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マーケット市況情報
2016年04月12日 10時00分
2016年3月の貴金属市況2016年04月12日 10時00分
価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,240ドルでスタートした3月の金相場は、米2月ISM製造業景況指数の結果が市場予想を上回ったことからドル高が進むと2日には1,229.35ドルまで下落しました。しかし、その後は欧米株式の下落に加え、原油価格の下落を背景に上昇基調へ転換すると月間高値である1,277.50ドルをつけました。NY時間には米2月雇用統計が発表され、非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことから追加の利上げ観測が台頭し、売りが優勢となったものの、時間当たりの賃金上昇率が減少したことが材料視され1,270ドル近辺で推移しました。
その後は利益確定の売りに押され1,250ドル付近まで下落したあと、10日には欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和を決定したことから対ドルで急速にユーロ安が進むと一時1,240ドルを割り込んだものの、ECB総裁の会見で今後の利下げについて消極的なコメントを残したことから一転、ユーロ高が進み、NY時間には一時1,280ドルを突破しました。
14日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて投機筋主導でポジション調整の売りが続き、15日にかけて1,233.60ドルまで下落した後は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードとなる中、1,220ドル台後半から1,230ドル台前半の短いレンジ相場で推移しました。同会合では政策金利の据え置きが決定されたうえ、利上げ見通しの引き下げが発表されたことから1,270ドル近辺まで急伸したものの、利益確定の売りに値を押され、18日には1,252.10ドルまで反落しました。
22日にはベルギーの同時多発テロを受けて安全資産とされる金が一時選好されたものの、限定的に留まり、翌23日には米連銀総裁が早期の追加利上げに前向きな姿勢を示すとドル高の進行から1,230ドルを割り込むと投機筋の売りも巻き込んで24日には月間安値である1,216.45ドルまで下落。その後は欧州市場がイースター休暇で休場の中、大きな値動きはありませんでしたが、29日にはイエレンFRB議長の追加利上げに対して慎重姿勢を示したことから反発すると月末には1,237ドルで終了しました。
■国内金相場
4,527円でスタートした3月の円建て金相場は堅調なドル建て金相場に加え、為替が円安に進んだことから4日には4,640円まで上昇しました。月半ばにかけて続伸すると11日には月間高値の4,655円まで上昇したものの、その後は軟調なドル建て金価格を背景に反落すると28日には月間安値である4,452円まで下落。月末にはやや値を戻して4,470円で終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
938ドルでスタートした3月のプラチナ相場は独自材料が乏しい中、2日には月間安値である931ドルをつけました。4日には米2月雇用統計が市場予想を大幅に上回った事が好感され、金相場の上昇も追随したことから960ドル付近まで急反発しました。その後も堅調さを維持し、8日には月間高値である1,005ドルをつけましたが、中国貿易統計が市場予想を下回ったことを背景に主要欧米株が下落。利益確定の売りも加わり、一転下落基調へ転換しました。9日には978ドルまで上げ幅を削る展開となり、その後は欧州中央銀行理事会を控えて様子見ムードとなり980ドルを軸にしたレンジが続きました。ECB総裁会見後は利上げへの消極的な姿勢から金相場が上昇すると併せて堅調推移するも、欧州株の下落が頭を抑え、その後は売りが優勢となり、15日には952ドルまで下落しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見ムードが漂う中、960ドル付近で揉み合いましたが、FOMCで政策金利の据え置きが決定され、追加利上げへの警戒感が後退すると米国株の上昇を好感して990ドル台中盤まで続伸しました。しかしながら、1,000ドルの大台は達成できず、一転失望売りが広がると18日にかけて972ドルまで下落しました。原油価格が上昇したことを好感して980ドル付近まで上昇した後、22日のベルギーの同時多発テロを背景に金相場が上昇すると991ドルまで急伸しましたが、米地区連銀総裁の早期利上げを示唆する発言から米株式・金相場が下落するとプラチナ相場も追随し、24日には952ドルまで急落する展開となりました。その後は欧米がイースター休暇で休場だったため、950ドル前後の短いレンジで推移。29日にはイエレンFRB議長の追加利上げに対して慎重な発言を受け、月末には976ドルまで反発して終了しました。
■国内プラチナ相場
月間最安値の3,478円でスタートした3月の円建てプラチナ相場はドル建てプラチナ価格が上昇し、円安の進行を背景に8日には月間高値の3,726円まで上昇しましたが、小幅安のドル建てプラチナ価格と円高が進行したことで18日には3,611円まで反落しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格は軟調推移したものの、為替がやや円安に進んだことから続落し、月末には3,582円で終了しました。
銀(Silver)
■海外銀相場
14.99ドルでスタートした3月の銀相場は月初、中国人民銀行による預金準備率の引き下げを背景に中国経済への先行き不透明感を背景に軟調推移となり2日に月間安値である、14.82ドルまで下落したものの、その後は徐々に下値を切り上げ、4日には15.43ドルまで上昇すると、その後の米雇用統計を受けて15.66ドルまで続伸しましたが、8日には中国貿易統計が市場予想を下回ったことを背景に実需後退懸念から15.20ドル付近まで軟調推移しました。その後はECB理事会後の総裁発言を受けてドル安が進み、15.60ドル付近まで反発しましたが、FOMCを控えて投機筋を中心にポジション調整の売りが広がり、15.29ドルまで下落した後は様子見ムードが漂い、動意に乏しい展開となりました。その後はFOMCを受けて急騰した金相場につられて月間高値である15.94ドルまで急騰。NY時間では一時16.10ドル近辺をつけたものの、その後は一転、利益確定の売りに押されることとなり15.80ドル近辺まで下落しました。米地区連銀総裁の早期利上げを示唆する発言から金相場が急落すると24日には15.28ドルまで急落しました。イースター休暇前には目立った値動きは無く、15.30ドル近辺の短いレンジで終始しました。休暇明け後29日にはイエレンFRB議長の追加利上げに対して慎重な発言を受け反発した金相場につれ高となると15.38ドルまで上昇して終了しました。
■国内銀相場
月間安値の56.80円でスタートした3月の円建て銀相場は堅調なドル建て銀相場と円安が加わり、7日には60円まで上昇しました。月の半ばにかけて更に円安が進んだものの、それ以上にドル建て銀相場が軟調となった事から59.20円まで反落しました。その後はドル建て銀相場の急騰から23日には月間高値の60.40円まで反発しましたが、月末にかけてやや円安に進む一方で、それ以上にドル建て銀価格が値を落としたことから58.00円で終了しました。
■為替相場
112.49円でスタートした3月の為替相場は、米雇用統計前哨戦の2月米ADP雇用統計が市場予想を上回る好結果で113円後半まで上昇しました。その後は米2月雇用統計でも市場予想を上回る結果となったものの、平均賃金の低下が2014年以来のマイナスへ落ち込んだことから値動きは限定的となりました。8日には中国貿易統計が市場予想を下回り、やや一服していた原油価格も大きく下落したことを嫌気し、欧米株式の下落と共にリスク回避の動きが活発化すると112.49円まで円買いが進みました。10日には欧州中央銀行の理事会で追加緩和が決定され、対ドルでユーロ安が進んだことからドル高・円安の動きに114円台半ばまで上昇する場面が見られたものの、ECB総裁の追加利下げに慎重な会見を受けて、ユーロの買い戻しが進みました。15日には日銀による金融政策決定会合後の記者会見で日銀総裁がマイナス金利拡大余地について言及したことから114円付近まで円が売られたものの、米FOMCで政策金利が据え置かれ、利上げペースが緩やかになるとの見方が広がるとドル売り・円買いが進み113円台に下落しました。その後も米地区連銀総裁による早期利上げ発言が相次ぎ、米10月~12月期のGDPが上昇修正されると113円台前半まで続落しました。月末にかけて米FRB議長による追加利上げに慎重な発言が材料視され、112.68円まで値を落として終了しました。
以上
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,240ドルでスタートした3月の金相場は、米2月ISM製造業景況指数の結果が市場予想を上回ったことからドル高が進むと2日には1,229.35ドルまで下落しました。しかし、その後は欧米株式の下落に加え、原油価格の下落を背景に上昇基調へ転換すると月間高値である1,277.50ドルをつけました。NY時間には米2月雇用統計が発表され、非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことから追加の利上げ観測が台頭し、売りが優勢となったものの、時間当たりの賃金上昇率が減少したことが材料視され1,270ドル近辺で推移しました。
その後は利益確定の売りに押され1,250ドル付近まで下落したあと、10日には欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和を決定したことから対ドルで急速にユーロ安が進むと一時1,240ドルを割り込んだものの、ECB総裁の会見で今後の利下げについて消極的なコメントを残したことから一転、ユーロ高が進み、NY時間には一時1,280ドルを突破しました。
14日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて投機筋主導でポジション調整の売りが続き、15日にかけて1,233.60ドルまで下落した後は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードとなる中、1,220ドル台後半から1,230ドル台前半の短いレンジ相場で推移しました。同会合では政策金利の据え置きが決定されたうえ、利上げ見通しの引き下げが発表されたことから1,270ドル近辺まで急伸したものの、利益確定の売りに値を押され、18日には1,252.10ドルまで反落しました。
22日にはベルギーの同時多発テロを受けて安全資産とされる金が一時選好されたものの、限定的に留まり、翌23日には米連銀総裁が早期の追加利上げに前向きな姿勢を示すとドル高の進行から1,230ドルを割り込むと投機筋の売りも巻き込んで24日には月間安値である1,216.45ドルまで下落。その後は欧州市場がイースター休暇で休場の中、大きな値動きはありませんでしたが、29日にはイエレンFRB議長の追加利上げに対して慎重姿勢を示したことから反発すると月末には1,237ドルで終了しました。
■国内金相場
4,527円でスタートした3月の円建て金相場は堅調なドル建て金相場に加え、為替が円安に進んだことから4日には4,640円まで上昇しました。月半ばにかけて続伸すると11日には月間高値の4,655円まで上昇したものの、その後は軟調なドル建て金価格を背景に反落すると28日には月間安値である4,452円まで下落。月末にはやや値を戻して4,470円で終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
938ドルでスタートした3月のプラチナ相場は独自材料が乏しい中、2日には月間安値である931ドルをつけました。4日には米2月雇用統計が市場予想を大幅に上回った事が好感され、金相場の上昇も追随したことから960ドル付近まで急反発しました。その後も堅調さを維持し、8日には月間高値である1,005ドルをつけましたが、中国貿易統計が市場予想を下回ったことを背景に主要欧米株が下落。利益確定の売りも加わり、一転下落基調へ転換しました。9日には978ドルまで上げ幅を削る展開となり、その後は欧州中央銀行理事会を控えて様子見ムードとなり980ドルを軸にしたレンジが続きました。ECB総裁会見後は利上げへの消極的な姿勢から金相場が上昇すると併せて堅調推移するも、欧州株の下落が頭を抑え、その後は売りが優勢となり、15日には952ドルまで下落しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見ムードが漂う中、960ドル付近で揉み合いましたが、FOMCで政策金利の据え置きが決定され、追加利上げへの警戒感が後退すると米国株の上昇を好感して990ドル台中盤まで続伸しました。しかしながら、1,000ドルの大台は達成できず、一転失望売りが広がると18日にかけて972ドルまで下落しました。原油価格が上昇したことを好感して980ドル付近まで上昇した後、22日のベルギーの同時多発テロを背景に金相場が上昇すると991ドルまで急伸しましたが、米地区連銀総裁の早期利上げを示唆する発言から米株式・金相場が下落するとプラチナ相場も追随し、24日には952ドルまで急落する展開となりました。その後は欧米がイースター休暇で休場だったため、950ドル前後の短いレンジで推移。29日にはイエレンFRB議長の追加利上げに対して慎重な発言を受け、月末には976ドルまで反発して終了しました。
■国内プラチナ相場
月間最安値の3,478円でスタートした3月の円建てプラチナ相場はドル建てプラチナ価格が上昇し、円安の進行を背景に8日には月間高値の3,726円まで上昇しましたが、小幅安のドル建てプラチナ価格と円高が進行したことで18日には3,611円まで反落しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格は軟調推移したものの、為替がやや円安に進んだことから続落し、月末には3,582円で終了しました。
銀(Silver)
■海外銀相場
14.99ドルでスタートした3月の銀相場は月初、中国人民銀行による預金準備率の引き下げを背景に中国経済への先行き不透明感を背景に軟調推移となり2日に月間安値である、14.82ドルまで下落したものの、その後は徐々に下値を切り上げ、4日には15.43ドルまで上昇すると、その後の米雇用統計を受けて15.66ドルまで続伸しましたが、8日には中国貿易統計が市場予想を下回ったことを背景に実需後退懸念から15.20ドル付近まで軟調推移しました。その後はECB理事会後の総裁発言を受けてドル安が進み、15.60ドル付近まで反発しましたが、FOMCを控えて投機筋を中心にポジション調整の売りが広がり、15.29ドルまで下落した後は様子見ムードが漂い、動意に乏しい展開となりました。その後はFOMCを受けて急騰した金相場につられて月間高値である15.94ドルまで急騰。NY時間では一時16.10ドル近辺をつけたものの、その後は一転、利益確定の売りに押されることとなり15.80ドル近辺まで下落しました。米地区連銀総裁の早期利上げを示唆する発言から金相場が急落すると24日には15.28ドルまで急落しました。イースター休暇前には目立った値動きは無く、15.30ドル近辺の短いレンジで終始しました。休暇明け後29日にはイエレンFRB議長の追加利上げに対して慎重な発言を受け反発した金相場につれ高となると15.38ドルまで上昇して終了しました。
■国内銀相場
月間安値の56.80円でスタートした3月の円建て銀相場は堅調なドル建て銀相場と円安が加わり、7日には60円まで上昇しました。月の半ばにかけて更に円安が進んだものの、それ以上にドル建て銀相場が軟調となった事から59.20円まで反落しました。その後はドル建て銀相場の急騰から23日には月間高値の60.40円まで反発しましたが、月末にかけてやや円安に進む一方で、それ以上にドル建て銀価格が値を落としたことから58.00円で終了しました。
■為替相場
112.49円でスタートした3月の為替相場は、米雇用統計前哨戦の2月米ADP雇用統計が市場予想を上回る好結果で113円後半まで上昇しました。その後は米2月雇用統計でも市場予想を上回る結果となったものの、平均賃金の低下が2014年以来のマイナスへ落ち込んだことから値動きは限定的となりました。8日には中国貿易統計が市場予想を下回り、やや一服していた原油価格も大きく下落したことを嫌気し、欧米株式の下落と共にリスク回避の動きが活発化すると112.49円まで円買いが進みました。10日には欧州中央銀行の理事会で追加緩和が決定され、対ドルでユーロ安が進んだことからドル高・円安の動きに114円台半ばまで上昇する場面が見られたものの、ECB総裁の追加利下げに慎重な会見を受けて、ユーロの買い戻しが進みました。15日には日銀による金融政策決定会合後の記者会見で日銀総裁がマイナス金利拡大余地について言及したことから114円付近まで円が売られたものの、米FOMCで政策金利が据え置かれ、利上げペースが緩やかになるとの見方が広がるとドル売り・円買いが進み113円台に下落しました。その後も米地区連銀総裁による早期利上げ発言が相次ぎ、米10月~12月期のGDPが上昇修正されると113円台前半まで続落しました。月末にかけて米FRB議長による追加利上げに慎重な発言が材料視され、112.68円まで値を落として終了しました。
以上