マーケット市況情報

2015年05月11日 19時24分

2015年4月の貴金属市況2015年05月11日 19時24分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
4月の金相場は月初1,181.25ドルで寄り付いた後、3日の米3月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回るネガティブサプライズとなったことから外国為替相場は円高・ドル安が進行しました。しかし主要市場がイースター休暇の最中で、週明けの6日に金市場に資金が流入し1,220ドルを超える場面もあり、ロンドン値決め価格としては7日には月間高値となる1,211ドルをつけました。8日にFOMC議事録で数人のメンバーが6月の利上げを指示していたことが判明すると、これを受けて金価格は1,200ドルを割り、更に米失業保険申請件数が市場予想より良い結果を受けドル高が進行すると、1,195ドル近辺にまで下落しました。その後買い戻しが入り反発するも、ギリシャへの金融支援協議を巡ってユーロがドルに対して売られ、ドル高が進行する場面が見られましたが、米小売売上高などの米経済指標が不調な結果となるなど金相場は動意に欠ける展開となり、1,190ドルから1,210ドルのレンジ相場で推移しました。
米中古住宅販売が好結果だったことを受け、早期利上げ観測が息を吹き返したことから金相場への下押し圧力がさらに強まり、24日に1,183ドルに下落しました。
1,180ドル近辺での水準では、安値拾いの買いも見られ、ギリシャ債務問題への不透明感もあって29日に1,209ドルにまで上昇しました。
米労働省による新規失業保険申請件数が市場予想を大幅に下回ると投機筋の売りが強まり、31日に1,180.25ドルまで急落して終了しました。


■国内金相場
4,612円で始まった4月の国内円建て金相場は、ドル建て金相場が堅調に推移したことに加え、為替も円安基調に推移したことで8日に月間最高値となる4,715円に上昇しました。その後月後半にかけてはドル建て金相場が上値の重い展開となったことや、為替が円高基調に推移したことで徐々に値を切り下げ27日に月間最安値となる4,556円に下落しましたが、月末にかけてはやや値を戻し30日に4,646円に上昇して終了しました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
4月のプラチナ相場は、1,136ドルで寄り付いた後、FRBによる利上げ開始時期の後退観測からした金相場につられて、8日に月間高値となる1,172ドルに上昇しました。
8日のFOMC議事録の結果を受けて利上げ時期が早まるとの見方が強まり、下落基調へと転換しました。堅調な米株式市場を背景に貴金属市場から投機資金が流出し、プラチナ相場は上値の重い展開となり、20日に1,167ドルをつけました。
中国の追加金融緩和などを好感した欧米の株高やドル高が嫌気され、投機筋のテクニカル的な売りが強まり、27日に月間安値となる1,116ドルにまで急落しました。
ギリシャ債務問題で上昇した金相場に追随したことや、これまでの下落に対する安値感から買われ1,160ドル近辺まで反騰しました。しかし月末にかけてはやや値を戻し、31日に1,136ドルをつけて終了しました。


■国内プラチナ相場
4,474円で始まった4月の国内円建てプラチナ相場は、ドル建てプラチナ相場が上昇したことや、為替が円安基調に推移したことで13日に月間最高値となる4,620円に上昇しました。その後はドル建てプラチナ相場が大きく下落したことに加え、為替が円高に推移したことで27日に月間最安値となる4,375円に下落しました。月末にかけてはドル建てプラチナ相場が上昇したため30日に4,492円まで価格を回復し終了しました。


銀(Silver)
■海外銀相場
4月の銀相場は月初16.56ドルで寄り付いた後、米雇用統計が市場予想を下回る結果を受けて金相場と同様に買われ、7日に月間高値となる16.86ドルをつけました。
8日発表のFOMC議事録内容や、9日に新規失業保険申請件数が良好であったことからドル高が進行し、その後も上値の重い展開が続いて17日に16.36ドルに下落しました。
米中古住宅販売件数など米経済指標が好調であったことからドル高が更に進む一方、銀相場は徐々に値を切り下げて24日に15.83ドルと月間安値をつけました。
これまでの相場下落に対する反動やギリシャ債務問題への不透明感も高まったことで、金相場につられる格好で、30日に16.52ドルに上昇して終了しました。


■国内銀相場
67.20円で始まった4月の国内円建て銀相場は、為替が円安に推移したことで6日に月間最高値となる68.30円に上昇しました。その後は為替が円高に推移したことや、ドル建て銀相場が軟調に推移したことで国内円建て相場は徐々に値を切り下げ27日に月間最安値となる63.10円に下落しました。月末にかけてはドル建て銀相場が上昇したため、30日に66.40円まで値を戻し終了しました。


■為替相場
4月のドル円相場は、119円台を中心とした一進一退の展開となりました。
月初119.96円で寄り付いた後、米経済統計が市場予想を大幅に下回ったことを受けて、ドルは軟調基調へと転換しました。3日に発表された米雇用統計が非農業部門雇用者数の前月からの増加幅が12万6000人と、1年3ヶ月ぶりの低水準となりドル買いに傾けていた持高が解消する流れが強まり、6日に119.05円をつけました。その後は米株式相場の相場上昇からドルも反発し堅調に推移し、米新規失業保険申請件数の減少も追い風となり、10日には月間安値となる120.51円をつけました。
中旬は、浜田内閣府参与が「購買力平価からすると120円台はかなりの円安で105円ぐらいが妥当」と述べたことからドルが急落しました。その後も各米経済指標が不調な結果となり、米景気の先行き警戒感が高まり円が買われ、20日に118.94円をつけました。
中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を引き下げて一段の金融緩和に動いたことで、米株式相場が上昇しドル買い・円売りの流れが強まり、23日に120.03円をつけました。
月末にかけては3月の米耐久財受注額の結果から米証券会社のGDPの伸び率が下方修正されたことや、米消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことを受け円高基調で推移し、30日に119.00円で終了しました。


以上
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