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マーケット市況情報
2014年04月03日 15時53分
2014年3月の貴金属市況2014年04月03日 15時53分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,344.25ドルでスタートした3月の金相場は、2月の米雇用統計が市場予想を上回ったことを受けて7日には1,335.25ドルに下落したものの、ロシアの軍事介入によるウクライナ情勢の緊迫化や米国・EUによるロシアへの経済制裁検討などを背景に安全資産としての買いが優勢となり月前半にかけては概ね1,335ドル~1,350ドル近辺での底堅い相場推移を形成しました。
11日にはウクライナ南部クリミア自治共和国の議会が独立を宣言。ロシアはこれを合法と認めた一方で、先進7カ国(G7)はロシアに対してクリミア併合の停止を要求。ウクライナを巡る地政学的リスクの高まりを受けて投機筋の買いが旺盛となり13日には1,371ドルに上昇。またその後発表された中国の低調な経済指標を受けて米株式相場が軟調地合を形成する中、金相場への資金流入が継続し17日には月間最高値となる1,379ドルに上昇しました。
その後はロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢についてこれ以上の分裂は望まないと発言したことを受けてウクライナ情勢に対する過度な警戒感が後退。また19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では緩和縮小の継続を決定。加えてFOMC後の記者会見でイエレンFRB議長が来年春の利上げ開始を示唆する発言を受けて、投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり下落基調に転換し20日には1,327ドルに下落しました。1,320ドル近辺では値頃感が台頭したことや、ウクライナを巡るロシアと欧米諸国の緊張感の高まりから下値をサポートされ21日には一時1,340ドル近辺まで値を戻す場面が見受けられたものの、堅調な米経済指標の発表を受けて同国の早期利上げ観測が高まる中、継続的な投機筋の売りから1,300ドルの大台を割り込み31日には月間最安値となる1,291.75ドルに下落して越月しました。
■国内金相場
4,414円でスタートした3月の国内円建て相場は、ドル建て金価格が底堅い推移を示したことに加え円安の進行が見られたことから7日には4,506円に上昇しました。月半ばにかけてドル建て金価格が上昇基調となったことを受けて国内円建て相場も堅調地合となり17日には月間最高値となる4,563円に上昇しました。月後半にかけては軟調なドル建て金価格に歩調を合わせる形で下落基調に転換。20日に4,425円に下落すると、その後も徐々に下値を切り下げ28日には月間最安値となる4,302円に下落。月末にはやや値を戻し4,350円をつけて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,452ドルでスタートした3月のプラチナ相場は4日に1,440ドル台に下落した後、ロシアの軍事介入によるウクライナ情勢の緊迫化やそれに伴うロシアへの経済制裁の懸念から反転すると、南アフリカ鉱山で続いているストライキに伴い供給不安も台頭する中、6日には月間最高値となる1,484ドルに上昇しました。しかしその後発表された2月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が前月比17万5,000人増と市場予想を上回ったことで米量的緩和縮小継続が意識される中、投機筋の利益確定の売りから10日には1,468ドルに下落しました。
その後は一時1,480ドル近辺に回復する場面が見受けられたものの、中国の低調な経済指標の発表を受けて同国経済の先行き不透明感が台頭したことやウクライナの政情不安から世界的に株式相場が下落する中、投機筋の手仕舞い売りの動きはプラチナ相場においても見られ18日には1,454ドルに下落しました。19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では緩和縮小の継続が決定されたほか、イエレンFRB議長の早期利上げを示唆する発言を受けて投機筋の手仕舞い売りが加速し20日には1,436ドルに下落。南アフリカ鉱山でのストライキは継続しているものの、一方で産業用需要の低迷から相場に与える影響は限定的で、また堅調な米経済指標の発表を受けて同国の早期利上げ観測が高まる中で投機筋の売りが優勢となり軟調地合が継続すると、28日には月間最安値となる1,401ドルに下落しました。月半ばから後半にかけて下落基調を形成していたこともあり、1,400ドル近辺では当面の安値拾いの買いに反発し31日には1,418ドルに値を戻して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,801円でスタートした3月の国内円建て相場は、ドル建てプラチナ価格が高値圏での推移を形成したことを受けて7日には月間最高値となる4,964円に上昇しました。その後はドル建てプラチナ価格が下落基調となる中、国内円建て相場も徐々に下値を切り下げ14日には4,892円に下落。月半ば以降もやや円高傾向が続く中、国内円建て相場も徐々に下値を切り下げる展開となり4,800円の大台を割り込み、28日には月間最安値となる4,682円に下落しました。月末31日はドル建てプラチナ価格の戻りと円高の一服感から値を戻し4,757円に上昇して越月しました。
銀(Silver)
■海外銀相場
月間最高値となる21.46ドルでスタートした3月の銀相場は6日に21.11ドルに下落した後、ウクライナ情勢の不透明感の高まりや、欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和の見送りからドル安傾向となる中、金相場同様に投機筋の買いが優勢となり7日には21.38ドルに回復しました。しかし2月の米雇用統計が市場予想を上回る結果であったことを受けて米国量的緩和縮小の継続が意識される中、上値は重く10日には20.99ドルに下落しました。
その後はウクライナ南部クリミア自治共和国の独立宣言を受けて、ロシアと欧米諸国の対立懸念からウクライナ情勢不安が台頭。11日に21.25ドルに値を戻すと、中国経済の先行き不透明感から株式相場が軟調地合を形成する中、金相場同様に資金流入が継続し14日には121.36ドルに上昇しました。しかし、ロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢についてその他の地域を編入する可能性はないと言及したことを受けて過度な警戒感が後退。また米連邦公開市場委員会(FOMC)での緩和縮小継続決定とイエレン議長の記者会見を受けてこれまでの市場予想よりも早期に利上げが開始されるとの見方が高まる中、投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり20日には20.17ドルに下落しました。
月後半にかけても景気の回復を示す米経済指標の発表を受けて同国の早期利上げ観測が高まる中、軟調地合が継続。徐々に下値を切り下げる展開となり27日には月間最安値となる19.68ドルに下落しました。月末には19.60ドル近辺で下値をサポートされ反転し、31日は19.97ドルをつけて越月しました。
■国内銀相場
73.00円でスタートした3月の国内円建て相場は、月前半にかけてドル建て銀価格が堅調な推移を示したことに加え円安傾向となったことから7日に月間最高値となる74.10円をつけました。しかし月半ば以降はドル建て銀価格が下落基調に転換。この流れに合わせるかたちで国内円建て相場も軟調に推移し24日に69.50円に下落すると、その後も下値を切り下げ28日には月間最安値となる67.80円に下落しました。31日にはドル建て価格の反転に合わせて上昇し68.60円に値を戻して越月しました。
■為替相場
3月のドル円相場はウクライナ情勢の緊迫化と主要国間の対立深刻化への懸念を背景に月間最高値となる101.32円に上昇して始まったものの、米新規失業保険申請件数の減少や2月の雇用統計が市場予想を上回る結果となったことを受けて、米労働市場が順調に回復しているとの見方が広がる中、円売り・ドル買いが優勢となり11日には月間最安値となる103.28円に下落しました。その後発表された2月の中国の輸出が大幅に減少したことを材料に世界景気に対する不透明感が台頭。米株式相場が軟調な推移を示す中、円買い・ドル売りの動きが優勢となると、ウクライナ南部クリミア自治共和国でロシア編入の住民投票を控え、欧米によるロシアへの制裁発動に対する懸念が台頭する中、円買いの流れが加速し14日には101.82円に上昇しました。
18日にはロシアのプーチン大統領がクリミア自治共和国ロシア編入の条約に調印。欧米諸国とロシアの緊張が増すとの懸念から円買いが優勢となり19日には101.43円に上昇しました。その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後のイエレンFRB議長の記者会見を受け、米国の利上げ時期が市場の想定よりも早期となるとの見方が広がる中、日米の金利差拡大が意識され円売り・ドル買いが加速し20日には102.32円に下落しました。
月後半にかけては堅調な米経済指標の発表を受けて円売り・ドル買いの流れは継続したものの、相場を大きく動かすほどの材料はなく、概ね102.20円~102.30円でレンジ相場を形成。27日には一時101.85円近辺に上昇する場面が見受けられたものの、米個人消費に順調な伸びが見られたことや消費者態度指数が上方修正されるなど良好な米経済指標の発表が見られる中、円売り・ドル買いの動きが優勢となり31日には102.92円に下落して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,344.25ドルでスタートした3月の金相場は、2月の米雇用統計が市場予想を上回ったことを受けて7日には1,335.25ドルに下落したものの、ロシアの軍事介入によるウクライナ情勢の緊迫化や米国・EUによるロシアへの経済制裁検討などを背景に安全資産としての買いが優勢となり月前半にかけては概ね1,335ドル~1,350ドル近辺での底堅い相場推移を形成しました。
11日にはウクライナ南部クリミア自治共和国の議会が独立を宣言。ロシアはこれを合法と認めた一方で、先進7カ国(G7)はロシアに対してクリミア併合の停止を要求。ウクライナを巡る地政学的リスクの高まりを受けて投機筋の買いが旺盛となり13日には1,371ドルに上昇。またその後発表された中国の低調な経済指標を受けて米株式相場が軟調地合を形成する中、金相場への資金流入が継続し17日には月間最高値となる1,379ドルに上昇しました。
その後はロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢についてこれ以上の分裂は望まないと発言したことを受けてウクライナ情勢に対する過度な警戒感が後退。また19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では緩和縮小の継続を決定。加えてFOMC後の記者会見でイエレンFRB議長が来年春の利上げ開始を示唆する発言を受けて、投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり下落基調に転換し20日には1,327ドルに下落しました。1,320ドル近辺では値頃感が台頭したことや、ウクライナを巡るロシアと欧米諸国の緊張感の高まりから下値をサポートされ21日には一時1,340ドル近辺まで値を戻す場面が見受けられたものの、堅調な米経済指標の発表を受けて同国の早期利上げ観測が高まる中、継続的な投機筋の売りから1,300ドルの大台を割り込み31日には月間最安値となる1,291.75ドルに下落して越月しました。
■国内金相場
4,414円でスタートした3月の国内円建て相場は、ドル建て金価格が底堅い推移を示したことに加え円安の進行が見られたことから7日には4,506円に上昇しました。月半ばにかけてドル建て金価格が上昇基調となったことを受けて国内円建て相場も堅調地合となり17日には月間最高値となる4,563円に上昇しました。月後半にかけては軟調なドル建て金価格に歩調を合わせる形で下落基調に転換。20日に4,425円に下落すると、その後も徐々に下値を切り下げ28日には月間最安値となる4,302円に下落。月末にはやや値を戻し4,350円をつけて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,452ドルでスタートした3月のプラチナ相場は4日に1,440ドル台に下落した後、ロシアの軍事介入によるウクライナ情勢の緊迫化やそれに伴うロシアへの経済制裁の懸念から反転すると、南アフリカ鉱山で続いているストライキに伴い供給不安も台頭する中、6日には月間最高値となる1,484ドルに上昇しました。しかしその後発表された2月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が前月比17万5,000人増と市場予想を上回ったことで米量的緩和縮小継続が意識される中、投機筋の利益確定の売りから10日には1,468ドルに下落しました。
その後は一時1,480ドル近辺に回復する場面が見受けられたものの、中国の低調な経済指標の発表を受けて同国経済の先行き不透明感が台頭したことやウクライナの政情不安から世界的に株式相場が下落する中、投機筋の手仕舞い売りの動きはプラチナ相場においても見られ18日には1,454ドルに下落しました。19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では緩和縮小の継続が決定されたほか、イエレンFRB議長の早期利上げを示唆する発言を受けて投機筋の手仕舞い売りが加速し20日には1,436ドルに下落。南アフリカ鉱山でのストライキは継続しているものの、一方で産業用需要の低迷から相場に与える影響は限定的で、また堅調な米経済指標の発表を受けて同国の早期利上げ観測が高まる中で投機筋の売りが優勢となり軟調地合が継続すると、28日には月間最安値となる1,401ドルに下落しました。月半ばから後半にかけて下落基調を形成していたこともあり、1,400ドル近辺では当面の安値拾いの買いに反発し31日には1,418ドルに値を戻して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,801円でスタートした3月の国内円建て相場は、ドル建てプラチナ価格が高値圏での推移を形成したことを受けて7日には月間最高値となる4,964円に上昇しました。その後はドル建てプラチナ価格が下落基調となる中、国内円建て相場も徐々に下値を切り下げ14日には4,892円に下落。月半ば以降もやや円高傾向が続く中、国内円建て相場も徐々に下値を切り下げる展開となり4,800円の大台を割り込み、28日には月間最安値となる4,682円に下落しました。月末31日はドル建てプラチナ価格の戻りと円高の一服感から値を戻し4,757円に上昇して越月しました。
銀(Silver)
■海外銀相場
月間最高値となる21.46ドルでスタートした3月の銀相場は6日に21.11ドルに下落した後、ウクライナ情勢の不透明感の高まりや、欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和の見送りからドル安傾向となる中、金相場同様に投機筋の買いが優勢となり7日には21.38ドルに回復しました。しかし2月の米雇用統計が市場予想を上回る結果であったことを受けて米国量的緩和縮小の継続が意識される中、上値は重く10日には20.99ドルに下落しました。
その後はウクライナ南部クリミア自治共和国の独立宣言を受けて、ロシアと欧米諸国の対立懸念からウクライナ情勢不安が台頭。11日に21.25ドルに値を戻すと、中国経済の先行き不透明感から株式相場が軟調地合を形成する中、金相場同様に資金流入が継続し14日には121.36ドルに上昇しました。しかし、ロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢についてその他の地域を編入する可能性はないと言及したことを受けて過度な警戒感が後退。また米連邦公開市場委員会(FOMC)での緩和縮小継続決定とイエレン議長の記者会見を受けてこれまでの市場予想よりも早期に利上げが開始されるとの見方が高まる中、投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり20日には20.17ドルに下落しました。
月後半にかけても景気の回復を示す米経済指標の発表を受けて同国の早期利上げ観測が高まる中、軟調地合が継続。徐々に下値を切り下げる展開となり27日には月間最安値となる19.68ドルに下落しました。月末には19.60ドル近辺で下値をサポートされ反転し、31日は19.97ドルをつけて越月しました。
■国内銀相場
73.00円でスタートした3月の国内円建て相場は、月前半にかけてドル建て銀価格が堅調な推移を示したことに加え円安傾向となったことから7日に月間最高値となる74.10円をつけました。しかし月半ば以降はドル建て銀価格が下落基調に転換。この流れに合わせるかたちで国内円建て相場も軟調に推移し24日に69.50円に下落すると、その後も下値を切り下げ28日には月間最安値となる67.80円に下落しました。31日にはドル建て価格の反転に合わせて上昇し68.60円に値を戻して越月しました。
■為替相場
3月のドル円相場はウクライナ情勢の緊迫化と主要国間の対立深刻化への懸念を背景に月間最高値となる101.32円に上昇して始まったものの、米新規失業保険申請件数の減少や2月の雇用統計が市場予想を上回る結果となったことを受けて、米労働市場が順調に回復しているとの見方が広がる中、円売り・ドル買いが優勢となり11日には月間最安値となる103.28円に下落しました。その後発表された2月の中国の輸出が大幅に減少したことを材料に世界景気に対する不透明感が台頭。米株式相場が軟調な推移を示す中、円買い・ドル売りの動きが優勢となると、ウクライナ南部クリミア自治共和国でロシア編入の住民投票を控え、欧米によるロシアへの制裁発動に対する懸念が台頭する中、円買いの流れが加速し14日には101.82円に上昇しました。
18日にはロシアのプーチン大統領がクリミア自治共和国ロシア編入の条約に調印。欧米諸国とロシアの緊張が増すとの懸念から円買いが優勢となり19日には101.43円に上昇しました。その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後のイエレンFRB議長の記者会見を受け、米国の利上げ時期が市場の想定よりも早期となるとの見方が広がる中、日米の金利差拡大が意識され円売り・ドル買いが加速し20日には102.32円に下落しました。
月後半にかけては堅調な米経済指標の発表を受けて円売り・ドル買いの流れは継続したものの、相場を大きく動かすほどの材料はなく、概ね102.20円~102.30円でレンジ相場を形成。27日には一時101.85円近辺に上昇する場面が見受けられたものの、米個人消費に順調な伸びが見られたことや消費者態度指数が上方修正されるなど良好な米経済指標の発表が見られる中、円売り・ドル買いの動きが優勢となり31日には102.92円に下落して越月しました。
以上