マーケット市況情報

2013年05月20日 09時58分

2013年4月の貴金属市況2013年05月20日 09時58分

価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
1,597.75ドルでスタートした4月の金相場は、月初に発表された米製造業に関する経済指標が好調であったことなどから米景気が回復基調にあると受け止められ米株式相場が堅調に推移したことを受けて、ETFからの資金流出など投機筋の売りが優勢となる中4日には1,545.25ドルに下落しました。しかし3月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月比88,000人増にとどまり、市場予想を大きく下回ったことで米雇用の回復ペースが鈍っているとの見方が浮上し、米株価や原油など商品全般が軟調な展開となる中、金相場も一時上値の重い展開となったものの、金融緩和の継続が意識される中、金相場は反発し8日には1,575ドルに回復しました。また低調な米経済指標を受けてユーロが対ドルで上昇したこともサポート要因となり10日には1,581.50ドルに上昇しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が金融緩和の早期終了を連想させる内容であったことなどから上値の重い展開となると、12日には1,535.50ドルに下落。その後も財政難にあるキプロスによる保有金売却計画の報などから軟調地合が継続する中、投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり1,500ドルの大台を割り込み15日には1,416ドルへ急落しました。また中国の2013年1~3月期の国内総生産(GDP)が市場予想を下回るなど同国の景気減速懸念が台頭。同国の金の需要減退が意識される中、投機筋のストップ・ロスの売りを巻き込みながら下げ幅を拡大し1,400ドルも割り込むと、16日に月間最安値となる1,378ドルにまで下落しました。この間、金ETF(SPDRゴールドETF USA)でも大量な資金流出が見られ8日から16日のおおよそ1週間で残高が約60トン減少しました。これまでの投機筋の売りに一服感が見られたことや、1,400ドル割れの水準では値頃感も台頭し、安値拾いの買いから18日には1,397ドルに上昇し、その後も中国やインドなどアジア勢の旺盛な現物需要から徐々に下値を切り上げ1,400ドルに回復すると、22日には1,425ドルに上昇しました。米新築住宅販売件数の増加や主要企業の比較的好調な決算内容から米株式相場が上昇したことを受けて23日には一時1,400ドル近辺に下落。しかしその後は発表された3月の米耐久財受注額が低調な結果であったことを受けて米国経済の先行きを不透明感が意識される中、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ観測などから再び金相場に資金流入が見られ26日には1,471.50ドルに上昇。月末にかけては中国や日本が祝日で市場参加者が少ない中、やや上値の重い展開となり31日には1,469ドルに下落して越月しました。

■国内金相場
4,873円でスタートした4月の国内円建て相場は、月初ドル建て金価格は上値の重い展開となったものの、円安の進行を背景に堅調な推移を示し10日には月間最高値となる5,084円に上昇しました。月半ばにかけてはドル建て金価格の急落や円高の進行に下落基調に転換し、16日に月間最安値となる4,199円に下落しました。その後はドル建て金価格が下値をサポートされたことに加え、月後半にかけては再び円安傾向となったことから徐々に値を戻し30日には4,691円をつけて越月しました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,592.00ドルでスタートした4月のプラチナ相場は、米雇用関連の経済指標が低調な内容であったことなどから米景気回復に対する期待感が後退する中、米株式相場や原油の下落を嫌気した売りに4日には1,525ドルに下落しました。米主要企業の第一四半期の決算に対する業績回復期待感から株式相場が上昇したことを受けて、プラチナ相場は徐々に下値を切り上げる展開となると、金相場の上昇も好感され9日には1,544ドルに上昇しました。しかしその後発表された3月の小売売上高が低調な結果であったことなどから米個人消費が減速するとの警戒感が台頭。原油や金など商品市場が全般的に軟調な展開となる中、プラチナ相場も投機筋の売りが優勢となり11日には1,525ドルに下落。一時1,540ドル近辺に値を戻す場面も見受けられたものの、その後は金相場急落の流れがプラチナ相場にも波及し投機筋の手仕舞い売りが旺盛となる中15日には1,448ドルに急落。また中国の景気減速懸念から産業用材料としての需要減速も意識される中、16日東京時間のスポット市場では投機筋の売りが加速し一時1,400ドル割れに下落しましたが、
1,400ドル近辺では値頃感も台頭し実需の買いも見られ下値をサポートされると、金相場の反発や米経済指標の好転から17日には1,440ドルに回復しました。しかし米新規失業保険申請件数が市場予想以上に増えたことや景気指数の落ち込みなどから米景気の先行き懸念が台頭し米株式相場が下落。また欧州の第一四半期の自動車新車販売台数が前年同期比で10%程度減少したことも需要減速を意識させる展開となり上値の重い展開となると、投機筋の売りから徐々に下値を切り下げ23日には月間最安値となる1,416ドルにまで下落しました。月末にかけては米国の住宅関連指標や雇用に関する指標に改善が見られたことなどから投資家心理が好転し米株式相場や原油が上昇。プラチナ相場も上昇基調に転換すると、南アフリカでの鉱山再編の動きによる供給逼迫への不安感から投機筋の買いが高まり30日には1,507ドルに値を戻して越月しました。

■国内プラチナ相場
4,866円でスタートした4月の国内円建て相場は、月前半にかけては円安の進行に徐々に下値を切り上げる展開となり10日に月間最高値となる5,010円に上昇しました。その後金相場同様にドル建て価格が急落したことを受けて軟調地合となると、月半ばには円安の一服感も見られ16日には月間最安値となる4,390円に下落しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格の戻りや円安の進行に値を戻し、30日には4,838円に上昇して越月しました。


■為替相場
94.39円でスタートした4月のドル円相場は、民間全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことや米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した3月の非製造業景況感指数は前月から低下したことなどからドル売り・円買いの動きが強まり4日には92.91円に上昇しました。日銀が金融政策決定会合で市場の予想を超える大規模な量的金融緩和を決定すると、日銀が物価上昇率目標の達成に強い決意を示したことで、積極的で大胆な緩和が当面続くとの見方が高まる中、主要通貨に対して円売りが優勢となり5日に96.94円に急落しました。一時97円近辺でもみ合う場面が見受けられたものの、日銀の金融緩和政策を手掛かりとした円売りの流れは継続し11日には99.67円に下落しました。しかしその後発表された4月の米消費者態度指数が大幅に低下したことなどを受けて、景気浮揚を目的に米国の金融緩和政策の長期化が意識されドル売り・円買いの動きに転換し、円相場は徐々に下値を切り上げ15日に98.64円に回復すると、中国の景気減速観測が台頭したことも円買いを後押しし16日には96.83円に上昇しました。3月の米住宅着工件数が大幅に増加しことや鉱工業生産指数も市場予想以上に伸びるなど相次ぐ市場予想を上回る米経済指標の発表を受けてドル買い・円売りが進行し22日には99.75円に下落しました。しかしその後発表された米住宅指標で低調であったことをきっかけに、月末にかけてはドル売り・円買いに転換。米景気回復のペースが鈍化しているとの見方が台頭する中、円は徐々に下値を切り上げ26日には99.16円に上昇しました。その後も3月の米個人消費支出が伸び悩むなど米景気の回復の勢いの鈍さが意識される中、米国の緩和的な金融政策が長引くとの見方が強まり、ドル売り・円買いの流れが継続。月末30日には97.92円に上昇して越月しました。


以上
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