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マーケット市況情報
2006年01月23日 19時32分
2005年12月の貴金属市況2006年01月23日 19時32分
価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ N.Y.F.M 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
12月の金相場は490ドル台中盤でスタートした後、世界的なインフレ加速懸念を背景とした「安全資産」としての買に加え、中国やインドからの宝飾需要も引き続き旺盛となり、2日には当面の上値と見られた500ドルを突破し、1983年2月以来22年10ヶ月振りの高値を更新しました。市場では500ドルに到達した事による達成感から手仕舞いの売りを予測する向きもありましたが、ドル円為替相場における更なる円安期待や金市場そのものの強気な地合を背景として、TOCOMにおける投機家の買が極めて旺盛な状況となり、独歩高の相場を演出。7日に510ドル台まで上昇すると、12日に530ドル台後半に達するまで調整局面を向かえる事無く一方的に買い進まれました。 この間、ロシア、南アフリカの両中央銀行による保有金の積み増し計画が取り沙汰されるなど、需給面での強気材料も存在しましたが、急激な価格上昇の要因はほぼTOCOMにおける投機家の思惑買いに先導されたと言える状況となりました。 実需の背景のない投機的買の急増に危惧を抱いたTOCOM(取引所)は事態沈静化の為に、取引証拠金の引き上げを決定。これが呼び水となり、手仕舞いの売りが始まりました。 続いて13日の連邦公開市場委員会(FOMC)では予定通り米ドル政策金利(FFレート)の0.25%の引き上げ(引上げ後4.25%)が決定されたものの、一応これをもってドル金利引き上げにも打ち止め感が台頭。それまでTOCOMにおいて買持ち玉を積み増して来た投機家は、円高による金価格の下落を嫌気し手仕舞い売りを加速させると21日には一時490ドルを割り込むレベルまで下落しました。しかしその後は金市場を取り巻く基礎的需給要因はよい事、ドル円為替相場での円高傾向に歯止めが掛かった事を背景に底打ち感が台頭。クリスマス/年末休暇を前に市場への参加者が減少する中、徐々に底値を切上げ510ドル台で越月しました。月を通じて極めて値動きが荒い展開となり値動き幅は約50ドルに達しました。又、本邦TOCOMにおける売買が世界的に価格を先導したという点において、最近の金相場としては珍しい展開となりました。
■ 為替相場
ドル円為替相場は、本邦のゼロ金利政策の解除が遅れそうであるとの観測から、119円台後半の安値圏での取引でスタートしました。本邦株式市場が約5年振りの高値である16,000円に達する等本邦の景気回復に対する期待の高まりはあったものの、こと為替市場に関してはドル/円の金利格差に注目が集まる展開が続き中旬にかけて円相場は119円後半から121円台での円安圏での取引に終始しました。ドル建て金相場の項でも述べましたが、その後13日の連邦公開市場委員会(FOMC)では予定通り米ドル政策金利(FFレート)の0.25%の引き上げ(引上げ後4.25%)が決定されたものの、一応これをもってドル金利引き上げにも打ち止め感が台頭。これによりドルはユーロ/円と言った他の主要通貨に対し軟化すると14日には一気に119円を割り込むレベルまでドル安・円高が進行しました。続いてドル証拠金取引などでストップロスのドル売り/円買いが加速する形となり、17日には115円台までドル安/円高が進みました。その後ドル売りが一巡すると、クリスマス・年末の休暇を控え取引量そのものが減少した事もあり、116円から117円程度での比較的小幅な値動きのうちに越月しました。
■国内金相場
1,907円でスタートした後、ドル建て金価格の急騰に加え為替相場も円安圏での商いとなった事から12日に月間の最高値となる2,078円に到達するまで調整局面を向かえる事無く一方的に上昇しました。しかしその後はドル建て金価格の急落に加え為替相場も円高傾向に転換した事から、円建て金相場も急降下する結果となり16日には月間の最安値となる1,861円まで下落しました。その後はドル建て金相場・ドル円為替相場共に落ち着きを取り戻した為、緩やかな上昇基調を展開。月末には1,941円まで上昇して越月しました。月を通じての上下値動き幅は実に200円を超えており、極めて値動きの激しい相場であったという事が出来ます。
プラチナ(Platinum)
■ 海外プラチナ相場
プラチナ相場は980ドル台でスタートした後、金相場同様TOCOMにおける投機家の買が旺盛となり2日には1,000ドルを達成しました。 大台替りを達成した事から、一部で手仕舞いの売りを誘発し990ドル台に下落する場面も見受けられましたが、TOCOMにおける投機家の買は根強く再度1,000ドルを付けると、上離れする形で12日には1,010ドル台まで上昇しました。しかしその後、金相場に追随する形で下落基調となると15日には月間の最安値となる940ドル台まで急落しました。この価格帯では、自動車やガラス産業を中心に、今まで買いそびれていた実需家が手当てを行った事から底打ち感が台頭。19日には970ドル台まで回復しました。しかしその後は休暇を前に取引量が減少する中、方向感のない相場展開となり950ドルから970ドル程度での往来相場に終始して越月しました。
■国内プラチナ相場
ドル建て価格が1,000ドルを超え、しかも為替相場が120円近辺の円安圏での取引となっていた月前半に高値をつける展開となりました。月初3,814円でスタートした後、12日に月間の最高値となる3,953円に達するまで概ね右肩上がりの価格動向を続け、その後のドル建て価格急落を受けて16日には月間の最安値となる3,589円まで下落しました。その後は方向感に乏しい展開の中3,600円台の取引に終始しました。月を通じての値動き幅は360円余り、加えて月間の最高値と最安値を僅か5営業日の内に記録するという、前月に引き続き極めて値動きの荒い展開となりました。
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナ US$ N.Y.F.M 円建 〃
金(Gold)
■海外金相場
12月の金相場は490ドル台中盤でスタートした後、世界的なインフレ加速懸念を背景とした「安全資産」としての買に加え、中国やインドからの宝飾需要も引き続き旺盛となり、2日には当面の上値と見られた500ドルを突破し、1983年2月以来22年10ヶ月振りの高値を更新しました。市場では500ドルに到達した事による達成感から手仕舞いの売りを予測する向きもありましたが、ドル円為替相場における更なる円安期待や金市場そのものの強気な地合を背景として、TOCOMにおける投機家の買が極めて旺盛な状況となり、独歩高の相場を演出。7日に510ドル台まで上昇すると、12日に530ドル台後半に達するまで調整局面を向かえる事無く一方的に買い進まれました。 この間、ロシア、南アフリカの両中央銀行による保有金の積み増し計画が取り沙汰されるなど、需給面での強気材料も存在しましたが、急激な価格上昇の要因はほぼTOCOMにおける投機家の思惑買いに先導されたと言える状況となりました。 実需の背景のない投機的買の急増に危惧を抱いたTOCOM(取引所)は事態沈静化の為に、取引証拠金の引き上げを決定。これが呼び水となり、手仕舞いの売りが始まりました。 続いて13日の連邦公開市場委員会(FOMC)では予定通り米ドル政策金利(FFレート)の0.25%の引き上げ(引上げ後4.25%)が決定されたものの、一応これをもってドル金利引き上げにも打ち止め感が台頭。それまでTOCOMにおいて買持ち玉を積み増して来た投機家は、円高による金価格の下落を嫌気し手仕舞い売りを加速させると21日には一時490ドルを割り込むレベルまで下落しました。しかしその後は金市場を取り巻く基礎的需給要因はよい事、ドル円為替相場での円高傾向に歯止めが掛かった事を背景に底打ち感が台頭。クリスマス/年末休暇を前に市場への参加者が減少する中、徐々に底値を切上げ510ドル台で越月しました。月を通じて極めて値動きが荒い展開となり値動き幅は約50ドルに達しました。又、本邦TOCOMにおける売買が世界的に価格を先導したという点において、最近の金相場としては珍しい展開となりました。
■ 為替相場
ドル円為替相場は、本邦のゼロ金利政策の解除が遅れそうであるとの観測から、119円台後半の安値圏での取引でスタートしました。本邦株式市場が約5年振りの高値である16,000円に達する等本邦の景気回復に対する期待の高まりはあったものの、こと為替市場に関してはドル/円の金利格差に注目が集まる展開が続き中旬にかけて円相場は119円後半から121円台での円安圏での取引に終始しました。ドル建て金相場の項でも述べましたが、その後13日の連邦公開市場委員会(FOMC)では予定通り米ドル政策金利(FFレート)の0.25%の引き上げ(引上げ後4.25%)が決定されたものの、一応これをもってドル金利引き上げにも打ち止め感が台頭。これによりドルはユーロ/円と言った他の主要通貨に対し軟化すると14日には一気に119円を割り込むレベルまでドル安・円高が進行しました。続いてドル証拠金取引などでストップロスのドル売り/円買いが加速する形となり、17日には115円台までドル安/円高が進みました。その後ドル売りが一巡すると、クリスマス・年末の休暇を控え取引量そのものが減少した事もあり、116円から117円程度での比較的小幅な値動きのうちに越月しました。
■国内金相場
1,907円でスタートした後、ドル建て金価格の急騰に加え為替相場も円安圏での商いとなった事から12日に月間の最高値となる2,078円に到達するまで調整局面を向かえる事無く一方的に上昇しました。しかしその後はドル建て金価格の急落に加え為替相場も円高傾向に転換した事から、円建て金相場も急降下する結果となり16日には月間の最安値となる1,861円まで下落しました。その後はドル建て金相場・ドル円為替相場共に落ち着きを取り戻した為、緩やかな上昇基調を展開。月末には1,941円まで上昇して越月しました。月を通じての上下値動き幅は実に200円を超えており、極めて値動きの激しい相場であったという事が出来ます。
プラチナ(Platinum)
■ 海外プラチナ相場
プラチナ相場は980ドル台でスタートした後、金相場同様TOCOMにおける投機家の買が旺盛となり2日には1,000ドルを達成しました。 大台替りを達成した事から、一部で手仕舞いの売りを誘発し990ドル台に下落する場面も見受けられましたが、TOCOMにおける投機家の買は根強く再度1,000ドルを付けると、上離れする形で12日には1,010ドル台まで上昇しました。しかしその後、金相場に追随する形で下落基調となると15日には月間の最安値となる940ドル台まで急落しました。この価格帯では、自動車やガラス産業を中心に、今まで買いそびれていた実需家が手当てを行った事から底打ち感が台頭。19日には970ドル台まで回復しました。しかしその後は休暇を前に取引量が減少する中、方向感のない相場展開となり950ドルから970ドル程度での往来相場に終始して越月しました。
■国内プラチナ相場
ドル建て価格が1,000ドルを超え、しかも為替相場が120円近辺の円安圏での取引となっていた月前半に高値をつける展開となりました。月初3,814円でスタートした後、12日に月間の最高値となる3,953円に達するまで概ね右肩上がりの価格動向を続け、その後のドル建て価格急落を受けて16日には月間の最安値となる3,589円まで下落しました。その後は方向感に乏しい展開の中3,600円台の取引に終始しました。月を通じての値動き幅は360円余り、加えて月間の最高値と最安値を僅か5営業日の内に記録するという、前月に引き続き極めて値動きの荒い展開となりました。