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マーケット市況情報
2015年12月07日 09時00分
2015年11月の貴金属市況2015年12月07日 09時00分
価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
月間高値である1,135.80ドルでスタートした11月の金相場は、前月に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で12月利上げを示唆したことから軟調に推移しました。5日には雇用統計の前哨戦と位置づけられているADP民間雇用統計が市場予想を上回ったことから1,106.30ドル迄下落すると、10月米雇用統計でも市場予想を上回る良好な結果となると6日には1,090ドル付近まで値を落としました。その後は買戻しからやや反発したものの続かず、米年内利上げ観測を背景に徐々に値を落とすと一時1,070ドル台中盤まで下落しましたが、米経済指標が市場予想を下回ったことから買い戻しが徐々に入る展開となり、1,080ドル付近まで反発しました。
その後はパリ同時多発テロを受けて安全資産として金が選好される展開となると一時1,100ドル近辺まで上昇したものの、長期的な影響はないとの見方から利益確定の売りが広がると上げ幅を削る展開に17日には1,079.20ドルまで反落しました。FOMCを控えて様子見ムードとなり、1,070ドルを挟んだレンジ相場となりましたが19日には投機筋の押し目買いから1,082.60ドルまで反発しました。その後は投機筋の利食い売りに1,070ドル付近まで値を落としたものの、シリア国境付近でのロシア軍機撃墜の報道から地政学的リスクの高まりに1,080ドル付近まで反発しましたが、短期に収束されるとの見方が広がり、米経済指標が市場予想を上回ったことから上げ幅を削ると1,070ドルまで下落しました。米祝日を挟んで27日には欧州中央銀行が追加緩和に踏み切るとの観測からユーロ安・ドル高が進むと約5年10ヶ月ぶりの安値水準である1,050ドル台中盤まで下落し、月末には1,061.90ドルまで反発して終了しました。
■国内金相場
月間高値の4,454円でスタートした11月の円建て金相場は概ね月を通して軟調な展開となりました。月前半は為替が円安方向に進んだものの、軟調なドル建て金価格に相殺され、18日には4,293円まで下落。その後はドル建て金価格の反発でやや戻したものの、月末にかけて軟調なドル建て金価格に加え、為替が円高推移したことで月末には最安値である3,372円で終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
月間高値の974ドルでスタートした11月のプラチナ相場は月を通して概ね軟調に推移しました。月初に金相場の下落につられて軟調に推移する中、独自動車大手による排ガス規制不正操作問題が傘下の会社にも及んでいることが明らかになると、実需後退懸念が強まり、3日には960ドルまで下落しました。その後も米国で同社対象車に対する販売中止が発表されたことで一時950ドルを割り込む水準まで続落。安値拾いから一時960ドル近辺まで反発したものの、米雇用統計の結果を背景に金相場が下落すると940ドル近辺まで値を落としました。
下支え材料に乏しく、8日には中国の貿易収支が市場予想を下回ったことや独自動車大手排ガス規制不正操作問題の余波が続く中、実需後退懸念から軟調な展開が続き、900ドルを割り込むと米連邦準備制度理事会(FRB)要人による年内利上げ発言を背景とした金相場の下落につられて879ドルまで続落し、13日にかけて866ドルまで続落しました。その後はパリ同時多発テロを背景に金相場が上昇すると、870ドル台中盤まで追随する場面が見られましたが影響は限定的と判断されて金相場が下落に転じると860ドル近辺まで反落しました。その後はFOMC議事録要旨の公表を前に様子見ムードから850ドルを挟んだ小幅な値動きとなりました。同議事録発表後は目立ったサプライズはありませんでしたが、投機筋を中心に押し目買いが続き、860ドル近辺まで上昇も独自動車大手排ガス不正操作問題が2009年から行われていたこと等が発覚したことで20日には858ドルまで下落しました。トルコとロシアの緊張を背景に欧州株式市場が下落するとおよそ7年ぶりの水準となる830ドル付近まで続落しました。その後はロシア政府備蓄機関が同国生産大手よりプラチナとパラジウムを購入したとの報道から850ドル台中盤まで値を戻すも続かず、中国株式市場の大幅下落からアジア圏の実需後退懸念が強まり、27日には月間安値の827ドルをつけ、月末には831ドルまでやや反発して終了しました。
■国内プラチナ相場
3,894円でスタートした11月のプラチナ相場は月半ばにかけて為替が円安方向へ進んだものの、ドル建てプラチナ価格が大きく下落したことから18日には3,500円を割り込み、3,479円をつけました。その後は月末にかけて円高が進行し、ドル建てプラチナ価格の大幅下落から月間安値である3,372円をつけて終了しました。
銀(Silver)
■海外銀相場
月間最高値の15.40ドルでスタートした11月の銀相場は独自材料に乏しく概ね金相場に追随する展開となりました。前月最終週に行われたFOMC声明を材料に金相場が下落したことを受けて軟調に推移しました。4日には米ADP雇用統計が市場予想を上回り、ドル高が進むと15.26ドルまで下落しました。10月米雇用統計の発表後は金相場の下げにつられて14.70ドル近辺まで大幅下落しましたが、発表された中国経済指標が市場予想を下回る結果だったことや年内利上げ観測の高まりを背景に金相場が下落したのを嫌気して14.20ドル台後半まで下落した後は一時反発したものの、サポート要因となる材料に欠け、投機筋を中心に売り込まれると再び14.20ドル台まで反落しました。パリ同時多発テロを背景に一時14.20ドル付近まで上昇した場面もみられましたが、すぐに利益確定の売りに押され14.20ドル台中盤まで下落。その後も投機筋の売りに14.05ドル近辺まで続落した。その後も下落基調は続き、一時14ドルを割り込む水準まで下落しましが、実需を中心とした買い戻しや露軍機撃墜の報を受けて金相場が上昇すると追随する展開となり、14.30ドル近辺まで反発しました。米感謝祭前には薄商いとなり、14.20ドル~14.30ドル近辺の狭いレンジで推移しましたが、祝日明けには中国株の大幅下落を背景に中国を中心とした実需の先行き不透明感の広がりに一時14.00ドルを再び割り込みました。月末にはやや買い戻されて14.08ドルで終了しました。
■国内銀相場
月間高値の63.10円でスタートした11月の円建て銀相場は11月半ばまでは円安が進んだものの、その後は月末にかけて円高推移したことでドル建て銀価格が月を通して軟調な中で月末には円建て銀価格は最安値の58.40円で終了しました。
■為替相場
月間最安値である120.57円でスタートしたドル円相場は、前月最終週に行われたFOMC声明で示唆された年内利上げへの期待感からドル高基調が続く中で4日には米雇用統計の前哨戦となる米ADP雇用統計が市場予想を上回り、イエレン米FRB議長証言で12月利上げが示唆されたことから上げ幅を拡大し、一時122円を突破しました。
その後は米10月雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月までの低い伸び率から一転して大幅増となったことで年内利上げが決定的となったとの見方から123.10円近辺まで上昇しました。米国の祝日を挟んだ後は米小売売上高の結果を見極めて様子見ムードとなり、123.00円を挟む展開で推移すると、同指標発表後は市場予想を下回ったことや米株式市場の下落を背景に円が買い戻される展開となり、13日には122.58円まで下落しました。
16日には13日未明に発生したパリ同時多発テロを背景としたリスク回避ムードから円高に推移しましたが、12月の利上げ観測は根強く、その後に発表された米経済指標も市場予想通りの内容だったことから18日には123.37円まで上昇しました。FOMC議事録要旨の発表を前に様子見ムードが漂いながらも、発表後は年内利上げが確実視されたとの見方が大勢を占め、一時123.70円台後半まで上昇しましたが、一連のドル買いが一巡すると利益確定の売りが膨らみました。24日にはトルコによるロシア軍機撃墜報道を背景に地政学的リスクの高まりから122.40円近辺まで円高推移しましたが一時的な緊張の高まりと判断されてからは利食い売りが優勢となり、発表された米経済指標も好調だったことから12月利上げの期待感の高まりから122.82円まで上昇しました。26日から月末にかけて米国感謝祭で薄商いとなる中、値動きは限定的で月末には122.82円で終了しました。
以上
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
月間高値である1,135.80ドルでスタートした11月の金相場は、前月に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で12月利上げを示唆したことから軟調に推移しました。5日には雇用統計の前哨戦と位置づけられているADP民間雇用統計が市場予想を上回ったことから1,106.30ドル迄下落すると、10月米雇用統計でも市場予想を上回る良好な結果となると6日には1,090ドル付近まで値を落としました。その後は買戻しからやや反発したものの続かず、米年内利上げ観測を背景に徐々に値を落とすと一時1,070ドル台中盤まで下落しましたが、米経済指標が市場予想を下回ったことから買い戻しが徐々に入る展開となり、1,080ドル付近まで反発しました。
その後はパリ同時多発テロを受けて安全資産として金が選好される展開となると一時1,100ドル近辺まで上昇したものの、長期的な影響はないとの見方から利益確定の売りが広がると上げ幅を削る展開に17日には1,079.20ドルまで反落しました。FOMCを控えて様子見ムードとなり、1,070ドルを挟んだレンジ相場となりましたが19日には投機筋の押し目買いから1,082.60ドルまで反発しました。その後は投機筋の利食い売りに1,070ドル付近まで値を落としたものの、シリア国境付近でのロシア軍機撃墜の報道から地政学的リスクの高まりに1,080ドル付近まで反発しましたが、短期に収束されるとの見方が広がり、米経済指標が市場予想を上回ったことから上げ幅を削ると1,070ドルまで下落しました。米祝日を挟んで27日には欧州中央銀行が追加緩和に踏み切るとの観測からユーロ安・ドル高が進むと約5年10ヶ月ぶりの安値水準である1,050ドル台中盤まで下落し、月末には1,061.90ドルまで反発して終了しました。
■国内金相場
月間高値の4,454円でスタートした11月の円建て金相場は概ね月を通して軟調な展開となりました。月前半は為替が円安方向に進んだものの、軟調なドル建て金価格に相殺され、18日には4,293円まで下落。その後はドル建て金価格の反発でやや戻したものの、月末にかけて軟調なドル建て金価格に加え、為替が円高推移したことで月末には最安値である3,372円で終了しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
月間高値の974ドルでスタートした11月のプラチナ相場は月を通して概ね軟調に推移しました。月初に金相場の下落につられて軟調に推移する中、独自動車大手による排ガス規制不正操作問題が傘下の会社にも及んでいることが明らかになると、実需後退懸念が強まり、3日には960ドルまで下落しました。その後も米国で同社対象車に対する販売中止が発表されたことで一時950ドルを割り込む水準まで続落。安値拾いから一時960ドル近辺まで反発したものの、米雇用統計の結果を背景に金相場が下落すると940ドル近辺まで値を落としました。
下支え材料に乏しく、8日には中国の貿易収支が市場予想を下回ったことや独自動車大手排ガス規制不正操作問題の余波が続く中、実需後退懸念から軟調な展開が続き、900ドルを割り込むと米連邦準備制度理事会(FRB)要人による年内利上げ発言を背景とした金相場の下落につられて879ドルまで続落し、13日にかけて866ドルまで続落しました。その後はパリ同時多発テロを背景に金相場が上昇すると、870ドル台中盤まで追随する場面が見られましたが影響は限定的と判断されて金相場が下落に転じると860ドル近辺まで反落しました。その後はFOMC議事録要旨の公表を前に様子見ムードから850ドルを挟んだ小幅な値動きとなりました。同議事録発表後は目立ったサプライズはありませんでしたが、投機筋を中心に押し目買いが続き、860ドル近辺まで上昇も独自動車大手排ガス不正操作問題が2009年から行われていたこと等が発覚したことで20日には858ドルまで下落しました。トルコとロシアの緊張を背景に欧州株式市場が下落するとおよそ7年ぶりの水準となる830ドル付近まで続落しました。その後はロシア政府備蓄機関が同国生産大手よりプラチナとパラジウムを購入したとの報道から850ドル台中盤まで値を戻すも続かず、中国株式市場の大幅下落からアジア圏の実需後退懸念が強まり、27日には月間安値の827ドルをつけ、月末には831ドルまでやや反発して終了しました。
■国内プラチナ相場
3,894円でスタートした11月のプラチナ相場は月半ばにかけて為替が円安方向へ進んだものの、ドル建てプラチナ価格が大きく下落したことから18日には3,500円を割り込み、3,479円をつけました。その後は月末にかけて円高が進行し、ドル建てプラチナ価格の大幅下落から月間安値である3,372円をつけて終了しました。
銀(Silver)
■海外銀相場
月間最高値の15.40ドルでスタートした11月の銀相場は独自材料に乏しく概ね金相場に追随する展開となりました。前月最終週に行われたFOMC声明を材料に金相場が下落したことを受けて軟調に推移しました。4日には米ADP雇用統計が市場予想を上回り、ドル高が進むと15.26ドルまで下落しました。10月米雇用統計の発表後は金相場の下げにつられて14.70ドル近辺まで大幅下落しましたが、発表された中国経済指標が市場予想を下回る結果だったことや年内利上げ観測の高まりを背景に金相場が下落したのを嫌気して14.20ドル台後半まで下落した後は一時反発したものの、サポート要因となる材料に欠け、投機筋を中心に売り込まれると再び14.20ドル台まで反落しました。パリ同時多発テロを背景に一時14.20ドル付近まで上昇した場面もみられましたが、すぐに利益確定の売りに押され14.20ドル台中盤まで下落。その後も投機筋の売りに14.05ドル近辺まで続落した。その後も下落基調は続き、一時14ドルを割り込む水準まで下落しましが、実需を中心とした買い戻しや露軍機撃墜の報を受けて金相場が上昇すると追随する展開となり、14.30ドル近辺まで反発しました。米感謝祭前には薄商いとなり、14.20ドル~14.30ドル近辺の狭いレンジで推移しましたが、祝日明けには中国株の大幅下落を背景に中国を中心とした実需の先行き不透明感の広がりに一時14.00ドルを再び割り込みました。月末にはやや買い戻されて14.08ドルで終了しました。
■国内銀相場
月間高値の63.10円でスタートした11月の円建て銀相場は11月半ばまでは円安が進んだものの、その後は月末にかけて円高推移したことでドル建て銀価格が月を通して軟調な中で月末には円建て銀価格は最安値の58.40円で終了しました。
■為替相場
月間最安値である120.57円でスタートしたドル円相場は、前月最終週に行われたFOMC声明で示唆された年内利上げへの期待感からドル高基調が続く中で4日には米雇用統計の前哨戦となる米ADP雇用統計が市場予想を上回り、イエレン米FRB議長証言で12月利上げが示唆されたことから上げ幅を拡大し、一時122円を突破しました。
その後は米10月雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月までの低い伸び率から一転して大幅増となったことで年内利上げが決定的となったとの見方から123.10円近辺まで上昇しました。米国の祝日を挟んだ後は米小売売上高の結果を見極めて様子見ムードとなり、123.00円を挟む展開で推移すると、同指標発表後は市場予想を下回ったことや米株式市場の下落を背景に円が買い戻される展開となり、13日には122.58円まで下落しました。
16日には13日未明に発生したパリ同時多発テロを背景としたリスク回避ムードから円高に推移しましたが、12月の利上げ観測は根強く、その後に発表された米経済指標も市場予想通りの内容だったことから18日には123.37円まで上昇しました。FOMC議事録要旨の発表を前に様子見ムードが漂いながらも、発表後は年内利上げが確実視されたとの見方が大勢を占め、一時123.70円台後半まで上昇しましたが、一連のドル買いが一巡すると利益確定の売りが膨らみました。24日にはトルコによるロシア軍機撃墜報道を背景に地政学的リスクの高まりから122.40円近辺まで円高推移しましたが一時的な緊張の高まりと判断されてからは利食い売りが優勢となり、発表された米経済指標も好調だったことから12月利上げの期待感の高まりから122.82円まで上昇しました。26日から月末にかけて米国感謝祭で薄商いとなる中、値動きは限定的で月末には122.82円で終了しました。
以上