安定によりもたらされる。」と言及したことから、利上げ打ち切り・継続のどちらかで不透明感の強かった米国ドル金利政策の今後は、切り上げ続行の方法で市場の見解は一致。これを受けてドル円為替相場は、徐々にドル高・円安が進行する展開となり、14日には115円台まで円安が進みました。しかしその後は、本邦株式市場が底打ちから上昇基調に転じた事から円に対する需要も回復基調となり、22日にかけては114円台~115円台での比較的狭いレンジでの揉み合い相場を形成しました。その後は「月末のFOMCでは0.50%の米ドル政策金利の引上げが行われる可能性あり」との観測が台頭。(通常は0.25%刻み) これを受けて再びドル買い圧力が高まると29日にかけて一時は116円台後半までドル高・円安の取引となりました。29日に開催されたFOMCでは、0.25%の米国政策金利引上げが実施され、0.50%の利上げを予測していた向きにはやや失望感の出る結果となった事から、ややドルが売られ114円台での越月となりました。
■国内金相場
6月の国内円建て相場は、ドル建て金価格が月の前半下落のきつい相場展開となった事から、月初に月間の最高値となる2,340円でスタートした後、14日に月間の最安値となる2,057円に達するまで押しなべて下落傾向の取引となりました。その後月末に至るまでドル建て金相場の大幅な回復はありませんでしたが、為替相場において徐々にドル高・円安が進んだ事を受けて円建て金価格も回復傾向に移行。月末にはドル建て金価格が600ドル台を回復したことも追い風となり、2,236円まで上昇して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
6月のプラチナ相場は1,240ドル台の中盤でスタートしましたが、TOCOMにおける一部投機筋の買いもあり5日にかけて一時1,270ドル近辺まで上昇しました。しかしその後は金相場の下落に追随する形で手仕舞い売りが優勢となると、9日には1,200ドルを割れるレベルまで下落。市場の出来高がそれほど多くない中、断続的に投機筋の大型の手仕舞い売りが出る事により、価格変動幅が必然的に大きくなるという展開が続きました。結果14日に月間の最安値となる1,125ドルで底打ちするまでほぼ一方的な下落基調が続きました。漸くこの頃になると工業用を中心として一部実需の購入が出てきた事や、その他の品種にも底打ち感が出てきた事、中長期的には貴金属は引き続き上昇との予測等から、底値を切り上げる形で22日には一時1,200ドル近辺まで上昇しました。その後1,200ドルを境に、再度手仕舞い売りが出ましたが、月末にはFOMCの声明で今後の米国政策金利引上げ継続が懐疑的になったと事に端を発して金に買いが集まった事を受けて、プラチナ相場も1,220ドル台まで上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
一方国内円建て相場は、ドル建てプラチナ価格の急落を受けて、月初4,575円から14日月間最安値の4,140円まで400円を超える急落となりました。同期間中為替相場ではドル高・円安の傾向であり、このこと自体は円建てプラチナ価格の上昇に寄与する要因。それにも関わらず前述の大幅下落となった事は、ドル建てプラチナ価格の下落の激しさを伺わせます。その後はドル建てプラチナ価格が反発した事に加え、為替相場が円安圏を保った事から、円建てプラチナ価格も急回復。月末4,527円と月初のレベルには及ばないものの、4,500円台を回復して越月しました。
以上